2009年1月25日日曜日

作家小説 ~ 有栖川 有栖

作家にまつわる短編集。

また、著名な作家の人たちはこの手の小説を一回は出すから
そのイメージで読んだらいいかも。

内容的には軽くて、サクサク読める感じ。

後にも残らずそのままなんでもいいから読み倒したい人にはどうぞ。
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2009年1月22日木曜日

失われた町 ~ 三崎 亜記

プロットも装丁もうまいけど、肝心の中身は、、。
いや、面白いんだろう、最後まで結構ぐいぐい読んだから。

でもプロットが複雑すぎて、なんども読み返したり、言葉の意味を
確認するのに気がとられた。
純粋に作品に入り込めなくて残念。
おそらく、説明や雰囲気を伝えるのに少し失敗したのかと思われ。

同じような複雑な世界の話の「図書館戦争」はそのあたりがうまかった。

ただ、三崎先生のいつもの話なので、三崎ファンにはどうぞ。
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内容(「BOOK」データベースより)
30年に一度起こる町の「消滅」。忽然と「失われる」住民たち。喪失を抱えて「日常」を生きる残された人々の悲しみ、そして願いとは。大切な誰かを失った者。帰るべき場所を失った者。「消滅」によって人生を狂わされた人々が、運命に導かれるように「失われた町」月ケ瀬に集う。消滅を食い止めることはできるのか?悲しみを乗り越えることはできるのか?時を超えた人と人のつながりを描く、最新長編900枚。

2009年1月19日月曜日

パーク・ライフ ~ 吉田 修一

つくづく私には芥川賞は向かない、そう感じた作品。
何が面白いのかまったく分からず、なんでこれが賞をとったのかも
分からない。。

きっとすばらしい文学作品なんだろうけど、、、どーでもいい、
そんな感じ。
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内容(「BOOK」データベースより)
他人だから、恋がはじまる。東京のド真ん中「日比谷公園」を舞台に、男と女の“今”をリアルに描いた最高傑作!芥川賞受賞作。

2009年1月16日金曜日

まず石を投げよ ~ 久坂部 羊

医療系のサスペンスなんだけど、いまひとつ最後まで
盛り上がりに欠けた。。
一つの医療ミスをとことん追うわけでもなく、善悪が決まっているわけでも
なく、なんかいろんな仕掛けを出しまくって、それら全てが滑っている
そんな感じ。

消化不良の作品、。。
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内容(「BOOK」データベースより)
外科医・三木達志は医療ミスを告白し、患者の遺族にみずから賠償金支払いを申し出た。これに究極の誠意を感じたライター・菊川綾乃は取材に乗り出すが、「あれは殺人だった」との手紙が舞い込む。不倫、自殺、テレビでの医師を使った心理実験、墜落願望。現代人の闇をえがく医療ミステリー。

2009年1月15日木曜日

図書館戦争 ~ 有川 浩

前評判は聞いていたけど、こんなに面白いとは!!

ドラマが好きな人、アニメが好きな人はものすごくはまる。
そうでない人も、このありえない状況と日常が交差した
完成度の固い小説の虜になる。

連作ものなので、それぞれでオチがあるけど、ある一つの
焦点が見え隠れして、最後の最後でそれが分かった瞬間に
思わず涙が。。

絶対読んで。馬鹿にしないで。
(これ、シリーズもので全4巻あります。2月くらいに順次レビューを書きます)
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内容(「BOOK」データベースより)
正義の味方、図書館を駆ける!―公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が成立・施行された現代。超法規的検閲に対抗するため、立てよ図書館!狩られる本を、明日を守れ。

2009年1月13日火曜日

裁判員法廷 ~ 芦辺 拓

欧米で言う陪審員、日本でいう裁判員制度を見据えたタイムリーな小説。
短編集なので、それぞれの立場展開で楽しめる。

単に、時期あわせの作品かと思いきや、内容も筆力もあり
普通の小説としても完成度が高い。

また、自分なりの考えを求められる作品もあり、裁判員になった人に
は是非読んでもらえるといいかも。
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内容(「BOOK」データベースより)
有罪、それとも無罪?被告人の運命は、あなたたち六人に委ねられた。いわくありげな裁判員たち、二転三転する評議、そして炸裂する究極のどんでん返し!裁判員制度のすべてがわかる、傑作リーガルサスペンス。

