2014年10月28日火曜日

商品の詳細 まっすぐ進め  石持 浅海

結構謎解きがおもしろい。
男女間の感情の揺れ動きが本来メインであるはずなんだけど
ストーリー展開のうまさがされをさらに上回る。

連作なんだけど、それぞれ独立して楽しめる十二分な作品ばかり。


内容(「BOOK」データベースより)
僕が書店で一目惚れした美しい女性・高野秋。彼女は左手首にいつもふたつの時計をはめている。そして僕は気づいてしまった。彼女にきざす孤独の影に…。ふたつの時計に隠された、重大な秘密。恋人たちを襲う衝撃の真実とは?日常の謎から人の心の綾をロジカルに解き明かす、異色の恋愛ミステリー。東川篤哉によるショートショート「鵜飼と朱美のまっすぐ進まない解説」収録



2014年10月23日木曜日

オリーブ  吉永 南央

やばい、、すごいいい話っぽいのに何も覚えていない。。。
ごめんなさい。。


内容(「BOOK」データベースより)
オリーブの木を買ってきた翌日、突然、消えた妻。跡を辿ろうとする夫は、2人の婚姻届すら提出されていなかった事実を知る。彼女は一体何者だったのか?そして、彼女の目的とは?表題作の「オリーブ」をはじめ、「紅雲町珈琲屋こよみ」シリーズの著者による、「大人の嘘」をモチーフにしたサスペンス作品集。



2014年10月18日土曜日

起終点駅(ターミナル)  桜木 紫乃

どれも深くそして記憶にも感情にも残る作品。
質実剛健というか、骨太の短編集なのでそのあたり
編集者の深い思いが感じられる。

ただ、残念なことに、、なぜかあと一歩が足りない。それが
なんなのかは説明が難しいんだけど、この本を人に強く勧める
までも行かない、というのが正直な感想。


内容紹介
生きて行きさえすれば、いいことがある。

笹野真理子が函館の神父・角田吾朗から「竹原基樹の納骨式に出席してほしい」という手紙を受け取ったのは、先月のことだった。十年前、国内最大手の化粧品会社華清堂で幹部を約束されていた竹原は、突然会社を辞め、東京を引き払った。当時深い仲だった真理子には、何の説明もなかった。竹原は、自分が亡くなったあとのために戸籍謄本を、三ヶ月ごとに取り直しながら暮らしていたという――(「かたちないもの」)。
道報新聞釧路支社の新人記者・山岸里和は、釧路西港の防波堤で石崎という男と知り合う。石崎は六十歳の一人暮らし、現在失業中だという。「西港防波堤で釣り人転落死」の一報が入ったのは、九月初めのことだった。亡くなったのは和田博嗣、六十歳。住んでいたアパートのちゃぶ台には、里和の名刺が置かれていた――(海鳥の行方」)。
雑誌「STORY BOX」掲載した全六話で構成予定です。



2014年10月17日金曜日

風をつかまえて  高嶋 哲夫

仲井戸さん的なテイストと構成でありながら、もっと政治というか
思想が深く入り込んだ作品。

社会人男性には結構喜ばれるというか、読みごたえがあるので
話のネタで読むのもいい。NHKでドラマ化されているのかなあ。。


内容(「BOOK」データベースより)
青空に立つ一本の白い風車。小学生が空想で描いた絵がなんの特色もない北海道の海沿いの町を揺るがした。観光客をあてこむ町の発注した無謀な風車の計画が、荒れ果てた鉄工所に活気を、親友や肉親の死から行き場を失った青年・優輝の心にも新しい希望を点していく。大災害小説の第一人者による、「ポスト原発」時代の再生物語。



2014年10月15日水曜日

憧れの女の子  朝比奈あすか

どれもある意味さわやかの読めて、短編によっては読後感がすっきりしている。

どちらかというと女性が読みたがる本のイメージだけど、逆に男性がしっかり読んだほうが作者はうれしいだろう。


内容(「BOOK」データベースより)
「次は女の子を産むわ」そう宣言して産み分けに躍起になる妻。「本当にどうしても女の子を産まないと駄目なのか」妻の意志に、違和感が濃くなってゆく夫。お互いに心揺れる日々を過ごすなか、新たな命を授かる。果たして、その性別は?そして、夫婦がたどった道は―(表題作)。男女の日常に生じたさざ波から見える、人間の愛おしさ、つよさ―。深々とした余韻が胸に響きやまぬ傑作五編。


2014年10月13日月曜日

ユリゴコロ 沼田 まほかる

なぞかけのやり方がうまく、最後まで一気に持っていく筆力もある。
賞を取るのも納得の作品だけど、個人的に好き嫌いはわかれるかも。

この作品は落としどころでドスンとくるはずなんだけど、なぜかあんまり
記憶に残らない。

ぐりぐりこねくり回しすぎて、どのエピソードも薄くなってしまったかも。

内容(「BOOK」データベースより)
ある一家で見つかった「ユリゴコロ」と題された4冊のノート。それは殺人に取り憑かれた人間の生々しい告白文だった。この一家の過去にいったい何があったのか―。絶望的な暗黒の世界から一転、深い愛へと辿り着くラストまで、ページを繰る手が止まらない衝撃の恋愛ミステリー!各誌ミステリーランキングの上位に輝き、第14回大藪春彦賞を受賞した超話題作!


