2010年12月30日木曜日

少女七竈と七人の可愛そうな大人 桜庭 一樹

先生のいつもの文学的世界観をキープしつつ、青春ものになっているのがすごい。
といっても元々両面をもっているという指摘もあるんだけど。

恋の話ではあるんだけど、ぐちゃぐちゃてきな家族の話でもあるし
不思議少女の内面話でもある。

それぞれ一つ一つに奥深さがあり、読み応えといいリズムで引っ張っていく。

出版社/著者からの内容紹介
わたし、川村七竈十七歳はたいへん遺憾ながら、美しく生まれてしまった
鉄道を愛し、孤高に生きる七竈。淫乱な母は、すぐに新しい恋におちて旅に出る。親友の雪風との静かで完成された世界。だが可愛そうな大人たちの騒ぎはだんだんと七竈を巻き込んで 。

2010年12月29日水曜日

コロヨシ!! 三崎 亜記

相変わらず三崎先生はすごい世界観の作品を書く。
この世界観がある意味自然に入ってきていて、それが
エンタメとして成立しているのがすごい。
図書館戦争と同じすごさを持つが、ここまで連打で出せるのは
ある意味世界感作りのNO1かも。

内容はさておきます。
説明しても分からないだろうから。
ただ、不思議な設定だけどまったく不思議感がなくドキドキはらはら
しながら青春エンタメが楽しめる絶品作品です。



内容(「BOOK」データベースより)
20XX年、掃除は日本固有のスポーツとして連綿と続きつつも、何らかの理由により統制下に置かれていた。高校で掃除部に所属する樹は、誰もが認める才能を持ちながらも、どこか冷めた態度で淡々と掃除を続けている。しかし謎の美少女・偲の登場により、そんな彼に大きな転機が訪れ―一級世界構築士三崎亜記がおくる奇想青春小説。

2010年12月28日火曜日

少しだけ欠けた月―季節風 秋 重松 清

重松先生の作品を読みすぎたせいもあり、どれがどれだか分からない
状態に。。

これだけドスンとくる作品ではなく、重松先生の作風が好きな人が
さくっと読むか、こころ温まるエピソードを端的に読みたい人にはどうぞ。


内容(「BOOK」データベースより)
静かな、静かな、ひとりぼっちの月。ぼくたちは明日から、もう家族じゃない。澄んだ光に満ちた秋が、かけがえのない時間を連れてくるものがたりの歳時記―「秋」の巻、12編。


2010年12月26日日曜日

わくらば日記 朱川 湊人

こちらの作品、実は2回目であります。

前にどんな書評を書いたのか覚えていないのだけど
今回はサクサク面白く読めました。

読んでいるうちにオチがうっすら思い出してしまうのだけど
それでも読み応えはありました。
推理であり、姉妹愛であり、家族ものであり、歴史ものでもある。。

不思議な短編集です。


内容(「BOOK」データベースより)
昭和三〇年代。当時私は東京の下町で母さまと姉さまと三人、貧しいながらも仲むつまじく過ごしておりました。姉さまは、抜けるように色が白く病弱で、私とは似ても似つかぬほど美しい人でしたが、私たちは、それは仲の良い姉妹でした。ただ、姉さまには普通の人とは違う力があったのです。それは、人であれ、物であれ、それらの記憶を読み取ってしまう力でした…。小さな町を揺るがすひき逃げ事件、女子高生殺人事件、知り合いの逮捕騒動…不思議な能力を持つ少女が浮かび上がらせる事件の真相や、悲喜こもごもの人間模様。現代人がいつの間にか忘れてしまった大切な何かが心に届く、心温まる連作短編集。

2010年12月22日水曜日

どれくらいの愛情 白石 一文

やばい、、、印象に残るシーンが一つもない。。。
読み飛ばしてしまいました。。



内容(「MARC」データベースより)
HOW DEEP IS YOUR LOVE? 離れていても、愛し合えるのか。現実よりもリアルで、映画よりも素敵な恋の物語を4話収録。『小説宝石』『オール読物』掲載作品に、書き下ろしの表題作を加えて単行本化。


2010年12月21日火曜日

誘拐児 翔田 寛

久しぶりの本格推理。
読み応え的には問題ないのだけど、巻末の書評にあったように
ちと細部が弱い。

筆力と展開でグイグイ持っていくので最後まで
読み進めてしまうのだけど、この前に読んだ小説と比べて
しまい、少々物足りない感があるのも事実。

次回作期待です。

内容(「BOOK」データベースより)
終戦翌年の誘拐事件。身代金受け渡し場所、闇市。犯人確保に失敗。そして十五年後、事件がふたたび動き出す―。人間の非情と情愛を見つめる魂の物語。第54回江戸川乱歩賞受賞作。


2010年12月20日月曜日

カラスの親指 by rule of CROW’s thumb 道尾 秀介

いや~、相変わらずすごい。
ものすごい。
この人本当に第一線ですね。

内容的にははらはらドキドキで進んでいるだけど、ある一つのオチに
向かって水面下でゆっくり動いている。
それがドカンとはじけたときに、この作者のすごさを実感することになる。

奥深いよく練りこまれた小説が読みたい人には是非。


内容(「BOOK」データベースより)
“詐欺”を生業としている、したたかな中年二人組。ある日突然、彼らの生活に一人の少女が舞い込んだ。戸惑う二人。やがて同居人はさらに増え、「他人同士」の奇妙な共同生活が始まった。失くしてしまったものを取り戻すため、そして自らの過去と訣別するため、彼らが企てた大計画とは。


2010年12月17日金曜日

吉祥寺の朝日奈くん 中田 永一

正直、吉祥寺はあまり関係なく、不思議なつながりを持った短編連作。
一つ一つに個性があり、ハッピーでもなくど不幸でもない
ある種の「雰囲気」でぐいぐい持っていく系。

どれか一つは必ず気にいると思われ。



内容紹介
収録作品
交換日記始めました! 恋人同士の圭太と遥が内緒で交わしていた交換日記。二人だけの秘密だったはずが…。
ラクガキをめぐる冒険 高校二年のときにクラスメイトだった遠山真之介。五年後の今、不思議なことに同級生の誰も彼のことを憶えていないのだ。
三角形はこわさないでおく ツトムと小山内さんと、俺。ツトムは小山内さんが気になり、小山内さんは…? 微妙なバランスの三角関係の物語。
うるさいおなか 私のおなかは、とてもひんぱんに、鳴る。そのせいでどうしても積極的になれなかった私の前に、春日井君があらわれて…。
吉祥寺の朝日奈くん 山田真野。上から読んでも下から読んでも、ヤマダマヤ。吉祥寺に住んでいる僕と、山田さんの、永遠の愛を巡る物語。



2010年12月16日木曜日

太郎が恋をする頃までには 栗原 美和子

出た当初から気になっていたので本格的に読むことにしました。
正直、ドラマとしての内容や盛り上がり、ストーリー性などは
たいしたことないです。

ただ、リズムと展開手法がよくて飽きることなくサクサクは
読めました。

切り口についてはいろんな意見があると思うのであまり触れませんが
このオチでなくてもいいのでは? とは思います。
事実は違うのでそこは一安心ですが、

差別的な話についてあまり知識がない人の最初の一歩としては
いいかもです。

内容(「BOOK」データベースより)
祝福された結婚だった。彼が一族の歴史を告白するまでは。今も残る結婚差別を描く衝撃作。

2010年12月15日水曜日

炎の商社マン (上巻) 小林 真一

上下とも読みました。
途中途中で飛ばしましたが。

ただ、あまり知らないテーマと主人公が東欧での
展開が多いのでそういった一面では面白かったです。

内容はさておき、書き方とリズムがなんとなく合わなかった。
書きなれていないような気がする、と思ったらこれがデビュー作品でした。

内容紹介
こんな男が一人いれば、その会社は潰れない。 十年間下積みに甘んじた男が所を得るや、停滞の中に安住する名門商社を革新に導く。一人でも会社を変貌させるのが男児だ!!


2010年12月10日金曜日

世界は俺が回してる なかにし 礼

個人的に好きな昭和の芸能史もの。
まったく知らない人なんだけど、ありがちな事例と進み方なので
かえって面白い。
こういう昭和の芸能だったんだ~とうなずきながら楽しめる作品。

内容(「BOOK」データベースより)
昭和三十年代、黎明期のテレビ業界に身を投じた一人の男がいた。己のセンスだけを信じ、音楽番組制作にすべてを賭けた彼の名は渡辺正文、通称「ギョロナベ」。剛腕プロデューサーはやがて、未曾有の大イベント「東京音楽祭」を成功へと導く。テレビ黄金期を駆け抜けた破天荒な男を通し、全ての日本人にエールを贈る、なかにし礼の新たな代表作。


2010年12月7日火曜日

図書館内乱 有川 浩

なんとなく借りてしまいました。
1年ぶりくらいに読みました。

やっぱり面白いなあ。。。
感想は前と同じです。。


出版社 / 著者からの内容紹介
相も変わらず図書館は四方八方敵だらけ! 山猿ヒロインの両親襲来かと思いきや小さな恋のメロディを 叩き潰さんとする無粋な良化「査問」委員会。 迎え撃つ図書館側にも不穏な動きがありやなしや!? どう打って出る行政戦隊図書レンジャー! いろんな意味でやきもき度絶好調の『図書館戦争』シリーズ第2弾、ここに推参!
――図書館の明日はどっちだ!?

2010年12月6日月曜日

スナッチ 西澤 保彦

これ、予想外にSFでの設定だったのでちょっとびっくり。
最後はいまひとつよく分からない落ちだったんだけど、それまでは
リズムもテーマもエピソードも面白くサクサク読み進めました。

ただ深みはあまりなく、そうなんだ~、的な感想をそれぞれで
もっておしまい、という感じです。

SFの展開は要らないような気がするけど。。。

内容(「BOOK」データベースより)
22歳だった。次の日、ぼくは53歳になっていた。空白の31年。ぼくは、きみは、ぼくたちは、少しは幸せだったのだろうか。彼を襲ったのは、不条理でやりきれない、人生の黄金期の収奪。あらかじめ失われた、愛しい妻との日々。おぼえのない過去を振り返る彼に、さらなる危険が迫る。


2010年12月5日日曜日

クラウディア 奇蹟の愛 村尾 靖子

ごめんなさい、、、半分読んで辞めてしまいました。。。
ノンフィクションだから盛り上がりを期待してもしょうがないことなのですが
あまりにも淡々し過ぎていて、、、もうだめでした。。。

内容(「BOOK」データベースより)
ここに、戦争によって人生を翻弄された1人の男と2人の女の物語がある。最悪の人生を課せられながらも、最高の愛の形を遂げたクラウディアの信念は、比類なき崇高さをたたえた手紙となって愛なき現代に届けられた…。


2010年12月1日水曜日

るり姉 椰月 美智子

まったく期待しないで読んでみたらこれがまた面白く一気読みだった。
一人の女性を取り巻く人たちの連作なんだけど、よくある感じではなくて
それぞれのキャラが立っていて、別の話ではまったく違う印象だったのに
その人の話になるとものすごい深みとストーリーが展開される。

この手の家族小説ではいい感じの作品


内容紹介
三姉妹が慕う、母親の妹のるり姉は天真爛漫で感激屋。周りの人々を楽しい気分にさせてくれる天才だ。だが、そんなるり姉が入院した。季節を遡り、三姉妹や母親、るり姉の夫の視点から、元気だったるり姉との愛おしい日々が語られる。日常にある幸せが一番大切だと気づかせてくれる連作家族小説。


2010年11月28日日曜日

プラナリア  山本 文緒

直木賞とのことだけど、悪い意味じゃなくどれが評価されたのか
一瞬分からなかった。

オチとか、深みとかを気にしないで、ある事例がおこった人物の
感じ方やいき方を淡々と読んでいく感じ。

盛り上がりを求める人には向かないかも。

内容(「BOOK」データベースより)
どうして私はこんなにひねくれているんだろう―。乳がんの手術以来、何もかも面倒くさく「社会復帰」に興味が持てない25歳の春香。恋人の神経を逆撫でし、親に八つ当たりをし、バイトを無断欠勤する自分に疲れ果てるが、出口は見えない。現代の“無職”をめぐる心模様を描いて共感を呼んだベストセラー短編集。直木賞受賞作品。



2010年11月26日金曜日

青年のための読書クラブ 桜庭 一樹

外れなし状態の桜庭先生。

ちょっと読むのがおっくうな解説と長さなんだけど、まったくいくつかせぬ
連打で物語が進んでいく。

完全に離れた話かと思いきや、うすーくつながりそれぞれが面白く
親和していく。
変なテーマでありながらまったく矛盾がなく自然と楽しめるのはさすが。


出版社 / 著者からの内容紹介
東京・山の手の伝統あるお嬢様学校、聖マリアナ学園。校内の異端者だけが集う「読書クラブ」には、長きにわたって語り継がれる秘密の〈クラブ誌〉があった。そこには学園史上抹消された数々の珍事件が、名もない女生徒たちによって脈々と記録され続けていた――。今もっとも注目の奇才が放つ、史上最強にアヴァンギャルドな“桜の園”の100年間。


2010年11月23日火曜日

ゴールドラッシュ 柳 美里

いや~想像どおり重かった。
途中でもう疲れてしまってオチだけ読んでもまだ重かった。
でも情景や心理描写は読み応えがあり、もっと薄いテーマや
作品ならの楽しめるのではと思った。
(女子アナの作品は傑作でした)

ただ、これが柳先生の強みてもあり利点でもあるので先生の作品が
好きな人はまったく問題なく楽しめると思います。

内容(「BOOK」データベースより)
風俗店が並び立つ横浜黄金町。14歳の少年は、中学を登校拒否してドラッグに浸っている。父親は、自宅の地下に金塊を隠し持つパチンコ店経営者。別居中の母、知的障害を持つ兄、援助交際に溺れる姉など、家庭崩壊の中、何でも金で解決しようとする父に対し、少年が起した行動とは…。生きることはゲームだと思っていた少年が、信じるという心を取り戻すまでを描く感動的長編。


2010年11月22日月曜日

サンザシの丘 緒川 怜

やばい、、記憶がものすごく薄い。。
途中読み飛ばしたせいもあるけど、肝心のトリックやオチが
まったく記憶になかった。
ただ、追い詰める過程や背景などはそれなりに楽しめる
ので、抜粋で。。。


内容紹介
一人暮らしの女性が殺害された。偶然にも、逃げる犯人は目撃されていた。義憤を胸に秘めた刑事は、さまざまな人間に会い、一歩一歩、その男に近付こうとする。捜査を進めるうちに見えてきた、犯人の哀しい過去は、戦後日本がまだ精算していない「現実」を浮き彫りにするものだった。デビュー作『霧のソレア』の熱気と前作『特命捜査』のストーリー・テリングが見事に調和した、渾身の書下ろし。

2010年11月20日土曜日

昭和の爆笑王 三遊亭歌笑 岡本 和明

こういった芸人ものがすきなので借りてみました。
歌笑師匠のことはほとんど知らなかったんだけど、生き方や
背景などがすっと入ってきて、ストーリーに違和感なく
入り込めました。