2009年1月11日日曜日

ヴァニシングポイント ~ 奥山 貴宏

闘病生活の末、死んでしまったライターの方の自叙伝、そして遺作。
ドキュメンタリーの要素もあったので、最後まで面白く
そして深い話になった。

ハチャメチャぶりな仕事と、堅実な考えが入り混じり、マスコミや
ライター家業の内幕を存分に書き連ねている。

友だちとの絡みのシーンなどはなんとなく男友達の深さを感じて
それはそれで楽しめた。

マスコミの仕事と青春系が読みたい人は是非。

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出版社 / 著者からの内容紹介
余命わずか、ガン末期の「オレ」が語るバイク、ドラッグ、クラブ、そして友人イデイ…肺ガン!)B期、余命2年を宣告された著者が、闘病記「31歳ガン漂流」「32歳ガン漂流エボリューション」につづけて放つ自伝小説。J・ケルアック「路上」へのオマージュをこめたノンフィクション・ノベル!

2009年1月10日土曜日

トレーナー (C・NOVELS BIBLIOTHEQUE) 織田 淳太郎 (著)

なんとなく格闘ものを読みたくなって借りたけどぜんぜん格闘シーン
はでてこないで、何気にミステリーっぽい仕上げになっていた。

でもその中途半端な薄さのせいで、結局どちちも完成度は低い。。
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内容(「BOOK」データベースより)
天才ボクサー藪一也の世界タイトル挑戦が決定すると、元トレーナーの倉本は異常なまでの深い絶望感に包まれた。無理だ、今の藪では勝てない、最強の王者ケニーに再起不能にされてしまう。藪も、おれも、おしまいだ…。ボクシングという魔物に精神を蝕まれている倉本は、世界戦前日、ケニーに会いに行く―。そして、試合当日、思いもかけない出来事が!?大傑作ミステリー誕生。

2009年1月9日金曜日

許さざる者 ~ 笹本 稜平

どっかの映画と似たようなタイトルだけど
中身は思いっきり違う。

実はこれ、2度目の読書なんだけど、それを借りた当初は思い出せなかった。
つまりそのくらいの作品ってこと。

(前のレビューでベタほめだったら怖い。。)
オチはドーデもいい感じで、ちと強引。
リズムはいいので最後まであっさり読めるけど、ミステリーとしては
お勧めしないなあ。。
でも、他のレビューの評価は高い。


内容(「BOOK」データベースより)
フリーライター深沢章人の兄が自殺して六年後、彼のもとをひとりの弁護士が訪れる。その時、初めて章人は、兄が死の三日前に結婚していたことと、多額の保険金がかけられていたことを知る。その死に不審を覚えた章人は、兄の死ぬ直前の足取りを辿り、「母の死の真相を調べる」という兄の遺志を継ぐため故郷へと向かう。そこで彼が掘り起こしてしまったものとは…。話題作『越境捜査』の著者が描く、慟哭の物語。

2009年1月8日木曜日

ドキュメンタリーは嘘をつく ~ 森 達也

久しぶりの「メディア論」を考える作品。
オウム真理教のドキュメンタリーを撮った監督といえば分かりやすい。

その方のドキュメンタリーとはなんぞや、というテーマを俗っぽく
説明している。
なんで堅苦しくなく、正直ベースの面白い本質論になっている。

映像についていろいろ考えるところがある方はどうぞ
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内容(「BOOK」データベースより)
ドキュメンタリーとは事実の客観的記録である―ほんとうにそうなのだろうか?すべての映像は、じつは撮る側の主観や作為から逃れることができない。ドキュメンタリーを事実の記録とみなす素朴で無自覚な幻想からは、豊かな表現行為は生まれようがない。だが、撮ることに自覚的で確信犯的な作品の中には、観る側の魂を鷲づかみにしてきたものが多々ある。本書は、ドキュメンタリーというものが拓いてきた深甚な沃野に向き合い、その悪辣で自己本意で、自由で豊潤な表現世界の核心へと迫るものである。たんなる映画作品論ではない。この現実世界の見方そのものを揺さぶる鮮烈な論考である。

