2008年6月30日月曜日

後ろ傷 東 直己

これ、第2段らしいのですが、私はこの作品しか知りません。

でも結構楽しんで読めました。
リズム的にまだまだの面はありますが、展開は面白く、軽くさくっと楽しめます。
学生の懐かしい思い出に浸りたいときにいいかも。


内容(「BOOK」データベースより)
松井省吾は、北海道で最も「偏差値の低い」私立大学、道央学院国際グローバル大学(通称・グロ大)の1年生だ。北大受験に失敗し半ば自棄になって選択した結果だが、学校になじめず、また回りを「頭の悪いバカ」と見てしまう自分に激しい嫌悪を抱いている。―そんな最悪な日々を送る省吾はある日、グロ大の学生がヤクザにリンチされている現場に遭遇してしまう。交番に駆けこむが警官はとりあわず、それどころか、省吾自身が公務執行妨害と傷害の現行犯で逮捕されてしまう…。“ハーフボイルド”シリーズ第2弾。


2008年6月29日日曜日

歌舞伎町シノギの人々  家田 荘子

さすがというか、当然というか。
ものすごく読み応えがある作品です。

この手のものを書かせたら日本一の家田先生だけあって、いろんな「ナマ」の
エピソードがサクサク、それでいてどっしり読める作品です。

地方の人、東京に来たことがない人、は是非。
本当の歌舞伎町が分かります。


内容(「BOOK」データベースより)
お金なんか持って、この街に来ちゃダメだよ。ハイエナいっぱいいて潰されるんだから。極妻をしのぐ衝撃書き下ろしノンフィクション。

内容(「MARC」データベースより)
月収500万円のトップキャバクラ嬢、歌舞伎町バラバラ殺人犯のヤクザの妻、巨大マーケットを押さえる麻薬の総元締め…。日本一の歌舞伎町でシノいでいる人々の心と生きざまを描く、極妻をしのぐ衝撃ノンフィクション

2008年6月25日水曜日

シャイロックの子供たち  池井戸 潤

子供たちというから、一瞬青春ものかと思いきや、まったく違う。
銀行内の人間関係や、上下関係などの理不尽さを痛感する連作。
しかし、短編連作なんだけど、うっすらサスペンス的要素で繋がっていき
最後にちょっとしたオチがある。

短編連作といいつつ、長編でもある面白さです。

人間関係に悩んでいる人や、会社での上下関係に悩んでいる人が読んだら
「まだましかなあ、俺は」
と思うかも。

おそらくこの手のことが日本中である気がする、そんなエピソード満載です。


内容(「BOOK」データベースより)
たたき上げの副支店長、社内恋愛中のOL、お調子者の課長代理…出世のため、家族のために奮闘する行員たち。現金紛失事件をきっかけに不穏な空気がたちこめ、一人の男が失踪した。

2008年6月22日日曜日

国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて  佐藤 優

話題の本だったのでつい借りてしまいました。
ノンフィクションなのですが、筆力がすごく、ついついのめりこんで
しまいました。

たまにくどくて眠くなる瞬間もありましたが、この手の本の中では
非常にリズムがいい作品です。

政治や外交がらみのノンフィクションが読みたい人は是非。


商品の説明
国家の罠
著者はロシア外交のプロとして鳴らした外交官であったが、2002年、いわゆる「鈴木宗男事件」で背任と偽計業務妨害の容疑により逮捕された。512日間に及ぶ拘置、独房生活の末、今年2月の第1審で下された判決は「懲役2年6カ月、執行猶予4年」。著者は即日控訴の手続きを取った。
本書は、著者の目が捉えた事件の内幕を赤裸々に綴った手記である。逮捕前夜に渦巻いていた外務省内部の権力闘争や自民党の内部抗争、さらには本件を「国策捜査」であると明言したという検事とのやり取りを、冷静に再現していく。また、政治家・鈴木宗男を著者は極めて高く評価している。バッシングにさらされた“腹黒い政治家”というイメージとは対極にあるような意外な人物像が浮かび上がってくる。



