2010年11月28日日曜日

プラナリア  山本 文緒

直木賞とのことだけど、悪い意味じゃなくどれが評価されたのか
一瞬分からなかった。

オチとか、深みとかを気にしないで、ある事例がおこった人物の
感じ方やいき方を淡々と読んでいく感じ。

盛り上がりを求める人には向かないかも。

内容(「BOOK」データベースより)
どうして私はこんなにひねくれているんだろう―。乳がんの手術以来、何もかも面倒くさく「社会復帰」に興味が持てない25歳の春香。恋人の神経を逆撫でし、親に八つ当たりをし、バイトを無断欠勤する自分に疲れ果てるが、出口は見えない。現代の“無職”をめぐる心模様を描いて共感を呼んだベストセラー短編集。直木賞受賞作品。



2010年11月26日金曜日

青年のための読書クラブ 桜庭 一樹

外れなし状態の桜庭先生。

ちょっと読むのがおっくうな解説と長さなんだけど、まったくいくつかせぬ
連打で物語が進んでいく。

完全に離れた話かと思いきや、うすーくつながりそれぞれが面白く
親和していく。
変なテーマでありながらまったく矛盾がなく自然と楽しめるのはさすが。


出版社 / 著者からの内容紹介
東京・山の手の伝統あるお嬢様学校、聖マリアナ学園。校内の異端者だけが集う「読書クラブ」には、長きにわたって語り継がれる秘密の〈クラブ誌〉があった。そこには学園史上抹消された数々の珍事件が、名もない女生徒たちによって脈々と記録され続けていた――。今もっとも注目の奇才が放つ、史上最強にアヴァンギャルドな“桜の園”の100年間。


2010年11月23日火曜日

ゴールドラッシュ 柳 美里

いや~想像どおり重かった。
途中でもう疲れてしまってオチだけ読んでもまだ重かった。
でも情景や心理描写は読み応えがあり、もっと薄いテーマや
作品ならの楽しめるのではと思った。
(女子アナの作品は傑作でした)

ただ、これが柳先生の強みてもあり利点でもあるので先生の作品が
好きな人はまったく問題なく楽しめると思います。

内容(「BOOK」データベースより)
風俗店が並び立つ横浜黄金町。14歳の少年は、中学を登校拒否してドラッグに浸っている。父親は、自宅の地下に金塊を隠し持つパチンコ店経営者。別居中の母、知的障害を持つ兄、援助交際に溺れる姉など、家庭崩壊の中、何でも金で解決しようとする父に対し、少年が起した行動とは…。生きることはゲームだと思っていた少年が、信じるという心を取り戻すまでを描く感動的長編。


2010年11月22日月曜日

サンザシの丘 緒川 怜

やばい、、記憶がものすごく薄い。。
途中読み飛ばしたせいもあるけど、肝心のトリックやオチが
まったく記憶になかった。
ただ、追い詰める過程や背景などはそれなりに楽しめる
ので、抜粋で。。。


内容紹介
一人暮らしの女性が殺害された。偶然にも、逃げる犯人は目撃されていた。義憤を胸に秘めた刑事は、さまざまな人間に会い、一歩一歩、その男に近付こうとする。捜査を進めるうちに見えてきた、犯人の哀しい過去は、戦後日本がまだ精算していない「現実」を浮き彫りにするものだった。デビュー作『霧のソレア』の熱気と前作『特命捜査』のストーリー・テリングが見事に調和した、渾身の書下ろし。

2010年11月20日土曜日

昭和の爆笑王 三遊亭歌笑 岡本 和明

こういった芸人ものがすきなので借りてみました。
歌笑師匠のことはほとんど知らなかったんだけど、生き方や
背景などがすっと入ってきて、ストーリーに違和感なく
入り込めました。

