2008年4月27日日曜日

Hello,CEO.  幸田 真音

幸田作品でよくあるビジネスもの。
タイトルが結構面白いので、即借りしたのに、、、ちょっと残念は薄さ。
内容なシーンがよくあるパターンで、取材が足りないような作品。

サクセスストーリーとして軽く見るのはいいけど、ビジネスに役立てようとか
経済書的なイメージを持って買うと失敗するかと。

2008年4月24日木曜日

ジェネラル・ルージュの凱旋 海堂 尊

大人気シリーズ第3弾。

前回の『ナイチンゲールの沈黙』と同時期に起こった事件を
取り上げている。
パラレルワールドってわけじゃないけど、パラレルに同じ舞台で
違う事件が進行している。

『ナイチンゲールの沈黙』に出てくる人もさりげなく登場し、その
事件のことも触れているが、本筋にはまったく関係ない。
また『螺鈿迷宮』にも登場する姫川も出てくるので
シリーズオールキャスト登場、といったところ。

このこのシリーズのファンにはちょっと面白いかも、と思える
しかけが随所にある。

思わず、『ナイチンゲールの沈黙』『螺鈿迷宮』を読み返そうとおもったほどだ。

で、作品。

これがまたシリーズ最高傑作。帯びで説明している言葉にうそはない。

疑惑自体はたいしたことないんだけど、リズムといい、おなじみの
言葉遊びといい、すべてがビタッとはまっている。

イッキ見の典型のようなお話。

初めてシリーズを読む人でもまったく問題なく、あらすじ以上のエピソードや
展開があり、また最後の最後までいろんなネタが盛り込まれていて、退屈する
間もない。

特に最後のほうで出てくるある、事件はもうエンタメ小説の最高潮といっても
過言じゃない展開。

読んで損なし、いや、絶対読んで。
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出版社 / 著者からの内容紹介
第4回『このミス』大賞受賞作&28万部突破の『チーム・バチスタの栄光』、15万部のベストセラー『ナイチンゲールの沈黙』に続く、大人気・田口&白鳥シリーズ第3弾の舞台は、救命救急センター。

医療問題、収賄事件、大災害パニック…あらゆる要素がつまった、
シリーズ最高傑作のメディカル・エンターテインメント!

(あらすじ)
 桜宮市にある東城大学医学部付属病院に、伝説の歌姫が大量吐血で緊急入院した頃、不定愁訴外来の万年講師・田口公平の元には、一枚の怪文書が届いていた。それは救命救急センター部長の速水晃一が特定業者と癒着しているという、匿名の内部告発文書だった。病院長・高階から依頼を受けた田口は事実の調査に乗り出すが、倫理問題審査会(エシックス・コミティ)委員長・沼田による嫌味な介入や、ドジな新人看護師・姫宮と厚生労働省の“火喰い鳥”白鳥の登場で、さらに複雑な事態に突入していく。
 将軍(ジェネラル・ルージュ)の異名をとる速水の悲願、桜宮市へのドクター・ヘリ導入を目前にして速水は病院を追われてしまうのか……。そして、さらなる大惨事が桜宮市と病院を直撃する。

2008年4月22日火曜日

そして殺人者は野に放たれる 日垣 隆

この本を読んだのは今年の2月だが、あえてこの日にレビューを書きます。
この本は、「事実」と「現実」を見極める、ひとつの訓練だとおもって
読んで下さい。

賛否両論あるとおもいますが、あらゆる角度から物事を知り、自分なりの
分析と考え方の指針に少しでも役に立てばとおもいます。

是非読んで下さい。

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出版社/著者からの内容紹介
<第三回新潮ドキュメント賞受賞>
「心神喪失」の名のもと、罪に問われぬヤツがいる!

 「歩き方が悪い」と四人を死傷させた男、「テレビがうるさい」と二世帯五人を殺害した大学生、長男の受験を悲観して我が子三人を絞殺した母親──。人を殺しながら、心神喪失だとして何の罪にも問われず、何事もなかったように社会に舞い戻ってくる凶悪犯たち。
 大メディアがタブー視、黙殺し続ける問題に、たった一人のジャーナリストが果敢に切り込んでいった渾身のノンフィクション。