こういった昭和の芸人ものは、芸能史の一面でもあるから
そういったことでも楽しいし、芸人ならではの苦悩なども
描かれていて様々な側面で楽しむことができる。

内容(「BOOK」データベースより)
「珍顔」で戦中~戦後の落語界を席巻。33歳で進駐軍の車に轢かれて即死。初めて描かれるその全生涯。


2010年11月15日月曜日

産まない女 栗原 美和子

作者の考えや悩みや葛藤が透けて見える作品(偏見か?)
重いテーマでもあるし、女性には考えさせられるような人たちが
出てくるけど、男性のあたしには、サクサク読み進めることができた。

リズムはよくできていて、テーマの割には読み止まることはない。
いろんな人にトレースして読むとさらに感動があったのかも。

40代の女性は是非。

内容(「BOOK」データベースより)
愛子/キャリア公務員、41歳。過去3度の中絶を経て、4度目の妊娠を前に戸惑う。貴恵/代議士の妻、34歳。10年近く不妊治療を続けている。慶子/バツイチ、45歳。前夫との子が18歳で妊娠。自分は再婚相手の子を妊娠中。もう、身ごもらないと思っていた。でも、身ごもってしまった。こんどこそ“私自身”を求めてくれる、真の相手の子どもを…。人生の選択肢が増えた21世紀、新たな問題に女性は苦悩し、苦闘する。現代社会に一石を投じる衝撃の問題作。


2010年11月13日土曜日

悼む人 天童 荒太

ぶっとくて重いので避けていた作品です。
読んでみたらまったく問題なく、一気読みでした。

噂どおりの重くて深い作品。
けっしてどろどろしたものでもなく、衝撃的な事件が連打するわけじゃない
だけど、人間の業とやらを深くえぐるようなどっすん系の作品。

いい評判ガ多いけどほぼその通りの評価と思って間違いない。
小説や文学が好きな人は是非。

内容(「BOOK」データベースより)
聖者なのか、偽善者か?「悼む人」は誰ですか。七年の歳月を費やした著者の最高到達点!善と悪、生と死が交錯する至高の愛の物語。


2010年11月12日金曜日

閉ざされて 篠田 真由美

途中でリタイヤした記憶。。
設定やリズムは悪くないんだけど、ゴチャゴチャしてきて
どこを捉えて読んでいいかわからなくなり、、、辞めてしまいました。。


内容(「BOOK」データベースより)
函館の西郊に海に臨んで建つ、白いモダニズム風邸宅、雪華荘。その閉ざされた館で孤独な生活を営む汀は、東京にいる兄の洽との手紙のやり取りが、唯一の心のよりどころだった。だが、脳梗塞で倒れ隠棲している父・博通が残そうとしている遺産をめぐり、後妻母娘とのあいだで確執が深まるなか、兄が謎の失踪を遂げた…。鮮やかな叙述で導かれる、驚愕のトリック!著者渾身の書き下ろし長編ミステリー。


2010年11月11日木曜日

私の男 桜庭 一樹

正直、テーマ性からものすごく避けていましたが、あまりにもレビューが大絶賛
なのでこわごわ読んでみました。

テーマ性はさておき、さすが。
大絶賛だけはあります。
この人、本当にすごいね。

それぞれ連作系でありながら、未来から過去に振り返っていくんだけど。
それに違和感も戸惑いもなく、すーと読んでいける。
そしてそれぞれぎっちり作りこんでいる。

さすが。
若手NO1だ。

内容(「BOOK」データベースより)
優雅だが、どこかうらぶれた男、一見、おとなしそうな若い女、アパートの押入れから漂う、罪の異臭。家族の愛とはなにか、超えてはならない、人と獣の境はどこにあるのか?この世の裂け目に堕ちた父娘の過去に遡る―。黒い冬の海と親子の禁忌を圧倒的な筆力で描ききった著者の真骨頂。


2010年11月10日水曜日

巨泉 2 The New Fifties 大橋 巨泉

つい手にとってしまいました。

ただ、もう古い作品なので情報はそんなに貴重じゃない。
完全に初心者向けで、そういったことに興味が今まで
なかった人がなんとなく手に取るような作品・

最後まで読めたけど、1/5くらいはデータで膨らましています。

内容(「BOOK」データベースより)
穏やかで豊かな自然、ゆったり流れる時間、暮らしやすい物価、細やかな人情…の世界に飛び出せ、安い航空券・良い宿泊施設を確保する法、趣味の楽しみ方などノウハウ満載。


2010年11月5日金曜日

アルタンタハー 東方見聞録奇譚 長崎 尚志

正直微妙。。

個々最近の長崎さんの作品はどれも中途半端にプロットの撒き散らし
系になっているけど、これもそれに近い。

ここのシーンやストーリーはいいんだけど、じゃあ実際のところ大きななぞは
どうなのよ、って感じ。

そこはあきらめて読むならそこそこ楽しめる。

内容(「BOOK」データベースより)
父危篤の報せを受けたライターの安東貞人は、病院で出会った父の戦友だという不審な男・源田から、モンゴル捕虜収容所で囁かれた「チンギス・ハーンの黄金伝説」の話を聞かされる。半信半疑ながら彼は、平泉の伝説や文献、父の交友関係をあたる内、ある殺人事件の可能性に気づく…!世紀の奇書、マルコ・ポーロの『東方見聞録』を巡るふたつの“宝探し”。ふたりの男の“自分探し”―。歴史・伝奇サスペンス。


2010年11月4日木曜日

わたしが愛した愚か者 Dojo-道場II (Dojo-道場 (2)) 永瀬 隼介

個人的にものすごく好きなシリーズ物。
といってもパート3はまだ出てない見たいだけど、。

空手道場の建て直しという側面と、そこに集まる生徒たちの
悩み、主人公自身の戦いや優しさなどいろんな面で楽しめる。

どこもお勧めの短編なので、格闘技好きには是非。

内容(「MARC」データベースより)
リストラされ、ひょんなことから空手道場を預かることになった藤堂忠之。元同僚で恋人の悠子ら、周囲の人間に振り回されながらも空手一筋、といきたいところだが…。『別冊文芸春秋』連載の単行本化。「D〓j〓-道場」続編。


2010年11月3日水曜日

僕たちのミシシッピ・リバー 重松 清

やばい、、ぜんぜん記憶にない。。
どれも小粒でドカンとクル内容じゃかなったのは確か。

重松先生慣れしてきてしまったのか。。

出版社 / 著者からの内容紹介
誰より気が合う相棒の転校を前に、僕らは冒険に出かけた──憧れのあの2人組のように。友人を家族を恋人を"思う"12の夏の風景

2010年11月2日火曜日

東京スタンピード 森 達也

正直混乱している内容だった。
オチの方向性も見えないまま、ただ事例だけが続いていく。
それぞれの事例は面白しろいんだけど、一つのストーリーとして
見ると分かりづらい。

結局最後も、、見たいな感じ。
ドキュメンタリーの裏側を小説チックにしてサスペンスも入れたけど
どれも中途半端になってしまった感。

内容(「BOOK」データベースより)
世界恐慌にピークオイルショックが重なり、不安が蔓延する2014年の日本。テレビ制作会社でディレクターとして働くロスジェネ世代の伊沢は、通り魔殺人のニュースを見た直後、集合無意識研究所の加藤という男から「事件は虐殺の予兆です」との電話を受ける…。感染する恐怖と憎悪、高まるセキュリティ意識、煽るメディア―僕らの集団暴走=スタンピードはもう止められない。2014年、東京。大虐殺が勃発する。「放送禁止歌」「A」「死刑」の森達也が予見する戦慄の近未来。


2010年11月1日月曜日

荒野 桜庭 一樹

いやーすごい。桜庭先生。
地元が舞台だったのであんまり期待しないで読んだのに
これまたすごい出来。

連作なんだけど、テンポといい描写といい内容といい、すごい。
何がすごいっていいずらいんだけど「THE 文学」って感じ。
それも平成の最先端の文学って感じ。
そりゃー賞もとるわな、って思う。

本好きの人は読んでみて下さい。

内容(「BOOK」データベースより)
恋愛小説家の父をもつ山野内荒野。ようやく恋のしっぽをつかまえた。人がやってきては去っていき、またやってくる鎌倉の家。うつろい行く季節の中で、少女は大人になっていく。



2010年10月29日金曜日

日曜日の夕刊 重松 清

これも鉄板だけど、あえてっていうのはないかなあ。
だって今回覚えている作品ないもの。

そろそろ飽きてしまったのか。。重松先生はたまーーに手を抜いた感がある
作品がある。
メソッドだけつかって、膨らませたような。
ただそのメソッドがものすごく良くできているので、まったくの外れがないのものすごいところ。

内容(「BOOK」データベースより)
日曜日、お父さんがいてお母さんがいて「僕」がいて、お兄ちゃんとお姉ちゃんは恋人がいて―。ある町の春夏秋冬、日常の些細な出来事を12の短編小説でラッピング。忘れかけていた感情が鮮やかに蘇る。夜空のもとで父と息子は顔を見合わせて微笑み、桜の花の下、若い男女はそっと腕を組み…。昨日と同じ今日なのに、何故だか少し違って見える。そんな気になる、小さな小さなおとぎ話。



2010年10月25日月曜日

スタンド・バイ・ミー 東京バンドワゴン小路 幸也

鉄板で面白いけど、新しい発見やドキドキワクワクは特になし。
シリーズものにありがたちな面白さ、というか。

読むものがなくて困っているときに。安心して楽しめる作品って感じ。


内容(「BOOK」データベースより)
東京、下町の老舗古本屋「東京バンドワゴン」。営む堀田家は今は珍しい三世代の大家族。今回もご近所さんともども、ナゾの事件に巻き込まれる。ある朝、高価本だけが並べ替えられていた。誰が何のために?首をかしげる堀田家の面々。さらに買い取った本の見返しに「ほったこんひとごろし」と何とも物騒なメッセージが発見され…。さて今回も「万事解決」となるか?ホームドラマ小説の決定版、東京バンドワゴンシリーズ第3弾。


2010年10月24日日曜日

あなたがパラダイス 平 安寿子

うーん。。。あたしが読まなくてもいいかと。
更年期障害の話です。要は。

女性はいいかもしれないけど、男性のあたしには共感できるところも
しみじみ感じる話もなく。。
ただ、最後までちゃんと読めたのは、筆力があるってことなんでしょう。



内容紹介
独身図書館員・敦子、専業主婦・まどか、バツイチのライター・千里。ジュリー・ファンの3人が、老いた親や口うるさい配偶者、自分勝手な子供、ままならない自身の体と悪戦苦闘しながら、“未来”を見つけていく――。女の人生の悲喜こもごもをユーモアとアイロニーたっぷりに描く、ウイズ・エイジング物語。


2010年10月23日土曜日

カッコウの卵は誰のもの 東野 圭吾

すっごい期待したのに。。
親子モノだから泣きのシーンも多々あるのかと。

それが、、、昔の鳥人のような、スポーツもので終始して
しまいました。

親子の泣かせる話はほとんどなく、。。
どうした東野先生。

ただ、筆力と展開はアンパイなので、読んで損するってわけじゃーない。

内容(「BOOK」データベースより)
親子の愛情に、揺さぶりがかけられる。覚悟を決めた父親は、試練にどう立ち向かうのか。父と娘、親子二代続けてのトップスキーヤー。娘の所属チームの研究者は、二人の遺伝子パターンを調べさせてほしいと考える。しかし、了承するわけにはいかない。父には、どうしても知られたくない秘密があった。娘が生まれた19年前からの忌まわしい秘密が。


2010年10月21日木曜日

ラストプレゼント 秦 建日子

ドラマのことはまったく知らずに読みました。
ただ、読みながら、ドラマぽいなーと思ってしまいました。、。

悪く言えば、同じテーマと展開をちょろちょろ変えながら分かりきってラストに
もって行く感じ。
そこに驚きや発見はないです。鉄板です。
それがいい、という人が一杯居るからドラマは成り立つのかと。
視聴率ですから、すべては。

小説でそれをやると、、、ちょっと残念。
沿う考えると小説ってすごいなあ。

内容(「BOOK」データベースより)
結婚生活と娘よりも一人で生きる道を選んだ明日香は、念願の建築士の仕事に邁進していた。大きなプロジェクトを任され、若い恋人もいる。すべて順風満帆のはず…が、36歳のある日、余命三カ月の宣告を受ける。「もう一度娘と仲良くなりたい」。明日香は迷いながらも娘に会いに行く。でも、そこにいたのは…。名作感動TVドラマの小説化。


2010年10月20日水曜日

鳥かごの詩 北 重人

けっこうドスン系。
青春の話ってわけじゃなく、昭和の青年苦労話って感じ。
それはそれで奥深いものがあり、時代を感じるいい話でもある。

ただ、、、若い人には向かないんだろうなあ。

内容紹介
生きることも、働くことも、こんなにまっすぐだった。

昭和41年の東京下町。山形・酒田から出てきた受験浪人生の康夫は、生活の糧を得るために
住み込みの新聞販売店に勤めることになる。〈個室あり〉のふれ込みに惹かれてやってきたものの、蓋を開けてみれば
そこは段ボールで仕切られただけの大部屋暮らしだった。同居する配達員も人生に挫折したような風変わりな連中ばかりで、
おまけに配達先も元ヤクザの爺さんやひと癖もふた癖もある住人ばかり。慣れない東京や仕事に悪戦苦闘する康夫は、
やがて恋に悩み、のっぴきならない事件に巻き込まれていく。
あの頃の風景、下町の人情、そして団塊の青春を描いた著者初の現代小説。

2010年10月19日火曜日

書店員の恋 梅田 みか

面白いといえば面白いけど、あっという間に終わってしまうので
読後感はあまり。。

以下のサマリーでだいたい伝えきっているような感じ。
途中の1/3くらいは飛ばしても大丈夫ですw



内容紹介
どんな本も、その一冊を必要とする人がいる。誰にでも、その人を必要とする人がいる。主人公は、大手書店チェーンに勤める今井翔子(26)。入社6年目にして文芸コーナーを任せられた、書店員の仕事が大好きな女性。ファミレスの厨房で働く同い年の水田大輔という恋人がいる。彼は翔子のことを真剣に考えているが、今は、心の余裕もお金も将来の展望もない。そこに現れるのが、ケイタイ小説のベストセラー作家で歯科医師の青木譲二(35)。サイン会の打ち上げをきっかけに、翔子に好意を抱きはじめる。セレブの譲二か、先が見えない大輔か……揺れ動く翔子。そうした翔子の恋と仕事の悩みを中心に、短大時代からの親友や同僚がおりなす人間模様。
そして、最後に翔子が選んだ愛とは? お金がなくては生きていけない? でも、お金では幸せになれない? 女性の生き方、本当の愛について問う話題作。思わず涙が溢れてきます。


2010年10月15日金曜日

最後の恋 阿川 佐和子 角田 光代

競作の短編集です。
どれも小粒ですが、たまーーに2つくらいいい作品が。
どれとは言わないので探してみてください。
明らかに分かります



内容(「BOOK」データベースより)
それは、人生に一度だけ訪れる奇跡。こんなに誰かを好きになるのは、この恋で最後かもしれない。どんな結果に終わろうと、永遠に輝きを失わない恋がある。“最後の恋”をテーマに、人気女性作家が個性と情熱で磨き上げた、宝石のような8つの物語。ホームページ「YEBISU BAR」「Yahoo!Books」の大好評連載「プレミアムストーリーズ」がついに単行本化。


2010年10月13日水曜日

ガラスの巨塔 今井 彰

面白かったです。
内容も充実していて、エンタメ性もあり、リアリティにも飛んでいました。
ただ、、本当かな~というのが実感。

あまりにも作者の都合のいいような書き方だったので
そこまでか、とは思いました。
昨今のマスコミ捏造があるので、報道された内容はまったく
信じていないのですが、この本に書かれたこともちょっとくらは
膨らませていると思いながら見るのが正解。


内容(「BOOK」データベースより)
1万人を超える社員を抱え、国内外に82の支局を構える全日本テレビ協会。ここに、三流部署ディレクターから名実ともにNo.1プロデューサーにのし上がった男がいた。湾岸戦争時に作った1本のドキュメンタリーをきっかけに、受賞歴多数の社会派ディレクターとして名を馳せ、プロデューサーとして手掛けた「チャレンジX」は視聴率20%超の国民的人気番組に。天皇と呼ばれる会長の庇護の下、「選ばれし者」の特別職に誰よりも早く抜擢され、さらなる野望をたぎらすのだが…。悪意と情熱が交差するとき、栄光は汚辱に塗り替えられていく。元NHK看板プロデューサーが書き下ろす問題小説。


2010年10月11日月曜日

プロが教える年収300万でも表参道に家を... 加瀬 恵子

ひさしぶりにタイトルに完全にだまされた作品。
だって、買えないもの、家が。
まったく。
それらしいこともなく。

確かに不動産やマンション投資的な話ではあるので
完全は外れではないけど、、いや、完全な外れだ。

何度も言うけど、300万円で表参道に家が買えるという
記述も、テーマに挑むことも、関連性もまったくない。

ひどい。。


内容(「BOOK」データベースより)
不動産は動かして「買って→貸して→売って」増やすもの。いつ、どんな物件を、どうやって買うか?


