2012年5月28日月曜日

奪取 真保 裕一

偽札をテーマにしたすごく長く、深いはなし。

ここまでエンタメで深みがあってきちんとドキドキして
最後の最後でまたある、みたいな話は久しぶり。

恋愛あり、友情あり、サスペンスあり、経済ありと
本当に盛りだくさん。
それでいてみんな旨くからまっている。

映画だなあ、これは。


出版社/著者からの内容紹介
第10回山本周五郎賞、第50回日本推理作家協会賞長編部門受賞。
偽札造り──それは究極のだましのゲーム。
「そのお札を使ったところで、誰が被害者になるわけでもないんだ。おれの手を放れた紙幣は、また次の誰かの手へと伝わっていく。誰も気づかず、どこにも被害者はいない。札を造り上げた者だけが勝利者となる。
……おれは決めたぞ、雅人。この先何年かかるか分からない。けど、必ずこのゲームに勝利してやる!」


2012年5月26日土曜日

D列車でいこう 阿川 大樹

よくある復興ものだけど人物展開や内容がよくできている。
現実的にこのとおりやってもそれはそれでいいのではないか
と思えるのど経済小説の側面ももっている。

人物がちと現実離れしている点もあるけどそれがまた
三者三様の深みを出している。

表紙のイメージはまったく違うのでだまされないように。


内容(「BOOK」データベースより)
MBA取得の才色兼備銀行ウーマン。町工場相手に良心的融資を実践する銀行支店長。鉄道マニアのリタイア官僚。廃線が決定したローカル鉄道を救うため、三人が株式会社ドリームトレインを興した。奇想天外、破天荒な方法で田舎町に旋風を巻き起こす、ロマンチック・ビジネス・ストーリー。


2012年5月25日金曜日

女王の百年密室 森 博嗣

これを借りたのは2回目。
そして今回も、、最後まで読めず。

なんでだろう。。不思議な魔力で、ほぼ2Pくらいでやめちゃうんだよなあ。。
つまらないという意識の前に読む気がしない。
じゃあ借りるな、って話しなんだけど、森先生の作品は何気に好きで
テーマも面白そうだから読んでもおかしくないのに。。

これこそミステリか。


内容(「BOOK」データベースより)
女王が統治する幸福で豊かな楽園。不満も恨みもない世界で起こる空前の殺人事件。女王の塔の中で殺されていたのは…。完全なる密室。そして、完全なる犯罪。誰が、どうやって、何のために…?僕とパートナのロイディは推理を開始する。しかし、住民たちは皆「殺人」の存在さえ認めない。「密室」の謎、「百年」の謎、「女王」の謎、そして「神」の謎。“密室”の扉は、いま開かれる。新世紀=森ミステリィの黄金傑作。


2012年5月22日火曜日

魔法使いの弟子たち 井上 夢人

何年かぶりに井上先生の作品を読んだ。
そしてすごすぎて泣いた。いや、泣いてないけどそれほどドシーンという
重さを感じた。

もう、井上先生の作品でTOPレベルものをイメージしてもらえれば
なんの問題もない。
テーマ、展開、リズム、オチ、すべてにおいて井上先生(岡嶋時代)の
TOPレベルの作品同様だ。

これは絶対だ。


内容(「BOOK」データベースより)
山梨県内で発生した致死率百パーセント近い新興感染症。生還者のウィルスから有効なワクチンが作られ拡大を防ぐが、発生当初の“竜脳炎”感染者で意識が戻ったのは、三名だけだった。病院内での隔離生活を続ける彼ら三名は、「後遺症」として不思議な能力を身につけていることに気づき始める。壮大なる井上ワールド、驚愕の終末―。


2012年5月20日日曜日

我が家の問題 奥田 英朗

相変わらずうまいなあ、この手の家族小説は。

まったく違う6つのシュチュエーションながら、それぞれオチというか手前2Pくらいで
いい味を見せるシーンが生まれる。

最後の最後に解決は見えないやつもあるが、それはそれで一つの道という
見せ方をしている。

お説教はいらないけど、悩みを聞いて欲しい人に是非。

内容紹介
平成の家族小説シリーズ第2弾!
完璧すぎる妻のおかげで帰宅拒否症になった夫。両親が離婚するらしいと気づいてしまった娘。里帰りのしきたりに戸惑う新婚夫婦。誰の家にもきっとある、ささやかだけれど悩ましい6つのドラマ。