2008年4月21日月曜日

半パン・デイズ  重松 清

重松先生作品だったので、読んでみました。

あまり好きじゃないテーマだけど、さすが重松先生、問題なく
面白かったです。

深く泣かせることもなく、重いこともなく、筆力だけで読ませていきます。
子ども時代を懐かしむ人でもいいし、そうでなく単にいい作品を
読みたい人も、読んでいいかも。

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内容(「BOOK」データベースより)
東京から、父のふるさと、瀬戸内の小さな町に引越してきたヒロシ。アポロと万博に沸く時代、ヒロシは少しずつ成長していく。慣れない方言、小学校のヤな奴、気になる女の子、たいせつな人との別れ、そして世の中…。「青春」の扉を開ける前の「みどりの日々」をいきいきと描く、ぼくたちみんなの自叙伝。

2008年4月20日日曜日

制服捜査 佐々木 譲

本格的な、警察暗部系の作品。
横山作品より生々しく、現場レベルの視点で描かれています。

短編なので、さくっと面白く読めるかと。
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内容(「BOOK」データベースより)
警察官人生二十五年。不祥事をめぐる玉突き人事のあおりで、強行犯係の捜査員から一転、単身赴任の駐在勤務となった巡査部長の川久保。「犯罪発生率、管内最低」の健全な町で、川久保が目撃した荒廃の兆し、些細な出来事。嗅ぎつけた“過去の腐臭”とは…。捜査の第一線に加われない駐在警官の刑事魂が、よそ者を嫌う町の犯罪を暴いていく、本物の警察小説。

2008年4月19日土曜日

図書室の海 恩田 陸

夜のピクニックが好きだったので、つい借りてしまいました。
短編の一作がこの作品の前日がテーマなんだけど、、、さくっと
終わってしまいました。。

サクサク読むのはいいです。読後感もさっぱり。
いやなところはないけど、いいところもそんなにないです。

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内容(「BOOK」データベースより)
あたしは主人公にはなれない―。関根夏はそう思っていた。だが半年前の卒業式、夏はテニス部の先輩・志田から、秘密の使命を授かった。高校で代々語り継がれる“サヨコ”伝説に関わる使命を…。少女の一瞬のときめきを描く『六番目の小夜子』の番外篇(表題作)、『夜のピクニック』の前日譚「ピクニックの準備」など全10話。恩田ワールドの魅力を凝縮したあまりにも贅沢な短篇玉手箱。

2008年4月17日木曜日

そこへ届くのは僕たちの声  小路 幸也

完全なファンタジー系作品。
まったく毒がないです。
さっぱり、すっきり、さわやかです。

最後の最後で、ちと悲しいシーンがあるのですが、
この作品の第2弾が出るための布石ような気もします。

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内容(「BOOK」データベースより)
植物人間を覚醒させる能力を持つ人がいるという噂と、各地で起きる奇妙な誘拐事件。無関係なはずの二つの出来事を結んだのは、“ハヤブサ”というキーワードだった。“ハヤブサ”とはいったい何なのか?―うちに秘めた「見えざる力」を駆使して、、次々と降りかかる試練を乗り越える子供たち。本当の友情と勇気を描いた物語。

2008年4月15日火曜日

環境問題のウソ 池田 清彦

いま、ちょっとしたブームの別視点系作品。
環境問題の一辺倒の中で、それが違う答えがある
という見せたかをする。

ただ、、、これも池田先生だけの計測方法と視点。
すでにこの中の「事実」も、もう間違っているといいきる
某雑誌もある。。。

何が本当か分からないけど、一個一個つぶしていこう。。
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商品の説明
環境問題のウソ
生物学者の著者が、環境問題について世間で流れている情報は「かなりいかがわしい」と指摘する。取り上げるのは、地球温暖化、ダイオキシン、外来種、自然保護の4つの問題。例えば、「外来種を駆除しなければ生態系は守れない」という主張がある。だが、生態系は生産者、消費者、分解者から成るシステムで、消費者の外来種が入っても機能は止まらない。生存競争や混血により消滅する生物があっても、それは生物進化の帰結で、生態系の破壊とは言えない。「CO2の排出を抑制しないと地球は大変なことになる」「ダイオキシン排出を規制しないと国民の健康は守れない」といった主張と同じパターンの“ウソ”だとする。

2008年4月14日月曜日

果断―隠蔽捜査2 今野 敏

ものすごいロジカルシンキングでかつ力があるキャリアが主人公。

いやみなキャリアっていうよくあるパターンがまったく当てはまらず
前作で失脚しつつも、いままで積み上げた力と同期の協力なども得て
次々と問題を打破していく。


かっこいい。
その一言につきる。

いままで見た主人公の中でも最高レベル。

警察モノがあまり好きじゃない人でも、ビジネス系や上下関係
で悩んでいる人には、スカッとするいい作品。

次回作が最も楽しみなシリーズだ。
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2008年4月13日日曜日

