2008年1月30日水曜日

ねえ、マリモ やまだ けいた, さかざき ちはる

実は、映画から見て、絵本を借りました。

映画を見た人で号泣しなかった人はいないくらい、ものすごいいい話。
これを絵本で、子どもに聞かせるのは至難の業。

小学校などの読み聞かせがあって、何かチャレンジしてみたい
人には是非。

それ以外の人は素直に映画だけをみてください。
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出版社 / 著者からの内容紹介
犬との時間は、せつないほど短い
映画『いぬのえいが』の感動作「ねえ、マリモ」原作絵本
たいせつなあなたを失った深い悲しみ、せつない思い。でも、ありがとうの気持ちは、ずっといっしょ。

2008年1月25日金曜日

最愛 真保 裕一

ものすごい女性が主人公の話。
重く、暗いが、一人の女性の生き様がこれまたすごくてつい引き込まれてしまう。

サスペンス系が好きで、恋愛小説にはまったく興味がない人には一番のお勧め。
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出版社 / 著者からの内容紹介
十八年間音信不通だった姉が、意識不明で救急病院に搬送された。重傷の火傷、頭部の銃創。それは婚姻届を出した翌日の出来事だった。しかも、姉が選んだ最愛の夫は、かつて人を殺めた男だという……。姉の不審な預金通帳、噛み合わない事実。逃げる男と追う男。「姉さん、あなたはいったい何をしていたんだ……」慟哭の恋愛長編。

2008年1月22日火曜日

君たちに明日はない 垣根 涼介

タイトルとは似つかないビジネスモノ。
連作でテンポもよく、主人公が徐々に成長していくさまは
読んでいて気持ちいい。

ただ、それぞれのエピソードが心に残るかどうかは別。
流れもテンポもテーマもいいが、暇つぶし的作品。

電車の中でさくっと読みたい作品を探しているなら是非
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出版社 / 著者からの内容紹介
リストラを専門に請け負う会社に勤めている真介の仕事は、クビ切りの面接官。昨日はメーカー、今日は銀行、女の子に泣かれ、中年男には殴られる。はっきり言ってエグイ仕事だ。それでもやりがいはあるし、心も身体も相性バッチリの恋人もいる。そして明日は……? 笑って唸って泣かされる、恋と仕事の傑作エンタテインメント!

2008年1月20日日曜日

愚行録 貫井 徳郎

他の人のレビューにもあったけど宮部先生の作品とも構成が似ていて、
オチも似ている。

こちらもインタビュー形式である事件がつづられていく。
なんとなく、本格っぽい謎解きもあり、事件やサスペンス、推理を
ごちゃまぜに楽しみたいなら、いいかも。

しかし救いがないです。暗いです。重いです。
内容はそんなに濃いわけでもなく、流れも普通で、淡々とインタビューが
続いていきます。

ただ、そういう割にはいいテンポで、飽きもせず、最後までなんとなく
読めてしまいます。

貫井先生にありがちな内容ですが、ありがちな良作でもあります。
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出版社 / 著者からの内容紹介
一家を惨殺した≪怪物≫はどこに潜んでいたのか? さまざまな証言を通して浮かび上がる家族の肖像、そして人間たちの愚行のカタログ。痛切にして哀切な、『慟哭』『プリズム』を凌駕する著者の真骨頂的作品、ついに登場!


2008年1月16日水曜日

流星ワゴン 重松 清

ある意味、重松作品で一番評価が一番高い作品。

長々とあらすじを載せてしまいましたが、個人的なコメントはナシで。
この年のベスト作品、かも。
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Amazon.co.jp
主人公の永田一雄の前に、1台のワゴン車が止まったことからこの物語は始まる。ワゴン車には橋本義明・健太親子が乗っており、彼らはなぜか永田の抱えている問題をよく知っていた。
永田の家庭は崩壊寸前。妻の美代子はテレクラで男と不倫を重ね、息子の広樹は中学受験に失敗し家庭内暴力をふるう。永田自身も会社からリストラされ、小遣いほしさに、ガンで余命いくばくもない父親を訪ねていくようになっていた。「死にたい」と漠然と考えていたとき、永田は橋本親子に出会ったのだ。橋本は彼に、自分たちは死者だと告げると、「たいせつな場所」へ連れて行くといった。そして、まるでタイムマシーンのように、永田を過去へといざなう。

小説の設定は、冒頭から荒唐無稽である。幽霊がクルマを運転し、主人公たちと会話する。ワゴン車は過去と現在とを自由に往来できるし、死に際の父親が主人公と同年齢で登場し、ともに行動したりするのだ。

過去にさかのぼるたびに、永田は美代子や広樹がつまづいてしまったきっかけを知ることになる。何とかしなければと思いながらも、2人にうまく救いの手を差し伸べられない永田。小説の非現実的な設定と比べて、永田と家族のすれ違いと衝突の様子は、いたくシビアで生々しい。

永田は時空を越えて、苦しみながらも毅然と家族の問題解決に体当たりしていく。その結果はけっきょくのところ、家族が置かれた状況のささいな改善にとどまるだけでしかない。それでも死にたがっていた男は、その現実をしっかりと認識し生きていこうとする。「僕たちはここから始めるしかない」という言葉を胸に刻んで。(文月 達)

出版社/著者からの内容紹介
家族小説の新境地。直木賞受賞後の初の長篇。

ひきこもり、暴力をふるう息子。浮気を重ねる妻。会社からはリストラ寸前……死を決意した37歳の僕は、死んだはずの父子が運転する不思議なワゴン車に乗り込んだ。

37歳・秋
「死んでもいい」と思っていた。
ある夜、不思議なワゴンに乗った。
そして――自分と同い歳の父と出逢った。
僕らは、友だちになれるだろうか?