2010年10月10日日曜日

赤朽葉家の伝説 桜庭 一樹

噂どおりの面白い作品。テーマ、内容、リズム、展開、すべて文句なし。
あえて言うならオチが弱いことだけど、そえrは桜庭先生の作品に求める
ものじゃーない。
(文学だからw)

ただ、癖もあるので読みづらい人もいると思うので、賛否両論はあると思われ。
私は大好きです。

内容紹介
千里眼の祖母、漫画家の母、そして何者でもない私。戦後史を背景に、鳥取の旧家に生きる三代の女たちを比類ない筆致で鮮やかに描き上げた雄編。日本推理作家協会賞受賞を受賞した桜庭一樹の代表作がついに文庫化!
商品の説明をすべて表示する


2010年10月8日金曜日

大金星 水野 敬也

前のゾウの話が面白かったので借りてみましたが、普通の本になってました。
前のような面白い設定やためになりそでならないというか、眼からうろこが
落ちないような、当たり前の話しを妙に面白くそしてなんとなくストンと落ちる話じゃないです。


内容紹介
『夢をかなえるゾウ』水野敬也の初長編誕生

『夢をかなえるゾウ』著者・水野敬也氏の『夢ゾウ』以来の書き下ろし。
「お金も才能も肩書も容姿も関係なく、僕たちでも
手に入れられるものが一つだけある。それは---------」
ありがちな日常を送る若者たちが、新しい世界へ踏み出すための
「勇気」と「技術」を身につけていく物語。



2010年10月7日木曜日

天窓のある家 篠田 節子

いや~不思議な話ばかりでした。
ただ、どすん、と残った話はなく、記憶に残るものもなく。。

読み応えはあったはずなのに、なぜかお勧め度合いが少ない。

不思議な作品です。
なので内容の紹介は私からはできない状態。。

内容(「BOOK」データベースより)
こんなはずではなかった。なぜ、こんなふうになってしまったのか。気づかぬうちに日常に巣食う焦燥。人生に疲れた女の心をかき乱す隣人。幸せを願いながら、いつのまにか何を求めていたのかよく分からなくなってしまった―。なぜ、あの人はしあわせそうにしているの?ちいさな衝動がおさえられなくなる…心もからだも不安定な中年世代の欲望と葛藤をあぶりだす、リアルに怖い9編。

2010年10月6日水曜日

夕暴雨―東京湾臨海署安積班 今野 敏

実はこのシリーズはほとんど呼んだ記憶がなかったので
ちょっと楽しみでした。
ドラマのイメージがもう強くなっていたせいもあるけど
キャラクターがドラマどおりだったので逆に面白かったです。

短編的なながれもありつつ、しっかり読ませる長編で、読み応えも十分。
ファンが多いのも納得です。


内容(「BOOK」データベースより)
湾岸地域の巨大イベントに爆破予告があり、安積班と相楽班は、警戒警備にあたるが…。TVドラマ「ハンチョウ」原作の安積警部補シリーズ。


2010年10月5日火曜日

cc:カーボンコピー 幸田 真音

これもちょっと期待はずれ。

幸田先生はもっと情報の深みがあったのになあ。
恋愛の話で、男女の行ったりきたりの話。
業界の話がちょろとある程度で、男女の話として読ませるのも
ちとつらい流れ。

ま、作者への思い込みが強くて、イメージと違ったけど
最初から恋愛小説を読むつもりでいれば、、、。

内容(「MARC」データベースより)
広告代理店で働く、山里香純41歳。年下の恋人である生命保険会社の広報担当、広崎研吾を助けるため、保険金不払い問題に対処する広告プロジェクトを手がけるが、思わぬ波紋が社会に広がり、私生活にも-。

2010年10月3日日曜日

エクサバイト 服部 真澄

テーマもテンポも悪くないのに、深みや取材が弱くて少々残念。こちらの方の作品が
それが一番期待を持てる部分なのに。

この分野(SF、近未来、IT)はそれなりに強いと思ったのになあ。
要は、自分の見たものすべてを頭のチップに記録しておいて、
それにまつわるデータの取り合いや不具合や世界的な陰謀やらってお話。

ただ、この分野をまったく知らない人には当然のことながら不思議で
面白い作品に成っていると思うので、業界のことをまったく知らない人はぜひ。



内容(「BOOK」データベースより)
次世代メディア“ユニット”によって、一躍、時代の寵児となった映像プロデューサー・ナカジ。彼に持ちかけられた新ビジネスは、歴史を一変させてしまうような壮大なプロジェクトだった。だがそこには、恐るべき罠が待ち受けていた…。服部真澄の真骨頂、最先端情報小説の傑作。


2010年10月2日土曜日

警視庁情報官  濱 嘉之  

話が飛び飛びで焦点が合わせずらかった。
読後感もスカスカで、ちょっと残念。
でも人気の高いシリーズなので、次回作をちゃんと読んでみよう。。


内容説明
ここまでやるのか!公安捜査の超ディテール「事件は起きる前に解決せよ」警視総監直々の極秘捜査指令にノンキャリエリート警視が大活躍。公安捜査のエースが実体験を元に書き下ろすノンフィクションノベル


2010年10月1日金曜日

フェロモン 神田 茜

なぜ借りたのだろう。。。そして悲しい出来事が。
この本を読んでいる途中で、網棚に上げておいたら
ふとした瞬間に盗まれていた。。

もう一〇年近く使っていた愛用のブックカバーも
盗まれたので大ショック。

内容は、、覚えていないっす。
アマゾンで買って返しました。


内容(「BOOK」データベースより)
こんな私でも悪くない、と思えるときもある。代わり映えのしない毎日にへこみ気味の5人の女性たち。それぞれの平凡な人生に輝きを取り戻させたのは…?力の抜けた愛おしい日常を巧みに描く小説デビュー作。

2010年9月30日木曜日

真昼の星空  米原 万里

さくっと読んでさくっと終わりました。

でもそれぞれ雑学的には面白く、昼のひと時にさら~と
読む程度でいいかも。
それに結構昔のエッセイなのでイマドキではないのは確か。


内容(「BOOK」データベースより)
「昼の星の輝きよ、わたしを通して万人に届くがいい!」外国人には吉永小百合はブスに見える?日本人没個性説に異議あり!束縛あるほうが自由になれる。


2010年9月29日水曜日

国境事変 誉田 哲也

読んだけど、、途中で付いていけなくなった。
疲れているのかなあ。。いろんな舞台と人がごちゃごちゃ出てくるので
頭の中で整理するのが大変だった。

どこかで落ち着いてゆっくり読むならいいかもだけど
通勤で読むのはちと向かない。


内容(「BOOK」データベースより)
何者かが密かに上陸し、不穏な空気漂う長崎県対馬。東京・新宿の片隅で発生した在日朝鮮人殺人事件。捜査を巡り、対立する警視庁捜査一課と公安外事二課。己れの「信じるもの」を追い求め、男たちは国境の島へ向かった…。


2010年9月28日火曜日

親指の恋人 石田 衣良

いつもどおりさら~っと読める作品。と思いきや最後に向かうにつれて
だいぶ後悔していく。
あんまりはなすとよくないから、この辺にしておくけど石田先生の
作品が好きな人には向かないかも。



内容(「BOOK」データベースより)
「これから送るのは、親しい友達にも話していないことだ。暗くなるけど、いいかな?」「わたしは…今、この瞬間全身でスミオの話をきいてるよ。全部、話して―」六本木ヒルズに暮らす大学生の澄雄と、薄給のパン工場で働くジュリア。携帯の出会い系サイトで知り合ったふたりのメールが空を駆けていく。二十歳のふたりは、純粋な愛を育んだが、そこへ現実という障壁が冷酷に立ち塞がる。無防備すぎる恋は追いつめられ、やがてふたりは最後の瞬間に向かって走り出すことに。格差社会に否応なく歪められる恋人たちを描いた、現代版「ロミオとジュリエット」。



2010年9月27日月曜日

きみは白鳥の死体を踏んだことがあるか(下駄で) 宮藤官九郎

こんなもんなのかなあ。。

初めての宮藤本だったのですごく期待したけど、リズムや内容があわなくて
まったく読めなかった。

小説というか文字だとちょっと違うのかなあ。。

同じ脚本家でも三谷・鴨上はものすごく面白しろかったのに。
何が違うんだ。。


内容(「BOOK」データベースより)
冬に白鳥が飛来することだけが名物の東北の小さな町で、「質実剛健」をモットーにする男子高に通う「僕」。高校では先輩たちにイビられ、モテからは遠く離れた毎日の繰り返しで、深夜ラジオの「ビートたけしのオールナイトニッポン」だけが心の支え。ある日、尊敬する高田文夫氏が出演するローカル番組で、「おもしろ素人さん」を募集しているのを見つけた「僕」は、親友たちの名前を勝手に書いて応募した…。

2010年9月25日土曜日

日本警察が潰れた日 小野 義雄

タイトル借りしてしまったけど、そんなに目新しい話はなかった。。
いや、この手の話を一回も読んだことがなく、疑問ももったこと
のない人には是非読んで欲しい。

この手の裏側の恐怖やマスコミ報道の恐ろしさをしるいい入門篇になっている。
ちょうど検事の事件が新聞をにぎわしているから、両面で考えるいいチャンスになる、



内容紹介
新潟県警柏崎署にかかった1本の電話。それが欺瞞と隠蔽の始まりだった
テレビ朝日系のドラマスペシャルでドラマ化が決定した「落としの金七事件簿」著者の最新作!警察組織幹部の信じられない振る舞いと、それらを覆い隠そうとする仲間意識、そして政治家の思惑が日本警察をピンチに立たせます。

2010年9月21日火曜日

再会 重松 清

本当だったら鉄板のはずが、そんなに記憶に残っていない。。
思い出を振りかえる系の話がメインなんだけどその2重構成の
せいかどれもあんまり深く落ちてない。

やばい、、重松慣れか。。


内容(「BOOK」データベースより)
子供の頃、勇気はみんなから称えられ、努力は必ず報われた。だけど、おとなになったいまは?初恋の少女、ちょっとさえないヒーロー、親戚中の鼻つまみ者だった酔っぱらいのおじさん…なつかしい人との再会が教えてくれた、気づかなかった幸せの数々。「勝ち負け」だけじゃ量れない、生きることの豊かさを伝える全6編。


2010年9月20日月曜日

密事 藤田 宜永

うーん。。
恋愛小説としては面白いし、深みも展開もいい。
だけも、、好き嫌いかも。そんなに大感動!ってわけでもない。
まあ、それを求める性質のものじゃないかも。

恋愛小説としてはよくできているので、ちょっと変化球気味の
恋愛小説を読みたくなったら是非。
でも長いよぉ~。


内容(「BOOK」データベースより)
フリーライターの弥生は四十五歳。娘と母と気ままな三人暮らしをしながら、年下の恋人との安定した付き合いを続けていた。そんな折、引退した女性歌手・佐和の半生を取材するうちに、彼女の甥・浄人のミステリアスな魅力に惹かれていき―。男性作家が渾身の力を込めて女心に迫った恋愛長編。


2010年9月17日金曜日

熱球 重松 清

なかなか甲子園の話が出てこないと思ったらとんでもないオチだった。
まあ、それは話の本筋とは思えないけど、やけに引っ張り、最後は
微妙な展開だった。

筆力はあるので最後までなんとか面白く読めたけど、特に感動するとか
心の残るってわけでもない。

40歳前後の人が逃避行したくなったときには是非。

内容(「BOOK」データベースより)
甲子園に憧れていた。予選を勝ち進んだ。でも、決勝戦前夜の悲劇が僕と仲間たちの夢を断ち切った。二十年後、三十八歳になった僕は一人娘を連れて故郷に帰ってきた。仲間と再会した。忘れようとしていた悲劇と向き合った。懐かしいグラウンドでは、後輩たちが、あの頃の僕らと同じように白球を追っていた。僕も、もう一度、マウンドに立てるだろうか―。おとなの再出発を描く長編。



2010年9月16日木曜日

中庭の出来事 恩田 陸

やばい、、わけわかんなくて最後まで読めませんでした。。
恩田ワールド付いていけず。。


内容(「MARC」データベースより)
瀟洒なホテルの中庭。こぢんまりとしたパーティの席上で、気鋭の脚本家が不可解な死を遂げた。周りにいたのは、次の芝居のヒロイン候補たち。自殺? それとも他殺? 芝居とミステリが融合した、謎が謎を呼ぶ物語のロンド。


2010年9月15日水曜日

格闘する者に○ 三浦 しをん

今更のように三浦先生のデビュー作を読んだ。

いや~レベルたっかいなあ。。
軽くてサクサクなのはいいとして、それぞれ小粒に面白い。

これ、もっと深くしたら売れるんだろうなあって感じがすごく出ている。
まあ、いわずもながで売れているんだけど。

そんなお試し小説を読む感覚で読んでみてください。

内容(「BOOK」データベースより)
これからどうやって生きていこう?マイペースに過ごす女子大生可南子にしのびよる苛酷な就職戦線。漫画大好き→漫画雑誌の編集者になれたら…。いざ、活動を始めてみると思いもよらぬ世間の荒波が次々と襲いかかってくる。連戦連敗、いまだ内定ゼロ。呑気な友人たち、ワケありの家族、年の離れた書道家との恋。格闘する青春の日々を妄想力全開で描く、才気あふれる小説デビュー作。



