2007年12月5日水曜日

空白の叫び 貫井 徳郎

暗い、暗い、暗い。。

テンポもよく、いろんな内容が盛りだくさんで、一見
の典型的ないい作品だけど、報われず、救われず、スカッともせず。。

3人の少年の話が、それぞれ賞を取れるぐらいに内容が濃い話で
それらが独立しつつも、絡み合い、そして事件を起こしていく内容。

3人の話一つ一つが、東野先生の「手紙」レベルの内容になっている。


グロってわけじゃないけど、小説を楽しく読みたい人にはお勧めしません。
小説としての価値というか、読み応えは満点なんだけどなああ。。。

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出版社 / 著者からの内容紹介
少年院を出た彼は本当に更正できたのか

久藤美也は自分の容姿や頭脳が凡庸なことを嫌悪している。頭脳は明晰、経済的にも容姿にも恵まれている葛城拓馬だが、決して奢ることもなく常に冷静で淡々としている。神原尚彦は両親との縁が薄く、自分の境遇を不公平と感じている。〈上巻〉第一部ではこの3人の中学生が殺人者になるまでを、その内面を克明にたどりながら描く。その3人が同じ少年院に収容されて出会うのが第二部。過酷で陰湿な仕打ちで心が壊されていく中、3人の間には不思議な連帯感が生まれる。〈下巻〉第三部。少年院を退院した彼らはそれぞれ自分の生活を取り戻そうとするが、周囲の目は冷たく、徐々に行き場をなくしていく。そして、再び3人が出会う日がくる。 少年犯罪を少年の視点から描いた、新機軸のクライムノベル。

2007年12月4日火曜日

制服捜査 佐々木 譲

本格的な、警察暗部系の作品。
横山作品より庶民よりで、さらに暗部の覗き見も楽しめる。

主人公も魅力的で、続編が期待できる作品である。
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内容(「BOOK」データベースより)
警察官人生二十五年。不祥事をめぐる玉突き人事のあおりで、強行犯係の捜査員から一転、単身赴任の駐在勤務となった巡査部長の川久保。「犯罪発生率、管内最低」の健全な町で、川久保が目撃した荒廃の兆し、些細な出来事。嗅ぎつけた“過去の腐臭”とは…。捜査の第一線に加われない駐在警官の刑事魂が、よそ者を嫌う町の犯罪を暴いていく、本物の警察小説。

2007年12月1日土曜日

顔のない敵 石持 浅海

戦争もの短編集だけど、何気に薄く全てがつながっていて
ビジネス面から見ても面白い作品。

単なる戦争ひどい系じゃなく、NPO内のしがらみや戦争後の
いざこざなど、面白い側面からの作品になっている。

戦争ものがあきつつも、本格ものが楽しみたい人に。
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内容(「BOOK」データベースより)
1993年、夏。カンボジア、バッタンバン州。地雷除去NGOのスタッフ・坂田洋は、同僚のアネット・マクヒューと、対人地雷の除去作業をつづけていた。突然の爆発音が、カンボジアの荒れ地に轟く。誰かが、地雷を踏んだのだ!現地に駆けつけた坂田とアネットは、頭部を半分吹き飛ばされたチュオン・トックの無惨な死体に、言葉を失った。チュオンは、なぜ、地雷除去のすんでいない立入禁止区域に踏み入ったのか?そして、これは、純然たる事故なのか?坂田の推理が地雷禍に苦しむカンボジアの哀しい「現実」を明らかにする―。表題作を含め、「対人地雷」をテーマにした、石持浅海の原点ともいうべきミステリー6編と、処女作短編で編まれたファン待望の第一短編集。

2007年11月30日金曜日

扉は閉ざされたまま 石持 浅海

10年前にはやったパターン。
別荘で男女が閉じ込められ、どんどん人が死んでいく。。

本格推理としては上出来で、一見の内容とテンポ。
新しい発見や楽しみはないけど、王道をそのまま楽しみたい人にはお勧め。

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内容(「BOOK」データベースより)
久しぶりに開かれる大学の同窓会。成城の高級ペンションに七人の旧友が集まった。(あそこなら完璧な密室をつくることができる―)当日、伏見亮輔は客室で事故を装って後輩の新山を殺害、外部からは入室できないよう現場を閉ざした。何かの事故か?部屋の外で安否を気遣う友人たち。自殺説さえ浮上し、犯行は計画通り成功したかにみえた。しかし、参加者のひとり碓氷優佳だけは疑問を抱く。緻密な偽装工作の齟齬をひとつひとつ解いていく優佳。開かない扉を前に、ふたりの息詰まる頭脳戦が始まった…。


2007年11月29日木曜日

ブレイクスルー・トライアル  伊園 旬

自分が勤めている会社が似ている似ている会社のせいか、結構楽しめた。
最後の最後でまたもや謎解きがあり、ノンストップ系のエンタメ最高峰作品。。
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出版社 / 著者からの内容紹介
懸賞金1億円の一大イベント<ブレイクスルー・トライアル>に参加することを決めた、門脇と丹羽。それは、技術の粋をつくした難攻不落の研究所に侵入し、制限時間24時間以内に、所定のものを持ち帰るというものだった。彼らにはそれぞれの過去があり、このイベントで優勝することによって人生を変えようと考えていた。
ひょんなことからイベントに紛れ込んだダイヤモンド強盗犯グループ、保険会社の依頼で、その強盗を追う私立探偵、研究所の守りを固める叩き上げ頑固一徹の管理人、ライバル会社から派遣されたスパイチームなどが参加を表明し、それぞれ思惑を胸にイベントに集結する。侵入者を阻むため、各所に設けられた指紋、静脈、虹彩などの生体認証。さらには、凶暴な番犬や新型警備ロボットの一群など、数々の障害に立ち向かい、突破するのはどのチームなのか。


2007年11月26日月曜日

たぶん最後の御挨拶 東野 圭吾

東野先生のエッセイ。

内容はほとんど覚えていない。。。
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2007年11月25日日曜日

邪魔 奥田 英朗

このミスだから読んだ作品。
前評判は恐ろしく高く、レビューもほぼ絶賛。
そんな作品にも関わらず、内容をほとんど覚えていない。。

奥田先生の作品は、結構読んでいるけど、この後も
レビューを書くとおもうが、あまり記憶にない作品が多い。


この作品はいくつかの主人公の話が交差して、絡み合う
系なのだが、そのせいもあり全体的な印象が、暗い ってだけで
内容が薄い気がする。

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出版社/著者からの内容紹介
この小さな幸せは、誰にも壊させない
2002年版「このミステリーがすごい!」第2位
第4回大藪春彦賞受賞
及川恭子、34歳。サラリーマンの夫、子供2人と東京郊外の建売り住宅に住む。スーパーのパート歴1年。平凡だが幸福な生活が、夫の勤務先の放火事件を機に足元から揺らぎ始める。恭子の心に夫への疑惑が兆し、不信は波紋のように広がる。日常に潜む悪夢、やりきれない思いを疾走するドラマに織りこんだ傑作。

2007年11月23日金曜日

ハサミ男 殊能 将之

よくあるパラレルミステリー(よくないか。)

自分と同じことをやる、レベルの低い人を探す系。

本格推理なので、謎解きが好きな人にはお勧め。
あまり気にせず読んだとはいえ、最後のオチにはびっくりした。
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出版社/著者からの内容紹介
第13回メフィスト賞受賞作
連続美少女殺人事件。死体ののどに突き立てられたハサミ。その残虐性から「ハサミ男」と名づけられたシリアル・キラーが、自分の犯行を真似た第3の殺人の真犯人を捜す羽目に……。殺人願望と自殺願望という狂気の狭間から、冷徹な目で、人の心の闇を抉るハサミ男。端麗なる謎!ミステリ界に妖しい涼風が!

