2014年11月29日土曜日

銀翼のイカロス 池井戸 潤

いやあ、鉄板でおもしろいね。
前回シリーズのほうがグイグイ感はあったけど、これはドラマの展開とか
引っ張り方に似ている。
ドラマがおもしろかった人は絶対に気に入ると思う。
だけど、鉄板というのがその意味合いが強くて、原作ファンにすると
ちょっと媚びてない?
という見せ場作りが多いことに気付く。

もっと感情とか会社の裏とかのドキドキであって、別に無理くりどんでん返し
をあちらこちらにつくらなくてもいいかと思う。


内容(「BOOK」データベースより)
頭取命令で経営再建中の帝国航空を任された半沢は、500億円もの債権放棄を要求する政府の再生タスクフォースと激突する。シリーズ史上最大の倍返し!



2014年11月27日木曜日

スペードの3 朝井 リョウ

設定が結構マニアックで、朝井先生には珍しい構成。
また、登場人物も会話もなかなか感情移入できなくて
小説としての楽しみポイントが難しい。
でも面白くないわけじゃなくて、着地点が見えずらいだけで
リズムだけでぐいぐい持っていけるのはさすが。

というわけで、オチは微妙です。

内容(「BOOK」データベースより)
ミュージカル女優のファンクラブまとめ役という地位にしがみついている美知代。地味で冴えないむつ美。かつての栄光は見る影もない女優のつかさ。待ってたって、「革命」なんて起きないから。私の人生を動かしてくれるのは、誰?


2014年11月23日日曜日

ライバル  川上 健一

ありがちな設定とありがちな内容。。

ライバルライバルっていうけど、今一つ深みと歴史が感じられない。。
言葉が上滑りしているので、何とか区納得いかないけど、文体のリズムはうまい。
おしい。


内容(「BOOK」データベースより)
天才VS.天然。対照的な2人の女子の奮闘を描く、純度100%の青春ゴルフ小説。


2014年11月21日金曜日

独走 堂場 瞬一

近未来の話だけど、合ってもおかしくないシュチュエーションと展開。
ただ、なぜか途中でだれてきて、グイグイ来ていた流れから一転して
どうでもいい話に。
作者が途中であきちゃったのかネタをちゃんと作っていなかったのか。。


内容(「BOOK」データベースより)
五輪柔道金メダリストの沢居弘人は、スポーツ省から、国の特別強化指定選手「SA」の陸上選手・仲島雄平のサポートを命じられる。仲島は実力はあるもののメンタルが弱いという致命的な弱点があった。「金メダル倍増計画」を掲げ莫大な予算でアスリートを管理育成する国で、選手は何を目的に戦うのか。オリンピック、ドーピング問題、引退後の人生設計…現代スポーツ界が抱える様々なテーマを内包して物語は疾走する!!


別れの時まで 蓮見 圭一

途中までは結構面白げな男女の話かも、と思ったけど、後半とオチはまったく納得がいかず。。
そんなにあっさり撤回していいのかと。
オチばれになるから言えないけど、読後感は最悪。。


内容(「BOOK」データベースより)
ベストセラー『水曜の朝、午前三時』著者が十年ぶりに放った長編恋愛小説、待望の文庫化。「私」は編集者。あるとき手記募集で応募してきた女性に関心を持ち面接をする。その女性、毛利伊都子は女優であり、彼女の波乱の人生に興味を持ち、ほどなく交際を始める。伊都子には息子がいたが夫の影はなく、同じく娘を持つ私は共感を覚え、密かな情事を深める。だが伊都子の家に出入りするうち私は監視されていることに気づいてしまう。彼女の息子の父親であるかつての恋人が指名手配されていたのであった。苦くて甘い大人の恋愛を描かせたら他の追随を許さない著者の、真骨頂ともいえる長編。



2014年11月20日木曜日

逃走  薬丸 岳

おもしろかったうっすらとした記憶はあるけど、、、内容を全く覚えていない。。確かに山場は少ないみたい。


内容(「BOOK」データベースより)
死んだはずのあの男がいた。小さかった妹とふたりで懸命に生きてきた21年間はなんだったんだ?傷害致死で指名手配されたのは妹思いで正義感が強い青年。だが罪が重くなるとわかっていても彼は逃げ続ける。なんのために?誰のために?渾身の全面大改稿、ほぼ書下ろしの秀逸ノンストップ・エンタメ!


2014年11月19日水曜日

絶叫 葉真中 顕

最初の描写と途中にあるぐろい描写はいただけないけど、作品としては圧倒的な迫力と展開で
グイグイ引き込む。

リズムが最初は合わないので、ちょっとだけ挫折しそうになったけど、途中途中で挟む
「この先どうなるんだろう」感がうまくて、どうしてもやめられない。
そのうち、この作者のリズムにも慣れてきて、途中からもうやめられなくなる。

好き嫌いはあれど、小説好きには絶対よんで損はない作品。

あたしも会社の知人から進められました。


内容(「BOOK」データベースより)
鈴木陽子というひとりの女の壮絶な物語。涙、感動、驚き、どんな言葉も足りない。貧困、ジエンダー、無縁社会、ブラック企業…、見えざる棄民を抉る社会派小説として、保険金殺人のからくり、孤独死の謎…、ラストまで息もつけぬ圧巻のミステリーとして、平凡なひとりの女が、社会の暗部に足を踏み入れ生き抜く、凄まじい人生ドラマとして、すべての読者を満足させる、究極のエンターテインメント!