2008年6月21日土曜日

悪人 吉田 修一

タイトルのイメージとはまったく違う作品です。

ある殺人事件とあわせて、男女の葛藤が淡々と描かれていて
何が正なのかが分からなくなる、そして真の悪人とはなんなのかを
問いかける作品です。

文学作品と思って読むといいかもです。
エンタメ性やサスペンス性は薄いです


内容紹介
なぜ、もっと早くに出会わなかったのだろう――携帯サイトで知り合った女性を殺害した一人の男。再び彼は別の女性と共に逃避行に及ぶ。二人は互いの姿に何を見たのか? 残された家族や友人たちの思い、そして、揺れ動く二人の純愛劇。一つの事件の背景にある、様々な関係者たちの感情を静謐な筆致で描いた渾身の傑作長編。


2008年6月7日土曜日

許さざる者  笹本 稜平

自殺した兄が、実は自殺ではなく他殺かもしれない、という作品。

ちょろっと親子確執やら昔の母親の死のなぞやら、いろいろエピソードは出てくるけど
どれも中途半端。。

↓↓↓

2008年6月6日金曜日

シャドウ 道尾 秀介

途中で、「あ、ここでいやなシーンが出てくるかも。。」と思ってび
くびくしながら読んでいた。

そんなシュチュエーションが随時あるので、そういった描写が嫌いな人は
最初から読まないほうがいいかも。
あらすじにはまったくないことだったので、自分も分かっていれば
読まなかった。



謎解きも、ミスってリー度合いもいい深みがあるんだけど、、
、シュチュエーションがいただけない。。

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内容(「BOOK」データベースより)
人間は、死んだらどうなるの?―いなくなるのよ―いなくなって、どうなるの?―いなくなって、それだけなの―。その会話から三年後、鳳介の母はこの世を去った。父の洋一郎と二人だけの暮らしが始まって数日後、幼馴染みの亜紀の母親が自殺を遂げる。夫の職場である医科大学の研究棟の屋上から飛び降りたのだ。そして亜紀が交通事故に遭い、洋一郎までもが…。父とのささやかな幸せを願う小学五年生の少年が、苦悩の果てに辿り着いた驚愕の真実とは?話題作『向日葵の咲かない夏』の俊英が新たに放つ巧緻な傑作。

内容(「MARC」データベースより)
母が亡くなり、父の洋一郎と2人だけの暮らしが始まった数日後、幼馴染の亜紀の母親が自殺した。そして亜紀が交通事故に遭い、洋一郎までもが…。父とのささやかな幸せを願う少年が、苦悩の果てに辿り着いた驚愕の事実とは…?

2008年6月5日木曜日

贄の夜会  香納 諒一

テーマが深いし、中には付いていけない描写もあるので、
女性にはあまりお勧めできないのだが、一瞬のいやな描
写を飛ばしても、問題なく作品には付いていけるので
それでも興味がある人は是非。

というのも、サスペンスとしてはよくできていて、
3名の軸となる登場人物がそれぞれ個性があり、エピソ
ードあり、とんがった人たちで何気に読み応えがある。

執筆に6年費やしたのは、本当かどうか微妙だけど、
ある程度練りこんだんだなーとは実感ができる。

推理とハードボイルドを兼ね備えた作品を探し
ているなら是非。
ただし、、、猟奇的な部分があるので、そういう
言葉を少しでも見つけたら、2Pは飛ばして読もう。
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内容(「BOOK」データベースより)
“犯罪被害者家族の集い”に参加したふたりの女性が殺された。ハープ奏者は両手首を切り落とされ、もうひとりは後頭部を石段に叩き付けられて―。刑事の大河内は被害者の夫の行動に疑問を覚えるが、なぜか公安部からストップがかかる。また、“集い”にパネラーとして出席した弁護士は、19年前に起きた少年猟奇事件の犯人だったことを知る。洗脳によって社会の暗闇に潜みつづける真犯人は…。猟奇的殺人鬼とプロの殺し屋がぶつかる時、警察組織の腐敗を目の当たりにした刑事も孤独な一匹狼として暴走を始めた。執筆に6年を費やし、かつてないスケールとスピードで展開する待望のサスペンス巨編。

