2009年5月25日月曜日

さまよう刃 ~ 東野 圭吾

実はこれ、東野作品で唯一手を出さなかった本。
理由はあまりにもテーマが悲しいから。

今回たまたま棚においてあって、直前に死刑本を読んだせい
もあって、飛ばし飛ばし読んでみようと思って借りてみた。

やっぱりつらい描写が多々あったのでそこは本編とは関係ない
ので全て飛ばし、読み進めていったけど、やはりすごい。
筆力は満点だ。

ただ、オチが。。
あまりにも悲しい。救いがない。

まだ読んでない人、読まなくてもいいです。いろんな意味で。

2009年5月23日土曜日

V字回復の経営 ~ 三枝 匡

経営本としては読みやすい。
変わった展開をしつつも、ストーリーが中心なので
下手な経済小説より面白い。

ほとんど実話に基づいているということだったので
経営ってやりようなんだなあ、って思った。

Amazon.co.jp
「太陽産業の役員室で開かれた経営会議は、上期の業績不振にもかかわらず、役員たちに危機感がまったく見られない。かつての花形企業も今は成長が鈍化し、マスコミには叩かれ、学生の人気も失せている。このままでは長い会社の歴史が終わる―― そう判断した香川五郎社長は決意を固め、まず役員人事で大なたを振るったのだったが…」
本書のストーリーは、事業再建を専門にするコンサルタントである三枝が、過去にかかわった日本企業5社の事業改革を題材にしたもの。ストーリーはノンフィションとフィクションの間、つまり5社での体験を素材に、どの企業にもあてはまる「経営改革のモデル・ストーリー」を構成したものである。

本書はフィクションであるが、それを感じさせない強烈なリアリティーを放っている。改革のもと、社内に生じる政治力学、葛藤、抵抗勢力とのかけ引きといった細部が徹底して描きだされているのだ。著者はストーリーの進行に合わせて組織硬直化の「症状」を分析したり、改革の「要諦」をまとめたりして、逐一処方箋を示していく。

ストーリーは、現実の直視と分析、先導者の組織化、改革コンセプトの共有、戦略の意思決定、改革シナリオの現場への落とし込み…という改革のモデルパターンをたどって進む。自ら改革すべき企業の代表取締役となり、リスクと利害を共にするコンサルティングスタイルを取る三枝ならではの経験と知識がストーリーの中に凝縮されている。

2009年5月20日水曜日

シグナル ~ 関口 尚

うーん。。。
本当にどうした、この本運のなさは。

いや、今までの3冊に比べれば読み応えはあったけど
内容の薄さとありきたりなオチでがっかり。

これなら途中でなんでもありだなあ、と思う。


内容(「BOOK」データベースより)
地方都市の映画館でアルバイトを始めた恵介。そこで出会った映写技師の杉本ルカは、外へ一歩も出ることなく映写室で生活しているらしい。バイト採用の条件は、不可解な三つの約束を守ることだった。―切なく胸を打つ、感動の青春ミステリー。


2009年5月18日月曜日

神様のいない日本シリーズ 田中 慎弥 (著)

最近どうも調子が悪い。。

一応読んだ、そんな作品。
文章量の少なさをレイアウトでカバーしていて中身がすかすか。
(見た目の話)

で、すべて口語で展開しているので、途中でつらくなる。
いや、口語だからというよりも筆力のなさを口語でごまかしているような
文学っぽいニオイを出しているような。。

ライ麦畑系というか太宰というか。

オチもまったくなく、家族愛かと思いきや、ある意味で驚愕のラストを迎える。

最初の10p読んで、最後の3pだけ読んでください。

内容(「BOOK」データベースより)
野球賭博絡みのトラブルがもとで失踪した父親から少年のもとに葉書が届く。「野球をやっているか」。父親の願いを適えるべきか、野球を嫌悪する母親に従うべきか。少年の心は揺れる。そんななか、少年は憧れの同級生とある劇を上演することになった…。いまもっとも注目を集める作家が描く親と子の迫真のドラマ。


2009年5月16日土曜日

感動をつくる―ディズニーで最高のリーダーが育つ10の法則 ~ リー・コッカーレル

よくある外資系のおっちゃんが好き勝手に自慢話をしている、そんな話。
本当かどうかは分からないけど、どうも信用できない、そんなトーンで
続く。

途中であまりのいやみ+自慢加減で飽きてしまいました。。

内容紹介
世界中の企業が顧客満足のヒントを求めて集まるのが、ディズニー・インスティチュート。ディズニーで培った経営ノウハウを教える同機関は、とりわけリーダーの重要性を説く。卓越したサービスの裏には、リーダーの緻密な活動がある。同社の人材育成の仕組みを初公開。