2010年9月12日日曜日

犬はどこだ 米澤 穂信

犬探しはまったく関係ない調査事務所の話という入り口はまったく要らないとおもわれ。
それは逆の意味で。この設定がなくても面白い。

そして短編それぞれにある程度の面白みがある。
元々注目の作家が書く新しいパターンとあってリズムと内容は一定のものがある。

ただ、期待しすぎると。。って感じ。


内容(「BOOK」データベースより)
開業にあたり調査事務所“紺屋S&R”が想定した業務内容は、ただ一種類。犬だ。犬捜しをするのだ。―それなのに舞い込んだ依頼は、失踪人捜しと古文書の解読。しかも調査の過程で、このふたつはなぜか微妙にクロスして…いったいこの事件の全体像とは?犬捜し専門(希望)、25歳の私立探偵、最初の事件。新世代ミステリの旗手が新境地に挑み喝采を浴びた私立探偵小説の傑作。

2010年9月10日金曜日

破裂 久坂部 羊

うーん、、、、帯でおなか一杯かな。。
ちょっと二転三転しているのでついていくのが精一杯でした。
最後はそれなりにオチがあるけど、いまひとつ読後感が悪い。


内容(「BOOK」データベースより)
医者の診断ミスで妻を傷つけられた元新聞記者の松野は、“医療過誤”をテーマにしたノンフィクション執筆を思いつく。大学病院の医局に勤務する若き麻酔科医・江崎の協力を得て、医師たちの過去の失敗“痛恨の症例”や被害患者の取材を開始した。その過程で、「父は手術の失敗で死んだのではないか」と疑念を抱く美貌の人妻・枝利子が、医学部のエリート助教授・香村を相手に裁判を起こす。が、病院内外の圧力により裁判は難航。その裏で医療を国で統制しようと目論む“厚生労働省のマキャベリ”佐久間が香村に接触を始める…。枝利子の裁判の行方は?権力に翻弄される江崎と松野の運命は?そして佐久間の企図する「プロジェクト天寿」とは?大学病院の実態を克明に描き、来る日本老人社会の究極の解決法まで提示する、医療ミステリーの傑作。


2010年9月7日火曜日

キケン 有川 浩

いや~、面白い。
有川先生の作品群の中でも青春色が色濃くでている。
昔なつかしいと、思いっきり暴れた大学時代をよみがえらせる。

大学時代いろんなことを楽しんだ人には是非。
(恋愛色はほとんどないです)


内容(「BOOK」データベースより)
成南電気工科大学機械制御研究部略称「機研」。彼らの巻き起こす、およそ人間の所行とは思えない数々の事件から、周りからは畏怖と慄きをもって、キケン=危険、と呼び恐れられていた。これは、その伝説的黄金時代を描いた物語である。


2010年9月5日日曜日

かあちゃん 重松 清

一つの事件がいろんな形で繋がっていく連作。
相変わらず濃い。そして面白い。そして心に響く。

是非、重松先生を信じて読んでみて下さい。

内容(「BOOK」データベースより)
「お母ちゃんな…笑い方、忘れてしもうた」親友をいじめた。誰からも助けてもらえなかったあいつは、自殺を図り、学校を去った。残された僕たちは、それぞれの罪を背負い、罰を受けて、一人の年老いた「かあちゃん」に出会った―。母が子どもに教えてくれたこと、子どもが母に伝えたかったことを描く、感動の最新長編。


2010年9月3日金曜日

血の鎖 結城 五郎

深いねえ、、、。

帯びの内容とはまた違った展開と深みがある。
あまり詳しく言えないけど、ドスン系ではある。

内容(「BOOK」データベースより)
不妊治療の末、念願の子供を授かった夫婦。なぜ、彼らは子供を残して心中したのか?幸せな日々を送っていたはずの妹が心中を遂げた。ただ一人血で結ばれた兄は、恐るべき真相に近づいていった。


2010年9月2日木曜日

風花 川上 弘美

不思議な女性の不思議な感情の話。
短編なんだけど、帯の内容ほど大きく揺れうごくわけでもなく
でも周りではいろんなことが起きていく。

不思議と次々と読み進めてしまい、最後のオチが
妙に(すごくというもっていき方でもない)気になる。

そして、この最初のリズムを保ちながら終わっていきます。


内容(「BOOK」データベースより)
夫に恋人がいた。離婚をほのめかされた。わたしはいったい、どう、したいんだろう―。夫婦の間に立ちこめる、微妙なざわめき。途方に暮れながらも、自分と向き合い、夫と向き合い、少しずつ前へ進みはじめた、のゆり、33歳の物語。


2010年9月1日水曜日

ずっとひとりだった 幌村 海行

どんな経緯で読んだのかは覚えていないのです。。。
備忘録して記録しておきます。

2010年8月29日日曜日

最後の一球 島田 荘司

完全なスポーツミステリーかと思いきや、そのあたりは
そんなに深みはなく、青春時代を振り返りつつ事件が起こる話。
トリック系はまったく覚えていない。。

内容(「BOOK」データベースより)
「二番手の男」が投じた友情と惜別の一球が御手洗も諦めかけた「事件」を打ち砕く!「奇跡が起こったよ石岡君」心躍る感動の青春ミステリー。御手洗潔シリーズ長編。


2010年8月25日水曜日

王様ゲーム 金沢伸明

タイトルが意味ありげで借りてしまいました。
ただ、、予想通りの展開の深みでした。

リズムは悪くないし、さくっと読めるので映画とかドラマとか
好きな人にはいいかも。


内容紹介
モバゲータウンで4ヵ月連続で総合ランキング1位を獲得したホラー小説。ある日、高校のクラスメイト全員に”王様”と名乗る人物から命令メールが届く。最初は簡単な命令だったが、それは次第にエスカレートし…ついに、命を懸けた王様ゲームが始まった!

リンクに表示されるテキスト

2010年8月20日金曜日

新参者 東野 圭吾

今更読みました。
短編だということもこのとき知りました。
そうか、、、でもこのくらいのレベルは昔からあるなあ。。という作品。

もちろん面白い。でも昔から東野作品を知っている人は
あれのほうがいい
という意見が多々出るだろう。

まあ、今はバブルみたいなものなので、、。


内容(「BOOK」データベースより)
日本橋。江戸の匂いも残るこの町の一角で発見された、ひとり暮らしの四十代女性の絞殺死体。「どうして、あんなにいい人が…」周囲がこう声を重ねる彼女の身に何が起きていたのか。着任したばかりの刑事・加賀恭一郎は、事件の謎を解き明かすため、未知の土地を歩き回る。


老朽マンションの奇跡 井形 慶子  

家に興味があるので、そのあたりで借りて見ました。
いや、こんなリフォームがあるのかと、新たな知識がぐいぐい
入ってきました。
事実に基づいた話だけに、今から引っ越す人とか、家を買おうと
思っているひとは絶対に読むべき本。


内容(「BOOK」データベースより)
「住みたい街No.1」吉祥寺で築35年のメゾネットを500万円で買って「ロンドンフラット」に再生!見棄てられたガラクタ物件をわずかな予算で理想の家に作り替え。不況の今だからこそ叶う住宅取得の裏ワザが炸裂する。あなたの住宅観を変える疾風怒涛のドキュメンタリー。


2010年8月17日火曜日

すべての雲は銀の… Silver Lining 村山 由佳

切ない、、、、。
これは女性が好きになるかも。あまり深く言うと拒否る人もいるので言わないけど
結構予想が難しい展開と奥深さ。

でも舞台がペンションということで旅ものや田舎への憧れみたいな読み方でも
面白い。

最後の最後は、、やっぱりそうなったか。。っ手感じ。

内容(「BOOK」データベースより)
恋人由美子の心変わりの相手が兄貴でさえなかったら、ここまで苦しくはなかったのかもしれない。傷心の祐介は、大学生活から逃れるように、信州菅平の宿「かむなび」で働き始める。頑固だが一本筋の通った園主、子連れでワケありの瞳子…。たくましく働く明るさの奥に、誰もが言い知れぬ傷みを抱えていた。


2010年8月16日月曜日

ひまわり事件 荻原 浩

感動するだろう、と思って借りた作品。
そして、感動はしなかった。
面白いけど、泣かせたいのか淡々とやりたいのかいまひとつ
つかみきれなかった。
最後の持っていきかたは想像ついたけど、そこに向かう直前のエピソードがちょっと。。



内容(「BOOK」データベースより)
実行犯は、ジジババと幼稚園児?隣接する有料老人ホーム「ひまわり苑」と「ひまわり幼稚園」。老人とガキどもの不思議な交流、やがて起こるカゲキな「事件」とは?荻原浩渾身の熱血幼老小説!―。


2010年8月15日日曜日

ラスコーリニコフの日 佐々木 敏

やばい、読み飛ばした。。
だって話がドコを中心に書いているのか分からなくなるのだもの。
どっちかにもっと偏ればいいのに、2面性で書き進めてどっちも
深堀ができそうなテーマだから、どっち付かずになっている。

惜しい、。


内容(「BOOK」データベースより)
日本では初めてのプロのスナイパーによる要人狙撃事件が発生。異国から送り込まれた刺客の、たった1発の銃弾に、警察上層部は凍り付いた。事件の真相を隠そうとする勢力と、それを許さない若き女性刑事。別件逮捕された正体不明の男をめぐる、前代未聞の法廷サスペンスが展開する。



2010年8月13日金曜日

骨の記憶 楡 周平

いや~、重い。重い。重い。

でもドスンと記憶に残り、ちゃんと消化される話。
長編だけどあっという間に読んでしまった。
隅々までぎっちりエピソードや深みが描かれていてどこも
読み飛ばす要素がない。

オチはなんとなく予想できるものの、一気に読んでしまいたくなる。

内容(「BOOK」データベースより)
没落した東北の旧家の嫁のもとに届いた宅配便は51年前に失踪した父の頭蓋骨だった。差出人は、中学卒業後、集団就職で町を出てその翌年に火事に遭って死んだはずの同級生。いったい誰が、何のために―。隠されていた過去が、昭和の記憶とともに今、明らかになる。人生の光と影を余すところなく描いた力作長篇。

2010年8月11日水曜日

今夜 誰のとなりで眠る 唯川 恵

一人の男がいろんな女性の記憶に残りそれがくすぶり続ける話。
もう死んでいるのに、そこから全てが繋がっていく。

相変わらず唯川作品という感じで、うまい恋愛日常作品になっている。
ドスンとはこないけど、グリグリとはくる、そんな作品。

出版社/著者からの内容紹介
奔放な生き方で多くの女性たちに愛された男の死。旧友たちが築いてきた穏やかな生活に、様々な波紋を投げかける…。立ち止まり、振り返る女たちに、いま、新しい選択が待っている。恋愛長編。


2010年8月10日火曜日

球体の蛇 道尾 秀介

うーん、暗い、重い、救いがない。
ってイメージ。

文学的なニオイを出したいのかもしれないけど
好き嫌いが分かれる。
道尾作品というイメージと違う古典文学作品かしら。



内容(「BOOK」データベースより)
1992年秋。17歳だった私・友彦は両親の離婚により、隣の橋塚家に居候していた。主人の乙太郎さんと娘のナオ。奥さんと姉娘サヨは7年前、キャンプ場の火事が原因で亡くなっていた。どこか冷たくて強いサヨに私は小さい頃から憧れていた。そして、彼女が死んだ本当の理由も、誰にも言えずに胸に仕舞い込んだままでいる。乙太郎さんの手伝いとして白蟻駆除に行った屋敷で、私は死んだサヨによく似た女性に出会う。彼女に強く惹かれた私は、夜ごとその屋敷の床下に潜り込み、老主人と彼女の情事を盗み聞きするようになるのだが…。呑み込んだ嘘は、一生吐き出すことは出来ない―。青春のきらめきと痛み、そして人生の光と陰をも浮き彫りにした、極上の物語。


2010年8月7日土曜日

あるキング 伊坂 幸太郎

期待していた分、ちょっと残念なうすうす系。
淡々とものすごい人がどんどん成長していくんだけど切り口という
か成長の仕方がちょっと微妙。

なんかすっきりしないというか、伊坂ワールドがちょっとずれているというか、。
少なくともまったく予想がつかない、「あるキング」の話だ。


内容(「BOOK」データベースより)
弱小地方球団・仙醍キングスの熱烈なファンである両親のもとに生まれた山田王求。“王が求め、王に求められる”ようにと名づけられた一人の少年は、仙醍キングスに入団してチームを優勝に導く運命を背負い、野球選手になるべく育てられる。期待以上に王求の才能が飛び抜けていると知った両親は、さらに異常ともいえる情熱を彼にそそぐ。すべては「王」になるために―。人気作家の新たなるファンタジーワールド。


2010年8月6日金曜日

ヤッさん 原 宏一

何気なく手に取った作品だけど予想以上に読み応えがあり、久しぶりに
面白い作品、といえる。

これがあるから知らない作家も詠みたくなる。
ホームレスという立ち位置ながら不思議な存在と歴史をもつやっさんを中心に
それに伴う若者の成長物語。

成長ものが好きだということと、銀座のお店事情やちょっとした裏話が
面白くて、連作ながらそれぞれ面白い。

さくっと面白い作品が読みたい人は是非。

内容(「BOOK」データベースより)
誰が呼んだか“銀座のヤス”。親しみ込めて“ヤッさん”。築地市場と一流料理店を走って回り、頼られる謎の男。自分がなぜ宿無しかは語らないが、驚きの舌と食の知識を持つ。新米ホームレスのタカオは、ひょんなことからヤッさんに弟子入りして、「驚愕のグルメ生活」を味わうことに。市場も銀座も、最高に旨くて、人情はあったかくて、さっぱりと気持ちがいい。だが、誇りを持って働く現場には事件も起こる。ヤッさん&タカオの名コンビが、今日も走る。


2010年8月5日木曜日

初恋温泉 吉田 修一

悪人が話題の吉田先生作品。

初恋っていう甘酸っぱいものではなく、時に切なく、時につらさがにじみ出る
5つの短編。

まったく違う恋愛物語がばらばらと存在し、それぞれが一つ一つ立っている
作品になっている。
でも全てがすっきり終り話じゃないので、、微妙な点はある、。

内容(「BOOK」データベースより)
初恋の女性と結婚した男。がむしゃらに働いて成功するが、夫婦で温泉に出かける前日、妻から離婚を切り出される。幸せにするために頑張ってきたのに、なぜ―表題作ほか、不倫を重ねる元同級生や、親に内緒で初めて外泊する高校生カップルなど、温泉を訪れる五組の男女の心情を細やかにすくいあげる。日常を離れた場所で気づく、本当の気持ち。切なく、あたたかく、ほろ苦い恋愛小説集。

2010年8月2日月曜日

イノセント・ゲリラの祝祭 海堂 尊

海堂作品もひさしぶり。
田口よりも白鳥やその他の人たちが活躍する話でこれはこれで読み応えがあった。
ただ、もっとも伝えたかったであろうテーマは二転三転してよくわからなかった。