最近、推理小説らしい推理小説がないとボヤいている人へ。そんな貴方には、『ハサミ男』との心躍るひとときがお勧め。小気味よいユーモアと警句、三重四重のたくらみを秘めた構成の妙、ありきたりの「狂気」に居直らない志の高さ──異能な才気がほとばしる注目新人の1st.は、久しく忘れがちだったミステリのダイゴ味をたっぷり堪能させてくれる。気分は〈クライム・クラブ〉系、ネオサイコ・パズラーの快作!──法月綸太郎

2007年11月21日水曜日

虚貌 雫井 脩介

やめられない、止まらない、の典型的な作品。
もともと作品には一定の評価がある雫井先生。
ある意味、安心して楽しめます。
肉厚のミステリーが読みたい人は是非。

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内容(「BOOK」データベースより)
二十一年前、岐阜県美濃加茂地方で、運送会社を経営する一家が襲われた。社長夫妻は惨殺され、長女は半身不随、長男は大火傷を負う。間もなく、解雇されていた従業員三人が逮捕され、事件はそれで終わったかに見えたが…。恐るべきリーダビリティーを備え、ミステリー小説界を大いに賑わせた、怪作にして傑作。待望の文庫化。


2007年11月19日月曜日

ガダラの豚 中島 らも

人に進められて読んでみました。
しっかし、長い!

ものすごい量。なんで、よっぽど時間があるときじゃないと
無理かとおもわれます。

途中で飽きるかと思いきや、なんとか2日がかりで読みました。
こネタをはさみつつ、オカルトチックなので、やっぱり最後までオチが気になって
しまいます。

また、文章力なのか、テンポなのか、やめたいとおもいつつも最後まで
読めたので、時間があるときに、なーーんも読むものがなかったら
いいかも。
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内容(「BOOK」データベースより)
大生部一家はテレビ局の特番取材で再びアフリカへ旅立つ。研究助手の道満、スプーン曲げ青年の清川、大生部の長男納、テレビのスタッフ6名。一行はケニアとウガンダの国境沿いを北上してスワヒリ語で「13」という意味の不吉な村、クミナタトゥに着いた。村民に怖れられる大呪術師バキリの面会に成功した一行は最大の禁忌を犯す。バキリのキジーツの少女を攫ったのだ。危機一髪。ケニアを後にする。日本推理作家協会賞受賞作。

2007年11月8日木曜日

盤上の敵 北村 薫

北村先生なりのサスペンス。
ただ、息詰まる攻防、ってほどじゃない。

ほとんど記憶にないのがその理由。
重く、幾重にも話が重なっている覚えがあるが、オチやメイン展開を
覚えていない。

おそらく、、、そういうことなんだろう。。
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出版社/著者からの内容紹介
陣型は整った。敵の駒(キング)を排除するのだ。
妻の奪還をめぐる殺人犯との息詰まる取引!

自宅に殺人犯が籠城、妻が人質に!?警察が取り巻き、ワイドショーのカメラが中継するなか、末永純一(白のキング)は唯一人、犯人との取引に挑む。先手を打って城内の殺人者(黒のキング)を詰め、妻・友貴子を無傷で救わなければ。盤上の敵との争いは緊迫のうちに進み、そして取引(ゲーム)は震驚の終盤を迎える。静諡と憂愁。極上の北村魔術。


2007年11月6日火曜日

一瞬の光 白石 一文

男女のぐちゃぐちゃ系(といっても変な意味じゃない)でありつつ
ビジネスの要素もある。
ビジネス系が読みたいけど、エンタメ要素も欲しい人にお勧め。

ただし、男女系のネタが強く、重く、いろんな意味で考えてしまう作品
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Amazon.co.jp
橋田浩介は一流企業に勤めるエリートサラリーマン。38歳という異例の若さで人事課長に抜擢され、社長派の中核として忙しい毎日を送っていた。そんなある日、彼はトラウマを抱えた短大生の香折と出会い、その陰うつな過去と傷ついた魂に心を動かされ、彼女から目が離せなくなる。派閥間の争いや陰謀、信じていた人の裏切りですべてを失う中、浩介は香折の中に家族や恋人を超えた愛の形を見出していく。
著者はデビュー作である本書で、「人は何のために生きるのか」「人を愛するとはどういうことか」という大きな問題に取り組んでいる。観念的になりがちなテーマを軸にしながらも、背景となる企業社会を残酷なまでにリアルに描くことで、地に足着いた存在感のある物語を作り上げた。無慈悲な現実の渦に見え隠れする感動、生きる喜び。そうした一瞬の光を求めてがむしゃらに生きる一人の男の姿が、そこにはある。

2007年11月1日木曜日

終末のフール 伊坂 幸太郎

伊坂作品でそこそこ有名な短編集。その表現で分かる人にはわかるのが怖い。
それぞれ「ほろっと」きて「くいっ」となります。
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出版社 / 著者からの内容紹介
あと3年で世界が終わるなら、何をしますか。
2xxx年。「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と発表されて5年後。犯罪がはびこり、秩序は崩壊した混乱の中、仙台市北部の団地に住む人々は、いかにそれぞれの人生を送るのか? 傑作連作短編集。

内容(「MARC」データベースより)
「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と発表されて5年後。秩序崩壊した混乱の中、仙台市北部の団地に住む人々は…。表題作のほか、「太陽のシール」「篭城のビール」など全8編を収めた連作短編集。

2007年10月31日水曜日

愛こそすべて、と愚か者は言った 沢木 冬吾

沢木さんの代表作「償いの椅子」と同じ主人公が出てくる。

ハードボイルド系だけど、会話や登場人物がシュールで面白い。
オチはそれほど鮮やかじゃないけど、小説をエンタメとして読みたい
人にはお勧め。
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内容(「BOOK」データベースより)
始まりは深夜の電話だった―。七年前に別れた息子が誘拐された。事件の解決を待たずに別れた妻も失踪した。ありきたりの推理を嘲笑う展開。男の胸を騒がす血と絆のドラマ。第三回新潮ミステリー倶楽部賞、高見浩特別賞受賞作。

2007年10月30日火曜日

長い腕 川崎 草志

書店の書評で大絶賛だったので読んでみました。
ただ、、まったく覚えていません。

レビューを呼んでも思い出せません。
ということは、、、教えて知るべし。

ただ、評判はいいです。
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出版社/著者からの内容紹介
超一級の傑作サスペンス、誕生! 第21回横溝正史ミステリ大賞受賞作!!

東京近郊のゲーム制作会社で起った転落死亡事故と、四国の田舎町で発生した女子中学生による猟銃射殺事件。一見無関係に思えた二つの事件には、驚くべき共通点が隠されていた…。


内容(「BOOK」データベースより)
ゲーム制作会社で働く汐路は、同僚がビルから転落死する瞬間を目撃する。衝撃を受ける彼女に、故郷・早瀬で暮らす姉から電話が入る。故郷の中学で女学生が同級生を猟銃で射殺するという事件が起きたのだ。汐路は同僚と女学生が同一のキャラクターグッズを身に着けていたことに気づき、故郷に戻って事件の調査を始めるのだが…。現代社会の「歪み」を描き切った衝撃のミステリ!第二十一回横溝正史ミステリ大賞受賞作。

2007年10月29日月曜日

失はれる物語 乙一

乙一特有の泣かせモード。ホラーじゃないです。
というは、個人的には、この手の作品しか乙一先生の本を読んだこと
がないので、「またか」的なイメージなのですが。

乙一先生の違った一面や、どーーーんと重い話を読んでみたいのならお勧め。
まったくホラーやグロの要素はなく、短編なのでシュチュエーションはさまざまです。

たまに救いようがない話もあり、ずしーーんと胸に残る作品もあるので
出勤前の電車では読むのを控えよう。
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出版社/著者からの内容紹介
乙一の里程標(マイルストーン)として屹然と立つ短篇集!
事故で全身不随となり、触覚以外の感覚を失った私。ピアニストである妻は私の腕を鍵盤代わりに「演奏」を続ける。家族のため、絶望の果てに私が下した選択とは? 珠玉6作品に加え「ボクの賢いパンツくん」を初収録

