2011年12月30日金曜日

刑事のまなざし 薬丸 岳

読み応え十二分。
特に最後に向かって連作のような流れで続いていくけど、それぞれの話しにも
深みがあり、長編にできるよう味わいがある。
でも気のせいか、最後の話がちと主人公への心変わりというか、書き方なのか、、
正直よくわからないけど、ちょっと心が離れた。

なぜだろう、、。でも話しは面白いし、すっきりもする。


内容(「BOOK」データベースより)
『オムライス』…内縁の夫が焼け死んだ台所の流しの「オムライスの皿」、『黒い履歴』…クレーンゲームのぬいぐるみ「ももちゃん」、『ハートレス』…ホームレスに夏目が振舞った手料理「ひっつみ」、『傷痕』…自傷行為を重ねる女子高生が遭っていた「痴漢被害」、『プライド』…ボクシングジムでの「スパーリング」真剣勝負、『休日』…尾行した中学生がコンビニ前でかけた「公衆電話」、『刑事のまなざし』…夏目の愛娘を十年前に襲った「通り魔事件」、過去と闘う男だから見抜ける真実がある。薬丸岳だからこそ書けるミステリーがある。

2011年12月29日木曜日

内部告発者 滝沢 隆一郎

これも江上先生っぽい形で展開していくけど、深みは新鮮味という意味ではちと弱い。
主人公に肩入れしにくい書き方というところと、リズムがまだ慣れていないので
テーマがありがちなだけどちと読むのがつらくなる。

内容(「BOOK」データベースより)
二〇〇三年、五大グループへの再編を終えた損保業界。中堅の渋谷火災(略称シブカジ)を揺るがす事件が起こった。同社の内部資料を入手した経済誌が、不正融資を暴露したのだ。雑誌には、同社が子会社を通じ、闇金融にも資金を融資する卸し専門のファイナンス会社への資金提供をしていることが暴露されていた。記事を証拠づける資料として、最高経営会議議事録のコピーと思われる写真まで掲載されていた。社内中枢部からの内部告発は明らかだった。法王と畏怖される渋谷火災会長・藤田想太郎は、前副社長の仲田希一が内部告発したに違いないと、損害賠償請求を起こす。仲田は潔白を主張し、若い弁護士羽根田潤とともに渋谷火災との闘いに挑んだ。第1回ダイヤモンド経済小説大賞受賞作。

2011年12月27日火曜日

殺気! 雫井 脩介

切り口もテーマーも面白いんだけど、なぜかつまらなくなるタイミングが出てくる。
最後に向かっていく流れも途中途中で分断され、一気に深く入り込むことができない。
なぜだろう。。


内容(「BOOK」データベースより)
大学生のましろは、12歳のとき、何者かに拉致、監禁された経験があった。無事に保護されたが、犯人は不明のままだ。今、当時の記憶はない。というのも、ひどいPTSDを抱えたため、催眠療法を受け、その出来事を頭に封じ込めてしまったからだった。そのためか、ましろには特異な能力があった。防御本能が極端に強く、周囲の「殺気」を敏感に感じ取ってしまうのだ。ましろの不思議な力に興味を持ったタウン誌記者の次美は、彼女の過去を調べ始める。やがて、拉致・監禁の真相が明らかになるとき、新たに恐るべき事件が…。


2011年12月26日月曜日

小学五年生 重松 清

うーん。。飽きている。。
もうすべてがわかりきったリズムと内容。
確かにつまらないわけでもないし、読みたくないわけでもないんだけど
一時期の赤川先生とか内田先生の小説を読んでいる雰囲気に近い。

もうしばらく読まなくていいか。。

内容(「BOOK」データベースより)
十歳もしくは十一歳。男子。意外とおとなで、やっぱり子ども。人生で大事なものは、みんな、この季節にあった。笑顔と涙の少年物語、全17編。

2011年12月23日金曜日

さらば銀行の光 江上 剛

なんか江上先生の作品は同じようか系になってきたなあ。。
このモチーフもう使いきった感がある。

だけど内容も展開もリズムもいいのは確か。
読んでいて飽きることなく一気に最後までいく。
ただ、一気にいくのは一つの安心感とおなじみの内容ではあるので
そろそろまったく違う形が読みたい今日この頃。