厚労省が大変なところだ、という印象しか残らない。。

内容紹介
映画化、テレビドラマ化もされた第4回『このミス』大賞受賞作の『チーム・バチスタの栄光』は累計320万部突破、続編の『ナイチンゲールの沈黙』も140万部を突破し、驚異の新人と謳われる海堂尊。彼の原点でもある「田口・白鳥シリーズ」の最新刊がいよいよ登場です! 今回の舞台は厚生労働省。なんと、窓際医師の田口が、ロジカルモンスター白鳥の本丸・医療事故調査委員会に殴り込み!? グズグズな医療行政を田口・白鳥コンビは変えることができるのか……。1年半ぶりに戻ってきた彼らの活躍にご期待ください。


2010年8月1日日曜日

ガリレオの苦悩 東野 圭吾

東野作品は約1年ぶりくらい。
本当に久しぶりだったけどあまり読み応えがなかったのが残念。ただある一定の
質は担保されているのでその辺は安心。

今回は短編だったので、サクサク読み終えて、、記憶が薄れている内容でした。


内容紹介
「悪魔の手」と名乗る者から、警察と湯川に挑戦状が届く。事故に見せかけて殺人を犯しているという彼に、天才科学者・湯川が立ち向かう 。

2010年7月30日金曜日

SOKKI!-人生には役に立たない~ 秦 建日子

久しぶりに面白いエンタメ作品。
テーマも面白いし、役にたたないという切り口で始まる展開が
ものすごく面白く仕上がっている。

展開は普通で、そんなにドカンと盛り上げるわけじゃないけど
ところどころ人間模様や速記のエピソードが垣間見え新しい
世界を知りつつ王道のエンタメがある、という作品。


出版社/著者からの内容紹介
1980年代の早稲田大学を舞台に、気鋭の新星が描く、スーパー・マイナーな技術「速記」に懸けた青春。
美女に釣られて、速記研究会。
「本多くんはさ そんなに役に立つことが好き?」「えっ?」「そんなに、『役に立つこと』、好き?」くっきり、はっきり。そして、悪戯っ子ぽい笑顔を浮かべて、更にこう言った。「そういうのって、『豚に喰われろ』 って感じかな」 <本文より>

2010年7月29日木曜日

敗者復活 藤田宜永

新聞の書評がよくて借りてしまいました。

でも、、、そんなに経済にも復活にも寄ってないので
どっちかといえば中途半端。

どれも盛り上がりに掛けて、できれば経済ものとしての
寄り方をして欲しかった、。

内容(「BOOK」データベースより)
老朽化した場末のバッティングセンター。経営するスーパーの粉飾決算で服役し、妻子と別れた流転の果てに、崎見邦彦はここに落ち着いた。明美という心のやすらぎも得た。だが一本の電話がその平穏を破った。服役時代の仲間・幸太郎に呼びだされ銀座のバーに向かった崎見を待っていたものは…。



2010年7月23日金曜日

蒼煌  黒川 博行  

これも読み飛ばした。。
だって展開がまるわかりなんだもの。
オチだけ分かればいい。

途中までは知らない画家の世界で面白いけどそれも100pくらいで
十分。

あとは、、、いいかと、。。

内容(「BOOK」データベースより)
芸術院会員の座を狙う日本画家の室生は、選挙の投票権を持つ現会員らに対し、露骨な接待攻勢に出る。一方ライバルの稲山は、周囲の期待に応えるために不本意ながら選挙戦に身を投じる。会員の座を射止めるのは果たしてどちらか。金と名誉にまみれ、派閥抗争の巣と化した“伏魔殿”、日本画壇の暗部を描く。


2010年7月21日水曜日

デンデラ 佐藤 友哉

途中で飽きてしまったので半分くらいから一気に最後のページまで読み飛ばした。
で、変化なし。。

というわけで,最初の50pくらいよんだら、あとは一気に落ちの10pを読んでも
大丈夫です。
進化なし、深みなし、オチも特に意味なし、です。

でもテーマや書き方は面白いので次回期待。

内容(「BOOK」データベースより)
五十人の老婆が、奇妙なコミュニティを形成する現在の姥捨て山「デンデラ」。ある者は自分を捨てた村を恨み、ある者は生き永らえたことを喜び、ある者は穏やかな死を願う。様々な感情が渦巻く隠れ里は、一匹の巨大羆の襲来により、修羅場と化した。

2010年7月20日火曜日

灼夜 永瀬 隼

読まずに返した。。
ごめんなさい。。。


内容(「BOOK」データベースより)
成績も柔道もぱっとしない中学生の森本篤は、団地で母と二人暮らし。夏休みを目前に控え、彼は自分の境遇に嫌気がさしていた。その思いがつのり、江戸川近くの神社で仔犬と遊んでいた子供をつい苛めてしまう。翌日も同じ子供を見つけた篤は再び鬱憤を晴らそうとするが、リーホワという中国人の美少女に見つかり殴られる羽目に。だがその夜、リーホワが篤の前に突然現れ、彼が苛めた子供・フェイがいなくなったことを告げた―。在日中国人の誘拐騒動に巻き込まれた中学生・アツシ。マフィアの暗躍、不法滞在者の実態、巧妙な地下銀行の手口…。日本社会に巣くう“底知れぬ闇”を知ったとき、14歳の少年がとった行動とは?中国人裏社会を描破したクライム・ロードノベル。


2010年7月17日土曜日

Fine days―恋愛小説 本多 孝好

やばい、、レビューの評判はめちゃ高くて、短編としての内容も面白そうなんだけど
個人的にまったくどれも覚えていない。。。

なぜだろう、薄々だったのかなあ。


内容(「MARC」データベースより)
僕は今の君が大好きだよ。たとえ、君自身が、やがて今の君を必要としなくなっても-。表題作のほか「イエスタデイズ」「眠りのための暖かな場所」「シェード」の全4作のラブ・ストーリーを収録。


2010年7月16日金曜日

ニサッタ、ニサッタ  乃南 アサ 

またもや同じ作者の全く違うトーンの話。
内容や主人公が大きく違う。
こちらのほうが波があって読みやすいかも。

書き方は淡々としているのは同じだけど、主人公がものすごい
空転といか、よくある人生なんだけど、本当によくある失敗を
して、いるだろうなあ、こういう人、っていう悲劇のようななんというか。
悲しさは敢えて出していないようにしているんだけど、そこがまたツライ。

こういう人生、といっていいか分からないけど多くの人がこういう
悲劇のような当たり前のような人生をおくっていると思う。

ちょっと物悲しいし長いけど、最後まで読んだほんがいい。

内容(「BOOK」データベースより)
最初の会社を勢いで辞め、二番目の会社が突然倒産し、派遣先をたて続けにしくじったときでも、住む場所さえなくすことになるなんて、思ってもみなかった。ネットカフェで夜を過ごすいま、日雇いの賃金では、敷金・礼金の三十万円が、どうしても貯められない。失敗を許さない現代社会でいったん失った「明日」をもう一度取り返すまでの物語。


2010年7月15日木曜日

ウツボカズラの夢 乃南 アサ

相変わらず淡々と男女の悲哀や無表情な状態を描く作品。

何も残らず、何も深く刺さるものはないけど、こんなのありかなあ、でも
波風がないなあ、くらいの感じで読む作品。

内容紹介では何のことか分からないかもなので補足すると、
ある女性があるぐちゃぐちゃな家庭に入って、さらに
ぐちゃぐちゃなエピソードgあいろいろ出てくる中で
したたかに淡々と生きていく、という話。


内容紹介
巷には自己中心的な人、無神経な人など、総じておかしな人がふえている。それを象徴するかのような鹿島田家の人々の日常をシニカルに描ききることで見えてくる不気味な世界。問題作「風紋」の作者が贈るエンターテインメントノベルの傑作。


2010年7月13日火曜日

死刑基準 加茂 隆康

ひどい描写はさておき、(というは飛ばしてください、)
内容といつか切り口は面白く読めた。

面白くというか、今問題になっているテーマというか。
消化不良で深く描けてない部分多々あるけど、この手の制度や
意味など考える意味ではいい作品かも、


内容紹介
練馬区の住宅街で、弁護士の妻が強姦、殺害された。百二十人体制の捜査本部が犯人像を炙り出す。
やがて逮捕、起訴された男には、粗暴犯の前科と我が子を殺された過去があった。しかし、強姦容疑は認めたものの、男は殺人は頑固に否認する。執拗に「死刑」を求める検察。はたして、被告人の主張は虚偽なのか。
迫真の警察捜査!そして法曹界の友情と裏切り、愛憎と陰謀を鮮やかに描き切った驚きのページターナー!
現役弁護士が放つはらわた熱くなるリーガル・サスペンスの一級品。


2010年7月12日月曜日

真夜中のマーチ  奥田 英朗

やばい、作者はすきだったのに内容が面白くなくて途中でギブアップ。。。
飛ばし飛ばし読んで結局内容分からず。。

多いなあ、最近。。

内容(「BOOK」データベースより)
自称青年実業家のヨコケンこと横山健司は、仕込んだパーティーで三田総一郎と出会う。財閥の御曹司かと思いきや、単なる商社のダメ社員だったミタゾウとヨコケンは、わけありの現金強奪をもくろむが、謎の美女クロチェに邪魔されてしまう。それぞれの思惑を抱えて手を組んだ3人は、美術詐欺のアガリ、10億円をターゲットに完全犯罪を目指す!が…!?直木賞作家が放つ、痛快クライム・ノベルの傑作。

2010年7月11日日曜日

SOSの猿 伊坂 幸太郎

そこそこのベストセラー。
しかし期待はずれ。。

多作が原因か。
でも最後までちゃんと読めるのはさすが。筆力だけは健在。
また内容は気にしないで、さらに深読みもしないで淡々と読むといいかも。


内容紹介
ひきこもりの青年の「悪魔祓い」を依頼された男と、一瞬にして300億円を損失した株誤発注事故の原因を調査する男。そして、斉天大聖・孫悟空ーー。物語は、彼らがつくる。伊坂幸太郎最新長編小説。


2010年7月10日土曜日

六月六日生まれの天使 愛川 晶

やばい、最期までちゃんと読めなかった。。
最近、タイトル借りが多いので今後もこの手のことが増えそうで怖い。

二転三転する内容と、トリックっぽい供述と説明がややこしくて
どこに注力を置いて読んでいいか分からない作品でした。

ラストを読んでも今ひとつ。。

内容(「BOOK」データベースより)
目覚めたとき、女は記憶を失っていた。私はいったい誰なのか!?ベッドの隣には裸の男。その顔には不気味なゴム製の仮面が…男はいったい誰なのか!?真夏だと思っていたら外は雪。そして、初老のサンタクロースが追いかけてきた。いったい何が起きているのか―。


2010年7月8日木曜日

星々の舟 Voyage Through Stars (文春文庫) 村山 由佳

久しぶりに文学作品で面白いと思った。

重さ加減もちょうどよく、また連作なのでどれも面白く読めた。
軽いテーマじゃないけど、それほど暗くもならずどれも人生の深みというか
業みたいなものが感じられた。

男女系の文学をザクっと読みたい人はどうぞ。

内容(「MARC」データベースより)
禁断の恋に悩む兄妹、他人の男ばかり好きになる末っ子、居場所を探す団塊世代の長兄、そして父は戦争の傷痕を抱いて-。愛とは、家族とはなにか。こころふるえる感動の物語。直木賞。


2010年7月6日火曜日

ママの友達 新津 きよみ

淡々と流れる作品なので、評価はわかれる。
あまりミステリーと思わないで、よくある女性の淡々ものと
思ったほうがいい、

日記の送る送らないはどうでもいい。
この年代の女性が面白いと思うだろうけど、他の人はどうかと。。


内容(「BOOK」データベースより)
主婦の典子は、娘との関係がうまくいかないことで悩んでいた。そんなある日、典子のもとに、中学時代の交換日記が届く。差出人の名前はないが、最後に日記を書いていたのは、メンバー四人の中でリーダー格だったハセジュンこと長谷川淳子だった。ところが、テレビで淳子が他殺体で見つかったとのニュースが。一週間も前に殺された淳子が、日記を送れたはずなどない。これは誰かのたちの悪いいたずらか、それとも…。

2010年7月5日月曜日

ゴールデンスランバー 伊坂 幸太郎

やっと読めました。
噂通り、すごかったです。ものすごいテーマと展開と筆力だけでグイグイ持っていく
伊坂作品の王道。

初期の作品に近く、集大成というか、本気を出したというか。映画になるだろうな
と思いつつも小説だからやれたことだと思う。

内容(「BOOK」データベースより)
仙台で金田首相の凱旋パレードが行われている、ちょうどその時、青柳雅春は、旧友の森田森吾に、何年かぶりで呼び出されていた。昔話をしたいわけでもないようで、森田の様子はどこかおかしい。訝る青柳に、森田は「おまえは、陥れられている。今も、その最中だ」「金田はパレード中に暗殺される」「逃げろ!オズワルドにされるぞ」と、鬼気迫る調子で訴えた。と、遠くで爆音がし、折しも現れた警官は、青柳に向かって拳銃を構えた―。精緻極まる伏線、忘れがたい会話、構築度の高い物語世界―、伊坂幸太郎のエッセンスを濃密にちりばめた、現時点での集大成。



2010年7月2日金曜日

特別法第001条DUST 山田 悠介

初めて山田作品を読みました。

噂通りですね。もう読まなくていいです。
いや、つまらないとか生理的にやだというわけじゃなく
自分とは合わないかと。

この手法が分かればあとはみな同じなので、特に読まなくてもいいかと思って。
一回でいいかな、個人的には。

内容(「MARC」データベースより)
食料もなく、ただ廃墟と荒野が広がるだけの孤島。敵からの襲撃、飢餓の中で、彼らがつむいだ唯一の光とは? 「流罪」の復活、刑期は500日。棄民の島で、生死を賭けたサバイバルが、今はじまる。


2010年7月1日木曜日

図地反転 曽根 圭介

警察の組織の怖さと一人の刑事の強さを思い知る作品。

冤罪というものを正面から捉えつつ、何が正解なのか
最後の最後まで判らない。それがこの作品の肝にもなる。

筆力と展開の面白さで最後まで一気読み。


内容(「BOOK」データベースより)
総力を挙げた地取り捜査で集められた膨大な情報。そのなかから、浮かび上がった一人の男。目撃証言、前歴、異様な言動。すべての要素が、あいつをクロだと示している。捜査員たちは「最後の決め手」を欲していた―。図地反転図形―図と地(背景)の間を知覚はさまよう。「ふたつの図」を同時に見ることはできない。ひとたび反転してしまったら、もう「元の図」を見ることはできない。

2010年6月26日土曜日

断絶 堂場 瞬一

正直、最初はすごくいい感じで進んでいたんだけど、途中からよくある
展開とオチへまっしぐら。。

1/3を読んだくらいで大体分かる。
筆力ある作者なのでつまらなくはないけど、ドキドキしたりワクワクしたし
することはない。。


内容(「BOOK」データベースより)
閉塞感漂う地方都市・汐灘にすべてを捧げた大物代議士・靭持隆太郎。息子か現知事か、激化する後継者争いの中発見された女性の遺体。刑事・石神謙と靭持、二人の運命が交錯する。「刑事・鳴沢了」シリーズ累計135万部突破―堂場瞬一が満を持して放つ渾身の人間ドラマ。



2010年6月25日金曜日

私が語りはじめた彼は 三浦 しをん

恋愛小説というか、一人の男性を軸に怖くも悲しい男女の
話が展開してく。
恋愛だけに固執するのではなく、時に不倫、時に親子、時に家族という
いろんな男女の話が出てくる。