内容(「BOOK」データベースより)
目覚めると、私は闇の中にいた。交通事故により全身不随のうえ音も視覚も、五感の全てを奪われていたのだ。残ったのは右腕の皮膚感覚のみ。ピアニストの妻はその腕を鍵盤に見立て、日日の想いを演奏で伝えることを思いつく。それは、永劫の囚人となった私の唯一の救いとなるが…。表題作のほか、「Calling You」「傷」など傑作短篇5作とリリカルな怪作「ボクの賢いパンツくん」、書き下ろし最新作「ウソカノ」の2作を初収録。

2007年10月28日日曜日

父からの手紙 小杉 健治

泣ける、泣ける、ひたすらその評価が高い。
個人的にはそれほど感動した覚えがないのだけど、展開はよかったかとおもわれ。

もう一度読んで、泣いてみたい、そんな気分。
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内容(「BOOK」データベースより)
家族を捨て、阿久津伸吉は失踪した。しかし、残された子供、麻美子と伸吾の元には、誕生日ごとに父からの手紙が届いた。十年が経ち、結婚を控えた麻美子を不幸が襲う。婚約者が死体で発見され、弟が容疑者として逮捕されたのだ。姉弟の直面した危機に、隠された父の驚くべき真実が明かされてゆく。完璧なミステリー仕立ての中に、人と人との強い絆を描く感動作。


2007年10月26日金曜日

ラストドリーム 志水 辰夫

志水作品は好きだけど、これはいまひとつだった記憶。
重厚さは相変わらずだけど、内容が社会派でもない、家族愛でもない、
ビジネスでもない、、と全てにおいてどっちつかず。

読み応えって意味では合格だけど、後に残らない作品
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内容(「BOOK」データベースより)
真っ暗な穴のなかへまっさかさまに落ちてゆく夢を見た。悲鳴をあげ、夜行列車のなかで目覚めた男。自分は誰なのか、何処へ行こうとしているのか、それすらも思いだせないまま、旅は始まっていた。ひとつの時代が終わり、失われたものの大きさを思う。喪失のかなしみ、やり残した事ども。“最後の夢”にみちびかれ、さまよう男の魂がたどり着いた場所とは―?叙情の極み。渾身長編。

内容(「MARC」データベースより)
妻を失い、はじめて気づいた。彼女との日々が、ただいちどの輝く時間だったことを。さまよう男の魂をみちびく「最後の夢」。旅路の果てに、たどりついた場所とは…? 『毎日新聞』「日曜くらぶ」連載を単行本化。


2007年10月22日月曜日

家日和 奥田 英朗

奥田作品によくある短編家族ものです。
誰でも安心して読めて、読後感も満足です。

ただ、パターン化されている感もあるので、まあ、よく言えばアンパイ、
悪く言えばマンネリ。
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内容(「MARC」データベースより)
ネットオークションにはまる専業主婦。会社が倒産し、主夫となる営業マン。夫と妻。ちょっとずれていて、でも愛情がないわけでなく…。ずっと外にいた夫の王国か。ずっと家にいた妻の城か。ビター&スウィートな「在宅」小説。


2007年10月19日金曜日

使命と魂のリミット 東野 圭吾

作家の中で一番すきなのが東野先生だけど、最近はやや質が落ちている。
この作品も、リズムや展開はいつもどおりいい感じで流れていくのだが
ラストスパートやオチがいまひとつ。。

医療サスペンスっていうほど医療してないし、復習ってほどの
強さもない。

最近、両方に強い作品を読んでいるせいか、満足感にかける内容。
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内容(「BOOK」データベースより)
心臓外科医を目指す夕紀は、誰にも言えないある目的を胸に秘めていた。その目的を果たすべき日に、手術室を前代未聞の危機が襲う。心の限界に挑む医学サスペンス。

2007年10月18日木曜日

螺鈿迷宮 海堂 尊

バチスタシリーズよりこっちのほうが分かりやすいかも。
主人公にも感情移入しやすく、作者のこなれてきた感がある。

オチや展開はそんなに深いものじゃないけど、白鳥と姫宮の掛け合いや
リズムはいつもどおり楽しめる。

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出版社 / 著者からの内容紹介
この病院は、あまりにも、人が死にすぎる――
日本の医療界を震撼させた「バチスタ・スキャンダル」から一年半。その舞台となった東城大学に医学生として通う天馬は、留年を繰り返し既に医学の道をリタイア寸前だった。ある日、幼なじみの新聞記者・葉子から、碧翠院桜宮病院に潜入できないかと依頼を受ける。東城大学の近隣病院である桜宮病院は、老人介護センター、ホスピス施設と寺院を一体化させた複合型病院であり、終末医療の最先端施設としてメディアの注目を集めていた。しかし、その経営には黒い噂が絶えないという。天馬は葉子の依頼を受け、看護ボランティアとして桜宮病院に通い始める。そのうちに、奇妙な皮膚科医・白鳥と看護師・姫宮と出会うことになり……。

2007年10月5日金曜日

世界屠畜紀行 内澤 旬子

表題どおり、屠畜(屠殺)の話です。ノンフィクション。
動物の絞め方から加工までを各国のケースやそこで働く人たちの
ことを深く丁寧に取材してます。

主に日本のネタが多いのですが、ヨーロッパのある地方の村人全員が
参加する流れ肉加工や、日本での作業など結構面白エピソード満載です。



2007年10月3日水曜日

6時間後に君は死ぬ 高野 和明

未来予想小説系。最近はやりの「あと残された時間は。。」系です。
ただ、それぞれの話に深みがあり、読み応えはそこらの深夜ドラマよりよっぽどいいです。

よくある海外ドラマに飽きたら、改めてこれを読んでみて下さい。
日本の作家のレベルの高さを思い知ります。
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出版社/著者からの内容紹介
回りつづける運命の時計未来を賭けた戦いが始まる!
稀代のストーリーテラーが放つ、緊迫のカウントダウン・ミステリー
運命の岐路に迷う時、1人の予言者が現れる。
「6時間後に君は死ぬ」。街で出会った見知らぬ青年に予言をされた美緒。信じられるのは誰なのか。「運命」を変えることはできるのか。
未来は決まってなんかいない 明日を信じて、進むだけ

2007年9月25日火曜日

わたしを離さないで カズオ イシグロ

いやあ、、、まったく覚えてないなあ。。

なんとなく、暗い話っていうイメージは残っているけど、印象に残ったシーンや
セリフなど一切なし。

ダカーポの書評につられて読んだけど、私にはこの本のリズムが会わなかったみたい。
途中で投げたような気もする。。。

外国文学が好きな人は試してください。
そうでない人は読まなくていいかと。。

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Book Description
『日の名残り』『私たちが孤児だったころ』で高い評価を得た作家が送る、感動的な小説。心に残る友情と愛の物語の中で、世界と時間を巧みに再創造してみせる。

現在31歳のキャシーは、イギリスの美しい田園地方ヘールシャムの私立学校で、子ども時代を過ごした。そこでは子どもたちは外界から保護され、自分たちは特別な子どもで、自分たちの幸せは自身だけでなく、やがて一員となる社会にも、非常に重要だと教えられていた。キャシーはこの牧歌的な過去とはずいぶん昔に決別したが、ヘールシャム時代の友人二人と再会して、記憶に身をまかせることにする。