2009年1月7日水曜日

あの夏にすべてを賭けて ~ 森永 洋一

この本を借りた経緯はまったく覚えていない。。。
湘南の話だからなのかなあ。。

内容も救いがなく、純愛でも究極でもないグダグダ系。
ものすごい分厚い長編だっただけに途中で何度もやめようかと
思ったけど、オチがどうしても気になり、最後まで読んでしまった。

で、大後悔。。

おすすめは当然しないけど、勇気がある方はどうぞ
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2002年、サッカーWカップが終わった直後の7月。鹿児島出身で湘南辻堂の大学生、主人公の慎一。彼の親友で鹿児島の大学生、大輔。大輔の恋人、美奈子。3人はネリヤ島(奄美大島)を訪れた。そこで慎一は謎の美女と出会い一瞬に彼女の虜になり南の島での恋を夢見る。でも運命はそれを許さなかった。慎一は彼女にいざなわれるように哀しみの世界に足を踏み入れてゆく。一方、大輔と美奈子の関係も慎一の登場で変化してゆく。3人は愛と友情という普遍のテーマに直面して、哀しみの世界へと引き込まれてゆく。
想像のできない意外性のあるストーリー展開、理詰めなストーリー構成、丁寧な文体と細かな描写で読む者を哀しみの世界に引きずり込んでゆく。超ド級の切なさが全編に溢れる究極の純愛ストーリー。


2009年1月6日火曜日

灰色のピーターパン― (池袋ウエストゲートパーク (6)) ~ 石田 衣良

表紙の女の子とはまったく関係ないいつもの面白話

まあ、このIWGPが好きじゃないとどーしようもない
軽さだけと、個人的には結構読んでいて、おそらくほぼ
全シリーズ読破したかも。

内容は正直言及するようなシリーズじゃないけど、
何も読む本がなくて、ちょっと楽しみたい方はどうぞ。


内容(「BOOK」データベースより)
盗撮映像売買で恐喝されるハメになった小学生、足に障害を負った兄の敵を討つために復讐を誓うブティック販売員、幼児誘拐事件に巻きこまれた園児救出劇。トラブル続きの“ネバーランド”を描くシリーズ第6弾。


2009年1月5日月曜日

その男、保釈金三億円也。宮崎 学 (著), 田中 森一 (監修)

これもまたすごいノンフィクションモノ。
本当に怖い話ってごろごろあるんだなーというオチ。

マスコミの暴走とさらに警察の偽造は日常かも、と思わせる話。
これは読み応えあり。



内容紹介
宮崎学、初の本格警察小説を獄中の田中森一が監修!
日本の警察・司法は、どれほど構造疲労と腐食に満ちた組織なのか? 現実に起こった事件を題材にしたフィクションで、宮崎学が警察・司法の実態を世に問うた。
リフォーム詐欺事件がマスコミを賑わせていた2005年、愛知県警でも同種の事犯を摘発すべく、とあるリフォーム業者の内偵を開始していた。そのリフォーム業者の経営コンサルタント・浅岡裕二が、かつて暴走族に在籍したという過去から、県警暴力団対策課は当該業者を暴力団フロント企業と断定。専門外の詐欺事件について、ろくな捜査もしないまま多数の社員を詐欺容疑で逮捕したのだった。だが、ほどなく捜査、取調は暗礁に乗り上げ、不起訴を連発……。容疑者、警察、検察、がそれぞれの思惑から死闘を繰り広げた結果、警察不祥事までもが公判で明らかになってゆく。
「突破者」と「闇社会の守護神」がコンビを組み司法警察の闇に切り込む!