2014年11月16日日曜日

横道世之介  吉田 修一

映画のイメージが強かったけど、これはよくある青春系と文学系をまぜた作品ですね。
賞を取ってるのも変な意味で納得。

内容は、、、薄い。。
こういった淡々と物語が流れつつ、薄いベースの部分で泣きが入るのは好きな人は
好きかも。個人的にはもっとドスンと来てほしい。吉田先生のはそういったのが多いから。


内容(「BOOK」データベースより)
大学進学のため長崎から上京した横道世之介18歳。愛すべき押しの弱さと隠された芯の強さで、様々な出会いと笑いを引き寄せる。友の結婚に出産、学園祭のサンバ行進、お嬢様との恋愛、カメラとの出会い…。誰の人生にも温かな光を灯す、青春小説の金字塔。第7回本屋大賞第3位に選ばれた、柴田錬三郎賞受賞作。


2014年11月12日水曜日

少女は卒業しない 朝井 リョウ

それぞれの短編が甘酸っぱい少女系の話のわりには、うまく構成されていて
そんなにべたべた感はない。
これだけでも年末とかのスペシャルドラマで、30分もの4編とかで構成できる
いいできとドラマ向き。
主人公の女の子たちをいまどきのアイドルがやったら面白いだろうなあ。


内容(「BOOK」データベースより)
今日、わたしはさよならする。図書室の先生と。退学してしまった幼馴染と。生徒会の先輩と。部内公認で付き合ってるアイツと。放課後の音楽室と。ただひとり心許せる友達と。そして、ずっと抱えてきたこの想いと―。廃校が決まった地方の高校、最後の卒業式。少女たちが迎える、7つの別れと旅立ちの物語。恋愛、友情、将来の夢、後悔、成長、希望―。青春のすべてを詰め込んだ、珠玉の連作短編集。


2014年11月10日月曜日

灰色の犬 福澤 徹三

いやあ、、ドスン系ですね。

読みごたえは十二分にあり、展開も筆力も高いので世界にグイグイ入り込める。
いろんなところで徐々につながっていくのもそんなに不自然ではないので
(人によっては納得いかないみたい)個人的にはシリーズでまた読みたい感あり。


内容(「BOOK」データベースより)
県警本部捜査四課のエースだった片桐誠一は、情報漏洩の疑いで左遷された。十年後、誠一は県警本部から流出した捜査員名簿を入手する。捜査員名簿の出所を暴けば、過去の濡れ衣を晴らせると、誠一はひとり捜査に乗りだす。しかし他部署の応援で拳銃のやらせ捜査を命じられ、顔見知りの暴力団幹部、刀根剛に協力を求める。ちょうどその頃、誠一の息子、遼平は職にあぶれたあげく、090金融に手をだして返済地獄に苦しんでいた。巨大組織に狙われた三人は絶体絶命の窮地を脱出できるのか。貧困と格差が渦巻く現代の闇をえぐる、新たな警察小説の誕生!


2014年11月8日土曜日

うそつき 戸松 淳矩

全く覚えていない。。レビューの評価も高いのに。。
また借りよう。。


内容(「BOOK」データベースより)
私の苦心の自信作が、外国作家の作品に酷似している…?!舌先三寸で生きる男が、死者のバッグを盗んだばかりに、嘘に嘘を塗り重ねる危険な綱渡りを演じることに…日本推理作家協会賞を受賞した著者が、ガラリと作風を変え、さり気ない描写の中にミステリの企みを宿した待望の受賞後第一作である。


2014年11月6日木曜日

ライツ・オン!: 明治灯台プロジェクト  土橋 章宏

ある意味時代小説なんだけど、さくさく楽しく読めます。
今のビジネス小説とちと似ている。

だけど、問題の難しさや達成感がまだ分からず、人間模様と歴史小説に
結局なっているのがちと残念。

内容(「BOOK」データベースより)
明治2年、日本を「未開の国」と見下すお雇い外国人リチャードと、ハーフゆえに日本で爪弾きにされてきた通訳の丈太郎は、船の故障で長期滞在することとなった長崎の伊王島で、佐賀藩の天才発明家・田中久重や伊王島の村人らと条約で定められた洋式灯台の建設に取りかかる。言葉と文化の違い、頑迷な日本の役人、想定外のトラブルなど立ちはだかる困難の前に孤島に光を灯すことはできるのか?



2014年11月4日火曜日

トラップ・ハウス  石持 浅海

もともとこういったワンシュツエーションミステリーがお得意の
作者なので期待感大で読んだけど、それほどドスンとは来なかった。

正直、みんながパニクッている様子や、殺人が次々と起こる様子に
現実感というか、納得がいかず、淡々と読んでしまった。
無理がある、というのか。

結局犯人や動機や謎解きの部分が今一つ曖昧で、読後感はあまりよろしくない。。

内容(「BOOK」データベースより)
大学卒業旅行としてトレーラーハウスでの一泊のキャンプを計画した男女9人。だがドアを閉めた瞬間、トレーラーハウスは脱出不能の密室と化した。混乱のなか1人が命を落とし、悪意に満ちたメッセージが見つかる。次々と襲いかかる罠を仕掛けたのは、いったい誰か?果たして生きてここから出られるのか?本格ミステリーの原点に立ち返った著者の新たなる傑作!