2013年2月28日木曜日

死命 薬丸 岳

いやー怖いなあ。。
グロイとかじゃないけど、死に直面した男の考えることって
こういうことなのかとそういう怖さを感じた。

追い詰める系なのでそういう楽しみ方で終始して
最後はご満足かと。

内容(「BOOK」データベースより)
榊信一は大学時代に同郷の恋人を絞め殺しかけ、自分の中に眠る、すべての女に向けられた殺人願望に気づく。ある日、自分が病に冒され余命僅かと知り、欲望に忠実に生きることを決意する。それは連続殺人の始まりだった。榊の元恋人だけが榊の過去の秘密を知るなか、事件を追う刑事、蒼井凌にも病が襲いかかり、死へのカウントダウンが鳴り響く。そして事件は予想もしない方向へ―衝撃の展開、感涙の結末。


2013年2月26日火曜日

月と蟹 道尾 秀介

いわずと知れた名作。
ただ、自分としてはあまりにも当たり前すぎてそんなに深く心にしみてこなかった。
これが直木賞を取るアンパイの作品ということなのだろうか。

道尾先生もおそらくこれだったら取れるだろうと思って書いていたのかと邪推
してしまうほど。
ただ、ちょうどこの作品はいろんなドキュメンタリーで紹介され、情熱大陸でも
出ていたので、そんなことはまったく考えていない風だった。

外れではないけど、ある意味期待通りの作品。


内容紹介
「ヤドカミ様、僕の願いを叶えて」。行き場のない思いを込めた他愛ない儀式がやがて……。子供たちの切実な心が胸に迫る俊英の傑作!第144回直木賞受賞作品。


2013年2月22日金曜日

PK 伊坂 幸太郎

久しぶりの伊坂先生作品。
相変わらず展開やもって生き方がめちゃくちゃだけどこれがなぜか心地いい。
そして最後は必ず1本の線で繋がるので、そこを目指してひたすら読み進める感じ。

ただ、今回は驚きや新しい発見はそんなになく、伊坂ワールドを安心して
楽しむっていうことに終始した作品。

伊坂ファンだけどうぞ。

内容(「BOOK」データベースより)
その決断が未来を変える。連鎖して、三つの世界を変動させる。こだわりとたくらみに満ちた三中篇を貫く、伊坂幸太郎が見ている未来とは―。未来三部作。



2013年2月20日水曜日

ひそやかな花園 角田 光代

最初は単なる家族か同窓会的な小説かと思いきや、この深いテーマで
どんどんはまっていく。
途中からおぼろげに分かるけど、こんなに美味しいテーマは
どっかにおいておいて、登場人物一人ひとりのエピソードで
深堀していく。

そして二重三重に面白さが重なり合って、最後は一つにまとまる
手法は見事。


内容紹介
幼い頃、毎年サマーキャンプで一緒に過ごしていた7人。
輝く夏の思い出は誰にとっても大切な記憶だった。
しかし、いつしか彼らは疑問を抱くようになる。
「あの集まりはいったい何だったのか?」
別々の人生を歩んでいた彼らに、突如突きつけられた衝撃の事実。
大人たちの〈秘密〉を知った彼らは、自分という森を彷徨い始める――。

親と子、夫婦、家族でいることの意味を根源から問いかける、
角田光代の新たな代表作誕生。


2013年2月18日月曜日

傷痕 桜庭 一樹

桜庭先生はすごいなあ。。
ある意味鉄板。

要はマイケルジャクソンなんだけど、それをうまーくアレンジしていて
読み物として、ドキュメンタリーとして、自伝としてうまく昇華されている。

読み応えも抜群だし、なぜか置き換えてもリアリティがある内容とエピソードで
マイケルの話を面白くじっくり読みたいならこれ1冊でいいくらい。

最高です


内容(「BOOK」データベースより)
この国が20世紀に産み落とした偉大なるポップスターがとつぜん死んだ夜、報道が世界中を黒い光のように飛びまわった。彼は51歳で、娘らしき、11歳の子どもが一人残された。彼女がどうやって、誰から生を受けたのか、誰も知らなかった。凄腕のイエロー・ジャーナリズムさえも、決定的な真実を捕まえることができないままだった。娘の名前は、傷痕。多くの人が彼について語り、その真相に迫ろうとする。偉大すぎるスターの真の姿とは?そして彼が世界に遺したものとは?―。



2013年2月15日金曜日

株価暴落 池井戸 潤

銀行の暗部と融資問題、そして刑事事件と盛りだくさんの内容を
うまくまとめている。

いろんな角度から楽しめるので、決して株価の問題だけじゃない。
タイトル、失敗じゃないのかなあ。。

内容(「BOOK」データベースより)
巨大スーパー・一風堂を襲った連続爆破事件。企業テロを示唆する犯行声明に株価は暴落、一風堂の巨額支援要請をめぐって、白水銀行審査部の板東は企画部の二戸と対立する。一方、警視庁の野猿刑事にかかったタレコミ電話で犯人と目された男の父は、一風堂の強引な出店で自殺に追いこまれていた。傑作金融エンタテイメント。


