2009年2月25日水曜日

名もなき毒 ~ 宮部 みゆき

さすが宮部先生。
まったく問題なくずっとノンストップで面白く読める。
登場人物は、おなじみの杉村さんで、この作品が2回目なんだけど
一回目を知らない人でもまったく問題なく全開で楽しめる。

とにかく、中身が「ぎゅーっと」っていうミステリが好きな人には是非。
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内容(「BOOK」データベースより)
どこにいたって、怖いものや汚いものには遭遇する。それが生きることだ。財閥企業で社内報を編集する杉村三郎は、トラブルを起こした女性アシスタントの身上調査のため、私立探偵・北見のもとを訪れる。そこで出会ったのは、連続無差別毒殺事件で祖父を亡くしたという女子高生だった。

2009年2月23日月曜日

社員をサーフィンに行かせよう―パタゴニア創業者の経営論 ~ イヴォン シュイナード

結構この手の話が好きな時期なので勉強かたがた読んでみた。
ただ、会社自体の歴史的な内輪ネタが多いのでその点が退屈なのと
具体的なルール説明や満足度のリアリティが薄かったので
ちょっと心配な部分も。

やっぱり社長本人よりも、それをインタビューして書き起こしたほうが
いいかも。
(ただ、面白いことに地元ではこの本ものすごい人気で、なかなか借りられなかった)
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商品の説明
社員をサーフィンに行かせよう
米パタゴニアの創業者でオーナーである著者が、その歴史と理念を綴る。
書名の通り、パタゴニアの社員は勤務時間中、いつでもサーフィンに行っていい。サーフィンに限らず、登山、釣り、自転車など、どんなスポーツでも構わない。その分、仕事をする時には熱心に、効率よく、責任感を持って取り組むことを求める。「社員をサーフィンに行かせよう」という精神は、フレックスタイム、ジョブシェアリングなどの思想を具現化したもの。こうした融通性で、アウトドアスポーツに深い知識と経験を持つ貴重な人材を社内にとどめてきたという。

著者は、ビジネスで最も重要で最優先すべき使命は「地球を守ること」だと強調する。飲料ペットボトルを再生してジャケット用素材に変える処理法を開発したり、製品をオーガニックコットンへ切り替えたりしてきたのは、そうした方針の表れだ。2001年には、売上高の1%以上を環境保護団体に寄付する企業同盟「1% for the Planet」を共同設立。現在ではこの同盟に約500の企業が参加する。

著者は「パタゴニアが100年後も存在することを前提として経営している」と記す。ビジネス界の常識を覆すような様々な取り組みから、「永続する企業」のあり方を探ることができる。

2009年2月22日日曜日

バブルアゲイン ~ 伊藤 洋介

バブル真っ只中にいた著者がリアリティのドキュメンタリーを
書き起こした。

自分もその自体をカケラほど知っているので、そこそこ面白い。
知っている人には「あるある」ネタが満載。
軽く読み流せるので、本屋のちょっと時間をつぶしたい人には立ち読みでどうぞ。
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著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
伊藤 洋介
1963年兵庫県出身。慶応大学卒業後、山一證券(株)へ入社。同社在籍中の1989年にシャインズとしてデビュー。その後、友人の牧野隆志と東京プリンを結成し1997年エイベックスからデビュー。全楽曲の作詞を担当する。その一方で、森永製菓株式会社の広告部員として、同社商品のCM制作に従事する現役サラリーマンでもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

2009年2月20日金曜日

無痛 ~ 久坂部 羊

登場人物の背景がちょっと怖くて、読んでいるとその世界に引き込まれそうに
なるので、この手の世界が嫌な人は避けたほうがいいかも。

描写も何気にきちんとしていて、内情を知りたいと思う人にはいいかも。
ミステリーとしては、すぐオチが分かります。


内容(「BOOK」データベースより)
神戸の住宅地での一家四人殺害事件。惨たらしい現場から犯人の人格障害の疑いは濃厚だった。凶器のハンマー、Sサイズの帽子、LLの靴跡他、遺留品は多かったが、警察は犯人像を絞れない。八カ月後、精神障害児童施設の十四歳の少女が自分が犯人だと告白した、が…。外見だけで症状が完璧にわかる驚異の医師・為頼が連続殺人鬼を追いつめる。

