2010年6月26日土曜日

断絶 堂場 瞬一

正直、最初はすごくいい感じで進んでいたんだけど、途中からよくある
展開とオチへまっしぐら。。

1/3を読んだくらいで大体分かる。
筆力ある作者なのでつまらなくはないけど、ドキドキしたりワクワクしたし
することはない。。


内容(「BOOK」データベースより)
閉塞感漂う地方都市・汐灘にすべてを捧げた大物代議士・靭持隆太郎。息子か現知事か、激化する後継者争いの中発見された女性の遺体。刑事・石神謙と靭持、二人の運命が交錯する。「刑事・鳴沢了」シリーズ累計135万部突破―堂場瞬一が満を持して放つ渾身の人間ドラマ。



2010年6月25日金曜日

私が語りはじめた彼は 三浦 しをん

恋愛小説というか、一人の男性を軸に怖くも悲しい男女の
話が展開してく。
恋愛だけに固執するのではなく、時に不倫、時に親子、時に家族という
いろんな男女の話が出てくる。

最後の最後でやっと彼が出てくるというか、、彼のことは最後まで
今ひとつ判らないような形。

内容(「BOOK」データベースより)
あっという間にアカの他人。でも実はまだ切れていない、「彼」と私の仲。それぞれの「私」は闇を抱える、「彼」の影を引きずりながら。男女の営みのグロテスクな心理を描く“関係”小説。



2010年6月21日月曜日

ヒトリシズカ 誉田 哲也

警察モノとは思えないくらい。よくできた推理サスペンスの連作。

キーとなる話がありそれが全てに薄くつながっているんだけど、
それがどんどん太く、さらに存在感が増幅していく。

最後のほうでちょっと微妙な展開だったけど、それはそれでいいか。
次回作キタイ。

出版社 / 著者からの内容紹介
5つの殺人事件。果たして刑事は真実を見たのか?果たして女は幸せだったのか?今、注目を浴びる著者の連作警察小説。
木を見て森を見ず――。細部に注意しすぎ、肝心の全体を見失うことのたとえで、事件捜査において、最も避けなければならないことである。この小説に登場する刑事は皆、これを徹底し犯人を逮捕していく。だが、彼らは気づかなかった。その森が想像以上に大きく深いということに……。5つの殺人事件。果たして刑事は真実をみたのか?今、注目を浴びる著者の連作警察小説。

2010年6月20日日曜日

あわせ鏡に飛び込んで 井上 夢人

最期まで読めなかった。。
短編なんだけど、どんどんつまらなくなるようで。。

正直どうしたんだ、という感じ。
作者を信じきっていただけにちょっと残念。
でも、往年の強さがないというだけで、他と比べて落ちるという
わけじゃーない。

井上先生のベストを読む前に、これを読んで面白いと思ったら
ベストを読む、この流れがいいかも。

内容(「BOOK」データベースより)
幻の名作「あわせ鏡に飛び込んで」をはじめ、瞬間接着剤で男をつなぎとめようとする女が出てくる「あなたをはなさない」、全篇、悩み相談の手紙だけで構成されたクライムミステリー「書かれなかった手紙」など、選りすぐりの10篇を収録。精緻に仕掛けられた“おとしあな”の恐怖と快感。

2010年6月16日水曜日

ハング 誉田 哲也

久しぶりに重くて面白い警察小説。
最後の最後まで息もつかせぬ展開で、さらにものすごいオチに
向かって進んでいく。

途中から、やばいーーと思いつつも読んでしまう。



内容(「BOOK」データベースより)
いったんは迷宮入りした宝飾店オーナー殺しに新事実が浮かび上がった。再捜査にあたった警視庁捜査一課特捜一係「堀田班」は一気に犯人にたどり着き、自供も得るが―。初公判で犯人は、堀田班メンバーに自供を強要されたと言い出し、名指されたメンバーは首を吊った。さらに一人、また一人と積み上がる死体とともに、巨大な闇が姿を現す。