2009年5月15日金曜日

聖域 ~ 大倉 崇裕

山の話
そう書いてしまっておしまいで大丈夫な話。

レビューがよかったので読んでみたけど、微妙。。。
山にこだわるならもっと山のシーンで深堀してほしいし
ミステリーとしてたたせるのなら奥行きが足りない。

どっちつかずでした。

内容(「BOOK」データベースより)
「安西が落ちた」好敵手であり親友でもあった男の滑落の報せに、草庭は動揺する。認めたくない事実を受け入れようとした瞬間、草庭の頭に浮かんだひとつの疑問―安西はなぜ滑落したのか?彼の登攀技術は完璧だった。山に登る上で必要な資質を、すべて具えた男だった。その安西が、なぜ?三年前のある事故以来、山に背を向けてきた草庭は、安西の死の謎を解き明かすために再び山と向き合うことを決意する。

2009年5月11日月曜日

誘拐 ~ 五十嵐 貴久

途中からオチは分かりました。というか、誘拐が始まった瞬間から分かったような感じ。
その点、プロットは弱いけど、筆力はあるし、展開や流れも見事なので、オチ探しをしな
ければ読む価値あり。




出版社 / 著者からの内容紹介
現職総理大臣の孫が誘拐された。犯人は旅行代理店をやめたばかりの秋月。いわゆる「普通の」男が、なぜ大それた事件を起こしたのか。秋月の要求は政府を混乱の渦に落とし込む。現代ならではの身代金奪取の方法も読みどころのひとつ。“ミスター・エンターテインメント”の名をほしいままにする著者が描く誘拐劇。ベストセラー『交渉人』を凌ぐ面白さ!

2009年5月10日日曜日

死刑 人は人を殺せる。でも人は、人を救いたいとも思う ~ 森達也

正直、微妙。。
内容がとにかく薄い、そして眠い。

もしかして、わざとそうしたのかも知れないけど、本当にこの問題に
興味を持った人には物足りない。

万人のための入門の入門くらいなら、よし。
そうでないなら、ちとつらい。

ただ、インタビューをしている人は著名な「社会事件」にまつわる人たち
が多いので、その点では興味深いし、新しい発見もある。
死刑の一般的なことは手続き上のことも細かい描写を交えて
記載しているので、最低限のところは抑えている。

著名な作者だったので期待しすぎたのか。。。



内容紹介
知っているのに誰も知らない、僕らが支える「死刑」というシステム。
できる限りは直視したい。知ったうえで考えたい。
罪とは、罰とは、命とは、何だろう?
著者渾身の書き下ろし最新作。死刑をめぐる三年間のロードムービー。

2009年5月8日金曜日

福音の少年 ~ あさの あつこ

いや~ あさの先生の作品とは思えないほどのシリアス展開。
重ーい内容、、、。

そして悲しいことにオチが弱い。最後の10pくらいまで
「あら、、これ、ちゃんと終わるんか、それとも続編があるのか」ってくらい
引っ張る。

最後は、、あわただしくいきなり終わっていく。。
出てこなくてもいいような登場人物や、思わせぶりな展開が良く出てくるので
正直、モンスター(浦澤)のような感じ。。

ただ、最後以外は面白いので筆力だけでもってった、そんな感じ。


内容(「BOOK」データベースより)
16歳の明帆は同級生の藍子と付き合っている。だが二人はすれ違ってばかりで、明帆は藍子の幼なじみの少年・陽に近づいていく。ある日、藍子のアパートが火事で全焼し、藍子も焼死体で発見される。不可解さを感じ、真相を探る明帆と陽だが―。「死んでほしゅうない。おまえに生きていてほしい。おれは、おまえを失いたくないんや」友情でもなく、同情でもなく、仲間意識でもない。少年たちの絆と闇に迫る、著者渾身の物語。

2009年5月6日水曜日

愛しの座敷わらし ~ 荻原 浩

タイトルは変だけど、基本は家族再生の話。
家族のそれぞれが悩みを抱え、それぞれ一人称で展開していく。

個別の悩みや、葛藤などがあわられて、みんなが独立した短編に
になりつつ、サイドストーリーにもなり、いろんな角度から楽しめる。

座敷わらしはあくまでもエッセンス。
ただ、最後で少し微妙なオチが。


内容紹介
生まれてすぐに家族になるわけじゃない。一緒にいるから、家族になるのだ。東京から田舎に引っ越した一家が、座敷わらしとの出会いを機に家族の絆を取り戻してゆく、ささやかな希望と再生の物語。朝日新聞好評連載、待望の単行本化!

2009年5月5日火曜日

泣き虫しょったんの奇跡 サラリーマンから将棋のプロへ ~ 瀬川 晶司

素人の自叙伝の割には、エピソードの入れ方や展開の見せ方が見事。
強弱、山谷あって面白い。

将棋の世界も垣間見れ、そこからの人間もようが面白かった。

将棋を少しでも知っている人にはお勧めだし、異文化を知りたい人にもいいかと。


出版社/著者からの内容紹介
26歳で一度死んだ男は、35歳で夢をかなえた。
彼はなぜ「将棋のプロ」という夢を追ったのか。その将棋に殺され、将棋を憎んだ彼はなぜ再び立ち上がることができたのか。
無気力だった少年が歴史に残る奇跡を成し遂げるまでの成長と挫折と再生を、彼を支えた信じられないほどいい人たちとの交流をまじえて綴った感動の自叙伝!