内容(「BOOK」データベースより)
働くことで、大きくなる。そんな時代が、確かにあった。裏切りの横領、不毛な派閥闘争、狎れあいの大蔵省接待、インサイダーの悲劇。行内の腐敗は、隠蔽不能な状況にまで悪化していた。事なかれ主義に淫する上層部の、絶望的な迷走。そして訪れた運命の日―「泣き虫」広報部次長の上杉は、熱涙とともに決起する。


2011年12月21日水曜日

東京難民 福澤 徹三

いや~よくあるいい展開とか意外な展開とかまったくなくて
本当によくある一般の落ちていく姿をリアルに描いています。

小説だと少しばかり現実とは違ういいこととか言い人とか登場
させるだろうけど、これはまったくなし。
なので甘い気分で大学生活を送って言う人にはぜひ読んで欲しいけど、、
読まないからこうなるんだろうな。



内容(「BOOK」データベースより)
金のねえ奴は、野たれ死ね。それがこの街の掟だ。―私立大学の3年生、時枝修はある日、学費の未払いを理由に大学を除籍される。同時に両親からの仕送りが途絶え、実家との連絡もつかなくなった。なにが起きたのかわからぬまま、修はやむなく自活をはじめるが…夢をかなえるはずの大都会には、底なしの貧困と孤独の荒野が広がっていた。平凡な大学生の転落と放浪を通じて、格差社会の傷口をえぐる青春巨篇。



2011年12月19日月曜日

僕は長い昼と長い夜を過ごす 小路 幸也

いい意味で何でも当たりになる小路作品。
今回も小粒ながらしっかりと面白くがっかりさせない最低の
ラインはオーバーしている。

テーマというか背景はものすごく暗いし、最後の最後のオチは
深く考えさせられるけど、それ以外は軽いタッチで面白く
進んでいく。

テーマやドキドキ間も面白いので、休日一気読みしたいときには是非。


内容紹介
ミステリ・青春・家族etc… 少し奇妙で胸を打つ小路ワールド最新作。僕の一日は五十時間起きて二十時間眠る。拾った二億円と謎の〈種苗屋〉ナタネさん。奪還屋、強奪屋。 非二十四時間睡眠覚醒症候群。15年前、強盗に殺された父親。ゲームプランナーとしての経験。すべてのピースを活かして、周りのひとたちを守るんだ。 50時間起きて20時間眠る特殊体質のメイジ。草食系でのんびりした性格に反し、15年前、父親を殺されたというハードな過去の持ち主。現在はゲームプランナーをしつつ、体質を活かした〈監視〉のバイトをしている。だが、そのバイトのせいで二億円を拾ってしまい、裏金融世界の魔手に狙われる羽目に。メイジは戸惑いながらも知恵と友情を武器に立ち向かうが、この利とも枷ともなる体質が驚愕の事態を招く。

2011年12月18日日曜日

ツリーハウス 角田 光代

祖母と孫のちょっと微妙な距離感で進む展開。
過去と未来を行ったりきたりしながら、小気味よく
コネタをはさんで飽きさせない。

人間くさい話しが随所に出てくるので、少しばかり悲しくなるけど
深い闇に行くわけではないのの角田先生の作品の中ではある程度安心して
読める。

内容(「BOOK」データベースより)
謎の多い祖父の戸籍、沈黙が隠した家族の過去。すべての家庭の床下には、戦争の記憶が埋まっている。新宿角筈『翡翠飯店』クロニクル。


2011年12月15日木曜日

リブート! 福田 和代

エンジニア視点というのが面白かったのと、この事件の背景が結構有名な
金融システムトラブルと重なったので、ドキュメンタリー的側面もあった。

非常に充実さらにドキドキと今までにない金融経済小説のきり方で
この作者のいろんな作品にも期待が持てる。

内容紹介
銀行の取引システムを支える技術屋たちの奮闘を描く。統合を控えた2つの銀行の、違うタイプのエンジニアが最後に得るのは不信か友情か。度重なるトラブルに立ち向かう熱い人間ドラマ。期待の超大型新人が、毎日を懸命に生きるサラリーマンにエールを贈る!