ルースとの交友が再燃し、思春期にトミーに熱を上げた思いが恋へと深まりはじめる中、キャシーはヘールシャムでの年月を思い返す。外界から隔絶された穏やかさと心地よさの中、少年少女がともに成長する幸せな場面を、彼女は描写する。だが、描写はそんな場面だけではない。ヘールシャルムの少年少女育成のうわべに隠れた、暗い秘密を示唆する不調和や誤解。過去を振り返ってはじめて、3人は自分たちの子ども時代と現在の生き方の真実が見え、それに対峙せざるを得なくなる。

『Never Let Me Go』は単純に見える物語だが、そこに徐々にあらわにされていくのは、驚くべき深さで共鳴する感情だ。カズオ・イシグロの最高作にあげられるだろう。 --このテキストは、 ハードカバー 版に関連付けられています。

出版社 / 著者からの内容紹介
自他共に認める優秀な介護人キャシー・Hは、提供者と呼ばれる人々を世話している。キャシーが生まれ育った施設ヘールシャムの仲間も提供者だ。共に青春 の日々を送り、かたい絆で結ばれた親友のルースとトミーも彼女が介護した。キャシーは病室のベッドに座り、あるいは病院へ車を走らせながら、施設での奇 妙な日々に思いをめぐらす。図画工作に極端に力をいれた授業、毎週の健康診断、保護官と呼ばれる教師たちの不思議な態度、そして、キャシーと愛する人々 がたどった数奇で皮肉な運命に……。彼女の回想はヘールシャムの驚くべき真実を明かしていく――英米で絶賛の嵐を巻き起こし、代表作『日の名残り』を凌駕する評されたイシグロ文学の最高到達点

2007年9月23日日曜日

鹿男あをによし 万城目 学

万条目作品第2弾。
期待を裏切らず、前作鴨川ホルモー級の面白さ。

この人、すごい、って素直に思える作品です。
仕掛けは前作よりパワーダウンしていますが、わくわく感は
同じで、ちょっと切ない感もあります。

あまり言ってしまうと問題なのですが、前作同様2段オチになっています。

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出版社 / 著者からの内容紹介
「さあ、神無月だ――出番だよ、先生」。二学期限定で奈良の女子高に赴任した「おれ」。ちょっぴり神経質な彼に下された、空前絶後の救国指令!?「並みの天才じゃない」と金原瑞人氏激賞!


2007年9月14日金曜日

鴨川ホルモー 万城目 学

ここ数年読んだ中では文句なしのNO.1作品。
ちなみに、、、これ以降読んだものを含めても、まだNo1。

一瞬、くだらないSFおちゃらけ系かと思いきや、説明するのが
難しいほど、思いっきり面白い。

ものすごい設定だけど、ストーリー展開に無理を感じず、かつぐいぐい
世界に引き込まれていく。
リズムがものすごくいい感じで流れていく。

また、無茶な設定の割には、いろんな要素があり、学生もの、恋愛もの
冒険モノ、推理モノといろんなパターンで楽しめる。

といっても、やはり一番のポイントは
作品性
だ。

なんだろうが面白い。
本好きでもそうでない人も、是非読んで欲しい。
↓↓↓
今回は内容の記載はなしです。
先入観ナシで読んでください。


2007年8月23日木曜日

少年たちの密室 古処 誠二

よくある密室ものだけど、密室での展開と、そこから出た後の展開が
交互に組み合わさり、さりげない複線が各所にちりばめられている。

また、学校とは、仲間とは、いじめ問題、事件性、、などいろんな問題提起
がある。
登場人物一人ひとりにエピソードがあり、それがまた深くて読み応えが
あるので、本格推理+社会派+学生もの が好きな人には文句なしのお勧め。

そうでなくても、ミステリーの王道の名著です。
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出版社/著者からの内容紹介
下手くそな推理小説にうんざりしている人に。──恩田陸

東海地震で倒壊したマンションの地下駐車場に閉じ込められた6人の高校生と担任教師。暗闇の中、少年の1人が瓦礫で頭を打たれ死亡する。事故か、それとも殺人か?殺人なら、全く光のない状況で一撃で殺すことがなぜ可能だったのか?周到にくみ上げられた本格推理ならではの熱き感動が読者を打つ傑作!



2007年8月20日月曜日

それでも、警官は微笑う 日明 恩

悪くないけど、最近の警察暗部系のレベルが高いので、
展開、オチ、会話共に一昔前の作品的な印象が強い。

10年前なら文句なしの名作。昨今だとなかなかいい、くらいになるか。

ただし、読み応えはあり。
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出版社 / 著者からの内容紹介
無口で無骨な巡査部長・武本と、話し出すと止まらない、年下の上司・潮崎警部補。二人は、特殊な密造拳銃の出所の捜査にあたる。たどり着いたのは5年前のある事件だった。覚醒剤乱用防止推進員の拳銃自殺。その背後に潜む巨悪とは? 軽快な筆致で描かれた、新世代の警察小説。第25回メフィスト賞受賞作。


2007年8月10日金曜日

そして二人だけになった 森 博嗣

実は末尾の作者紹介にもある「すべてがfになる」が面白くてこれを
借りました。

設定は面白いんだけど、Fを超えることはできなかった記憶。
ストーリー展開は子気味よくすすみ、ネタも豊富。
だけど、、記憶に残りづらい作品だ。
これを読んだ後、是非Fを読んで下さい。

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内容(「BOOK」データベースより)
全長4000メートルの海峡大橋を支える巨大なコンクリート塊。その内部に造られた「バルブ」と呼ばれる閉鎖空間に科学者、医師、建築家など6名が集まった。プログラムの異常により、海水に囲まれて完全な密室と化した「バルブ」内で、次々と起こる殺人。残された盲目の天才科学者と彼のアシスタントの運命は…。反転する世界、衝撃の結末。知的企みに満ちた森ワールド、ここに顕現。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
森 博嗣
1957年愛知県生れ。現在、某国立大学助教授。’96年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞して作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

2007年7月20日金曜日

ナイチンゲールの沈黙 海堂 尊

バチスタシリーズ第2弾。
1作目が好きな人には文句なく楽しめる、いや逆にもっと楽に読めるかも。
1作目にあった、慣れていないリズム感や、白鳥の唐突感などが解消
されているので、安心して、最後まで楽しめます。


ただ、ミステリーとしての仕掛けは薄く、余計なエピソードが多いので
シリーズが好きだ、という人にこそお勧め。
ミステリーや本格推理を求めている人は、一瞬考えてください。。

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出版社 / 著者からの内容紹介
第4回『このミス』大賞受賞作、25万部突破のベストセラー『チーム・バチスタの栄光』に続くメディカル・エンターテインメント第2弾!
バチスタ・スキャンダルから9ヵ月後、愚痴外来田口&ロジカル・モンスター白鳥コンビが帰ってきた!

(STORY)
東城大学医学部付属病院、小児科病棟に勤務する浜田小夜。担当は、
眼球に発生する癌網膜芽腫(レティノブラストーマ)の子供たち。
眼球を摘出されてしまう彼らの運命に心を痛めた小夜は、子供たちの
メンタルサポートを不定愁訴外来・田口公平に依頼する。

その渦中に、患児の父親が殺され、警察庁から派遣された加納警視正は
院内捜査を開始する。小児科病棟や救急センターのスタッフ、大量吐血で
緊急入院した伝説の歌姫、そこに厚生労働省の変人・白鳥圭輔も加わり、
事件は思いもかけない展開を見せていく…。

2007年7月15日日曜日

終末のフール 伊坂 幸太郎

よくある伊坂作品の短編集。
テンポもよく、重いテーマを軽い会話でつづっている。
かるーく全ての話が繋がっているので、そこもよくある手法。

伊坂作品が好きな人は問題ない。
でも、10冊くらい連続で伊坂作品を読んでいたら、ちょっとまったほうがいいかも。
感動的な話もあるけど、よくある手法なので、ちょっとインパクトがうすれます。

時間をおいて、久しぶり感があるときに読んでください。
↓↓

出版社 / 著者からの内容紹介
あと3年で世界が終わるなら、何をしますか。
2xxx年。「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と発表されて5年後。犯罪がはびこり、秩序は崩壊した混乱の中、仙台市北部の団地に住む人々は、いかにそれぞれの人生を送るのか? 傑作連作短編集。

内容(「MARC」データベースより)
「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と発表されて5年後。秩序崩壊した混乱の中、仙台市北部の団地に住む人々は…。表題作のほか、「太陽のシール」「篭城のビール」など全8編を収めた連作短編集。


2007年7月14日土曜日

遮断 古処 誠二

重い、そして深い。
よくある戦争モノとはちょっと違い、人間関係や家族、そして
大儀などが絡み合った作品。

沖縄が舞台なので特有の「重さ」があるが、現代との比較など
もあり、戦時一辺倒でもない。
いろんな意味で「ぐったり」するかも。


出版社 / 著者からの内容紹介
置き去りにされた子供を捜して戦場を北上する。生きているはずがない赤子のために命を賭けたのは、なぜか。極限下で、人は何を「信じる」ことができるのか?

