2011年11月30日水曜日

感染列島 パンデミック・デイズ 吉村 達也

結構テーマも展開も面白いんだけど、途中から無理な設定と
構成になってくる感があり。
これ、どういう話にもっていきたいの?と聞きたくなるような
強引な流れで、感染するのかしないのか、世界がパニクルのか
ももうどうでもよくなってきて、ウイルスありきのこじんまりとして
話しになってきている。

そして最後も。。という感じです。

内容紹介
弱毒性豚インフルエンザが初めてフェーズ4を突破したあと、世界は強毒性H5N1型鳥インフルエンザの本格的な流行に脅えていた。
そんな時期、人気作家の神崎慧一は恋人を棄ててまで新作の取材に没頭する。
小説のテーマは致命的な新型ウイルスによる世界大感染=パンデミック!
ところが海外から帰国直後に、慧一自身が猛スピードで死に陥る感染症状を発症した。彼とウイルスの接点は、
ノルウェーが生んだ世界的画家エドヴァルド・ムンクの名画『叫び』。
人類を救うために戦う医療チームは、生物の概念を超えた恐るべきウイルスの姿を捉えた!
内容(「BOOK」データベースより)


2011年11月29日火曜日

ブック・ジャングル 石持 浅海

これ、、、ちょっとテーマと設定にすべてをかけた感じで、中身は薄いっす。。
一方的におにごっごが起こって死ぬか生きるかを長々とおいかけ、最後の最後は
そんなオチだよねね、、、という感じで終わります。

深夜ドラマとかの一発勝負で作る急ごしらえな話し、って感じです。
こちらの先生はいつも設定命の小説が多いので仕方ない面があります。。

内容(「BOOK」データベースより)
逃げろ、知力と体力の限りを尽くして。閉鎖された市立図書館に忍び込んだ男女5人を猛烈な悪意が襲う。


2011年11月25日金曜日

傍聞き 長岡 弘樹

これ、賞をとっただけあります。
ドラマ映画化できそうで、すぐ情景が頭に浮かんでくるよくできた
推理小説ばかりです。
なぞというか、なぜ?という切り口でグイグイ引き込まれたり、
わかってはいるけどもっと知りたいという流れの短編が多い。

単純に生死があってなぞがある、という話ではないので、是非。


内容(「BOOK」データベースより)
患者の搬送を避ける救急隊員の事情が胸に迫る「迷走」。娘の不可解な行動に悩む女性刑事が、我が子の意図に心揺さぶられる「傍聞き」。女性の自宅を鎮火中に、消防士のとった行為が意想外な「899」。元受刑者の揺れる気持ちが切ない「迷い箱」。まったく予想のつかない展開と、人間ドラマが見事に融合した4編。表題作で08年日本推理作家協会賞短編部門受賞。

2011年11月22日火曜日

氷の華 天野 節子

これ、、2回目だな。。
でも面白かったです。
(前回の感想はあえて読まない、だって違う可能性大だから)

でも途中で訳がわからなくなって、何を正義としてみればいいのか
元々何を探していたんだっけ、というところが見えなくなる。


内容(「BOOK」データベースより)
専業主婦の恭子は、夫の子供を身篭ったという不倫相手を毒殺する。だが、何日過ぎても被害者が妊娠していたという事実は報道されない。殺したのは本当に夫の愛人だったのか。嵌められたのではないかと疑心暗鬼になる恭子は、自らが殺めた女の正体を探り始める。そして、彼女を執拗に追うベテラン刑事・戸田との壮絶な闘いが始まる。長編ミステリ。


2011年11月21日月曜日

インビジブルレイン 誉田 哲也

シリーズものですが、これだけでも十二分に楽しめます。
刑事ものとして、官僚ものとして、組織ものとしていろんな角度で
楽しめます。

ただ、欲を言えばネタがもう少し深堀していると後味というか
読後感がよかったかも。



内容(「BOOK」データベースより)
姫川玲子が新しく捜査本部に加わることになったのは、ひとりのチンピラの惨殺事件。被害者が指定暴力団の下部組織構成員だったことから、組同士の抗争が疑われたが、決定的な証拠が出ず、捜査は膠着状態に。そんななか、玲子たちは、上層部から奇妙な指示を受ける。捜査線上に「柳井健斗」という名前が浮かんでも、決して追及してはならない、というのだが…。幾重にも隠蔽され、複雑に絡まった事件。姫川玲子は、この結末に耐えられるのか。

2011年11月20日日曜日

いとま申して―『童話』の人びと 北村 薫

もったいない。。
ほとんど読めずに返してしまった。。。
きっと面白いはずだったのに。。

内容(「BOOK」データベースより)
若者たちの思いが集められた雑誌「童話」には、金子みすゞ、淀川長治と並んで父の名が記されていた―。創作と投稿に夢を追う昭和の青春 父の遺した日記が語る“時代”の物語。

2011年11月19日土曜日

いつか陽のあたる場所で 乃南 アサ

まず過去のテーマがすごい。
そしてそこにはあまり深堀せずに女性二人の行き方や日常を淡々と
つづりながら飽きさせないのがもっとすごい。

やろうと思えばいつでも過去に固執してもっとすごくそして
ドキドキするような展開もできたのに、そこはエッセンスとして
触れる程度で済ませた。
その思い切りと腕に感嘆。

