2009年8月19日水曜日

プリンセス・トヨトミ 万城目 学

どうした、息切れか? と思わせる作品。

今までの万城目作品とはだいぶ差がつく作品。
トーンやリズムは同じだけど、内容のつめやオチへの向かい方
がいまひとつ。。

内容も薄いし。
伊坂作品にもたまにあるけど、リズムだけで何とか書こうとして
その場しのぎの作品になってしまっている。

まあ、売れっ子には良くあることか。。

内容(「BOOK」データベースより)
このことは誰も知らない。五月末日の木曜日、午後四時のことである。大阪が全停止した。長く閉ざされた扉を開ける“鍵”となったのは、東京から来た会計検査院の三人の調査官と、大阪の商店街に生まれ育った二人の少年少女だった―。前代未聞、驚天動地のエンターテインメント、始動。

2009年8月18日火曜日

退出ゲーム 初野 晴

久しぶりの金脈発見。

青春モノと、ミステリーをうまく加工して上質のエンターテイメント作品
に仕上げた金脈的作家。

中にはほろっとさせるものや、スカッとするものなど、青春ものに良くありがちな
ウジウジ、でも最後スカっというものばかりではない。

特にクロスキューブはお勧め。
高校生に読んで欲しいなあ。。


内容(「BOOK」データベースより)
穂村チカ、高校一年生、廃部寸前の弱小吹奏楽部のフルート奏者。上条ハルタ、チカの幼なじみで同じく吹奏楽部のホルン奏者、完璧な外見と明晰な頭脳の持ち主。音楽教師・草壁信二郎先生の指導のもと、廃部の危機を回避すべく日々練習に励むチカとハルタだったが、変わり者の先輩や同級生のせいで、校内の難事件に次々と遭遇するはめに―。化学部から盗まれた劇薬の行方を追う「結晶泥棒」、六面全部が白いルービックキューブの謎に迫る「クロスキューブ」、演劇部と吹奏学部の即興劇対決「退出ゲーム」など、高校生ならではの謎と解決が冴える、爽やかな青春ミステリの決定版。

2009年8月16日日曜日

青春の守護者 森村 誠一

今まで読んだ森村作品とは違うトーンだったので借りてしまいました。

いろんな事件に巻き込まれていきつつ、単純なドンパチではない
社会的な背景も混ざってくる、。、。
と、したかったんだろうけど、単純なドンパチに成り下がっている。。

背景や狙い、オチへの向かい方はいまひとつ定まってなくて
微妙な違和感とともに最後まで突っ走る。
微妙。。その一言に尽きる、か。

内容(「BOOK」データベースより)
ただ一度だけ交わした運命の夜。だが、男は思いも告げず、最愛の人を失うことに…。そして再び、若き日の因縁を抱えた絶望的な戦いが幕を開ける。―元エリート自衛官・羽月数也は法に縛られず、“命を守りたい”という己の信念のもとボディガードになった。羽月のもとにひとつの依頼が舞い込んだ。それは、あの大町玲の家族を謎の組織から護衛することだった。彼はかつて大町玲に密かな思いを寄せていた。だが、告白もできぬまま、玲は帰らぬ人となっていたのだ。羽月は今度こそ、大切なものを守り抜けるのか?今ここに絶望的な戦いが始まる。真の男の本分とは?著者畢生のエンタテインメント巨編。

2009年8月15日土曜日

ハッピーエンドにさよならを 歌野 晶午

相変わらずいいネタを仕込む作者。

短編なのだが、それぞれが個性が強く、読み応えも十二分。
怖いオチやすっきりしないオチが多いけど、それもまた読み応えあり。

出版社 / 著者からの内容紹介
事件の裏には多種多様な殺意が存在する――。一風変わった殺人の動機に焦点を当てる著者初の短編作品集。

2009年8月12日水曜日

仏果を得ず 三浦 しをん

ものめずらしい文楽が舞台の話。
義太夫節・三味線と人形劇から成る人形浄瑠璃の世界の中で、義太夫を演じる主人公と
一癖ある過去を持つ三味線使いとのコンビや修行しつつも、いろんな世界に引き込まれて
行く、よくある修行もの。


上達振りはいまひとつ分からないけど、文楽の世界を垣間見ること
ができ、さらに修行モノとしてもいい出来。
続編に期待。


内容(「BOOK」データベースより)
“好き”が過ぎるとバカになる。でも、そんなバカならなってみたい。文楽に賭ける若手大夫の熱い青春。直木賞作家が愛をこめて語ります。

2009年8月9日日曜日

武士道セブンティーン 誉田 哲也

前作、武士道シックスティーの続編。
待ち望んでいました。

前回からの続きがいまひとつスムーズじゃなかったけど
後半からはいいリズムと内容で引っ張っていく。

最後のオチというか流れがちと強引のような気もするけど
おそらく途中からエイティーンの内容を意識して、変えたと思われ。

エイティーンに期待。

内容(「BOOK」データベースより)
早苗は成績重視・結果主義の剣道強豪高へ、香織は個人主義から部に忠義を尽くし始める。ふたりの武士道の時代(研究中)が幕を開けた―。新進気鋭が放つ痛快・青春エンターテインメント、正面打ち二本目。

2009年8月8日土曜日

三匹のおっさん 有川 浩

読み応えのある短編。
内容はよくある話だけど、オチとかはイマドキ。
スカッとする作品もあれば、こうするしかないだろうな~というオチがあったり
いろんな面をもっている。

よくある探偵倶楽部的な話ではなく、人情ものとイマドキの考え方が
うまくミックスしている。

読み応えのある短編をお求めの際はどうぞ


内容(「BOOK」データベースより)
「三匹のおっさん」とは…定年退職後、近所のゲーセンに再就職した剣道の達人キヨ。柔道家で居酒屋「酔いどれ鯨」の元亭主シゲ。機械をいじらせたら無敵の頭脳派、工場経営者ノリ。孫と娘の高校生コンビも手伝って、詐欺に痴漢に動物虐待…身近な悪を成敗。