2011年12月10日土曜日

黄金坂ハーフウェイズ 加藤 実秋

なんか主人公が抱えている闇とまで行かない影を最後まで解き明かすことは
できなかったけど、単なる短編をちょこちょこ読んでいる分には面白いかも。

登場人物の設定やキャラに比重を起きすぎている感もあるので、中身はさておき
な流れだけど、漫画や映画にはしやすいかも。


内容(「BOOK」データベースより)
江戸情緒とほのかなフランスの香り、東京の新名所、黄金坂。裏通りのバー、HOLLOW―会員制なのに立ち呑み、しかも昼酒限定―ここを事務所代わりに素人探偵を始めることになった就職浪人の隼人と、同級生の楓太&謎のバーテンダー、イズミ。賑やかでバカみたいで「あのころ」みたいに楽しい日々。だが…。

2011年12月9日金曜日

早春の化石 柴田 哲孝

やばい、、まったく記憶にない。。。
読んでいない可能性大。
また借りるか。。


内容(「BOOK」データベースより)
“二年前に殺された姉の遺体を捜してほしい―”福島の私立探偵・神山健介は東京から来た雑誌モデル・中嶋佳子から依頼を受けた。ストーカーが自分と瓜二つの双子の姉を殺害。身元不明の犯人は自ら命を絶ち、未だ姉の遺体も発見されていない。手がかりは、男が死の直前白河を訪ねていたこと。そして、姉が土の中から呼ぶ声が聞こえる、という依頼人の話だけだった。雲をつかむような依頼を受けて、神山は調査を開始する…。やがて、男の過去が明らかになるとき、戦前から続く名家の闇が浮上する!注目の気鋭が描く長編ハードサスペンス。


2011年12月5日月曜日

不連続の世界   恩田 陸

やばい、、、あまりの内容の薄さに途中で投げ出してしまった。。。
ドキドキポイントやグイグイポイントを見つけられないまま
わからない世界から逃げ出してしまいました。

恩田先生の世界はこれがあるから難しい。。


内容紹介
妻と別居中の多聞を、三人の友人が「夜行列車で怪談をやりながら、さぬきうどんを食べに行く旅」に誘う。車中、多聞の携帯に何度も無言電話が・・・・・。友人は言った。「俺さ、おまえの奥さん、もうこの世にいないと思う。おまえが殺したから」(「夜明けのガスパール」)他4篇、「月の裏側」の塚崎多聞、再登場。恩田陸のトラベルミステリー!

2011年11月30日水曜日

感染列島 パンデミック・デイズ 吉村 達也

結構テーマも展開も面白いんだけど、途中から無理な設定と
構成になってくる感があり。
これ、どういう話にもっていきたいの?と聞きたくなるような
強引な流れで、感染するのかしないのか、世界がパニクルのか
ももうどうでもよくなってきて、ウイルスありきのこじんまりとして
話しになってきている。

そして最後も。。という感じです。

内容紹介
弱毒性豚インフルエンザが初めてフェーズ4を突破したあと、世界は強毒性H5N1型鳥インフルエンザの本格的な流行に脅えていた。
そんな時期、人気作家の神崎慧一は恋人を棄ててまで新作の取材に没頭する。
小説のテーマは致命的な新型ウイルスによる世界大感染=パンデミック!
ところが海外から帰国直後に、慧一自身が猛スピードで死に陥る感染症状を発症した。彼とウイルスの接点は、
ノルウェーが生んだ世界的画家エドヴァルド・ムンクの名画『叫び』。
人類を救うために戦う医療チームは、生物の概念を超えた恐るべきウイルスの姿を捉えた!
内容(「BOOK」データベースより)