ダイイング・アイ  東野 圭吾

一番好きな作家で、ほぼ全作品を読んでいる。
しかし、、、最近の傾向なんだけど、非常に、、薄い。。

昔は、筆力なのか、迫力なのか、非常に重く、深く、
密度の高い作品ばかりだった。

テーマは単純、登場人物も数人、なんていう作品でも
ものすごく読み応えがあった。

これは、、まあ、東野先生の中では「駄作」でしょう。
通常の小説の中ではそれなりのできだけど。

一気見ではあったけどこの作品がどうだったのかなんで
すぐ忘れちゃった。

その程度です。
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出版社 / 著者からの内容紹介
誰もが少しずつ嘘をつき、
誰かを陥れようとしている。

記憶を一部喪失した雨村慎介は、自分が交通事故を起こした過去を知らされる。
なぜ、そんな重要なことを忘れてしまったのだろう。
事故の状況を調べる慎介だが、以前の自分が何を考えて行動していたのか、思い出せない。
しかも、関係者が徐々に怪しい動きを見せ始める……。

俺をみつめるマネキンの眼。
そいつは、確かに生きていた。

2008年4月12日土曜日

追伸 真保 裕一

手紙のやり取りの形式だけでストーリが進んでいる、ちと変わった話。
現代の男女の話なんだけど、女性の祖父母の当時の戦後の男女の話になる。

両方とも、なぜか女性のほうが旗から見るとどーでもいい理由で
分かれようとするけど、当然ながら裏に隠された真実があるっぽい。。。

ダイレクトに裏がある風を見せるわけじゃなく、本当に薄ーーく
見せていく。

いつまでのこの手紙が続くのかとあき始めたら、すぐ続きが気になる
テーマが入ってきて、なかなかどうして引っ張り上手。

そんなに深い感動でもないけど、読み応えはあり。
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出版社 / 著者からの内容紹介
50年前、殺人の容疑で逮捕された祖母と無実を信じる祖父の間で交わされた手紙には、誰も知ることのない真実が語られていた──

2008年4月11日金曜日

警察庁から来た男 佐々木 譲

よくあるキャリアとノンキャリアの戦いかとおもったら、
いろんなネタがちりばめられて、なおかつややこしい裏金系
の問題やらで、中身充実で進んでいく。

警察モノとしてはレベルが高い作品だが、ちとリズムが悪い
瞬間があり、中だるみもなきにしもあらず。。

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内容(「BOOK」データベースより)
北海道警察本部に警察庁から特別監察が入った。やってきた監察官は警察庁のキャリアである藤川警視正。藤川は、半年前、道警の裏金問題の為に百条委員会でうたった(証言した)津久井刑事を彼のもとに呼び出し、監察の協力を要請した。藤川は道警の何に疑問を抱いているのかはっきりとは言わなかった。一方、札幌大通署の佐伯刑事は、署から程近いホテルでの部屋荒らしの件で捜査に向かっていた。被害にあった男は、昨年末、すすき野の風俗営業店での「会社員転落死事故」で死んだ男の父親だった。息子の死が転落事故として処理されたことに納得のいかない父親が、大通署に再捜査の依頼に来て、ホテルに泊まっていたのだという。転落事故に不信を抱いた佐伯は、部下の新宮とともに事故現場である風俗営業店に向かうのだが…。

2008年4月9日水曜日

日輪の遺産 浅田 次郎

テーマは面白いけど、ちょっと強引な展開かと。
どうも浅田先生は波がある。

もちろん最後まで読んだし、あらすじも覚えているが
感動はないなあ、。。

エンタメを期待したらダメ。浅田作品だと思って読まないと。。

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出版社/著者からの内容紹介
帝国陸軍がマッカーサーより奪い、終戦直前に隠したという時価200兆円の財宝。老人が遺(のこ)した手帳に隠された驚くべき真実が、50年たった今、明らかにされようとしている。財宝に関わり生きて死んでいった人々の姿に涙する感動の力作。ベストセラー『蒼穹の昴』の原点、幻の近代史ミステリー待望の文庫化。


2008年4月1日火曜日

FLY 新野 剛志

15年間をじっくり追いかけた復習劇。

途中からオチは分かるけど、それだけじゃなく「せつない」感じ
がある、復習劇。

最後でほろっとさせるが全体的にはちとグイグイ感が足りない。
テーマも登場人物もいい感じなので、イッキ見で引っ張って
欲しかった。
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内容(「MARC」データベースより)
すべてはあの夏の「出会い」から始まった。恋人を目の前で殺された男が犯人を執念で追う。15年の歳月の果てに判明する衝撃の事実。『別冊文芸春秋』連載を単行本化。