こういった昭和の芸人ものは、芸能史の一面でもあるから
そういったことでも楽しいし、芸人ならではの苦悩なども
描かれていて様々な側面で楽しむことができる。

内容(「BOOK」データベースより)
「珍顔」で戦中~戦後の落語界を席巻。33歳で進駐軍の車に轢かれて即死。初めて描かれるその全生涯。


2010年11月15日月曜日

産まない女 栗原 美和子

作者の考えや悩みや葛藤が透けて見える作品(偏見か?)
重いテーマでもあるし、女性には考えさせられるような人たちが
出てくるけど、男性のあたしには、サクサク読み進めることができた。

リズムはよくできていて、テーマの割には読み止まることはない。
いろんな人にトレースして読むとさらに感動があったのかも。

40代の女性は是非。

内容(「BOOK」データベースより)
愛子/キャリア公務員、41歳。過去3度の中絶を経て、4度目の妊娠を前に戸惑う。貴恵/代議士の妻、34歳。10年近く不妊治療を続けている。慶子/バツイチ、45歳。前夫との子が18歳で妊娠。自分は再婚相手の子を妊娠中。もう、身ごもらないと思っていた。でも、身ごもってしまった。こんどこそ“私自身”を求めてくれる、真の相手の子どもを…。人生の選択肢が増えた21世紀、新たな問題に女性は苦悩し、苦闘する。現代社会に一石を投じる衝撃の問題作。


2010年11月13日土曜日

悼む人 天童 荒太

ぶっとくて重いので避けていた作品です。
読んでみたらまったく問題なく、一気読みでした。

噂どおりの重くて深い作品。
けっしてどろどろしたものでもなく、衝撃的な事件が連打するわけじゃない
だけど、人間の業とやらを深くえぐるようなどっすん系の作品。

いい評判ガ多いけどほぼその通りの評価と思って間違いない。
小説や文学が好きな人は是非。

内容(「BOOK」データベースより)
聖者なのか、偽善者か?「悼む人」は誰ですか。七年の歳月を費やした著者の最高到達点!善と悪、生と死が交錯する至高の愛の物語。


2010年11月12日金曜日

閉ざされて 篠田 真由美

途中でリタイヤした記憶。。
設定やリズムは悪くないんだけど、ゴチャゴチャしてきて
どこを捉えて読んでいいかわからなくなり、、、辞めてしまいました。。


内容(「BOOK」データベースより)
函館の西郊に海に臨んで建つ、白いモダニズム風邸宅、雪華荘。その閉ざされた館で孤独な生活を営む汀は、東京にいる兄の洽との手紙のやり取りが、唯一の心のよりどころだった。だが、脳梗塞で倒れ隠棲している父・博通が残そうとしている遺産をめぐり、後妻母娘とのあいだで確執が深まるなか、兄が謎の失踪を遂げた…。鮮やかな叙述で導かれる、驚愕のトリック!著者渾身の書き下ろし長編ミステリー。


2010年11月11日木曜日

私の男 桜庭 一樹

正直、テーマ性からものすごく避けていましたが、あまりにもレビューが大絶賛
なのでこわごわ読んでみました。

テーマ性はさておき、さすが。
大絶賛だけはあります。
この人、本当にすごいね。

それぞれ連作系でありながら、未来から過去に振り返っていくんだけど。
それに違和感も戸惑いもなく、すーと読んでいける。
そしてそれぞれぎっちり作りこんでいる。

さすが。
若手NO1だ。

内容(「BOOK」データベースより)
優雅だが、どこかうらぶれた男、一見、おとなしそうな若い女、アパートの押入れから漂う、罪の異臭。家族の愛とはなにか、超えてはならない、人と獣の境はどこにあるのか?この世の裂け目に堕ちた父娘の過去に遡る―。黒い冬の海と親子の禁忌を圧倒的な筆力で描ききった著者の真骨頂。


2010年11月10日水曜日

巨泉 2 The New Fifties 大橋 巨泉

つい手にとってしまいました。

ただ、もう古い作品なので情報はそんなに貴重じゃない。
完全に初心者向けで、そういったことに興味が今まで
なかった人がなんとなく手に取るような作品・

最後まで読めたけど、1/5くらいはデータで膨らましています。

内容(「BOOK」データベースより)
穏やかで豊かな自然、ゆったり流れる時間、暮らしやすい物価、細やかな人情…の世界に飛び出せ、安い航空券・良い宿泊施設を確保する法、趣味の楽しみ方などノウハウ満載。