内容(「MARC」データベースより)
昭和20年5月、沖縄。防衛隊から逃亡した真市は、戦友の妻で、幼なじみのチヨと再会する。行方不明だというチヨの子どもを探しに部落へ戻る2人に拳銃を向けてきたのは、友軍の少尉だった。『小説新潮』連載の単行本化。

重力ピエロ 伊坂 幸太郎

伊坂作品によくある軽いテンポと言葉遊びが比較的少ない。
ただし、内容は合格点で、かつ重厚な展開。

ミステリー的な面白さよりも、家族愛や社会的な作品として
読むといいかも。


内容(「BOOK」データベースより)
兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは―。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
伊坂 幸太郎
1971(昭和46)年千葉県生れ。’95(平成7)年東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、新潮ミステリー倶楽部賞を受賞し、デビュー。’02年刊行の『ラッシュライフ』が各紙誌で絶賛され、好評を博す。’03年に発表した『重力ピエロ』は、ミステリファン以外の読者からも喝采をもって迎えられ、一気に読者層を広げた。また『重力ピエロ』で、七〇年代生れとしては、初の直木賞の候補となる。’04年『チルドレン』、’05年『グラスホッパー』、’06年『死神の精度』が直木賞候補に。’04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で吉川英治文学新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


2007年6月25日月曜日

搾取される若者たち―バイク便ライダーは見た!

完全に読み飛ばした作品。
どういう内容かもほとんど覚えていない。

タイトルと新聞か雑誌のレビューで借りたけど、うすうすな内容
だったと思われ。
これなら、どっかの雑誌特集のほうがいい。



商品の説明
搾取される若者たち
「引きこもり」や定職に就かない「ニート」といったイメージが浸透していることから、20代の若者たちは一般的には怠け者が多いと思われがちかもしれない。本書は、事実はその正反対であると告発するユニークな視点の書だ。東京大学大学院生の著者が「バイク便ライダー」として働いた経験を基に、現代の若者、特に「団塊ジュニア」と呼ばれる世代がワーカホリック(働き過ぎの人間)となり、その弱みにつけ込む経営者から低賃金重労働を課せられて搾取を受けていると力説する。
バイクやガソリン代は自腹で、「荷物を何個届けたか」のみで支給される歩合制の報酬のために、バイク便ライダーたちは命を削るような働き方をしているという。さらに不幸なことに、それを「おかしい」と感じ取る知識や経験にも乏しい。著者は同じような搾取の構造が、SE(システムエンジニア)や介護士の世界にも存在すると指摘し、本書を通じて彼らに情報交換の重要性と連帯を叫ぶ。

社会学的な見地から、団塊ジュニアが経験してきた激烈な受験戦争とその後の就職難についても考察を加える。そうした体験により、与えられた職務に盲目的に挑む従順な性格が醸成された可能性が強いのではないかという推察にも行き着いている。


(日経ビジネス 2007/01/22 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)


出版社/著者からの内容紹介
「好きを仕事に」の落とし穴とは!?
東京大学の若き社会学者が、バイク便ライダーの仕事を1年間体験した。そこで出会ったのは、ニートでも俺様でもない働きすぎの同僚たちだった。広がる不安定雇用と新たな搾取の実態を詳しく分析。


2007年6月17日日曜日

アヒルと鴨のコインロッカー 伊坂 幸太郎

これ、映画で知って、評判がよかったので借りてみました。
で、映画はまだ見てないけど、読み終わった後
「映画化、無理なんじゃね?」
とおもいました。

まずは小説を読んでから是非、その無理さ加減を映画で確かめた
ほうがいい。
映画は無理やりやっているんだろうなあ。。

ちなみに、アクションエンターテイメントのようなあらすじですが、
どちらかというと推理もの、かつ言葉のリズムでもっていく作品です。

最後のオチは、まったく読めず、ここに映画無理じゃね? の真意があります。

内容(「BOOK」データベースより)
引っ越してきたアパートで出会ったのは、悪魔めいた印象の長身の青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。彼の標的は―たった一冊の広辞苑!?そんなおかしな話に乗る気などなかったのに、なぜか僕は決行の夜、モデルガンを手に書店の裏口に立ってしまったのだ!注目の気鋭が放つ清冽な傑作。第25回吉川英治文学新人賞受賞作。

2007年6月16日土曜日

ユグドラジルの覇者 桂木 希

自分の勤めている会社と似たような舞台設計だったのでつい見入ってしまいました。
大賞をとるだけあって、重厚でかつよみごたえがある作品でした。

経済ものとITものが好きな人には損はない作品です。エンジニアやpc関連会社の人もいいかと。


出版社/著者からの内容紹介
世界規模のネットコンゲーム。第26回横溝正史ミステリ大賞、大賞受賞作。
200X年、世界はかつてない勢いでネット経済へとなだれ込もうとしていた。米、欧州、アジア……各国の経済覇者がしのぎを削る。果して世界経済の支配権は誰の手に渡るのか!? 壮大なスケールで描く経済謀略小説。

内容(「BOOK」データベースより)
華僑の若き総帥“華龍”、娼街育ちにしてEU経済界の女帝、某巨大財閥をバックに持つ米最大IT企業トップ、そして流浪の一日本人と覆面トレーダーの二人組…。混沌のネット経済界を制するのは誰か―?くせ者たちが火花を散らす、タイムリミットの頭脳戦。第26回横溝正史ミステリ大賞大賞受賞作。


2007年6月5日火曜日

ごみを喰う男  中村 敦夫

中村 敦夫先生の作品ということで、それなりに政治に造詣が深い作品
かと思いきや、エンターテイメント色が強い作品でした。

何気に、読み飛ばしてしまって思い出は少ない。。


商品の説明
ごみを喰う男
俳優で元参議院議員の著者が環境ミステリー小説という新分野に挑戦した。
主人公は禅僧の柳沢法舟。元警察官僚という異色の経歴の持ち主である。ある朝、法舟は多摩川上流でバードウオッチング中、渓谷から流れてくる男の死体を発見する。鑑定結果は他殺。被害者は地元の土建業者社長・亀山満だった。

この地域はごみ最終処分場をはじめ、補助金付き公共事業を推進することで、自治体としては例外的な黒字財政を実現していた。一方、ごみ最終処分場が招く環境破壊、公害問題などによって行政と住民は対立し、トラブルが絶えない。

今また、「究極のごみ問題解決策」とのうたい文句で、焼却灰を加工してセメント化する環境セメント工場の建設話が持ち上がっていた。環境セメント工場建設には専用の道路、工場に電力を送るための鉄塔も必要。それらの建設を強引に進めようとしていたのが亀山だった。