最後の最後でやっと彼が出てくるというか、、彼のことは最後まで
今ひとつ判らないような形。

内容(「BOOK」データベースより)
あっという間にアカの他人。でも実はまだ切れていない、「彼」と私の仲。それぞれの「私」は闇を抱える、「彼」の影を引きずりながら。男女の営みのグロテスクな心理を描く“関係”小説。



2010年6月21日月曜日

ヒトリシズカ 誉田 哲也

警察モノとは思えないくらい。よくできた推理サスペンスの連作。

キーとなる話がありそれが全てに薄くつながっているんだけど、
それがどんどん太く、さらに存在感が増幅していく。

最後のほうでちょっと微妙な展開だったけど、それはそれでいいか。
次回作キタイ。

出版社 / 著者からの内容紹介
5つの殺人事件。果たして刑事は真実を見たのか?果たして女は幸せだったのか?今、注目を浴びる著者の連作警察小説。
木を見て森を見ず――。細部に注意しすぎ、肝心の全体を見失うことのたとえで、事件捜査において、最も避けなければならないことである。この小説に登場する刑事は皆、これを徹底し犯人を逮捕していく。だが、彼らは気づかなかった。その森が想像以上に大きく深いということに……。5つの殺人事件。果たして刑事は真実をみたのか?今、注目を浴びる著者の連作警察小説。

2010年6月20日日曜日

あわせ鏡に飛び込んで 井上 夢人

最期まで読めなかった。。
短編なんだけど、どんどんつまらなくなるようで。。

正直どうしたんだ、という感じ。
作者を信じきっていただけにちょっと残念。
でも、往年の強さがないというだけで、他と比べて落ちるという
わけじゃーない。

井上先生のベストを読む前に、これを読んで面白いと思ったら
ベストを読む、この流れがいいかも。

内容(「BOOK」データベースより)
幻の名作「あわせ鏡に飛び込んで」をはじめ、瞬間接着剤で男をつなぎとめようとする女が出てくる「あなたをはなさない」、全篇、悩み相談の手紙だけで構成されたクライムミステリー「書かれなかった手紙」など、選りすぐりの10篇を収録。精緻に仕掛けられた“おとしあな”の恐怖と快感。

2010年6月16日水曜日

ハング 誉田 哲也

久しぶりに重くて面白い警察小説。
最後の最後まで息もつかせぬ展開で、さらにものすごいオチに
向かって進んでいく。

途中から、やばいーーと思いつつも読んでしまう。



内容(「BOOK」データベースより)
いったんは迷宮入りした宝飾店オーナー殺しに新事実が浮かび上がった。再捜査にあたった警視庁捜査一課特捜一係「堀田班」は一気に犯人にたどり着き、自供も得るが―。初公判で犯人は、堀田班メンバーに自供を強要されたと言い出し、名指されたメンバーは首を吊った。さらに一人、また一人と積み上がる死体とともに、巨大な闇が姿を現す。


2010年6月15日火曜日

カシオペアの丘で  重松 清

号泣。。。
またもや、というかいつものというか。

重松先生は泣き小説のメッソドでもあるのかと思うくらい
さりげなく泣き所を持ってきて、ガスッと泣かせる。
自分と同じような立場や現状だったからというのもある。

生死系の話では天下一品の作者だけに、次回は違う展開で泣かせて欲しい。


内容(「BOOK」データベースより)
肺の腫瘍は、やはり悪性だった―。40歳を目前にして人生の「終わり」を突きつけられたその日、俊介はテレビ画面に、いまは遊園地になったふるさとの丘を見つける。封印していた記憶が突然甦る。僕は何かに導かれているのだろうか…。『流星ワゴン』『その日のまえに』、そして―魂を刻み込んだ、3年ぶりの長篇小説。


2010年6月12日土曜日

ゴチソウ山 山田 健

前に読んだ東京農園の話と続いて、地道な積み重ねの取材をしたんだなー
という小説。
読み応えもあり、ココの立場での面白さもあるけど、オチや小説自体
の展開はもうひとつ。

内容(「BOOK」データベースより)
蛍川にある旅館の主たちが、山びと、漁師、教師、居酒屋チェーンのオーナー、政治家たちを巻き込み、豊かで美しい町を自分たちの手でつくろうと大奮闘!!疾風怒涛の書下ろし長篇小説。


2010年6月11日金曜日

キタイ 吉来 駿作

怖いんだか微妙なんだか判らない話でした。
オチというか展開が非常に分かりづらく途中で飛ばし読みしてしまいました。


内容(「MARC」データベースより)
8人の高校生は、死んだ仲間・葛西を甦らせようと死者復活の儀式・キタイを行う。それから18年、復活を遂げた葛西はキタイの秘密を知る仲間を殺し、永遠の命を得ようとするが…。死者による、時を超えた惨劇が始まる。


2010年6月10日木曜日

札幌方面中央警察署南支署―誉れあれ 東 直己

いやあ、筆力があるなあ、という作品。
東先生自体問題ないのだけど、初とは思えない警察小説として出来がいい。

一気に読めて、読後感もいいけど、欲を言えばもっと深みというか
心にズドンとくるポイントが所々に欲しかった。

内容(「BOOK」データベースより)
道警本部まで加担し、組織的犯罪に手を染める中央署の腐敗に、近隣の南支署が気づいた。日頃から「枝」と呼ばれ、蔑まれてきた支署の刑事たちの執念の捜査が始まった―。ハードボイルドの第一人者が放つ、初の本格警察小説。


2010年6月9日水曜日

女王の百年密室―GOD SAVE THE QUEEN   森 博嗣

うーん、、。着いていけなかった。
もうこの手の複雑な世界観と登場人物の多い作品はダメなのかも。

正直何が起こっていて、何が問題なのかも分からないくらいで、オチは
「これでいいんだ・・・」ってくらい失望した。
でも、、そこは重要じゃなく、世界観を楽しむんだろうなあ。。


内容(「BOOK」データベースより)
2113年の世界。小型飛行機で見知らぬ土地に不時着したミチルと、同行していたロイディは、森の中で孤絶した城砦都市に辿り着く。それは女王デボウ・スホに統治された、楽園のような小世界だった。しかし、祝祭の夜に起きた殺人事件をきっかけに、完璧なはずの都市に隠された秘密とミチルの過去は呼応しあい、やがて―。神の意志と人間の尊厳の相克を描く、森ミステリィの新境地。


2010年6月8日火曜日

完黙   永瀬 隼介

短編だけどそれぞれがぶっとい作品。
話題の作品だけあって、読み応えは十二分。
それぞれの登場人物が長編の主役になれるくらいいいキャラ。

警察小説としては久しぶりのヒットかも。
今度はこの手の長編で是非を問いたいくらい。


内容紹介
警察組織の底辺で奔走する刑事たちのざわついた日常――
定年間近のハコ番巡査部長の警察人生最後の大勝負、アルコール依存症のために飛ばされた元捜一エリートの雪辱、憧れの仕事につき初めての捜査に意気込む新米女刑事への洗礼、身柄を拘束した女にひとめぼれをした刑事の大胆な賭け、警視庁の窓際警部補が家族のために行った単独捜査――闘う刑事たちの感情の揺れや昂ぶりを緻密な筆致で描く五編。ノンフィクションライターとしても活躍する著者による警察小説の真骨頂。


2010年6月7日月曜日

ブラバン 津原 泰水

これ、ブラバンかあ、、と思いながら最後まで一気に読みました。

表題とパッケージだけだと青春小説かと思ってしまうけど
その要素より中年の現実を突きつけられるシーンが満載。

少なくとも学生が読んで楽しめることはなく、また昔を思い出して青春
を振り返りたいおっさんが読むものでもない。

深くてそれでいて青春時代から中年時代までの人間模様の襞を感じたい人に是非。

内容(「BOOK」データベースより)
大麻を隠し持って来日したポール・マッカートニーが一曲も演奏することなく母国に送還され、ビル・エヴァンスがジョン・ボーナムがジョン・レノンまでも死んでしまった、1980年(昭和55年)。醒めた熱狂の季節に、音楽にイカれバンドに入れあげるボーイズ&ガールズが織り成す、青春グラフィティ。クラシックの、ジャズの、ロックの名曲にのせ、総勢三十四名のメンバーたちが繰り広げる、大群像劇。四半世紀の時を経て僕らは再結成に向かう。吹奏楽部を舞台にしたほろ苦い「青春」小説。


2010年6月6日日曜日

ギフト 日明 恩

これ、いいねえ、。

深読みしてしまうシーンもあるけど、あんまり余計なことを考えずに
読み続けたほうがいい。

短編だけどそれぞれ良く練られていて、それぞれ楽しめる。
ただ、よくある登場人物とよくある舞台設定ではあるが、その中でも苦労して
オリジナリティを出している。

内容紹介
過剰追跡が原因で犯人の少年を死なせてしまった元刑事の須賀原。そんな彼が働くレンタルビデオ店に、奇妙な少年がやって来た。『シックス・センス』の DVDを見つめながら、ただ涙を流しているのだ。しかも毎日…。心に傷を負う元刑事と、“死者”が見える少年が、霊にまつわる事件を解決していくハートウォーミングミステリー。

2010年6月4日金曜日

いつか、虹の向こうへ 伊岡 瞬

元刑事ものは多いけど、これはちょっと変わった展開と舞台を用意してある。
登場人物のなぞがいろんな形で絡み合って、いい感じのオチへ自然と向かっていく。

警察ものとしても楽しめるし、純粋にミステリーとしても楽しめる。
お得感の強い小説。

内容紹介
尾木遼平、46歳、元刑事。職も家族も失った彼に残されたのは、3人の居候たちとの奇妙な同居生活だけだった。家出中の少女が彼の家に転がり込んできたことがきっかけで、ある殺人事件に巻き込まれてしまい……。


2010年6月2日水曜日

リライブ 小路 幸也

小路先生らしい短編集。
一回でも小路先生の本を読んで満足した人はなんの問題もないです。
是非読んで下さい。

そうでない人も、この二転三転する短編集でぜひほろっとしてください。
どれか一つでは泣くかと。いや泣いて。


内容(「BOOK」データベースより)
生きることは、選ぶこと。選ぶことは、悔やむこと?命の灯火が消える瞬間、“バク”が囁きかける。運命の恋人を失った夜。いまの仕事を選んだあの日―頭に浮かぶ、人生の分岐点。そこからもう一度、やり直させてあげましょう。ただし、ひとつだけ条件がありますが―。かれらが何を選んだのか?あなたの予感は、覆される。


2010年6月1日火曜日

見えない貌 夏樹 静子

本当に一〇年ぶりくらいの夏樹先生の作品を借りてみた。
そして、、、まったく読まずに返そうとして寸前でやめて
読んでみました。

返そうと思ったのは、夏樹先生の昔のリズムや書き方を思い出して。
生理的に合わないというか、いらいらする書き方だったような
記憶だったので、そのまま返そうと思ったけどなんとか思いとどまって
読んでみた。

結果、悪くなかった。昔とまったく違うリズムで、作者名がふさがれていたら
絶対分からないくらい変わっていた。

長い話なので最初の腰が重いけど、なんとなくあっという間に読めた。

ただ、、話に深みはない。

内容(「BOOK」データベースより)
行方不明になった娘は、無惨に殺されていた!事件を追う母親・日野朔子は、「メル友に会いに行く」という言葉と残された携帯電話からある男にたどりついたが…。思いもかけぬ、第二の事件が発生する!現代の歪んだ“道具”と人間関係の中に描き出された親子の絆とは?著者、五年ぶりの最新長編推理、堂々の刊行。


2010年5月30日日曜日

判決の誤差 戸梶 圭太

やばい、、あまりにもつまらなく、そして内容がなく、いやな表現満載だったので
途中でリタイヤしました。。。


内容(「BOOK」データベースより)
2009年5月。私たちが裁判に参加する。対象になる事件は、殺人・強盗などの重大な犯罪。“市民感覚を反映する”ということだが、法律の専門家でない私たちにできることは何なのか。人が人を監視し、裁く時代。真の“民意”が剥き出しになるとき、私たちはどう生きるべきか。リアルな社会をリアルに描く、リアルな法廷ミステリー。


2010年5月29日土曜日

夢をかなえるゾウ 水野 敬也

この手の本はほとんど読まない主義なんだけど、娘がもってきて
しまったのと、話題性があったので借りてしまいました。

でも読んでみて、思ったより面白かった。特に会話のリズムや
展開が。

正直、作者も言っているけど書いてある内容や指南はどこにでも
あること。
それをうまい会話のリズムと展開でなんとなく読ませてしまう技術は
すごい。
この手の話の革命的編集、企画力だと思う。
売れるわけだ。

内容(「BOOK」データベースより)
「お前なぁ、このままやと2000%成功でけへんで」ダメダメなサラリーマンの前に突然現れた関西弁を喋るゾウの姿をした神様“ガネーシャ”。成功するために教えられたことは「靴をみがく」とか「コンビニで募金する」とか地味なものばかりで…。ベストセラー『ウケる技術』の著者が贈る、愛と笑いのファンタジー小説。


2010年5月26日水曜日

血の冠 香納 諒一

ちょっとグロイ、、。。

女性は読まなくてもいい。男性も、、読みなれている人以外は
やめたほうがいいかも。

ただ、警察小説としてのできはまあまあで、展開やリズムは悪くない。
推理小説としては、、、ちょっと、、、かな。
それなら何でもありじゃん、って最後思った。


内容(「BOOK」データベースより)
警察OBの越沼が殺された。頭蓋骨が切断され、脳味噌に王冠のように釘を植えつけられて。それはかつて「キング」と呼ばれる殺人者が繰り返した、二十六年前の忌まわしい迷宮入り事件の手口と同じだった―。弘前中央署会計課係長の小松一郎は、幻馴染みの警視庁警視正・風間によって、捜査の最前線に立たされる。少年時代二人はキングの被害者だったのだ。地元有力者を密かに容疑者と目する風間たち。だが、その追跡も空しく、猟奇殺人はさらに続く。そして、解決の鍵となる捜査資料が紛失した。署内に事件と関わりのある者がいるのか?北の街を舞台に心の疵と正義の裏に澱む汚濁を描く、警察小説の傑作誕生。



2010年5月25日火曜日

1950年のバックトス 北村 薫

来ました。北村先生です。

短編集なんだけど、表題の「1950年のバックトス」は、オチを予想していたとはいえ
いい話。
だいぶずっしりした。

また他の作品も小粒ながら読み応えあり。一つ一つが短いので、待ち合わせの合間や
ちょっとした時間の息抜きで読むといいかも。

内容(「BOOK」データベースより)
「野球って、こうやって、誰かと誰かを結び付けてくれるものなんだね」忘れがたい面影とともに、あのときの私がよみがえる…。大切に抱えていた想いが、時空を超えて解き放たれるとき―。男と女、友と友、親と子を、人と人をつなぐ人生の一瞬。秘めた想いは、今も胸を熱くする。過ぎて返らぬ思い出は、いつも私のうちに生きている。謎に満ちた心の軌跡をこまやかに辿る短編集。


2010年5月23日日曜日

希望ヶ丘の人びと 重松 清

まあー相変わらず重松先生はすごい。
短編だけど同じ舞台の連作。

全てが感動させますよ、的な作品。
さすがに全部で泣いたわけじゃあないけど、読み応えといい
感動ポイントといい、他の作品を引き離している。

一昔前のメガトン級の作品と比べると70点くらいだけど
あくまでも重松作品内での点数であり、一般的には
85点くらいあげてもいいかも。

最後まで飽きずに読めます。


内容紹介
亡き妻のふるさとに住む父子を描く感動長編

亡き妻の“ふるさと”――そこには、彼女と仲の良かった友だちがいて、
彼女のことを好きだった男がいて彼女が初めて恋をした人がいた……。
70年代初めに開発されたニュータウンに引っ越してきた父と子の、かけがえのない日常を描く感動長編。
主人公の私〈田島〉は、この春から小学五年生になる亮太と中学三年生になる美嘉とともに
「希望ヶ丘」にやってきた。ここは、2年前にガンで亡くなった妻・圭子の“ふるさと”であり、
今度の引っ越しは、脱サラして進学塾の教室長への転職を決めた私自身の再出発でもあった……。
いじめ、学級崩壊、モンスター・ペアレント、家族の死――あなたはいま、子どもたちにどんな「希望」を語れますか?

