2011年4月26日火曜日

半落ち 横山 秀夫

この作品、数年ぶりに読んでみました。
横山先生のすごいところは、話のリズムや展開、人間描写で
ぐいぐい楽しめるところ。
正直、内容というかネタはこの作品に限ってはどうでもいい。

そんなすごい秘密でもないし、逆にがっかりくらい。
でも回り取り巻く人物の描き方やそれぞれのエピソードが
鬼のように面白い。

なので、横山先生の作品の中ではこれは中の下。
これ以上がごろごろしているので、ここで実験で読んでみて
是非他の作品を。


内容(「BOOK」データベースより)
「妻を殺しました」。現職警察官・梶聡一郎が、アルツハイマーを患う妻を殺害し自首してきた。動機も経過も素直に明かす梶だが、殺害から自首までの二日間の行動だけは頑として語ろうとしない。梶が完全に“落ち”ないのはなぜなのか、その胸に秘めている想いとは―。日本中が震えた、ベストセラー作家の代表作。

2011年4月25日月曜日

反乱する管理職 高杉 良

なぜかこの作品の後作品から読んでしまっていた。

でもどちらが先でも問題ない。
どちらもドキドキというか、ぐいぐいと楽しめる。
高杉先生の安定したクオリティがここでも保証されている。

あらすじどおりの経済小説なので、銀行系が好きな人はぜひ。

内容(「BOOK」データベースより)
保険の解約が増大し、破綻の危機に晒された東都生命。メインバンクの援助打ち切りと風評による資金流出に拍車がかかるなか、ついに外資に売却されることが決まった。名門生保に次々と乗り込んでくる外資幹部、弁護士チーム。解体され、バラ売りされ、職員たちは次々と去っていく。職員代表として「管財人室長」を命じられた友部陽平は、この身売り劇の陰で、許されざる謀略が進んでいることを知った―。

2011年4月22日金曜日

旧友は春に帰る 東 直己

リズムも展開もいい。
書きなれている感がものすごくある。
このシリーズは2作くらいは読んだことがあると思うけど
まったく読んでいなくても問題なく楽しめる。

あらすじの内容ばかりでなく要所要所で挟み込むエピソードや
ちょい話のクオリティーが高くて、正直メインだった女性の
話しやオチはどうでもよかった。


内容(「BOOK」データベースより)
「お願い。助けて」。モンローから25年ぶりにかかってきた電話は、俺の眠気を覚ますのに充分なものだった。どうしても事情を話そうとしない彼女を夕張のホテルから助け出し、本州へと逃がした直後から、俺の周りを怪しげな輩がうろつき始める。正体不明のトラブルに巻き込まれ、地元やくざに追われることになった俺は、ひとり調査を開始するが…旧友との再会、そして別れが哀切を誘うシリーズ第10作。

2011年4月20日水曜日

Nのために 湊 かなえ

まあ評判の作者の評判の作品。
展開はいつものと同じ流れだけど深みやこねくり回し具合が
あまり旨くミートしていない。

それぞれの独白というか語りは旨いんだけど、それがNに結びついていく
過程がいまひとつわからず。。

ミステリーや推理小説ではないのでご注意。

内容(「BOOK」データベースより)
「N」と出会う時、悲劇は起こる―。大学一年生の秋、杉下希美は運命的な出会いをする。台風による床上浸水がきっかけで、同じアパートの安藤望・西崎真人と親しくなったのだ。努力家の安藤と、小説家志望の西崎。それぞれにトラウマと屈折があり、夢を抱く三人は、やがてある計画に手を染めた。すべては「N」のために―。タワーマンションで起きた悲劇的な殺人事件。そして、その真実をモノローグ形式で抒情的に解き明かす、著者渾身の連作長編。『告白』『少女』『贖罪』に続く、新たなるステージ。

2011年4月17日日曜日

マザコン 角田 光代

これもレビューの評価はたかいけど、どれも心に残らなかった。。
マザコンとある作品もなんとなく意味が分からず、どこに焦点を
おいて読んでいけばいいか分からず、これが文学作品と呼ばれる
ものなのかと少々考えてしまった。。

内容(「BOOK」データベースより)
「あなたはマザコンよ、正真正銘の」妻に言われ、腹立ちまぎれに会社の女の子と寝てしまったぼく。夫より母親を優先する妻のほうこそ、マザコンではないのか。苛立つぼくの脳裏に、死の床から父が伸ばした手を拒む母の姿がよみがえり…表題作ほか、大人になった息子たち娘たちの、母親への様々な想いを描く作品集。疎ましくも慕わしい母と子の関係―胸がしめつけられる、切なくビターな8編。