2012年5月18日金曜日

ダリアの笑顔 椰月 美智子


お父さんの悩み以外はそれぞれに面白く、小粒で記憶に残るエピソードを
説教くさくなく、月並みでいて当たり前に描いている。

小説らしくない、って話しもあるしドラマや映画にしにくいかも
しれないけど、これが本当の現実小説という見え方もある。

筆力があって、グイグイ進むのでまったく飽きずに最後まで
面白く読める。


内容(「BOOK」データベースより)
自信満々の別の自分を空想する長女・真美。友人たちと揺れる40代を惑う母・春子。転校生にピッチャーの座を奪われそうな長男・健介。係長なのに全然やる気の出ない父・明弘。四人家族の綿貫さんち、それぞれの悩みや不安の日々から生まれる、ささやかだけれど大切なもの。どこか懐かしくて元気が出る、あなたと同じ普通の家族の光り輝く物語。


2012年5月16日水曜日

Nのために 湊 かなえ


前にも読んだはずだけど、なんとなく借りてしまいました。
前の感想はさておき、今回新たな気持ちで。

Nというキーワードが最後の最後に分かるんだけど、それまでは
そのことはあまり気にしないでミステリーとして単純に楽しんだほうがいい。
種明かし的なことはおまけ程度に。
そのくらい、それぞれの内容が濃くて、深みにはまる。

有名作ほど重くもなく、さくさく行くんだけど、ふとした瞬間に
裏に隠された重さに気づく。それも、いちいち頭をこねくりまわす必要もなく
「ハッ」と気づく。その瞬間も面白い。


内容(「BOOK」データベースより)
「N」と出会う時、悲劇は起こる―。大学一年生の秋、杉下希美は運命的な出会いをする。台風による床上浸水がきっかけで、同じアパートの安藤望・西崎真人と親しくなったのだ。努力家の安藤と、小説家志望の西崎。それぞれにトラウマと屈折があり、夢を抱く三人は、やがてある計画に手を染めた。すべては「N」のために―。タワーマンションで起きた悲劇的な殺人事件。そして、その真実をモノローグ形式で抒情的に解き明かす、著者渾身の連作長編。『告白』『少女』『贖罪』に続く、新たなるステージ。


2012年5月13日日曜日

蝶々の纏足・風葬の教室 山田 詠美

やばい、、最後まで読めなかった。
なんで借りたんだろう。
まったく頭に入ってこない。こういう文学なんだがホラーなんだか分からない小説は
焦点をどこにおいていいのか分からないのでどうしても読み進められない。

ごめんなさい。


内容(「BOOK」データベースより)
私の心を束縛し、私の自由を許さない美しき親友のえり子。彼女の支配から逃れるため、私は麦生を愛し、彼の肉体を知ることで、少女期からの飛翔を遂げる「蝶々の纏足」。教室という牢獄の中で、生贄となり苛めをうける転校生の少女。少女は自分を辱めた同級生を、心の中でひとりずつ処刑し葬っていく「風葬の教室」。少女が女へと変身してゆく思春期の感性をリリカルに描いた3編を収録。


2012年5月12日土曜日

デザイナーベイビー 岡井 崇

いや、わかるんだけど、、ちょっと薀蓄がくどい。
また深すぎストーリーのリズムが取りづらく読みするめるのに
苦労した。

ちょっとマニア好きの人でないと最後まで楽しく読めないかも。。

内容紹介
体外受精、遺伝子操作、代理母出産、クローン、卵子売買……日進月歩で技術は進みながらも、日本では全く法整備がなされていない生殖 医療。その光と闇とは? 『ノーフォールト』(テレビドラマ化名「ギネ/産婦人科の女たち」)に続く、衝撃の問題作 城南大学病院は衝撃に震えた。生後三日の女児が、新生児室から連れ去られたのだ。誰が、なぜ、どうやって、産まれたばかりの児を? しかも誘 拐された児は病気を持っている。救出は一刻を争う。やがて院長あてに身代金要求の電話が入るが……狡猾な犯人に翻弄され、焦慮に駆られる 警察。医師たちも動揺を隠せない。だが、事件はまだほんの序の口だった。さらなる衝撃が、城南大学病院を襲ったのだ! 産科医不足問題の実 態を描き、社会に大きな波紋を投げかけた『ノーフォールト』に続き、最前線の現役医師が最前線のさらに一歩先にある危機を描く。