2009年2月18日水曜日

犯罪小説家 ~ 雫井 脩介

これも書店で平積みされてる系の小説。
あたしは何のきっかけで読んだのか覚えていないけど
雫井先生の作品は外れが少ない、あらためて実感した。

小説家と脚本家の考え方の違い、ネタをこねくり回していく
過程の違い、タイプの違いなど、出版系に興味がある人には
入りやすい。

またミステリーとしての要素も上出来なので、たまには
本格をじっくり読みたい人に是非
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内容(「BOOK」データベースより)
新進作家、待居涼司の出世作『凍て鶴』に映画化の話が持ち上がった。監督に抜擢された人気脚本家の小野川充は『凍て鶴』に並々ならぬ興味を示し、この作品のヒロインには、かつて伝説的な自殺系サイト〔落花の会〕を運営していた木ノ瀬蓮美の影響が見られると、奇抜な持論を展開する。待居の戸惑いをよそに、さらに彼は、そのサイトに残された謎の解明が映画化のために必要だと言い、待居を自分のペースに引き込もうとしていく。そんな小野川に、待居は不気味さを感じ始め―。全篇に充ちた不穏な空気。好奇心と恐怖が交錯する傑作心理サスペンス。


2009年2月15日日曜日

一応の推定 ~ 広川 純

保険金の付与や保険会社の内幕を見る小説、としては面白い。
ただ、サスペンス要素は少なく、展開もおとなしいので
松本清張賞のイメージは薄い。

保険会社と何か関係があった人は面白いかも。
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内容(「BOOK」データベースより)
轢死した老人は事故死だったのか、それとも愛しい孫娘のために自殺したのか。ベテラン保険調査員・村越の執念の調査行が、二転三転の末にたどり着いた真実とは?第13回松本清張賞受賞作品。

2009年2月14日土曜日

チルドレン ~ 伊坂 幸太郎

伊坂ワールドもありつつ、、、ちょっとだけストレートな面もある。
(この表現は伊坂先生の作品を何冊か読んでないと分かりづらい)

重松先生ちっくなところもあるので、伊坂ワールド全開だとちょっとつらい
という人は、是非ここから始めてみるといいかも。

普通の小説として楽しめる要素、アリです。
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内容(「BOOK」データベースより)
「俺たちは奇跡を起こすんだ」独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むが、なぜか憎めない男、陣内。彼を中心にして起こる不思議な事件の数々―。何気ない日常に起こった五つの物語が、一つになったとき、予想もしない奇跡が降り注ぐ。ちょっとファニーで、心温まる連作短編の傑作。


2009年2月12日木曜日

食堂かたつむり ~ 小川 糸

某テレビでものすごく評価され、今書店でも平積みされている
人気作。

でも、、男子は好きじゃないだろうなあ。。
こういったほのぼの感動系が好きな人は限られるので
本格が好きな人やびっちり中身が濃い小説を読む人には
向かない。

ようは失恋した女性が田舎にかえって得意な料理の腕を生かして
食堂をつくり、そこにおとづれるさまざまな人間模様が描かれていく
っていう単純な話。

そこに親子愛や郷土愛なども絡まって、最後は結構泣かせる
オチもあるけど、唐突感も否めない。

話題の小説(優香お勧め)が読みたい人は是非


2009年2月10日火曜日

わくらば日記 ~ 朱川 湊人

不思議な能力をもった姉にまつわる話。妹の回想で話は進んでいく。最初ちょっと
違和感があったけど、内容はまあまあで、昭和30年代というムードも
この語り口調とあっている。