2010年6月15日火曜日

カシオペアの丘で  重松 清

号泣。。。
またもや、というかいつものというか。

重松先生は泣き小説のメッソドでもあるのかと思うくらい
さりげなく泣き所を持ってきて、ガスッと泣かせる。
自分と同じような立場や現状だったからというのもある。

生死系の話では天下一品の作者だけに、次回は違う展開で泣かせて欲しい。


内容(「BOOK」データベースより)
肺の腫瘍は、やはり悪性だった―。40歳を目前にして人生の「終わり」を突きつけられたその日、俊介はテレビ画面に、いまは遊園地になったふるさとの丘を見つける。封印していた記憶が突然甦る。僕は何かに導かれているのだろうか…。『流星ワゴン』『その日のまえに』、そして―魂を刻み込んだ、3年ぶりの長篇小説。


2010年6月12日土曜日

ゴチソウ山 山田 健

前に読んだ東京農園の話と続いて、地道な積み重ねの取材をしたんだなー
という小説。
読み応えもあり、ココの立場での面白さもあるけど、オチや小説自体
の展開はもうひとつ。

内容(「BOOK」データベースより)
蛍川にある旅館の主たちが、山びと、漁師、教師、居酒屋チェーンのオーナー、政治家たちを巻き込み、豊かで美しい町を自分たちの手でつくろうと大奮闘!!疾風怒涛の書下ろし長篇小説。


2010年6月11日金曜日

キタイ 吉来 駿作

怖いんだか微妙なんだか判らない話でした。
オチというか展開が非常に分かりづらく途中で飛ばし読みしてしまいました。


内容(「MARC」データベースより)
8人の高校生は、死んだ仲間・葛西を甦らせようと死者復活の儀式・キタイを行う。それから18年、復活を遂げた葛西はキタイの秘密を知る仲間を殺し、永遠の命を得ようとするが…。死者による、時を超えた惨劇が始まる。


2010年6月10日木曜日

札幌方面中央警察署南支署―誉れあれ 東 直己

いやあ、筆力があるなあ、という作品。
東先生自体問題ないのだけど、初とは思えない警察小説として出来がいい。

一気に読めて、読後感もいいけど、欲を言えばもっと深みというか
心にズドンとくるポイントが所々に欲しかった。

内容(「BOOK」データベースより)
道警本部まで加担し、組織的犯罪に手を染める中央署の腐敗に、近隣の南支署が気づいた。日頃から「枝」と呼ばれ、蔑まれてきた支署の刑事たちの執念の捜査が始まった―。ハードボイルドの第一人者が放つ、初の本格警察小説。


2010年6月9日水曜日

女王の百年密室―GOD SAVE THE QUEEN   森 博嗣

うーん、、。着いていけなかった。
もうこの手の複雑な世界観と登場人物の多い作品はダメなのかも。

正直何が起こっていて、何が問題なのかも分からないくらいで、オチは
「これでいいんだ・・・」ってくらい失望した。
でも、、そこは重要じゃなく、世界観を楽しむんだろうなあ。。


内容(「BOOK」データベースより)
2113年の世界。小型飛行機で見知らぬ土地に不時着したミチルと、同行していたロイディは、森の中で孤絶した城砦都市に辿り着く。それは女王デボウ・スホに統治された、楽園のような小世界だった。しかし、祝祭の夜に起きた殺人事件をきっかけに、完璧なはずの都市に隠された秘密とミチルの過去は呼応しあい、やがて―。神の意志と人間の尊厳の相克を描く、森ミステリィの新境地。


2010年6月8日火曜日

完黙   永瀬 隼介

短編だけどそれぞれがぶっとい作品。
話題の作品だけあって、読み応えは十二分。
それぞれの登場人物が長編の主役になれるくらいいいキャラ。

警察小説としては久しぶりのヒットかも。
今度はこの手の長編で是非を問いたいくらい。


内容紹介
警察組織の底辺で奔走する刑事たちのざわついた日常――
定年間近のハコ番巡査部長の警察人生最後の大勝負、アルコール依存症のために飛ばされた元捜一エリートの雪辱、憧れの仕事につき初めての捜査に意気込む新米女刑事への洗礼、身柄を拘束した女にひとめぼれをした刑事の大胆な賭け、警視庁の窓際警部補が家族のために行った単独捜査――闘う刑事たちの感情の揺れや昂ぶりを緻密な筆致で描く五編。ノンフィクションライターとしても活躍する著者による警察小説の真骨頂。