2010年11月5日金曜日

アルタンタハー 東方見聞録奇譚 長崎 尚志

正直微妙。。

個々最近の長崎さんの作品はどれも中途半端にプロットの撒き散らし
系になっているけど、これもそれに近い。

ここのシーンやストーリーはいいんだけど、じゃあ実際のところ大きななぞは
どうなのよ、って感じ。

そこはあきらめて読むならそこそこ楽しめる。

内容(「BOOK」データベースより)
父危篤の報せを受けたライターの安東貞人は、病院で出会った父の戦友だという不審な男・源田から、モンゴル捕虜収容所で囁かれた「チンギス・ハーンの黄金伝説」の話を聞かされる。半信半疑ながら彼は、平泉の伝説や文献、父の交友関係をあたる内、ある殺人事件の可能性に気づく…!世紀の奇書、マルコ・ポーロの『東方見聞録』を巡るふたつの“宝探し”。ふたりの男の“自分探し”―。歴史・伝奇サスペンス。


2010年11月4日木曜日

わたしが愛した愚か者 Dojo-道場II (Dojo-道場 (2)) 永瀬 隼介

個人的にものすごく好きなシリーズ物。
といってもパート3はまだ出てない見たいだけど、。

空手道場の建て直しという側面と、そこに集まる生徒たちの
悩み、主人公自身の戦いや優しさなどいろんな面で楽しめる。

どこもお勧めの短編なので、格闘技好きには是非。

内容(「MARC」データベースより)
リストラされ、ひょんなことから空手道場を預かることになった藤堂忠之。元同僚で恋人の悠子ら、周囲の人間に振り回されながらも空手一筋、といきたいところだが…。『別冊文芸春秋』連載の単行本化。「D〓j〓-道場」続編。


2010年11月3日水曜日

僕たちのミシシッピ・リバー 重松 清

やばい、、ぜんぜん記憶にない。。
どれも小粒でドカンとクル内容じゃかなったのは確か。

重松先生慣れしてきてしまったのか。。

出版社 / 著者からの内容紹介
誰より気が合う相棒の転校を前に、僕らは冒険に出かけた──憧れのあの2人組のように。友人を家族を恋人を"思う"12の夏の風景

2010年11月2日火曜日

東京スタンピード 森 達也

正直混乱している内容だった。
オチの方向性も見えないまま、ただ事例だけが続いていく。
それぞれの事例は面白しろいんだけど、一つのストーリーとして
見ると分かりづらい。

結局最後も、、見たいな感じ。
ドキュメンタリーの裏側を小説チックにしてサスペンスも入れたけど
どれも中途半端になってしまった感。

内容(「BOOK」データベースより)
世界恐慌にピークオイルショックが重なり、不安が蔓延する2014年の日本。テレビ制作会社でディレクターとして働くロスジェネ世代の伊沢は、通り魔殺人のニュースを見た直後、集合無意識研究所の加藤という男から「事件は虐殺の予兆です」との電話を受ける…。感染する恐怖と憎悪、高まるセキュリティ意識、煽るメディア―僕らの集団暴走=スタンピードはもう止められない。2014年、東京。大虐殺が勃発する。「放送禁止歌」「A」「死刑」の森達也が予見する戦慄の近未来。


2010年11月1日月曜日

荒野 桜庭 一樹

いやーすごい。桜庭先生。
地元が舞台だったのであんまり期待しないで読んだのに
これまたすごい出来。

連作なんだけど、テンポといい描写といい内容といい、すごい。
何がすごいっていいずらいんだけど「THE 文学」って感じ。
それも平成の最先端の文学って感じ。
そりゃー賞もとるわな、って思う。

本好きの人は読んでみて下さい。

内容(「BOOK」データベースより)
恋愛小説家の父をもつ山野内荒野。ようやく恋のしっぽをつかまえた。人がやってきては去っていき、またやってくる鎌倉の家。うつろい行く季節の中で、少女は大人になっていく。