短編なので楽しむの幅があるけど、深みはないので、さくっと
読み流す話が多い。
軽く昭和30年代ものが読みたい人はどうぞ


内容(「BOOK」データベースより)
昭和三〇年代。当時私は東京の下町で母さまと姉さまと三人、貧しいながらも仲むつまじく過ごしておりました。姉さまは、抜けるように色が白く病弱で、私とは似ても似つかぬほど美しい人でしたが、私たちは、それは仲の良い姉妹でした。ただ、姉さまには普通の人とは違う力があったのです。それは、人であれ、物であれ、それらの記憶を読み取ってしまう力でした…。小さな町を揺るがすひき逃げ事件、女子高生殺人事件、知り合いの逮捕騒動…不思議な能力を持つ少女が浮かび上がらせる事件の真相や、悲喜こもごもの人間模様。現代人がいつの間にか忘れてしまった大切な何かが心に届く、心温まる連作短編集。

2009年2月8日日曜日

ピース 樋口 有介

やっばい。。。ほとんど記憶にない。。

連続殺人の話ってのは分かるけど、内容がうすうすで
ほんとど印象に残っている箇所がない。。

レビューや他のBLOGの評価は高いけど、個人的にはいくら
レビューを見てもまったく記憶がよみがえらない。。

おそらく、途中でつまんなくなって読み飛ばした可能性大。
つまり、そういう小説です。


出版社/著者からの内容紹介
連続バラバラ殺人事件に翻弄される警察。犯行現場の田舎町に「平和」な日々は戻るのか。いくつかの「断片」から浮かび上がる犯人とは。「ピース」が解明されたとき、すべてが繋がった……。

2009年2月7日土曜日

あなたの余命教えます ~ 幸田 真音

幸田先生らしからぬ、やっちまった系の小説。
売れてくると10冊目くらいから「これは忙しさにかまけて分投げ
で書いただろうなー」という小説がほろほろ出てくるけど
これはその展開的な話。

いつもの深堀もドキドキ感もなく、「はぁ、そうですか」という
流れと展開。
テーマとあおり文章は面白そうなのに内容がここまで浅いもの珍しい。

幸田先生ファンは読まないほうがいいし、それ以外の人もあえて読むほどじゃーない。

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内容(「BOOK」データベースより)
中堅電機メーカーで部長代理をしている永関恭次(56歳)は、定年を4年後に控え、妻と一人娘と平凡に暮らしていた。そんなある日、国際アガスティア研究所という組織の存在を知る。そこでは、ゲノム解析、予防医学、そして、データマイニングの高度な技術から人間の正確な「余命予測」ができるという…幸田真音、渾身の最新小説。

2009年2月6日金曜日

刑事の墓場 ~ 首藤 瓜於

最近流行の警察署内系ミステリー。
ただ、ちょっと面白くしすぎで、本格派としてのパンチは弱い。
オチも微妙なので、警察暗部の人間関係ものが好きなひとより、ちょっとした警察もので
いろんな展開がある小説が好きな人向き。
(新宿鮫系と署内系を混ぜたような。。。)


内容(「BOOK」データベースより)
署長の右腕として活躍したエリート刑事・雨森の転任先は、開署以来、一度も捜査本部が置かれたことのない小さな動坂署。そこは不祥事を起こした者や無能な警官を飼い殺すための“刑事の墓場”と恐れられていた。不貞腐れて過ごす雨森の、動坂署での初仕事は、痴話喧嘩が原因の些細な傷害事件。だが、やがて県警全体を巻き込む大事件へと発展し、いよいよ拗ね者たちが立ち上がる。江戸川乱歩賞受賞の異能が描く、待望の書下ろし長編小説。