妖怪といわれた男 鳥居耀蔵 ~ 童門 冬二

久しぶりの歴史モノ
改革の手法は今でも通じるものがあるけど、なんとなく
同じとトーンの繰り返しなので、途中で飽きてしまいました。。

やっぱり歴史好きじゃないと難しいのかなあ。。



出版社/著者からの内容紹介
江戸幕府の屋台骨がきしみ始めた1841年、老中・水野忠邦の側近として「天保の改革」の指揮をとり、その苛斂誅求ぶりに民の反感を一身に背負った“妖怪”こと鳥居甲斐守耀蔵の実像に迫る書きおろし時代小説。
  “歴史は今を映す鏡である”の言葉どおり1841年ゆるみきった江戸幕府の屋台骨を再構築すべく老中・水野忠邦は「天保の改革」を強行。その最前線で指揮をとった目付鳥居甲斐守忠耀(耀蔵)はその徹底した施策に民の反感を一身に背負った。“株仲間解散令”しかり庶民の“奢侈禁止令”しかり。あげくは洋学を排し、“蛮社の獄”をひきおこす。かくまでして反感を買い“妖怪”と怖れられた男の実像に迫る。
 “国を改めるとは”民に媚びれば改革の実は上らず、その施策を強行すれば人心は離れる。現代の国政改革にも通じる国家大計の困難を幕末の改革者・鳥居耀蔵の生き方から説きおこす書きおろし時代小説最新作。


2009年1月4日日曜日

流星の絆 ~ 東野 圭吾

(あえて一般書評はナシで。本のリンクも掲載しません。。)


この本を読んだのは3冊前にも書いたように11月。
ドラマが始まった直後だった。

東野作品はほぼ全て書かさず読んでいるから期待したけど、、、、。
結果最悪。

このオチでいいなら何でもありじゃん、というオチ。
これはほとんどのレビューでも書いてあるので、逆に
「そこまでひどい作品ってどんな感じ?」
という意味合いで読むのはあり。

2009年1月3日土曜日

エイジ~ 重松 清

重松作品でよくある連作系、少年系の話。
なので、改めて読むというか、古典を読むに近い今日この頃。

ものすごく有名な作品なんだけど、おっさんが改めて読むような
話ではなく、中高生が読むとちょっといいかも、というよくある展開。

ちょっと飽きてきているのかも。。
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内容(「BOOK」データベースより)
ぼくの名はエイジ。東京郊外・桜ヶ丘ニュータウンにある中学の二年生。その夏、町には連続通り魔事件が発生して、犯行は次第にエスカレートし、ついに捕まった犯人は、同級生だった―。その日から、何かがわからなくなった。ぼくもいつか「キレて」しまうんだろうか?…家族や友だち、好きになった女子への思いに揺られながら成長する少年のリアルな日常。山本周五郎賞受賞作

2009年1月2日金曜日

ねじの回転―February moment ~ 恩田 陸

ものすごい超大作。
正直何度もやめようと思ったけど、続きが気になって
とうとう最後まで読んでしまった。

なので微妙な作品ではある。
歴史に興味がないとダメだし、タイムスリップものが
好きじゃないとダメだし、恩田ワールドに慣れていないとダメ。

結構読む人を選ぶけど、選ばれた人は楽しめる、そんな作品


出版社 / 著者からの内容紹介
過去を変えることはできるのか。
人類を悲惨な運命から救うため、時間遡行装置による歴史の介入点に選ばれた1936年2月26日、東京。歴史を修正すべき安藤大尉には別の思惑が…。渾身の歴史SF長編!(解説・田中啓文)

2009年1月1日木曜日

君の望む死に方~ 石持 浅海

* すみません、この本から連続で5冊分書き忘れた本があったので
まとめて1月分で書きます。読んだのは11月です。。

結構考えて作ったと思いきや、展開は薄々。
最後の1行が想像できる読者が多いと思う。自分も予想通りだった。

ただ、内容は悪くないし、小説自体で飽きることはない。
映像化もされているので、よくできた2時間ドラマのシナリオのよう。


内容(「BOOK」データベースより)
膵臓ガンで余命6ヶ月―。“生きているうちにしか出来ないことは何か”死を告知されたソル電機の創業社長日向貞則は社員の梶間晴征に、自分を殺させる最期を選んだ。彼には自分を殺す動機がある。殺人を遂行させた後、殺人犯とさせない形で―。幹部候補を対象にした、保養所での“お見合い研修”に梶間以下、4人の若手社員を招集。日向の思惑通り、舞台と仕掛けは調った。あとは、梶間が動いてくれるのを待つだけだった。だが、ゲストとして招いた一人の女性の出現が、「計画」に微妙な齟齬をきたしはじめた…。