2011年4月16日土曜日

戦力外通告 藤田 宜永

本屋で平済みされていて結構うれていたので借りてみたものの
特に深いネタがあるわけでも、山アリ谷ありってこともなく
淡々と流れていった。

最後のほうでちょっとした盛り上がりはあるけど、それが
次の山を生むわけでもなく。。

経済系というより、第二の人生を向かうまでのちょっとした
中年の合間を描いた作品。


内容(「BOOK」データベースより)
55歳リストラされた。新しい人生は、そこから始まった。戦う男たちを救うのは、仕事?妻?恋?子供?友情?リストラの恐怖、夫婦の危機、家族の崩壊、肉体の衰え…。悩みは山ほどあるが、まだ未来は開けているはずだ。転換期を迎えた男たちの、心の惑いを描く、渾身の長編小説。


2011年4月15日金曜日

張り込み姫 君たちに明日はない 3 垣根 涼介

安定感のあるシリーズ。
1作目から読んでいる人はほぼ間違いなく楽しめる。
短編なのでどこからはいっても大丈夫。

今回は完全な首切りというより新しい舞台へ行くというような
側面が強く主人公自体の変化もあり。
ちょっと曲がり角に入ったか?


内容紹介
リストラ請負人・村上真介参上! テレビドラマ化の人気シリーズ最新刊!

企業のリストラを代行する会社に勤める真介の仕事は、クビ切り面接官。「人間にとって、仕事とは何か──」たとえどんなに恨まれ、なじられ、泣かれても、真介はこの仕事にやりがいを感じている。今回のターゲットは、英会話学校、旅行会社、自動車業界、そして出版社だが……。働くあなたに元気をくれる傑作人間ドラマ。


2011年4月10日日曜日

634(むさし) 片岡 弘

やばい、、まったく記憶にない。。。

完全に読み飛ばしたようだ。。
しっかしこの手のことが多い。

内容(「BOOK」データベースより)
武蔵の名を借りた新名所。その完成イベントで大椿事が!政財界の思惑がぶつかる中、世紀の大プロジェクトは嵐の中を船出した。ブレストに参画を求められたジジ殺し女性コンビは、その青写真の泣き所を突いた。高さと地デジだけじゃ駄目。下町と共生出来なければ、すぐに飽きられます。巨大な墓標でいいんですか?プロジェクトの舵取り役となった広告代理店。その内幕を曝しつつ描くリアルな長篇小説


2011年4月8日金曜日

挑発者 東 直己

内容盛りだくさんでどれに焦点を置いていいのか分からないくらい。
実はシリーズもので、2作くらい読んだ記憶はあるのだけど
今回の話と特にリンクはしてなかった。

娘たちも要所要所で活躍し、ハードボイルドの中にちょっとした
家族愛もあるので、これもシリーズの魅力なのか。
ただ、もっと面白いシリーズ刊があるらしいので、そっちを先に読んだほうがいいかも。

内容(「BOOK」データベースより)
人を欺くために、自分を欺く。偽りの貌と心を手に入れた者は、いったい何を求めるのか?私立探偵・畝原シリーズ、待望の新刊!書き下ろし

2011年4月7日木曜日

M8 高嶋 哲夫

実はこれもこの後のシリーズを先に読んでいました。

この時期にあえてこの大地震ものを読むのはちょっと考えて
しまったけど、読み応えは十二分にあった。

東京の地震のことがまるで1ヶ月前の予言のように続き
これを読んでいればよかった、と思えるほどリアル。

大きな悲劇でもないので、勉強として読むのもありだし
しっかりした小説として読むのもあり。

内容(「BOOK」データベースより)
28歳の若き研究者、瀬戸口の計算式は、マグニチュード8規模の直下型大地震が東京に迫っていることをしめしていた。十年前の神戸での震災、あのとき自分は何もできなかった。同じ過ちを繰り返したくはない。今、行動を起こさなければ…。東京に巨大地震が起こったら、高速道路は、地下鉄は、都心のビル街は、いったいどうなるのか。最新研究に基づいてシミュレーションした衝撃の作品。

2011年4月6日水曜日

統治崩壊 江上 剛

実はこの話の後を先に呼んでしまっていた。
それはそれで非常に読み応えがあり、経済物では
著名なシリーズになってきている。

ただ、こっちのほうは人間模様を中心に展開していて
銀行の汚さや経済の深みめいたものはあまりない。

なので銀行ものをしっかり読みたいのなら別の話を。

内容(「BOOK」データベースより)
いい人であることが規制業種の典型である銀行の中で出世する一番の能力だったのだ。ところが桧垣がトップになった時には、護送船団は崩れ、トップは生き残りをかけて自分の判断を求められるようになった。危機的時代!組織に埋没せず、個を貫く。銀行員生活26年に終止符を打った著者の最高傑作。