2013年2月12日火曜日

日本の田舎は宝の山―農村起業のすすめ 曽根原 久司

なんか、平日の夕方にやっているニュース番組の10分特集のような薄さ。。
これ、新書で読むならもうすこし深い話しが知りたかった。
ただ、元々こういったことに興味がってある程度知識があった
自分だからそうなのかもしれないので、まったくこの手のことに
近づいてこなくて改めて知りたくなった人にはちょうどいい広さと深さ。


内容紹介
見捨てられた農地や山林も新たな視点でとらえ直せば、宝の山としてよみがえる。都市・農村交流の伝道師、社会的起業の第一人者が地域の資源を活用し、事業化する実践事例と農村発ビジネスのかんどころを教えます。


2013年2月11日月曜日

はるがいったら 飛鳥井 千砂

なぜこの本を借りたのかは不明。
正直内容をもあったく覚えていない。。


内容紹介
寝たきりの愛犬と迷える姉弟の青春物語
両親が離婚し離れて暮らす姉弟。完璧主義の姉・園は不毛な恋愛にはまり、体が弱く冷めた性格の弟・行は進路に悩んでいる。寝たきりの愛犬・ハルを間に揺れる二人。第18回小説すばる新人賞受賞作。


2013年2月8日金曜日

For You 五十嵐 貴久


感動する話しの予定だったけど、そんなでもない気が。。
この手の話しを読みすぎているのかも。

まあ想像通りの展開とオチです。


内容(「BOOK」データベースより)
最愛の叔母が急逝した。映画雑誌の編集者である朝美は、遺品整理で訪れた叔母の部屋で古びた日記帳を見つける。そこには80年代、高校生だった叔母の青春が描かれていた。読み進めていくうちに、朝美は叔母のある男の子への想いを知る。独身を貫き、「恋ならしている」そう言い続けた叔母の生涯を懸けた恋とは。涙なしには読めない、感動の純愛ミステリー。




2013年2月4日月曜日

森に眠る魚 角田 光代

これ、数年前に読んだけど改めて読んでみた。
すごいなあ、相変わらず。。

ある事件をモチーフにしているだけど、その事件の現場がよく
知っている場だけに深く自分に印象付けられた。

まあ、楽しい本ではないので、ズドンという話が読みたい人は是非。


内容(「BOOK」データベースより)
東京の文教地区の町で出会った5人の母親。育児を通してしだいに心を許しあうが、いつしかその関係性は変容していた。―あの人たちと離れればいい。なぜ私を置いてゆくの。そうだ、終わらせなきゃ。心の声は幾重にもせめぎあい、壊れた日々の亀裂へと追いつめられてゆく。


2013年2月2日土曜日

くちびるに歌を 中田 永一

深いい話かと思いきや普通の学園小説だと。。

いや、。レビューもそこそこいいので自分の捉え方かと
思うけど、ちょっと物足りなかった。
ハードルが高かったのか。
もう一回機会が会ったら読んでみよう。。


内容紹介
書店員さん大注目作家・中田永一最新作!

長崎県五島列島のある中学合唱部が物語の舞台。合唱部顧問の松山先生は産休に入るため、中学時代の同級生で東京の音大に進んだ、元神童で自称ニートの美しすぎる臨時教員・柏木に、1年間の期限付きで合唱部の指導を依頼する。
それまでは、女子合唱部員しかいなかったが、美人の柏木先生に魅せられ、男子生徒が多数入部。ほどなくして練習にまじめに打ち込まない男子部員と女子部員の対立が激化する。夏のNコン(NHK全国学校音楽コンクール)県大会出場に向け、女子は、これまで通りの女子のみでのエントリーを強く望んだが、柏木先生は、男子との混声での出場を決めてしまう。
一方で、柏木先生は、Nコンの課題曲「手紙~拝啓 十五の君へ~」にちなみ、十五年後の自分に向けて手紙を書くよう、部員たちに宿題を課していた。提出は義務づけていなかったこともあり、彼らの書いた手紙には、誰にもいえない、等身大の秘密が綴られていた--。



2013年2月1日金曜日

修羅の宴 楡 周平

面白いものは覚えているものだな。
このレビュー自体書くのが読み終わってから2ヵ月後なんだけど
タイトルを見た瞬間に思い出した。

おそらく実話をテーマにした人間ドラマなんだろうけど、この掛け合いや
どろどろしたサラリーマンの戦いが分かりやすく深く描かれていて
一気に読み進められた。
飽きもなく、ドキドキワクワクしながら読めたのでぜひ。

内容(「BOOK」データベースより)
バブル期に大銀行から出向し、専門商社社長になった高卒の男。その城に居座るには結果を出し続けるしかなかった。未踏のビジネスを開拓し、頭取からの汚れ仕事を引き受け、伸し上がる。地価も株価も天井知らずな狂乱の時代に蠢く、金だけを追い求める修羅たち。その宴は次第に、決して招いてはいけない男たちに巣くわれていく―。「週刊現代」連載、著者ならではの筆致で迫る、剥き出しの人間ドラマ。渾身の傑作企業小説。