2010年6月7日月曜日

ブラバン 津原 泰水

これ、ブラバンかあ、、と思いながら最後まで一気に読みました。

表題とパッケージだけだと青春小説かと思ってしまうけど
その要素より中年の現実を突きつけられるシーンが満載。

少なくとも学生が読んで楽しめることはなく、また昔を思い出して青春
を振り返りたいおっさんが読むものでもない。

深くてそれでいて青春時代から中年時代までの人間模様の襞を感じたい人に是非。

内容(「BOOK」データベースより)
大麻を隠し持って来日したポール・マッカートニーが一曲も演奏することなく母国に送還され、ビル・エヴァンスがジョン・ボーナムがジョン・レノンまでも死んでしまった、1980年(昭和55年)。醒めた熱狂の季節に、音楽にイカれバンドに入れあげるボーイズ&ガールズが織り成す、青春グラフィティ。クラシックの、ジャズの、ロックの名曲にのせ、総勢三十四名のメンバーたちが繰り広げる、大群像劇。四半世紀の時を経て僕らは再結成に向かう。吹奏楽部を舞台にしたほろ苦い「青春」小説。


2010年6月6日日曜日

ギフト 日明 恩

これ、いいねえ、。

深読みしてしまうシーンもあるけど、あんまり余計なことを考えずに
読み続けたほうがいい。

短編だけどそれぞれ良く練られていて、それぞれ楽しめる。
ただ、よくある登場人物とよくある舞台設定ではあるが、その中でも苦労して
オリジナリティを出している。

内容紹介
過剰追跡が原因で犯人の少年を死なせてしまった元刑事の須賀原。そんな彼が働くレンタルビデオ店に、奇妙な少年がやって来た。『シックス・センス』の DVDを見つめながら、ただ涙を流しているのだ。しかも毎日…。心に傷を負う元刑事と、“死者”が見える少年が、霊にまつわる事件を解決していくハートウォーミングミステリー。

2010年6月4日金曜日

いつか、虹の向こうへ 伊岡 瞬

元刑事ものは多いけど、これはちょっと変わった展開と舞台を用意してある。
登場人物のなぞがいろんな形で絡み合って、いい感じのオチへ自然と向かっていく。

警察ものとしても楽しめるし、純粋にミステリーとしても楽しめる。
お得感の強い小説。

内容紹介
尾木遼平、46歳、元刑事。職も家族も失った彼に残されたのは、3人の居候たちとの奇妙な同居生活だけだった。家出中の少女が彼の家に転がり込んできたことがきっかけで、ある殺人事件に巻き込まれてしまい……。


2010年6月2日水曜日

リライブ 小路 幸也

小路先生らしい短編集。
一回でも小路先生の本を読んで満足した人はなんの問題もないです。
是非読んで下さい。

そうでない人も、この二転三転する短編集でぜひほろっとしてください。
どれか一つでは泣くかと。いや泣いて。


内容(「BOOK」データベースより)
生きることは、選ぶこと。選ぶことは、悔やむこと?命の灯火が消える瞬間、“バク”が囁きかける。運命の恋人を失った夜。いまの仕事を選んだあの日―頭に浮かぶ、人生の分岐点。そこからもう一度、やり直させてあげましょう。ただし、ひとつだけ条件がありますが―。かれらが何を選んだのか?あなたの予感は、覆される。


2010年6月1日火曜日

見えない貌 夏樹 静子

本当に一〇年ぶりくらいの夏樹先生の作品を借りてみた。
そして、、、まったく読まずに返そうとして寸前でやめて
読んでみました。

返そうと思ったのは、夏樹先生の昔のリズムや書き方を思い出して。
生理的に合わないというか、いらいらする書き方だったような
記憶だったので、そのまま返そうと思ったけどなんとか思いとどまって
読んでみた。

結果、悪くなかった。昔とまったく違うリズムで、作者名がふさがれていたら
絶対分からないくらい変わっていた。

長い話なので最初の腰が重いけど、なんとなくあっという間に読めた。

ただ、、話に深みはない。

内容(「BOOK」データベースより)
行方不明になった娘は、無惨に殺されていた!事件を追う母親・日野朔子は、「メル友に会いに行く」という言葉と残された携帯電話からある男にたどりついたが…。思いもかけぬ、第二の事件が発生する!現代の歪んだ“道具”と人間関係の中に描き出された親子の絆とは?著者、五年ぶりの最新長編推理、堂々の刊行。