2012年5月10日木曜日

世田谷駐在刑事 濱 嘉之

まったく知らない作者とシリーズなんだけど、もうけものみたいな
作品だった。

展開や筆力、人間描写などものすごく旨い。
リズムがあっているのか、まったく読み疲れない。
そして、背景が面白いこともあり、物語に深みが生まれている。



内容説明
警察の全てを知る著者が放つ「超」刑事小説東京・世田谷。高級住宅街のど真ん中に、その「駐在所」があることはあまり知られていない。さらに、その駐在員がマル暴刑事の「全国指導官」であることも――。


2012年5月9日水曜日

交渉人・籠城 五十嵐 貴久

何気に最後までまったくオチや本質が分からない話。
いや、あらすじにあるような底辺がありつつ物語は続くのだけど、
それがどこまでホントなのかまったく読めない。

それは最後ある意味予感どおりの展開になる。

内容(「BOOK」データベースより)
喫茶店の店主が客を監禁・篭城する事件が発生した。交渉人に任命された遠野麻衣子に、篭城犯は「テレビカメラを駐車場に入れ、事件を中継しろ」と要求する。過去に犯人の幼い娘が少年によって惨殺された事件に動機があると推察するが、麻衣子たちは要求の真意を計りかねていた。そこへさらに突きつけられたのが、警察としては決して呑めない前代未聞の要求だった。解決策を探ろうと必死の交渉を続ける麻衣子の耳に、いきなり女性の悲鳴が聞こえる―。




2012年5月7日月曜日

オール・マイ・ラビング 東京バンドワゴン (東京バンドワゴン)小路 幸也

東京バンドワゴンのシリーズは好きなんだけどここまで続いてしまうと
派生した話しがどう繋がっているのか分からなくなる。。
ただ、それぞれに小粒で面白い話。
いきなりここから読むと大後悔。。


内容
東京、下町の老舗古書店「東京バンドワゴン」を営む堀田家は、今は珍しき四世代の大家族。店には色々な古本が持ち込まれ、堀田家の面々はまたしても、ご近所さんともども謎の事件に巻き込まれる。ページが増える百物語の和とじ本に、店の前に置き去りにされた捨て猫ならぬ猫の本。そして、いつもふらふらとしている我南人にも、ある変化が…。ますます賑やかになった大人気シリーズ、第5弾。




2012年5月5日土曜日

哀しき空手王 真樹日佐夫

てっきり極真カラテの話しかと思いきやだいぶ離れているみたい。
なんで、途中であきらめてしまいました。
真樹先生、ごめんなさい。。。

内容紹介

日本空手界の総帥を殺したのは誰だ!?
動機は? 殺害方法は?
そして、驚くべき結末!
業界重鎮によるスーパーフィクション。

空手の手練が十人同時に打ち掛かってもかなわない。
未だそれだけの実力を維持していた総帥の人中に、狙い澄ましたような一撃。
遺体は全身四十数カ所にもわたる複雑骨折。
犯人は誰か!? 交錯する人間関係。
誰もまったく予想していなかった結末が待っていた――。





2012年5月2日水曜日

「ワタクシハ」 羽田 圭介


期待していたハードルが高かったのか、いまひとつ最後まで盛り上がりに欠けた。
シュウカツのエピソードを一人の視点で好き勝手に書いた感。

内容(「BOOK」データベースより)
人生賭けたい夢がある。でも、内定は欲しい。かつて、高校生でギタリストデビューを果たした山木太郎。しかし栄光も束の間、バンドは解散。すっかり燻り、大学三年の秋を迎えた太郎の周囲は「シューカツ」に向けて慌しく動き出していた。その“一発逆転システム”に魅せられ、就活戦線に身を投じる決意をする太郎。「元有名人」枠で楽々内定を勝ち取れると思っていたのだが―。就職氷河期「以下」の今に問いかける、書き下ろし最新長篇。





2012年5月1日火曜日

コズミック・ゼロ: 日本絶滅計画 清涼院 流水

ごめんなさい、、時間がなくて読めませんでした。。。

最初の2Pくらいで止めてしまい。。

内容説明
元旦の午前零時、初詣客が消えた。それが謎の集団“セブンス”が仕掛けた日本絶滅計画の始まりだった。一体どうやって、何のために!?