内容(「BOOK」データベースより)
小森谷芭子29歳、江口綾香41歳。ふたりにはそれぞれ暗い過去があった。絶対に人に知られてはならない過去。ふたりは下町の谷中で新しい人生を歩み始めた。息詰まる緊張の日々の中、仕事を覚え、人情に触れ、少しずつ喜びや笑いが出はじめた頃―。綾香が魚屋さんに恋してしまった!心理描写・人物造形の達人が女の友情に斬り込んだ大注目の新シリーズ。ズッコケ新米巡査のアイツも登場。


2011年11月15日火曜日

木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか 増田 俊也

続けてこれも読んでみました。

木村先生のすごさはどの本を読んでも統一されていて、
そしてそこに書かれているすべてに「力道山のプロレスを
しなければよかったのに」とまとめられている。

本当にすごい柔道家だったんでしょう。
悪口をどの本も書かれていないことからもわかる。
そしてこの本でも冷静に事実だけど書き綴り、そして数字や著名人の
証言でですごさをあらわしている。

つくづくもったいない、そしてこういう日本人だいっつも損をする。
そんな感じ。

出版社/著者からの内容紹介
昭和29年12月22日----。プロ柔道からプロレスに転じた木村政彦が、当時、人気絶頂の力道山と「実力日本一を争う」という名目で開催された「昭和の巌流島決戦」。試合は「引き分けにする」ことが事前に決められていたものの、木村が一方的に叩き潰され、KOされてしまう。まだ2局しかなかったとはいえ、共に生放送していたテレビの視聴率は100%。まさに、全国民注視の中で、無残な姿を晒してしまった木村、時に37歳。75歳まで生きた彼の、人生の折り返し点で起きた屈辱の出来事だった。柔道の現役時代、木村は柔道を殺し合いのための武道ととらえ、試合の前夜には必ず短刀の切っ先を腹部にあて、切腹の練習をして試合に臨んだ。負ければ腹を切る、その覚悟こそが木村を常勝たらしめたのである。約束を破った力道山を許すことができなかった木村は、かつて切腹の練習の際に使っていた短刀を手に、力道山を殺そうと付けねらう。しかし、現実にはそうはならなかった......その深層は? 戦後スポーツ史上、最大の謎とされる「巌流島決戦」を軸に、希代の最強柔道家・木村政彦の人生を詳\xA1

大山倍達外伝―「証言」で綴るゴッドハンド70余年の軌跡 基 佐江里

昔何気に格闘ものを読んでいたけどその裏話を見ているよう。
今まで読んだ大山館長の自伝の中では一番自然に思えた。

ものすごくあがめるわけでもなく、ひどい人物として描くわけでもなく。
適度にいい部分は出すけど、どちらかというと、愛すべき人物として
しっかり描いている。



内容(「BOOK」データベースより)
活字メディアから大山倍達の実像に迫る。『月刊ワールド空手』に長期好評連載!極真カラテ創始者にして希代の巨人の肖像。「大山倍達総裁のちょっとイイ話」。


2011年11月9日水曜日

麻酔科医 江川 晴

あまり期待していなかった割にはなぜか面白く読めた。
きっとリズムがいいのと、おもった程どのテーマにも
深く入り込んでいないせいかと。

よくある医療ものというきり方もあるけど、専門的になりすぎず
かといってウスウスなわけでもない。

ちょうどいい塩梅のエンタメに仕上がっている。
泣きもあり、盛り上げどこもお押さえている。


出版社 / 著者からの内容紹介
「患者の命の代弁者」麻酔科医の世界を描く

 2年間の卒後臨床研修を終えた神山慧太は、安易な動機で麻酔科を志し、南関東医療センターに就職する。しかしそこで、何日も連続で泊まり込んで寮にも帰れない、予想もしなかった勤務の厳しさに直面する。やがて一通りの作業をこなせるようになり、先輩指導医にも誉められるようになった矢先、4歳の子どもの挿管に失敗し、患者は死亡してしまう。自分は医師に向いていないのではないか――挫折感に打ちのめされた彼が向かった先は、熊本で老人介護施設を運営している祖母のところだった……。 患者の側に立つ医療とは何か? 麻酔科医の本分とは? 脚光を浴びることの少ない麻酔科医にスポットを当てた異色の医療小説。



2011年11月6日日曜日

気をつけ、礼。 重松 清

なんかもう飽きてしまったのか、このトーン。。
非常によくあるパターンの連続で、正直記憶に残ることも
なかった。。

長編のどっしりとしたやつを読むしかないか。


内容(「BOOK」データベースより)
僕は、あの頃の先生より歳をとった―それでも、先生はずっと、僕の先生だった。受験の役には立たなかったし、何かを教わったんだということにさえ、若いうちは気づかなかった。オトナになってからわかった…画家になる夢に破れた美術教師、ニール・ヤングを教えてくれた物理の先生、怖いけど本当は優しい保健室のおばちゃん。教師と教え子との、懐かしく、ちょっと寂しく、決して失われない物語。時が流れること、生きていくことの切なさを、やさしく包みこむ全六篇。


2011年11月5日土曜日

天の方舟 服部 真澄

非常にわかりやすい癒着の構造。
また今はやり、というわけでもないけど個々最近よくあった政府の
中身も良く出てくる。

自分が行ったらどうするべきかも良く考えてしまう。
やっぱり郷に入りては郷に従え、なのか。。

内容(「BOOK」データベースより)

「おいしいですね、ODAは」。女性ながらに開発コンサルタント重役にまで出世、怖いものなしの栄転、大抜擢。光を浴びて輝く黒谷七波を襲う悲劇。そこに救いはあるか。裁かれざる罪との対峙を圧倒的筆力で描く堂々の傑作長編。