内容(「MARC」データベースより)
「犯罪被害者家族の集い」に参加したふたりの女性が殺された。ハープ奏者は両手首を切り落とされ、もうひとりは後頭部を石段に叩き付けられて-。猟奇的殺人の裏に隠された様々な秘密が、いま新たな悲劇を次々に生み出す。


2008年6月3日火曜日

ドロップ  品川ヒロシ

品川庄司の品川が書いた作品。
そこそろ売れたのでタイトルは知っている人は多いと思う。

結構馬鹿にして、はなっから読まない人がいるとしたら、、
そういう人にこそ是非読んで欲しい。

読み終わった後、というか1章が終わる前には先入観がなくなり
先が読みたい、という欲しかなくなるだろう。

よくある青春もので、かつ軽いポップな作品だけど、流れも
展開も王道で面白い。

ある一定の評価を得た人は、小説もそこそここなすんだと思ったほど。

確かに、同じ路線の著名作家(万条目さんとか)に比べればまだまだの面もあり、
最初の10Pくらいはまだ作者自身もリズムがつかめなかったような気がする
文章だけど、すぐに慣れが出てきて、面白いだけになる。

続編が楽しみな作品だ。

↓↓↓↓

内容紹介
◎ 30万部突破のベストセラー、待望の映画化決定!!◎
2009年 新春ロードショー 配給:角川映画

青春はマンガだ。そして、ここには、ひとコマずつ、
切なさと甘酸っぱさが溢れている 一一一リリー・フランキー

僕が泣き虫なんじゃなくて
この本が素敵なんだと思います 一一一劇団ひとり

品川庄司の品川が、
80年代の不良少年たちをリアルに描いた青春小説!

東京・狛江を舞台に、退屈な中学生活に飽き足らず、
喧嘩と悪戯に明け暮れる日々。
一緒にいればどんなに殴られてもへっちゃらだった。
ときに切なく胸に迫る母親や姉とのやりとり。
90年代を代表する伝説的不良漫画『クローズ』の
著者・高橋ヒロシが表紙画を描き下ろした。

内容(「BOOK」データベースより)
お笑いコンビ・品川庄司の品川による青春小説。80年代東京・根性焼き・木刀・バット・鉄パイプ…不良になると決めたから、不良でいよう。



2008年6月2日月曜日

星新一 一〇〇一話をつくった人  最相 葉月

星新一の伝記というかルポタージュ。
超有名な作家でかつ誰もが一度は読んだことのある作品ばかりなので
ルポも結構生々しく臨場感がある。

特にSFの巨匠としての地位が「良し悪し」の面が多々あり、本人も
苦悩している様子がよく表現されている。

興味深いエピソード満載なので是非読んでみてください。
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2008年6月1日日曜日

最後の記憶 綾辻 行人

久しぶりに綾辻先生の作品を読んだ。
何気に半年ぶりか?

でも、、、気のせいかちょっとパワーダウン。。
ホラーテイストなのだけど、ホラーになりきれず、本格推理の王道ともちと違う。
最後の記憶に奥深いなぞが隠されているのかと最後まで期待感を持って読んだけど
「そのオチならなんでもありジャン」というか、まあ、、、いっかという感じ。
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内容(「BOOK」データベースより)
若年性の痴呆症を患い、ほとんどすべての記憶を失いつつある母・千鶴。彼女に残されたのは、幼い頃に経験したという「凄まじい恐怖」の記憶だけだった。バッタの飛ぶ音、突然の白い閃光、血飛沫と悲鳴、惨殺された大勢の子供たち…死に瀕した母を今もなお苦しめる「最後の記憶」の正体とは何なのか?本格ホラーの恐怖と本格ミステリの驚き―両者の妙なる融合を果たした、綾辻行人・七年ぶりの長編小説。