2011年11月29日火曜日

ブック・ジャングル 石持 浅海

これ、、、ちょっとテーマと設定にすべてをかけた感じで、中身は薄いっす。。
一方的におにごっごが起こって死ぬか生きるかを長々とおいかけ、最後の最後は
そんなオチだよねね、、、という感じで終わります。

深夜ドラマとかの一発勝負で作る急ごしらえな話し、って感じです。
こちらの先生はいつも設定命の小説が多いので仕方ない面があります。。

内容(「BOOK」データベースより)
逃げろ、知力と体力の限りを尽くして。閉鎖された市立図書館に忍び込んだ男女5人を猛烈な悪意が襲う。


2011年11月25日金曜日

傍聞き 長岡 弘樹

これ、賞をとっただけあります。
ドラマ映画化できそうで、すぐ情景が頭に浮かんでくるよくできた
推理小説ばかりです。
なぞというか、なぜ?という切り口でグイグイ引き込まれたり、
わかってはいるけどもっと知りたいという流れの短編が多い。

単純に生死があってなぞがある、という話ではないので、是非。


内容(「BOOK」データベースより)
患者の搬送を避ける救急隊員の事情が胸に迫る「迷走」。娘の不可解な行動に悩む女性刑事が、我が子の意図に心揺さぶられる「傍聞き」。女性の自宅を鎮火中に、消防士のとった行為が意想外な「899」。元受刑者の揺れる気持ちが切ない「迷い箱」。まったく予想のつかない展開と、人間ドラマが見事に融合した4編。表題作で08年日本推理作家協会賞短編部門受賞。

2011年11月22日火曜日

氷の華 天野 節子

これ、、2回目だな。。
でも面白かったです。
(前回の感想はあえて読まない、だって違う可能性大だから)

でも途中で訳がわからなくなって、何を正義としてみればいいのか
元々何を探していたんだっけ、というところが見えなくなる。


内容(「BOOK」データベースより)
専業主婦の恭子は、夫の子供を身篭ったという不倫相手を毒殺する。だが、何日過ぎても被害者が妊娠していたという事実は報道されない。殺したのは本当に夫の愛人だったのか。嵌められたのではないかと疑心暗鬼になる恭子は、自らが殺めた女の正体を探り始める。そして、彼女を執拗に追うベテラン刑事・戸田との壮絶な闘いが始まる。長編ミステリ。


2011年11月21日月曜日

インビジブルレイン 誉田 哲也

シリーズものですが、これだけでも十二分に楽しめます。
刑事ものとして、官僚ものとして、組織ものとしていろんな角度で
楽しめます。

ただ、欲を言えばネタがもう少し深堀していると後味というか
読後感がよかったかも。



内容(「BOOK」データベースより)
姫川玲子が新しく捜査本部に加わることになったのは、ひとりのチンピラの惨殺事件。被害者が指定暴力団の下部組織構成員だったことから、組同士の抗争が疑われたが、決定的な証拠が出ず、捜査は膠着状態に。そんななか、玲子たちは、上層部から奇妙な指示を受ける。捜査線上に「柳井健斗」という名前が浮かんでも、決して追及してはならない、というのだが…。幾重にも隠蔽され、複雑に絡まった事件。姫川玲子は、この結末に耐えられるのか。

2011年11月20日日曜日

いとま申して―『童話』の人びと 北村 薫

もったいない。。
ほとんど読めずに返してしまった。。。
きっと面白いはずだったのに。。

内容(「BOOK」データベースより)
若者たちの思いが集められた雑誌「童話」には、金子みすゞ、淀川長治と並んで父の名が記されていた―。創作と投稿に夢を追う昭和の青春 父の遺した日記が語る“時代”の物語。

2011年11月19日土曜日

いつか陽のあたる場所で 乃南 アサ

まず過去のテーマがすごい。
そしてそこにはあまり深堀せずに女性二人の行き方や日常を淡々と
つづりながら飽きさせないのがもっとすごい。

やろうと思えばいつでも過去に固執してもっとすごくそして
ドキドキするような展開もできたのに、そこはエッセンスとして
触れる程度で済ませた。
その思い切りと腕に感嘆。