そんな中、道路・鉄塔建設のための所有地売却を最後まで拒んでいた天照神社の神主・国丸勘助が行方不明となる第2の事件が起きる。

「小欲知足」を訴える

折しも、町は国政選挙のまっただ中。事件は与党の大物政治家・青木重蔵、その息子で後継者の青木裕一郎、対立する野党の衆議院議員候補・赤座正造、自然保護団体、産廃処理業者らが絡む複雑な構造を見せるが、法舟は自らの手で2つの事件の犯人を突き止める。

本書は、東京都西多摩郡の状況をモデルとしているという。「手を変え品を替え、ごみを食いものにする」人間が後を絶たないとの法舟の嘆きは、ごみが巨大な利権構造を生んでいる実態を憂う著者の嘆きそのものであろう。

著者は登場人物に繰り返し「小欲知足」という仏教の言葉を語らせ、大量生産・大量消費にひたる人間の“貪欲”をいさめている。小説を通して、一人ひとりの人生においても、また広く環境問題の解決に当たっても、この言葉が重要な意味を持つことを訴えかける。


(日経エコロジー 2007/04/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)


出版社/著者からの内容紹介
俳優で政治家経験もある著者が、ゴミ、産廃問題を下敷きに描く社会派推理。現場調査を重ねた意欲作。
ゴミを通して現代が見える。





行きずりの街 志水 辰夫

普通の人が、大事件に巻き込まれるという志水先生っぽいというか
変化球というか。。
巻き込まれるさまは、リズムがよくついつい引き込まれる。
最後もなかなかのオチで、読後感もいい。


内容(「BOOK」データベースより)
女生徒との恋愛がスキャンダルとなり、都内の名門校を追放された元教師。退職後、郷里で塾講師をしていた彼は、失踪した教え子を捜しに、再び東京へ足を踏み入れた。そこで彼は失踪に自分を追放した学園が関係しているという、意外な事実を知った。十数年前の悪夢が蘇る。過去を清算すべき時が来たことを悟った男は、孤独な闘いに挑んでいった…。日本冒険小説協会大賞受賞作。

2007年6月3日日曜日

繋がれた明日 真保 裕一

ホワイトアウトなどでおなじみの作者。
これも硬く、重い作品です。
東野圭吾の「手紙」と似ていますが、あちらほど救いがないわけでもなく
かといって、過酷な運命が待っています。

最後までイッキ見の感があり、思い切り入り込みたい本を探している
人にはいいかも。




内容(「BOOK」データベースより)
この男は人殺しです―。仮釈放となった中道隆太を待ち受けていた悪意に満ちた中傷ビラ。いったい誰が何の目的でこんな仕打ちをするのか?孤独な犯人探しを始めた隆太の前には巨大な“障壁”が立ちはだかった…。殺人を犯した者の“罪と罰”の意味を問うサスペンス巨編。

2007年6月2日土曜日

小説家 勝目 梓

20年くらい前に一度はまったことのある勝目 梓先生の自叙伝。
といいつつ、、、そんなに今回ははまることなく、太宰的なトーンでもなく、、
なんとなく中途半端なイメージ。
ただ、作者の作品を知らないで、小説家の半生を純粋に知りたい人には
問題なし。
リズムもいいし、適度にエピソードがあって、最後まで読みきれる。


出版社 / 著者からの内容紹介
勝目梓氏、初の自伝的小説
エンタテイメント小説の巨匠、勝目梓氏による初の私小説。書くことへの、家族への想い。様々な想いが交錯しつつ、一人の人間の半生が描かれる。著者渾身の力作。

内容(「BOOK」データベースより)
死、別離、転向、そして悔恨―勝目梓、最初で最後の自伝的小説。

2007年5月30日水曜日

チーム・バチスタの栄光 海堂 尊

やっと読めました。

評判どおりの面白い作品。
特に途中からメインキャストになってしまう白鳥さんが
ものすごいいい感じ。
と、みんないいます。

この後、彼のページ量がどんどん増えている作品が
出ていることから、それは総意だったのでしょう、。。



内容紹介
第4回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、一気に28万部突破のベストセラー入りを果たした大人気メディカル・エンターテインメントが、ついに文庫化です。東城大学医学部付属病院の有能な心臓手術チームに起こった、連続術中死の謎を追う医療ミステリー。万年講師の窓際医師・田口公平と、厚生労働省からやってきた変人役人・白鳥敬輔の掛け合いが圧倒的に面白いと大評判になりました。脇を固めるキャラクターも個性派ばかり。コミカルなやりとりと、リアルな医療現場の描写は、現役医師である著者にしか描くことができません。新作を次々に発表し、人気作家としての地位を確立しつつある著者・海堂尊の原点が、このデビュー作に詰まっています。

2007年5月29日火曜日

ラッシュライフ 伊坂幸太郎

伊坂幸太郎作品の中でも評価が高い作品。
といいつつも、、あまり内容を覚えていないので、複雑にいろんな
話が組み合っているせいかとおもわれ。

イッキ読みなのは間違いなく、単純ではなく、いろんな話が
からみあっているエンターテイメントが読みたい人には是非。



出版社 / 著者からの内容紹介
泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。父に自殺された青年は神に憧れる。女性カウンセラーは不倫相手との再婚を企む。職を失い家族に見捨てられた男は野良犬を拾う。幕間には歩くバラバラ死体登場――。並走する四つの物語、交錯する十以上の人生、その果てに待つ意外な未来。不思議な人物、機知に富む会話、先の読めない展開。巧緻な騙し絵のごとき現代の寓話の幕が、今あがる。

2007年5月27日日曜日

13階段 高野 和明

相当昔に読んだけど、ついまた借りてしまいました。
乱歩賞受賞作品の中でもTOPクラスの作品です。

最後までスピード感があり、ラストに向かってのぎりぎり感
がたまりません。


出版社/著者からの内容紹介
本年度江戸川乱歩賞受賞作!

選考委員が満場一致で選出!

無実の死刑囚を救い出せ。期限は3ヵ月、報酬は1000万円。喧嘩で人を殺し仮釈放中の青年と、犯罪者の矯正に絶望した刑務官。彼らに持ちかけられた仕事は、記憶を失った死刑囚の冤罪を晴らすことだった。最大級の衝撃を放つデッド・リミット型サスペンス!


2007年5月26日土曜日

シャトゥーン ヒグマの森 増田 俊成

こりゃー、このミス とるよなあ、という作品。

完璧なミステリー、且つサスペンスかつバイオレンス。
ドキドキが止まらず、最初から最後まで駆け抜けて生きます。

余計なエピソードや膨らまし文もなく、ひたすら熊との戦いです。

本当にここまで熊は怖いのかなあ、とレビューを見た最初は当初は
おもったのですが、読んでいくうちに文章力がリアルすぎて
おもいっきり恐怖を感じる作品でした。


出版社/著者からの内容紹介
2007年第5回『このミス』大賞優秀賞受賞作!
5トンのマイクロバスを持ち上げる腕力
100メートルを7秒で走る脚力
ワンボックスカー並みの巨体
ライオンやトラを凌ぐ破壊力
ベテラン猟師を出し抜く知恵
地上最大最強の肉食獣----誰も"シャトゥーン"から逃げられない!