28歳のときぼくは父親になり、父は「おじいちゃん」と呼ばれるようになった。親になってからの日々は、時間が重層的に流れる。小学5年生の長女を見ていると、小学5年生の頃の自分を思いだし、その頃の父のことも思い出す。少しずつ、昔の父のことがわかってきた。こどもの頃はあれほどおっかなかった太い腕が、じつは決して太くはなかったんだとも気づいた。長生きしてほしい、なんて口に出すのは嫌だから、ぼくは父親と家庭の物語を紡ぐ。――(重松清)



2008年1月13日日曜日

闇の底 薬丸 岳

江戸川乱歩賞というだけあって、本好きが読んでも不満点がない作品。
ただし、テーマは思いので事件系の話を読む人でないとお勧めしない。

描写はなく、事例が中心なのでそんなにひどくないけど、事件が多いので
やっぱり気分は重くなる。

最後も身勝手な人が身勝手に終わらせる内容だが、一応のオチもあり
救いもある。

事件系で救いがあるオチがいい人にはお勧め。
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内容(「BOOK」データベースより)
少女を犠牲者とした痛ましい性犯罪事件が起きるたびに、かつて同様の罪を犯した前歴者が首なし死体となって発見される。身勝手な欲望が産む犯行を殺人で抑止しようとする予告殺人。狂気の劇場型犯罪が日本中を巻き込んだ―。絶対に捕まらない―。運命が導いた、哀しすぎる「完全犯罪」。『天使のナイフ』の薬丸岳が描く、欲望の闇の果て。江戸川乱歩賞受賞第一作。


夜のピクニック 恩田 陸

本屋大賞がきっかけで読みました。
映画はまだ見ていないです。

テーマといい、数日のイベントでずっとまわしていくと
知っていたので、なかなか読む気が起きなかったのですが
読んでみてびっくり、面白かったです。

高校生時代のことを思い出しつつ、それとは別にエンタメとして
面白かったです。

本屋が選ぶだけはある。こんな単純で淡々した作品だけど
心に何か残るような感覚があります。

ちょっとでも「読もうかなあぁ、、」と思っていたら、問題ないです。是非。
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内容(「BOOK」データベースより)
高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために―。学校生活の思い出や卒業後の夢などを語らいつつ、親友たちと歩きながらも、貴子だけは、小さな賭けに胸を焦がしていた。本屋大賞を受賞した永遠の青春小説。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
恩田 陸
1964(昭和39)年、宮城県生れ。早稲田大学卒。’92(平成4)年、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった『六番目の小夜子』でデビュー。2005年『夜のピクニック』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞を、’06年『ユージニア』で日本推理作家協会賞をそれぞれ受賞した。ホラー、SF、ミステリーなど、さまざまなタイプの小説で才能を発揮している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



2008年1月12日土曜日

四度目の氷河期 荻原 浩

少年の目線で展開される小説だから、途中でイラっとくるテンポだけど
内容はいい。

末尾の紹介だと分かりづらいけど、ようは自分+父親探しの作品だ。
最後はちょっと冒険チックになるけど、中高生に読んでもらうといいかも、という
レベルで、起伏に飛んで面白い、とか、心に残る、ってほどじゃーない。
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内容(「BOOK」データベースより)
人生を語るには、早すぎるなんて言わせない。ぼくは今日から、トクベツな子どもになることにした―何をやっても、みんなと同じに出来ないワタルは、ある日死んだ父親に関する重大な秘密を発見する。その瞬間から、少年の孤独なサバイバルゲームは始まった。「自分」を生きるため、本当に大切なことって何?『明日の記憶』の著者が描く、今ここにいることの奇跡。感動青春大作。17歳の哀しみと温もりが、いま鮮やかに甦る。


2008年1月3日木曜日

ナイチンゲールの沈黙 海堂 尊

エンタメ、です。

今回は女性が主人公で、好感が持てる内容、とおもいつつ、
最後はちと主人公のイメージが変化するような気もします。。

ただ、バチスタシリーズが好きな人には問題なく楽しめ、
一服の清涼剤のような展開、、、でもないけどそれに近い
気分で読んでみてください。
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出版社 / 著者からの内容紹介
第4回『このミス』大賞受賞作、25万部突破のベストセラー『チーム・バチスタの栄光』に続くメディカル・エンターテインメント第2弾!
バチスタ・スキャンダルから9ヵ月後、愚痴外来田口&ロジカル・モンスター白鳥コンビが帰ってきた!

(STORY)
東城大学医学部付属病院、小児科病棟に勤務する浜田小夜。担当は、
眼球に発生する癌網膜芽腫(レティノブラストーマ)の子供たち。
眼球を摘出されてしまう彼らの運命に心を痛めた小夜は、子供たちの
メンタルサポートを不定愁訴外来・田口公平に依頼する。

その渦中に、患児の父親が殺され、警察庁から派遣された加納警視正は
院内捜査を開始する。小児科病棟や救急センターのスタッフ、大量吐血で
緊急入院した伝説の歌姫、そこに厚生労働省の変人・白鳥圭輔も加わり、
事件は思いもかけない展開を見せていく…。