2017年4月19日水曜日

祈りの幕が下りる時  東野 圭吾


前に読んでたけど、また読んでまた面白い。加賀シリーズの人形町最後の場。
実のお父さんとの掛け合いというかなぞ、そして母とのつながりがメインかと
思いきやそれはあっさり追いやって、ミステリーとしての完成度を高めている。

家族愛より、殺人事件をちゃんと追っていったのが素晴らしい。


内容(「BOOK」データベースより)
明治座に幼馴染みの演出家を訪ねた女性が遺体で発見された。捜査を担当する松宮は近くで発見された焼死体との関連を疑い、その遺品に日本橋を囲む12の橋の名が書き込まれていることに加賀恭一郎は激しく動揺する。それは孤独死した彼の母に繋がっていた。シリーズ最大の謎が決着する。吉川英治文学賞受賞作。

2017年4月3日月曜日

ハゲタカ外伝 スパイラル  真山 仁

実はハゲタカ自体を知らないのだけど、それでも最後までおもしろく読めた。
ハゲタカ全巻買おうと思ったくらい。

決してお約束でもなく、厳しいビジネスの現実を分からせてくれる作品。
あるあるな人間模様と最後のオチは分かってるけど、期待通りのおもしろさだった。



内容(「BOOK」データベースより)
2007年9月、東大阪の中小メーカーマジテック創業者にして天才発明家の藤村登喜男が急逝する。通称“博士”の彼こそ、芝野健夫に事業再生家として歩むきっかけを与えた恩人だった。芝野はマジテックを救うべく、大手電機メーカー・曙電機から転じて奮闘する。しかし、後継者問題やクライアントからの締め付けなど、ものづくりニッポンを下支えする町工場に降りかかる難題と、自己の利益を優先する金融機関の論理に翻弄され、苦境の渦に飲み込まれていく。再生浮上のきっかけをつかんだと思った矢先、リーマンショックが発生。想定外の余波に襲われ、絶体絶命のピンチに陥る。捨て身の最終戦を前にして、鷲津をも巻き込んで、芝野は決死の反撃を決断する―。『ハゲタカ』シリーズ本編の裏に秘められてきたストーリー。