2010年5月21日金曜日

リセット 垣谷 美雨

リセットは前に北村先生の作品を読んだけど、同名の違う作品。

北村作品より人間くさくて、読後感も悪くない。
よくある展開といえばその通りだが、軽くさくっとタイムスリップものを
読みたい場合はこれで十分。

ただ、、、そう考えてみると、北村先生の「リセット」はすごかったんだなあ
と改めて思ったりもする。

内容紹介
現在40代後半の専業主婦とキャリアウーマン、水商売あがりの三人は、それぞれ今の生活に不満を抱えていた。ある日、彼女たちは何者かの手によって高校時代にタイムスリップさせられてしまう。今度こそ理想の人生を!と願う三人の運命は!?考えさせられつつも読んだ後、元気がもらえる作品。


2010年5月20日木曜日

体育座りで、空を見上げて   椰月 美智子

やばい、、どうでもいい内容満載だ。。
いや、言葉が正しくない。
後にまったく引かない作品だ、という感じ。
文学賞ものはこういうものだけど、記憶にも記録にも残っていないけど
不快感はない。
というか「いい作品なんだろうな」というテイストはある。

ノスタルジックに文学に浸りたい人はぜひ。

内容(「BOOK」データベースより)
大人の階段を昇るのってすごくしんどい。五分だって同じ気持ちでいられなかった、あの頃。今もっとも注目の著者が、読者を瞬時に思春期へと引き戻す、おかしくも美しい感動作!野間児童文芸賞、坪田譲治文学賞受賞第一作。

2010年5月19日水曜日

森に眠る魚 角田 光代  

これは怖い。。
角田先生のよくある淡々怖い系。
内容やストーリーについてはそんなに目新しいものじゃないけど、その筆力というか
展開はすごい。

内容は本当にあった事件をモチーフにしているらしく、その部分がものすごく怖い。。。
ただ、最後までしっかり読むべき。



内容(「BOOK」データベースより)
東京の文教地区の町で出会った5人の母親。育児を通してしだいに心を許しあうが、いつしかその関係性は変容していた。―あの人たちと離れればいい。なぜ私を置いてゆくの。そうだ、終わらせなきゃ。心の声は幾重にもせめぎあい、壊れた日々の亀裂へと追いつめられてゆく。

2010年5月15日土曜日

きみはポラリス   三浦 しをん

これもOLが公園で読む話。

悪くはない。ただ人に強く進めるものでもない。
そんな短編集。


内容(「BOOK」データベースより)
これって恋or愛?いえ、これこそ恋愛そのもの。世間の注目も原稿の注文も「恋愛」のことばかり。なら、とことん書いてみようじゃないの!ということで生まれたただならぬ「恋愛短篇集」。初恋、禁忌、純愛、結婚、信仰、偏愛、同性愛…本気で恋し、だれかを愛したいなら読むしかない!われらの時代の聖典。

2010年5月13日木曜日

死写室 - 霞 流一

帯がけっこう映画の内幕を小説風に紹介するのかと思いきや、なーーーーんもない。
殺人事件はあるが、展開やオチなどが昭和30年代の少年漫画のようなネタ。

内容(「BOOK」データベースより)
映画館、試写室、ロケ先&セットの撮影現場etc.で発生する、奇怪な事件の数々。密室、透明人間、斬首魔、建物消失などVFX級の謎に酩探偵・紅門福助が挑む!単行本特典として書き下ろし三本を収録したスペシャル・エディション。

2010年5月12日水曜日

マスゴミ崩壊~さらばレガシーメディア~ 三橋 貴明

久しぶりのダメダメ本。

どーでもいいネタや誰も検索すれば出てくるような情報を、さも大事のような書き方で
綴っている。
はっきりいってひどい。
此の人、経済系ではそれなりの作品や論説を出すのに、得意分野じゃないのはだめなんだなあ。

これを各時間はおそらく1日くらいだろう、そんな作品。

PS
ネットにまったく触れていない人や、マスゴミのネタを全く知らない人には読み応えがあります。
すべて2chに掲載されていた情報だけど。

内容(「BOOK」データベースより)
捏造報道が繰り返されるのは、産業構造こそ問題だった!人気経済評論家が書き下ろす渾身のメディア論。

2010年5月10日月曜日

リクルートのDNA―起業家精神とは何か 江副 浩正

前に立ち読みしたこともあったけど、今回なんとなく借りてみました。
で、、まったく読み応え無し。

昔の面白い話が続くのかと思いきや、時代や読ませどころがコロコロ変わって
続いてもっとこの話が知りたいとか、この浸りの中で次の話にいきたいと思っても
どれもが中途半端に流れて行く。。
まあ、リズムだけの問題か。

やっぱりこの人は編集者じゃないなあ。読ませようという意思がない。

出版社/著者からの内容紹介
リクルートの遺伝子たちは、なぜこれほどにも強いのか?
リクルートで起業や経営を学び成功する「リクルートの遺伝子」を持った人びとの活躍が続いている。彼らの原動力となっている江副浩正氏の「起業家精神」とは何か。大前研一氏絶賛!!

2010年5月6日木曜日

虹の彼方 小池 真理子

いつ戻りの小池先生の作品。
男女がごくありふれたように恋愛し、どろどろになっていく。

そこにものすごい感動も、驚きの展開もなく、よくある男女のドロドロや
挙動があるだけ、、。。

まあ今回は嫌なおちじゃなかったけど、まあ、読まなくてもいいかなあ。。

内容(「BOOK」データベースより)
間に合ってよかった…。女優の志摩子と作家の正臣。48歳と43歳の女と男が出会い、恋に落ちる。それぞれに家庭があり、名声がある。この恋が、どれほど周りの人を傷つけるのか、世間の非難を浴びるのか。わかっていながらも、無防備な子供のように愛し合うふたり。遊びの恋ならどんなに楽だろう。もうもどれない、もう一人では生きていけない。切なさが胸をうつ第19回柴田錬三郎賞受賞作品。

桜ハウス 藤堂 志津子

淡々とただ、流れて行く作品。

女性が通勤途中や公園で何となく読むような作品。
特になにも残りません。


内容(「BOOK」データベースより)
伯母から古い一軒家を相続し、大家として3人の女性とハウスシェアを始めた蝶子。あれから10年が過ぎ、蝶子46歳、遠望子41歳、綾音36歳、真咲31歳となり、7年ぶりに当初のメンバー4人全員が顔をそろえることとなった。年齢も仕事も性格も、そして男性の好みもまったく違う女たち。それぞれの人生を懸命に生き、ホンネを言い合いながら、家族やパートナーとは違う、居心地のよい不思議な絆で結ばれていく。

2010年5月5日水曜日

殺してもいい命---刑事 雪平夏見   秦 建日子

このシリーズは読み応えがある。

オチがどうのこうのというより、キャラクターや展開でぐいぐい読ませるタイプ。
正直、内容や切り方はどーでもいい。
(ただ、今回はすごいオチだったけど)

もっとこのキャラクターを見たい、そんな作品。

内容(「BOOK」データベースより)
「殺人ビジネス、始めます」「新規開業につき、最初の三人までは特別価格30万円」―胸にアイスピックを突き立てられた男の口には、赤いリボンで結ばれたチラシが突っ込まれていた。殺された男の名は…。あの刑事・雪平夏見が帰ってきた!待望のシリーズ最新刊。

2010年5月3日月曜日

殺してしまえば判らない  射逆 裕二

やばい、、読み始めて10pくらいでヤメタ。。

なぜだろう。。その理由は、やめてしまえば判らない。。

内容(「BOOK」データベースより)
首藤彪三十四歳、現在無職。妻の彩理は、東伊豆の自宅の書斎出入口で血まみれとなって死んでいた。確たる物証もないまま、妻は自殺として処理される。彪は失意のあまり東伊豆を離れるが、彩理の死の真相を究明するために再びそこで暮らす決意をする。だが、引っ越してきた直後、周囲で発生する陰惨な事件やトラブルに巻き込まれてしまう。その渦中で知り合いとなってしまった奇妙な女装マニアの中年男・狐久保朝志。外見に似合わず頭脳明晰、観察力抜群な彼の活躍で、彪の周囲で起こる事件は次々と解決していき、さらには妻の死の真相まで知ることとなるのだが…。予測不能な展開と軽妙な文体、そしてアクの強い探偵の鮮やかすぎる推理で、読者を超絶&挑発の迷宮へと誘う本格ミステリ。斯界を震撼させる女装探偵・狐久保朝志初登場。横溝正史ミステリ大賞作家が放つ超絶&挑発しまくりの本格迷宮推理。

2010年5月2日日曜日

花まんま 朱川 湊人

予想以上にそれぞれ読み見ごたえあったが、どこまでも感動する話でもない。
まあ、話題にもなり易いし、賞もとるだろうけど、どこかで読んだような気がする。

内容(「MARC」データベースより)
小さな妹がある日突然、誰かの生まれ変わりだと言い出したとしたら-。大阪の路地裏を舞台に、失われてしまった懐かしさを描く作品集。表題作のほか、「トカビの夜」「妖精生物」「摩訶不思議」など全6篇を収める。

2010年4月30日金曜日

呪眼連鎖 桂修司

さすがこのミス。
ただ、これは何度も書き直したらしいけど、その甲斐あって非常に読み応えがある作品と展開には
なっている。ただ、、、残念なことにオチというか最終話的なところで今ひとつの肩透かし。

オチが今ひとつすっきりしないのと、この流れでなぜ呪いが、、みたいな感じ。
途中から作者や編集者もどうまとめていいか分からなくなったのか。。
ただ、アイヌ時代や刑務所などの過去の話は面白い。

内容(「BOOK」データベースより)
受刑者の自殺が相次いだ北海道・北見刑務所。自殺を不審に思った遺族から調査依頼を受けた弁護士の伊崎晋介は、独房を視察中に意識を失ってしまう。原因の分らぬまま逃げるように東京に戻った伊崎の右眼には、不思議な影が浮かび上がるようになっていた。鎖で繋がれた死体、サーベルを持った男、眼に映る黒い影…。現代と過去がリンクし、伊崎たちに“呪い”が猛威を振るい始める。事件のカギは、明治維新後の北海道開拓の歴史にあった。第6回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞受賞作。

2010年4月28日水曜日

いつもそばにいるよ 江上 剛

江上作品とは思えない軽さ。
そして内容の薄さ。。。

もっと社会派的なものか、建築業界を切ったものかと思いきや、どーでもいい流れと連作。。
やばい、最近ついてない。。。

内容紹介
地方の建設会社に勤務していた「僕」は自分の通夜会場に戻って来た。姿は誰にも見えず声も届かない。僕は飛び降り自殺をしたようだが、死の前後の記憶はなかった。その死が過労自殺らしい状況だったため、会社の連中は迷惑顔を隠さない。会社の態度に怒りを覚えた妻は、労災申請裁判にうって出る。一方建設会社側は、僕が手がけていた一般競争入札方式を、旧態依然の談合に戻そうとしていた。僕は、家族を励ましつつ、会社の動きを監視する。幽霊である僕は、どこにでも行けるからだ。過労死裁判の行方はどうなるのか。会社の悪しき体質は改まらないのか。そしてこの世に戻って来た僕のこれからの運命は――。全てのサラリーマンに、生きる証と働くことの意義を問う、家族と企業の物語。

2010年4月25日日曜日

照柿 高村 薫

やばい、、ほとんど読み飛ばした。。。
重い作品でそれなりに読めた記憶なんだけど、内容をまったく覚えていない。。。

内容(「BOOK」データベースより)
野田達夫、35歳。17年働き続けてきた平凡な人生に、何が起ったのか。達夫と逢引する女、佐野美保子はほんとうに亭主を刺したのか。美保子と出会った瞬間、一目惚れの地獄に落ちた刑事合田雄一郎はあてもなく街へさまよい出る。照柿の色に染まった男二人と女一人の魂の炉。


2010年4月23日金曜日

フリーター、家を買う。 有川 浩

予想外にタイトル負けの作品。。。

もっと家を買うところを具体的に書くのかと思いきや、それはまったく関係なく
だらしない男の子が徐々に成長して行くだけ。
深みやら、ネタのこねくり回しがあまりなく、有川先生にしては、、、、。

内容(「BOOK」データベースより)
「母さん死ぬな―」へなちょこ25歳がいざ一念発起!?崩壊しかかった家族の再生と「カッコ悪すぎな俺」の成長を描く、勇気と希望の結晶。

2010年4月20日火曜日

三月の招待状  角田 光代

なんか盛り上がりポイントが今ひとつ図れない作品。
ただ、角田先生の作品はみんな心情描写でぐいぐいもっていってオチが今ひとつないのが
多いので仕方がないか。

アルアルと思いながらも、小説らしいもっとスカッとなのか、どすっとなのか
読んだ読後感が欲しい。

筆力だけでぐいぐいもっていって、構成やらプロットやらはほとんど考えてないような感じ。

内容紹介
友人の風変わりな離婚パーティで顔を合わせた5人の男と女。動揺、苛立ち、虚しさ、自分を取り戻そうとするのだが、揺れるこころが波紋をなげる。それぞれが見つける新たな出発を描いた長編小説。

2010年4月19日月曜日

ごっつい奴 浪花の夢の繁盛記 - 江上 剛

似ているタイトルの本を昔読んだことがあった。
それが結構面白い作品だったのでつい借りてしまいました。

おそらくこれは連作で当分続くのでしょうが、この時点では尻切れトンボ。
中途半端に終わってしまって消化不良です。
というか、もっと読みたい、ちゃんとオチて欲しいという感じです。

煽り紹介文にある外食チェーン展開はどこへやら、、、。

内容(「BOOK」データベースより)
商いの基本は、人を喜ばすことや!ちっぽけな定食屋の手伝いのかたわらヤミ商品を売って糊口をしのいだ男が、大阪を地盤に大外食チェーンを築き上げようとしていた。小手先じゃなく、正面突破こそが成功につながる!いまだからこそ読みたい、痛快出世物語。