2009年2月5日木曜日

その日のまえに ~ 重松 清

また読んでしまった。そしてまた泣いてしまった。。。

家族ものだけじゃなく、親子ものだけじゃなく、友情ものだけでもない。
どんなシュチュエーションの人たちも泣いてしまう、短編集。

誰でも3つはチョイ泣きかもしれないが2つはおお泣き、そんな短編集です。



内容(「BOOK」データベースより)
昨日までの暮らしが、明日からも続くはずだった。それを不意に断ち切る、愛するひとの死―。生と死と、幸せの意味を見つめる最新連作短編集。

2009年2月4日水曜日

耳をふさいで夜を走る ~ 石持 浅海

最近のライトノベルものから一転、今度は本格ミステリー。
殺すという前提だけは決まっていて、その理由はいつまでたっても
分からない
(最後まで意味不明という見方もあるが)

ただ、小説としては読み応えというか流れは結構面白い。なんで
眠くなることはなく、最初から最後まですーーと読みたくなる。

怖い怖い、という話を読みたい人はどうぞ


内容(「BOOK」データベースより)
並木直俊は、決意した。三人の人間を殺す。完璧な準備を整え、自らには一切の嫌疑がかからないような殺害計画で。標的は、谷田部仁美、岸田麻理江、楠木幸。いずれ劣らぬ、若き美女たちである。倫理?命の尊さ?違う、そんな問題ではない。「破滅」を避けるためには、彼女たちを殺すしかない…!!しかし、計画に気づいたと思われる奥村あかねが、それを阻止しようと動いたことによって、事態は思わぬ方向に転がりはじめる…。本格ミステリーの気鋭が初めて挑んだ、戦慄の連続殺人ストーリー。


2009年2月3日火曜日

図書館革命 ~ 有川 浩

ついに最後、完結篇です。

最後も面白さは変わらず、でも新しい展開へとがんがんにひっぱってく
流れです。

今まで「もっともっと」と思っていた箇所は次々とクリアに
なり、最後の最後にもっとも望んでいたオチが待ってます。

これだけ読むと感動は1/10くらいなので、是非1巻がら一気通関で読んで下さい。


内容(「BOOK」データベースより)
正化三十三年十二月十四日、図書隊を創設した稲嶺が勇退。図書隊は新しい時代に突入、そして…。極上のエンターテインメント『図書館戦争』シリーズ、堂々の完結編。

図書館危機 ~ 有川 浩

続けて第3弾

もう最後まで一気読みです・

内容等はそんなに大きな差があるわけじゃないけど
登場人物の幅と深さが加わった感じ。

キャラクターの魅力がよりましていって、展開というより
人物を深く知りたいという欲求が強くなる内容でした。
(ただ、戦争もバリバリに有り)


内容(「BOOK」データベースより)
有川浩『図書館戦争』シリーズ最新刊!!図書館は誰がために―王子様、ついに発覚!山猿ヒロイン大混乱!玄田のもとには揉め事相談、出るか伝家の宝刀・反則殺法!―そしてそして、山猿ヒロイン故郷へ帰る!?そこで郁を待ち受けていたものは!?終始喧嘩腰でシリーズ第3弾、またまた推参。

2009年2月1日日曜日

図書館内乱 ~ 有川 浩

大好きな図書館シリーズ第2弾

前回同様、アニメ的な要素とラブコメ的な要素が入った
少年少女が好むだろうなーという仕上げ。

いい大人のあたしも当然のことながら気に入りました。
戦いメインの今回は親子の葛藤もありつつ、ちょっとほろっと来るシーンあり。
お勧めです。


出版社 / 著者からの内容紹介
相も変わらず図書館は四方八方敵だらけ! 山猿ヒロインの両親襲来かと思いきや小さな恋のメロディを 叩き潰さんとする無粋な良化「査問」委員会。 迎え撃つ図書館側にも不穏な動きがありやなしや!? どう打って出る行政戦隊図書レンジャー! いろんな意味でやきもき度絶好調の『図書館戦争』シリーズ第2弾、ここに推参!
――図書館の明日はどっちだ!?