2014年10月10日金曜日

ウイスキー・ボーイ  吉村 喜彦

あの会社がこんな会社だったなんて。っていう話。
テレビやCMに出てくるイメージとは違い、ザ、日本の会社的な場所になっている。

これこそほとんどのおじさんたちが体験している理不尽さだけど、CMの世界なので
まだエンタメ的な要素があり楽しくサクサク読めるのが利点。


内容(「BOOK」データベースより)
ライバル商品の台頭、口だけの上司、社内政治に長けた同僚…、みんなまとめてかかってこい!―支店から本社の宣伝部に復帰した上杉。ウイスキーの売上は低迷し、会社が打ち出す販売戦略も迷走つづき。そんなとき、上杉の前に現れたのは、伝説のブレンダーだった。彼との出会いで会社のウソを知った上杉は、巨象相手の大勝負に出る!『ビア・ボーイ』につづく痛快エンターテインメント。



2014年10月8日水曜日

凍りのくじら 辻村 深月

いやああ、、不思議な話です。
アイドル映画にするとピッタリかも。いい意味で。
青春的なにおいと、大人の階段的なテイストがうまく入っていて
高校生の女子にはたまらない構成になっている。

最後の最後の引っ張り方がまた隠し味にあってますます映画向き。
ただ、アイドル映画ってのはほかの人にもなんとなく共通項であり、
レビューは極端なほどいい悪いがはっきりしている。

あたしはおすすめ。

内容(「BOOK」データベースより)
藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。高校生の理帆子は、夏の図書館で「写真を撮らせてほしい」と言う一人の青年に出会う。戸惑いつつも、他とは違う内面を見せていく理帆子。そして同じ頃に始まった不思議な警告。皆が愛する素敵な“道具”が私たちを照らすとき―。


2014年10月6日月曜日

プライド  真山 仁

それぞれ映画になるんじゃないかってくらい深イイ話。
全くつながっていない短編なので、電車や旅行中や喫茶店などで読むのにいい。
どんな状況やどんな職場の人でもなんとなく重なり合うところがあるので
投射しつつ読んでください。

内容(「BOOK」データベースより)
確信犯的に期限切れ食材を使った菓子職人の胸中に迫る表題作、変人官僚が事業仕分け人と対決する「一俵の重み」。逆境を支えるのがプライドなら、人を狂わせるのもまたプライド。現代を生き抜くために、絶対に譲れないものは何か。社会問題の深層に潜む、現場の人々の一筋縄ではいかない思いに光を当て、深層心理まで描きこんだ極上フィクション六編と掌編「歴史的瞬間」を収録。


2014年10月5日日曜日

カササギたちの四季   道尾 秀介

サクサク読めて、さらに男女間の思いや友情、さらには推理やサスペンスなど
盛りだくさん。
道尾先生らしくここのこだわりもちょいちょいあるので
入門編として楽しむ推理小説にはちょうどいい。最後にほろっともあるのがさらにいい。


内容(「BOOK」データベースより)
リサイクルショップ・カササギは今日も賑やかだ。理屈屋の店長・華沙々木と、いつも売れない品物ばかり引き取ってくる日暮、店に入り浸る中学生の菜美。そんな三人の前で、四季を彩る4つの事件が起こる。「僕が事件を解決しよう」華沙々木が『マーフィーの法則』を片手に探偵役に乗り出すと、いつも話がこんがらがるのだ…。心がほっと温まる連作ミステリー。



2014年10月4日土曜日

デッドエンド―ボディーガード工藤兵悟 今野 敏

ざーーと読み進めた感があるけど、内容や思いなど
全く記憶に残らないのもある意味すがすがしい。

さくっと読めるエンタメをご希望の方はぜひ。

内容(「BOOK」データベースより)
最強の盾と最強の矛が対峙するとき、物語は未知の領域へ走り出す。ボディーガード工藤兵悟シリーズ、堂々の復活。


2014年10月1日水曜日

兵隊先生 沖縄戦、ある敗残兵の記録  松本 仁一

すごいことにまったく読まないまま返したみたい。。
いい話みたいだけど手つかずは申し訳なく。。ただもう借りることもないでしょう。。


内容紹介
避難民キャンプで慕われる小学校の先生が、実は匿われた敗残兵だと皆知っていた――。沖縄の人々と日本兵の交流を描いた感動の実話。