刑事病 飯塚 訓

おそろしくどうでも良い展開だったと記憶。
そのくらい最後まで読めなかった作品であり、記憶にも残らなかった珍しい本。

なんで借りちゃったんだろう。。。

内容(「BOOK」データベースより)
刑事畑一筋の一流刑事に共通するものがあると思った。捕まえてナンボ、というだけではない、何かがある、と。一流のデカは、人間学の権威だ。人間をよく知ってるんだ。これが本物の捜査だ。元エース刑事が描きつくすノンフィクション・ノベル。

2010年4月18日日曜日

儚い羊たちの祝宴  米澤 穂信

短編でそれぞれ読み応えはありつつも、最後の1行はなくても楽しめる。
そこに重要な意味合いはあまりなく、
「あ、そういうことも言えるね」
くらいの作品もある。

ただ、筆力と展開、テーマが面白いので、それぞれ最期まで
ぐいぐいと読み進める。


内容(「BOOK」データベースより)
ミステリの醍醐味と言えば、終盤のどんでん返し。中でも、「最後の一撃」と呼ばれる、ラストで鮮やかに真相を引っ繰り返す技は、短編の華であり至芸でもある。本書は、更にその上をいく、「ラスト一行の衝撃」に徹底的にこだわった連作集。古今東西、短編集は数あれど、収録作すべてがラスト一行で落ちるミステリは本書だけ。


2010年4月17日土曜日

社長の椅子が泣いている 加藤 仁

まったく知らなかったヤマハのもう一つの物語。
知らないところに、ひどい社長とすぐれた社長はいるもんだ、と勉強になった。
また作者がフェアであろうという姿勢で書いているので、ある意味安心して
最期まで読み進めた。

もちろんどこまで事実か分からないなりに、イマドキのビジネス本や
企業小説より面白く読めた。

企業のドロドロあり、出世ものあり、人間関係やマネージメントなど
盛りだくさんの作品です。


内容(「BOOK」データベースより)
46歳で日本楽器製造(ヤマハ)社長に抜擢、突然の社長解任。中内功の三顧の礼で、ダイエー副社長に。倒産企業・リッカーを再生させた男、河島博。全身全霊、24時間経営を考えぬいたビジネスマンの半生を描く、傑作評伝。

2010年4月16日金曜日

光 三浦 しをん

これまた結構重くてどすくて、展開もスピーディな割には
後半着地点が見つけにくい作品。

まあ、救いもなく明るさもないので、光ってタイトルからは
程遠いい。

光がなんなのかは、最後の最後に分かるかも、ってくらい意味がない。


内容(「BOOK」データベースより)
天災ですべてを失った中学生の信之。共に生き残った幼なじみの美花を救うため、彼はある行動をとる。二十年後、過去を封印して暮らす信之の前に、もう一人の生き残り・輔が姿を現わす。あの秘密の記憶から、今、新たな黒い影が生まれようとしていた―。

2010年4月15日木曜日

玉師―GYOKUSHI― 小峯 隆生

途中でやめちゃった。。。

だって、だって、、、。
テーマとかあらすじとか、人間性とかは悪くないんだけど
リズムが悪いのと、読みにくい構成。。。

内容(「BOOK」データベースより)
かつてパチンコ業界に裏の仕事師集団・玉師と呼ばれる仕事人がいた―。暴走族から足を洗い、コンビニ店員として働く鉄は、強盗に襲われ、銃で撃たれる。鉄を病院に運び、看病した謎の老人・伝五郎。伝五郎との奇妙な交流が続くうち、鉄は伝五郎がパチンコで生計を立てるパチプロであることを知る。しかし、伝五郎は単なるパチプロではなく、伝説の玉師の一人であった…。パチンコ業界の裏の仕事師・玉師とフリーターの復讐劇を描くハード・ボイルド小説。北方謙三氏との特別対談「二十六年目の邂逅」を収録


2010年4月13日火曜日

メタボラ 桐野 夏生

相変わらず重くて救いがなくて、オチもないという桐野先生の作品。

淡々と自分探しとその環境だけが描写されていく。
まあ、おなじみなんだけど、これだけ分厚い本をしっかり最後まで読ませる
のは、筆力がものすごいから。

おすすめってわけじゃあないけど、ハズレはしない。

内容紹介
日本の社会に未来はあるのか? ニート、請負労働者、ホスト、バックパッカー……。〈自分探し〉の果て、下流社会を漂流し続ける若者たち。記憶を失くした青年は、ゼロからの〈自分探し〉=新しい〈自己創造〉の旅に出る。桐野夏生が新境地に挑んだ最新長編小説。

2010年4月12日月曜日

さくら 西 加奈子

ものすごくギャップがある作品。
読み始めは表紙とか内容紹介どおりの感じなんだけど、どんどん
おかしいと思い始める。

別にミステリーと言うわけじゃないけど、この作品の中に決定的な
事件がある。
それが最後の最後で明確になり、、、
これ以上いうと面白みがなくなるので控えるけど、単にゆるい家族小説じゃない。



内容(「BOOK」データベースより)
ヒーローだった兄ちゃんは、二十歳四か月で死んだ。超美形の妹・美貴は、内に篭もった。母は肥満化し、酒に溺れた。僕も実家を離れ、東京の大学に入った。あとは、見つけてきたときに尻尾にピンク色の花びらをつけていたことから「サクラ」と名付けられた十二歳の老犬が一匹だけ。そんな一家の灯火が消えてしまいそうな、ある年の暮れのこと。僕は、実家に帰った。「年末、家に帰ります。おとうさん」。僕の手には、スーパーのチラシの裏に薄い鉛筆文字で書かれた家出した父からの手紙が握られていた―。二十六万部突破のロングセラー、待望の文庫化。


2010年4月11日日曜日

虚夢 薬丸 岳

重くてすごい展開。あまり言うとオチが分かってしまうので
軽く書くだけにしておきます。

テーマは好きに慣れないけど、変な描写もなく事件と事実、そして
人間環境の描写で構成されていくので、読むのに苦労はしない。

しかし、、オチがすごい。


内容(「BOOK」データベースより)
愛娘を奪い去った通り魔事件の犯人は「心神喪失」で罪に問われなかった。運命を大きく狂わされた夫婦はついに離婚するが、事件から4年後、元妻が街で偶然すれ違ったのは、忘れもしない「あの男」だった。

2010年4月10日土曜日

駐在刑事   笹本 稜平

奥多摩で起きる様々な事件を独自の経験と視野で解決して行く。
よくある刑事ものだけど、奥多摩という環境描写がけっこう面白い。

短編なのでサクサク読めて、警察官僚っぽい内容もあるので
多面的に楽しめる。ただ、たまーにご都合的な記述もあるので
そこがちと難。

内容(「BOOK」データベースより)
警視庁捜査一課から青梅警察署水根駐在所所長へ。取り調べ中に容疑者が服毒自殺したことで左遷された警部補、江波淳史。自責の念を背負う元刑事は、奥多摩の捜査において生身の人間としての自分を取り戻せるか。冒険小説の第一人者が挑む警察小説。組織とぶつかりながらも、自ら信じる捜査を貫く様を描く。
商品の説明をすべて表示する

2010年4月7日水曜日

COW HOUSE―カウハウス小路 幸也

出世系というか、ビジネスの面と夢のようなサラリーマン生活が垣間見れて
ものすごく羨ましい。

サラリーマン生活につかれた人や、ありえない夢のような生活を
体感したいひとにぜひ。

内容(「BOOK」データベースより)
この家は、みんなの居場所。25歳、ワケあって窓際族。仕事は、会社所有の豪邸の管理人。なぜか集まってきたのは丑年の面々。

2010年4月6日火曜日

少女 湊 かなえ

あれ、っていう失速感。

今までが良すぎたのか。
これはひねりすぎたのか、適当なのかオチに向かっていく構成が中途半端だった。

告白のすごさを期待してこれを読むと大変なことに。
贖罪のほうがまだまだいいので、この作品は飛ばして、ぜひ贖罪へ。

内容紹介
高2の夏休み前、由紀と敦子は転入生の紫織から衝撃的な話を聞く。彼女はかつて親友の自殺を目にしたというのだ。その告白に魅せられた二人の胸にある思いが浮かぶ――「人が死ぬ瞬間を見たい」。由紀は病院へボランティアに行き、重病の少年の死を、敦子は老人ホームで手伝いをし、入居者の死を目撃しようとする。少女たちの無垢な好奇心から始まった夏が、複雑な因果の果てにむかえた衝撃の結末とは?

2010年4月5日月曜日

神の領域 堂場 瞬一

話の展開やテーマ、また昔と今の立場の差が面白い。
当時抱いた尊敬の念や友情などが微妙に変化していく。

ただ、、残ながら最後のほうにちょっとむりくりな感があり。。

もう少々ひねって欲しかった。

内容(「MARC」データベースより)
あの日、誰よりも速かった君は、俺たちの神々しい英雄だった-。発見された長距離走選手の死体。神奈川地検の城戸は、事件の真相を追ううちに陸上競技界を覆う暗い闇に気づいていく。書き下ろし長篇サスペンス。

2010年4月3日土曜日

むかしのはなし 三浦 しをん

タイトルとは似ても似つかない現代系の深い話。
連作で同じテーマの元、淡々と話は進んでいくんだけど
それぞれ暗いながらも深みがあって面白い。

楽しいシーンなんかはまったくないけど、ドラマや映画みたいに
人間模様が描かれている。

三浦先生の新たな一面が知りたい人はぜひ



内容(「BOOK」データベースより)
三カ月後に隕石がぶつかって地球が滅亡し、抽選で選ばれた人だけが脱出ロケットに乗れると決まったとき、人はヤケになって暴行や殺人に走るだろうか。それともモモちゃんのように「死ぬことは、生まれたときから決まってたじゃないか」と諦観できるだろうか。今「昔話」が生まれるとしたら、をテーマに直木賞作家が描く衝撃の本格小説集。

2010年4月2日金曜日

グリーンズ 梅田 恒

今流行のマネージメント系小説。
小説としての形やリズムはちと悪いけど、指導や構成の中で
出てくる手法は面白い。

読みにくさを除けばところどころマネージメント系として光るところあり。


出版社/著者からの内容紹介
文武両道を誇る北海道広島町の私学、広北(こうほく)学園にありながら野球部(通称グリーンズ)は“出ると負け”の弱小チーム。やむなき事情で陸上部のコーチから転任した体育教師の仲間信一は、廃部の危機を乗り越えるべく部員たちの意識改革を図り、そのかいあってチームはついに甲子園出場を果たす。しかし、彼ら「勝つためには手段を選ばない多国籍長髪悪人集団」の行く手にはマスコミの中傷記事や観客のブーイング、そして、巧妙に張りめぐらされた罠が待ち受けていた・・・。手に汗握る、長編高校野球小説


。  

2010年3月29日月曜日

上陸  五條 瑛

展開は面白いながらも、現在から過去を振り返る形なので
ものすごいオチを期待してしまった。

という書き方から分かるように、最後の最後はちと微妙。なくても
いいのではと思った。


内容(「BOOK」データベースより)
同居しながら建設現場を渡り歩く金満、安二、アキム。どこにでもいそうなダメ男三人は、過去にある大きな秘密を抱えていた。

2010年3月21日日曜日

上陸 五條 瑛

五條先生の作品にある重さや深みのある展開はいつも通り。
なので、きっちり楽しめます。

ただ、意味ありげに煽った挿入部分はあまり気にしないで
進めたほうがいいかも。
あれ、いらないよなあ。。

出版社 / 著者からの内容紹介
ようこそ、密航天国へ。
同居しながら建設現場を渡り歩く金満、安二、アキム。どこにでもいそうなダメ男3人は、過去にある大きな秘密を抱えていた。
貴様らが浮かれている間に、この国にはどんどん違う民族が入ってきて、生活基盤を築いていくんだ。これが、本当の国際化ってやつだ。せいぜい、いまを楽しむがいい。2000年になってこの国がどんなふうに変わるのかなんて、誰も予測できないんだからな。 <「1999年12月 上陸」より>

2010年3月20日土曜日

古書狩り 横田 順弥

何気に手にとった作品でした。
短編でそれぞれ悪くなかったのですが、時間の都合で
半分までしかちゃんと読めませんでした。

古書狩りというタイトルとはだいぶ違って、古書をテーマにいろいろな
人間模様が繰り広げられるっていうレベルです。

古書にまつわる不思議ミステリーとか、1冊が事件を起こすとかじゃないです。
作品自体は楽しめるので、古本が舞台のミステリーが読みたくなった人はどうぞ
(くどいようですが古本屋のノウハウや運営的なウンチク、古本にまつわる
話しはそんなにないです。たまにあるけど)

内容(「BOOK」データベースより)
古書街で見かけた美女と老人の謎の行動…、その秘密を解く鍵は古本のどこに隠されているのか?本の取り憑かれた者の執念を描いた表題作。狙った古書の獲得のためなら悪魔に魂まで売る男たち。恋愛よりもコレクションを選んだ男の恐るべき末路。鬼気迫るもの、爽やかな結末のもの、古書マニアの驚くべき姿を描いた最高に面白い連作小説集。


2010年3月19日金曜日

臨床真理 柚月 裕子

このミス大賞なので期待大で読みました。
そこは大丈夫で、一気読みではあったのですが、ちょっとオチが。。
まあ、オチを大切にする作品じゃないのかもしれないので、推理小説というより
ミステリーとして純粋に楽しむ方がいいかも。

リズムや展開はいい流れで進むので、このミスでなんか読みたいという人には
いいかも。


内容(「BOOK」データベースより)
臨床心理士の佐久間美帆は、勤務先の医療機関で藤木司という二十歳の青年を担当することになる。司は、同じ福祉施設で暮らしていた少女の自殺を受け入れることができず、美帆に心を開こうとしなかった。それでも根気強く向き合おうとする美帆に、司はある告白をする。少女の死は他殺だと言うのだ。その根拠は、彼が持っている特殊な能力によるらしい。美帆はその主張を信じることが出来なかったが、司の治療のためにも、調査をしてみようと決意する。美帆は、かつての同級生で現在は警察官である栗原久志の協力をえて、福祉施設で何が起こっていたのかを探り始める。しかし、調査が進むにつれ、おぞましい出来事が明らかになる。『このミステリーがすごい!』大賞2009年第7回大賞受賞作。

2010年3月18日木曜日

シアター!  有川 浩

久しぶりの有川先生の世界とリズムにどっぷり浸りました。

一気読みでさらに読後は悔しいというか、すごいというか。
今年一番といっていい作品です。

普段知ることのない劇団を収支やマーケの視点から描きつつ
よくある劇団の悩みや成長、そして兄弟愛や家族愛にさり気なく触れる。
よくここまで盛りだくさんでずっぽりネタがかけるものだ。

絶対読んで損はない。
と思う。。


内容(「BOOK」データベースより)
小劇団「シアターフラッグ」―ファンも多いが、解散の危機が迫っていた…そう、お金がないのだ!!その負債額なんと300万円!悩んだ主宰の春川巧は兄の司に泣きつく。司は巧にお金を貸す代わりに「2年間で劇団の収益からこの300万を返せ。できない場合は劇団を潰せ」と厳しい条件を出した。新星プロ声優・羽田千歳が加わり一癖も二癖もある劇団員は十名に。そして鉄血宰相・春川司も迎え入れ、新たな「シアターフラッグ」は旗揚げされるのだが…。