※シャトゥーンとは、秋に食いだめに失敗して冬眠できず、雪の中を徘徊する
危険なヒグマのこと。「穴持たず」とも呼ばれる。 

出版社からのコメント
 北海道の北端に神奈川県の広さに匹敵する広大な森がある。平
均気温は北極圏より低く、冬にはマイナス40度を下回る日も珍しくない。そん
な土地の研究林を管理する鳥類学者の元で年末年始を過ごそうと、彼の親族や
学者仲間たちが集まっていた。
 そこへ、ヒグマに襲われたという密猟者が逃げ込んでくる。車が横転してし
まって動かず、電話も通じない。小屋に集った人々は完全に孤立してしまったの
だ。やがて、体重350キロを超える巨大なヒグマが小屋を襲う。秋に食いだめ
に失敗して冬眠できず雪の中を徘徊するシャトゥーン(穴持たず)と呼ばれる
危険なヒグマだった。ヒグマによって小屋は少しずつ破壊され、一人また一人と
食われていく。
 主人公のTV局記者・土佐薫は、9歳の娘を連れて必死の脱出をはかるが......。

2007年5月25日金曜日

灰 夜 大沢 在昌

はずれナシの新宿鮫シリーズ。
逆にパターンが読めるので、たまにしか借りない。。

で、今度はシリーズの中でも評価が高い作品。
過去のエピソードなどにも触れるので、新宿鮫シリーズを
少ししか読んだことのない人にはお勧め。
たまに読むと面白い、その典型です。



出版社/著者からの内容紹介
目覚めたとき、鮫島は闇に包まれた檻の中にいた自殺した同僚・宮本の七回忌に彼の故郷を訪れた鮫島。宮本の旧友と会った直後、周囲で何かが動き出す。麻薬取締官、県警の刑事、地元の暴力団。その深夜、鮫島は拉致された底知れぬ力の影が交錯する中、見知らぬ街で孤立無援の闘いが始まった!
 男の誇りと友情をかけた熱い怒りが弾けるシリーズ第7弾。

ビア・ボーイ 吉村 喜彦

よくある出世物語。
営業の人には面白いかも。

サラリーマンはみんな「あるある」と思えるようなエピソード満載です。


出版社/著者からの内容紹介
性悪上司と戦って、売上最低の田舎支店で今日も酒屋回り。ビール営業マンが一人前に成長する姿を描いた本邦初のザ・営業小説。オレが変われば世界も変わる!

内容(「BOOK」データベースより)
ビール会社の若手宣伝部員のオレに突然下った転勤辞令。左遷先は売上最低、上司も無能な地方支店。田舎のドブ板営業を舐めきっていたオレだが、毎日酒屋へ足を運ぶうちに、やがてビール営業の面白さに目覚め始める。売らされているうちは半人前、自分で考えて売っていくのが営業の醍醐味だ!全国約3000万人(推定)の営業マン&ウーマンに贈る青春爽快物語。

2007年5月22日火曜日

償いの椅子  沢木 冬吾

書店でのポップで大絶賛だったので借りてみました。
そして、さすがにいい作品。
本好きには確実にミートします。

ハードボイルドがうまい作者ですが、これはそんなに固まることなく純粋に
ミステリー且つ泣きの要素がうまく入った作品です。
特に男の子は読むべし。


出版社/著者からの内容紹介
男は戻った。足跡を轍にかえて--。興奮と感動の長編ミステリー。
その夜の銃弾は、友と足を奪った。5年後、男は戻った。やり残した仕事を終えるため、そして自らを慕う幼い姉弟のために。男は黙して車輪を進める。復讐のため、そして愛するものを守ために。

内容(「BOOK」データベースより)
五年前、脊髄に銃弾を受けて能見は足の自由を失い、そして同時に、親代わりと慕っていた秋葉をも失った。車椅子に頼る身になった能見は、復讐のため、かつての仲間達の前に姿を現した。刑事、公安、協力者たち。複雑に絡み合う組織の中で、能見たちを陥れたのは誰なのか?そしてその能見の五年間を調べる桜田もまた、公安不適格者として、いつしか陰の組織に組み込まれていた。彼らの壮絶な戦いの結末は…。

2007年5月16日水曜日

あやつられた龍馬―明治維新と英国諜報部、そしてフリーメーソン

坂本龍馬好きなので、借りてみました。

卒論でも書いたので結構幕末は詳しいはずなのですが、ここに書かれている
ことは、うそ半分だとしても知らないことだらけで、面白かったです。

幕末好き、歴史好きの人にはお勧め。

出版社 / 著者からの内容紹介
維新の英雄を動かした「黒幕」の正体とは!
<フリーメーソンは「歴史の裏側」にいつも潜んでいる>
アメリカ独立戦争(1775年)、フランス革命(1789年)、世界の二大革命の指導者層には、圧倒的多数のフリーメーソン・メンバーが座っていた。ワシントン、フランクリン、オルレアン公……。 さらに同時代に活躍したゲーテ、ハイドン、モーツァルト、いずれもメンバーである。「世界最大の秘密結社」と呼ばれるフリーメーソンは、「自由」「平等」「博愛」の基本理念を掲げ、革命を推進した。そして彼らの手は、ようやく幕末の日本にたどり着いた??。
龍馬をあやつった陰の「力」とは、そしてなぜ彼は暗殺されたのか!?
●なぜ下級武士の龍馬が「薩長同盟」を仲介できたのか
●謎の武器商人、トーマス・グラバーとは
●グラバー邸の「隠し部屋」には龍馬がいた
●英国公使館を放火した伊藤博文が「英国密航」できた理由
●「亀山社中」は武器輸入のダミー会社
●日本人初のフリーメーソン・メンバーと薩摩藩士・五代友厚(ごだいともあつ)の密会
●龍馬が「最後の手紙」に込めた暗号と「龍馬暗殺」の真犯人

内容(「BOOK」データベースより)
アメリカ独立戦争(1775年)、フランス革命(1789年)、世界の二大革命の指導者層には、圧倒的多数のフリーメーソン・メンバーが座っていた。ワシントン、フランクリン、オルレアン公…。さらに同時代に活躍したゲーテ、ハイドン、モーツァルト、いずれもメンバーである。「世界最大の秘密結社」と呼ばれるフリーメーソンは、「自由」「平等」「博愛」の基本理念を掲げ、革命を推進した。そして彼らの手は、ようやく幕末の日本にたどり着いた―。

2007年5月15日火曜日

死神の精度 伊坂 幸太郎

伊坂 幸太郎作品はこれで4回目くらいだけど、blogに残すのはこれが初。
それは、2007年以前の記録が飛んでいるから。。

結論からいうと、結構面白い作品。
短編集で、数十年かけて続くので、好きなタイプの作品。
主人公は死神で、それも毎回姿形が変わるので、固定イメージはつきにくい
はずだけど、シュールでおかしな性格は同じなので、なんとなくのイメージが固まっている。
ここが伊坂さんのすごいところ。
さらに、違う話なんだけど、それぞれの短編が微妙に繋がっているのも
伊坂さんがよくやるパターン。

レビューもいいのも納得。この手の作品が好きな人にはジャストミートです。

出版社 / 著者からの内容紹介
ある時は恋愛小説風に、ある時はロード・ノベル風に…様々なスタイルで語られる、死神の見た6つの人間模様。

内容(「MARC」データベースより)
「俺が仕事をするといつも降るんだ」 クールでちょっとズレてる死神が出会った6つの物語。音楽を愛する死神の前で繰り広げられる人間模様。『オール読物』等掲載を単行本

2007年5月14日月曜日

疑惑のアングル 新藤 健一

ノンフィクションものです。

世間のミステリーといえばいいのかしら。よく知っている写真の裏には隠された
真実が、、というものです。

さらーーと読めるタイプでもないのに、電車の中で読んだので、心に残る
写真が一枚のない状態です。
是非、家やサテンでじっくり読んでください



内容(「BOOK」データベースより)
写真は真相を「偽装」する。そして、人々を惑わせる。満州に始まる国家戦略の過去と現在を追った渾身の検証ドキュメント。

内容(「MARC」データベースより)
六本木ヒルズの眼下に米軍ヘリポートが! 米軍再編は「いつでも戦争ができる国」へのプロローグ。写真は真相を「偽装」する。そして、人々を惑わせる。満州に始まる国家戦略の過去と現在を追った検証ドキュメント。

2007年5月13日日曜日

臨界点 黒木 昭雄

読んだ記憶が薄い。。

よくある警察暗部ものだけど、登場人物の広がりがある分、濃さも
ない状態です。
ただ、警察どっぷりじゃなくて、半々くらいのミステリーが好きな
人にはいいかも、です。


出版社/著者からの内容紹介
全国25万人の警察官も騒然!?
元警視庁巡査部長がリアルに描き、日本国民に問う警察小説
隠蔽された殺人事件の極秘捜査の末に捜査一課刑事がたどり着いた“重大機密”とは!?
東京湾晴海埠頭の沖合で元警視庁巡査部長でジャーナリストの中川一邦の死体が発見された。司法解剖での所見は殺人を示唆していたが、再度提出された“精密鑑定書”には事故死を意味する“溺死”の文字。それを受け、捜査本部はわずか3日で解散した。警視庁捜査一課の楠木宗一郎警部補は一連の経過に不審を抱き、月島東署刑事・菊山エリカ、大都新聞社社会部記者・新城康之らとともに、極秘で事件の再調査を開始した。追う者と追われる者が錯綜する中、次第に明らかになっていく事件のどす黒く暗い闇。それは日本全国を未曾有の大混乱に陥れる重大な機密だった!!