2011年4月5日火曜日

小鳥を愛した容疑者 大倉 崇裕

刑事物としてもちょっと変化球にしているのが面白い。
動物が深く関わるというより、老刑事と若い女性刑事の
絡みや動物ネタと刑事ものらしいちゃんとしたネタや
切り口が絡むので、読み応えがある意味ある。



内容(「BOOK」データベースより)
警視庁捜査一課で活躍していた鬼警部補・須藤友三。ある現場で銃撃を受けて負傷し、やむなく最前線を離れることに。数ヵ月後、リハビリも兼ねて容疑者のペットを保護する警視庁総務部総務課動植物管理係に配属され…た途端、今まで静かだったこの部署に、突如、仕事の依頼が次々と舞い込む。刑事時代にはあり得なかった現場、に“驚愕”の須藤。動植物保護だけのはずが、なぜか事件の捜査にまで踏み込むハメになり、腕がなる!?元捜査一課・鬼警部補の前に立ちはだかったもの。それは可愛くも凶暴な―。

お台場アイランドベイビー 伊与原 新

いやー、内容はおいといて、壮大な展開でした。
途中途中で意味が分からない記述やいらないような
描写やエピソードがあったけど、壮大な展開なので
そのまま流してしまいました。

オチは想像どおりだけど、近未来系のエンタメをドスン
と読みたかったら是非。


内容(「BOOK」データベースより)
東京を壊滅寸前まで追いやった大震災から4年後、息子を喪った刑事くずれのヤクザ巽丑寅は、不思議な魅力を持った少年、丈太と出会う。彼の背後に浮かび上がるいくつもの謎―消えていく子供たち、埋蔵金伝説、姿なきアナーキスト、不気味に姿を変えつつあるこの街―すべての鍵は封鎖された「島」、お台場に―!?震えるほどリアルな「明日」の世界に、守るべきもののため全力で挑む人々の姿を描いた、フルスケールの感動ミステリ!第30回横溝正史ミステリ大賞受賞作。


2011年4月4日月曜日

目線 天野 節子

やばい、、、これもまったく覚えていない。
というか、途中であきらめた記憶。

なぜだ。

なんとなくオチが強引だった気もするけどいかんせん
リズムがあわない。
ごめんなさい。。


内容(「BOOK」データベースより)
閑静な高級住宅街に佇む堂島邸には、主人である新之助の誕生祝いのため、家族や友人ら11人が集っていた。だが、「めでたい発表がある」と言っていた新之助は、自室のベランダから飛び降り、亡くなってしまう。その死は、自殺として処理されたが、飛び降りる直前に掛かってきた電話の内容は誰にも分からなかった。そして、初七日。哀しみに沈む堂島邸で、新たな犠牲者が出る。謎に包まれた事件の真相を究明するべく、3人の刑事が独自の捜査を開始した。

2011年4月3日日曜日

サンザシの丘 緒川 怜

やばい、、これも借りたやつだ。。
それも2Pくらいですぐ気がついた。
というか、タイトルで気がつけという話だけど、もう数千と小説を読んでいるので
まったく覚えられない。

最悪だ。

内容紹介
一人暮らしの女性が殺害された。偶然にも、逃げる犯人は目撃されていた。義憤を胸に秘めた刑事は、さまざまな人間に会い、一歩一歩、その男に近付こうとする。捜査を進めるうちに見えてきた、犯人の哀しい過去は、戦後日本がまだ精算していない「現実」を浮き彫りにするものだった。デビュー作『霧のソレア』の熱気と前作『特命捜査』のストーリー・テリングが見事に調和した、渾身の書下ろし。


2011年4月2日土曜日

OKAGE 梶尾 真治

これ、前に読んだのを忘れて借りてしまいました。。
一応記録しておきます。

内容(「BOOK」データベースより)
もうすぐ、“その時”が来る。だから生き抜いて欲しい、どんな災いが襲いかかろうとも―。集団失踪した子供たちが目指した新しい世界。わずかな手掛かりを頼りに後を追う親たち。しかしその行く手には、信じられない光景が待っていた。はたして念じていた奇蹟は起きるのか。「泣けるホラー」の名手が放つ、『黄泉がえり』前の壮大な序曲。感動再び。―「大丈夫だよ、母さん」。