内容(「BOOK」データベースより)
東京湾晴海埠頭の沖合で元警視庁巡査部長でジャーナリストの中川一邦の死体が発見された。司法解剖での所見は殺人を示唆していたが、再度提出された“精密鑑定書”には事故死を意味する“溺死”の文字。それを受け、捜査本部はわずか3日で解散した。警視庁捜査一課の楠木宗一郎警部補は一連の経過に不審を抱き、月島東署刑事・菊山エリカ、大都新聞社社会部記者・新城康之らとともに、極秘で事件の再調査を開始した。追う者と追われる者が錯綜する中、次第に明らかになっていく事件のどす黒く暗い闇。それは日本全国を未曾有の大混乱に陥れる重大な機密だった。

2007年5月12日土曜日

ルパンの消息 横山 秀夫

またもや横山作品。ちなみに、横山作品で有名どころはほとんど読んでいるので
思い出したらここに書きます。

この作品はよくある横山作品の警察の暗部ものというより、よくあるミステリーもの。
推理小説とおもって読んだほうがいい。
でもテンポは横山チックだし、あっというまに最後まで読める。


内容(「BOOK」データベースより)
「昭和」という時代が匂い立つ社会派ミステリーの傑作!平成2年12月、警視庁にもたらされた一本のタレ込み情報。15年前に自殺として処理された女性教師の墜落死は、実は殺人事件だった―しかも犯人は、教え子の男子高校生3人だという。時効まで24時間。事件解明に総力を挙げる捜査陣は、女性教師の死と絡み合う15年前の「ルパン作戦」に遡っていく。「ルパン作戦」―3人のツッパリ高校生が決行した破天荒な期末テスト奪取計画には、時を超えた驚愕の結末が待っていた…。昭和の日本を震撼させた「三億円事件」までをも取り込んだ複眼的ミステリーは、まさに横山秀夫の原点。人気絶頂の著者がデビュー前に書いた“幻の処女作”が、15年の時を経て、ついにベールを脱いだ。第9回サントリーミステリー大賞佳作。

内容(「MARC」データベースより)
15年前に自殺として処理された女性教師の墜落死は、実は殺人事件だった。時効まで24時間。捜査陣は15年前の「ルパン作戦」に遡り…。著者がデビュー前に書いた幻の処女作。第9回サントリーミステリー大賞佳作受賞作。

2007年5月10日木曜日

丹波家の殺人 折原 一

本格推理の折原作品。
最後の最後までオチがわかりませんでした。
といってもそれはいつものこと。

それはあまり気にしないで、流れのまま楽しめます。


出版社/著者からの内容紹介
 建設会社のワンマン会長・丹波竜造が、ヨット航海中に遭難した。死体が見つからぬまま葬儀が行われた当日、厳重に鍵をかけられた密室状況の仏間で、長男が謎の死をとげる。「俺を早く密室へ案内してくれ!」勢い込んで駆けつける黒星警部。それは丹波家を襲う連続密室殺人の幕開けにすぎなかった。
 遺産相続を巡る悲劇に、ご存じ密室好きの黒星警部が挑む!?

2007年5月8日火曜日

風味絶佳 山田 詠美

山田先生の本を読んだのは10年ぶりくらい。
映画化されたのとレビューがよかったので読んでみました。

ただ、映画は見てないので、イメージが中途半端のまま
でした。
内容は読みやすく面白い本でしたが、いまひとつオチが
分かりづらいというか、どーでもいいというか。。

出版社 / 著者からの内容紹介
「甘くとろけるもんは女の子だけじゃないんだから」。孫にグランマと呼ぶことを強要する祖母・不二子は真っ赤なカマロの助手席にはボーイフレンドを、バッグには森永ミルクキャラメルを携え、70歳の今も現役ぶりを発揮する――。

 鳶職の男を隅から隅まで慈しみ、彼のためなら何でもする女、「料理は性欲以上に愛の証」とばかりに、清掃作業員の彼に食べさせる料理に心血を注ぐ元主婦など、お互いにしかわからない本能の愛の形を描いた珠玉の6篇を収録。
 山田詠美が作家生活20年目に贈る贅を尽くした最高傑作。


小説は、私にとって、ままならない恋そのものである。
山田 詠美(あとがきより)

2007年5月4日金曜日

深追い 横山 秀夫

大好きな横山さんの作品。
王道の警察ものなので、好きな人はハマル作品です。それぞれ人間ドラマがあり
、警察暗部あり、復習あり、、、バリエーション豊かです。



内容(「BOOK」データベースより)地方都市の警察署を舞台に、組織に生きる人間の葛藤を描く感動の七編。
内容(「MARC」データベースより)「コンヤハ カレー デス」 事故死した夫のポケベルにメッセージを送り続ける妻。何のため、誰のために? 真の被害者は、罪深き行為とは。地方の警察署を舞台に組織に生きる人間の葛藤を描く警察小説集。02年刊の再刊。

2007年5月3日木曜日

私(わたし)という運命について 白石 一文

読んだ記憶すらなし。。

だた、ものすごいお勧めだった記憶。枚数はすごいが、あっさり読めた
覚えがあります。
この手の、長い歴史が続くような話が好きなので借りたかと思われます。

あらすじは
出版社 / 著者からの内容紹介
人間の運命とはいかなるものなのか……。気鋭作家による傑作書下し長編。
大手メーカーに勤務する冬木亜紀(29歳)が、かつて恋人からのプロポーズを断った際に、相手の母親から貰った一通の手紙……。女性にとって、恋愛、結婚、出産、家族、そして運命とは……。傑作書き下ろし長編。

内容(「BOOK」データベースより)
恋愛、仕事、結婚、出産、家族、死…。大手企業に勤務するキャリア女性の29歳から40歳までの“揺れる10年”を描き、「運命」の不可思議とその根源的意味を鮮やかに描いた書き下ろし900枚、待望の刊行。

だそうです。

2007年4月14日土曜日

すべてがFになる 森 博嗣

書店の評価やレビューも非常に高いこの作品。

珍しく評価通りといっていい。
本格推理で、最後までぐいぐい仕掛けを施してくる。

まさにイッキ見の典型的な作品。
オチも予想外、というか、すごいというか。。
よくある不思議系・なぞかけ系のタイトルは、まさに最後に全てが
分かる。

推理好きにはお勧めの作品。

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出版社/著者からの内容紹介
密室から飛び出した死体。究極の謎解きミステリィ。
コンピュータに残されたメッセージに挑む犀川助教授とお嬢様学生・萌絵。

孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季(まがたしき)。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平(さいかわそうへい)と女子学生・西之園萌絵(にしのそのもえ)が、この不可思議な密室殺人に挑む。新しい形の本格ミステリィ登場。