内容(「BOOK」データベースより)
小森谷芭子29歳、江口綾香41歳。ふたりにはそれぞれ暗い過去があった。絶対に人に知られてはならない過去。ふたりは下町の谷中で新しい人生を歩み始めた。息詰まる緊張の日々の中、仕事を覚え、人情に触れ、少しずつ喜びや笑いが出はじめた頃―。綾香が魚屋さんに恋してしまった!心理描写・人物造形の達人が女の友情に斬り込んだ大注目の新シリーズ。ズッコケ新米巡査のアイツも登場。


2011年11月15日火曜日

木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか 増田 俊也

続けてこれも読んでみました。

木村先生のすごさはどの本を読んでも統一されていて、
そしてそこに書かれているすべてに「力道山のプロレスを
しなければよかったのに」とまとめられている。

本当にすごい柔道家だったんでしょう。
悪口をどの本も書かれていないことからもわかる。
そしてこの本でも冷静に事実だけど書き綴り、そして数字や著名人の
証言でですごさをあらわしている。

つくづくもったいない、そしてこういう日本人だいっつも損をする。
そんな感じ。

出版社/著者からの内容紹介
昭和29年12月22日----。プロ柔道からプロレスに転じた木村政彦が、当時、人気絶頂の力道山と「実力日本一を争う」という名目で開催された「昭和の巌流島決戦」。試合は「引き分けにする」ことが事前に決められていたものの、木村が一方的に叩き潰され、KOされてしまう。まだ2局しかなかったとはいえ、共に生放送していたテレビの視聴率は100%。まさに、全国民注視の中で、無残な姿を晒してしまった木村、時に37歳。75歳まで生きた彼の、人生の折り返し点で起きた屈辱の出来事だった。柔道の現役時代、木村は柔道を殺し合いのための武道ととらえ、試合の前夜には必ず短刀の切っ先を腹部にあて、切腹の練習をして試合に臨んだ。負ければ腹を切る、その覚悟こそが木村を常勝たらしめたのである。約束を破った力道山を許すことができなかった木村は、かつて切腹の練習の際に使っていた短刀を手に、力道山を殺そうと付けねらう。しかし、現実にはそうはならなかった......その深層は? 戦後スポーツ史上、最大の謎とされる「巌流島決戦」を軸に、希代の最強柔道家・木村政彦の人生を詳\xA1

大山倍達外伝―「証言」で綴るゴッドハンド70余年の軌跡 基 佐江里

昔何気に格闘ものを読んでいたけどその裏話を見ているよう。
今まで読んだ大山館長の自伝の中では一番自然に思えた。

ものすごくあがめるわけでもなく、ひどい人物として描くわけでもなく。
適度にいい部分は出すけど、どちらかというと、愛すべき人物として
しっかり描いている。



内容(「BOOK」データベースより)
活字メディアから大山倍達の実像に迫る。『月刊ワールド空手』に長期好評連載!極真カラテ創始者にして希代の巨人の肖像。「大山倍達総裁のちょっとイイ話」。


2011年11月9日水曜日

麻酔科医 江川 晴

あまり期待していなかった割にはなぜか面白く読めた。
きっとリズムがいいのと、おもった程どのテーマにも
深く入り込んでいないせいかと。

よくある医療ものというきり方もあるけど、専門的になりすぎず
かといってウスウスなわけでもない。

ちょうどいい塩梅のエンタメに仕上がっている。
泣きもあり、盛り上げどこもお押さえている。


出版社 / 著者からの内容紹介
「患者の命の代弁者」麻酔科医の世界を描く

 2年間の卒後臨床研修を終えた神山慧太は、安易な動機で麻酔科を志し、南関東医療センターに就職する。しかしそこで、何日も連続で泊まり込んで寮にも帰れない、予想もしなかった勤務の厳しさに直面する。やがて一通りの作業をこなせるようになり、先輩指導医にも誉められるようになった矢先、4歳の子どもの挿管に失敗し、患者は死亡してしまう。自分は医師に向いていないのではないか――挫折感に打ちのめされた彼が向かった先は、熊本で老人介護施設を運営している祖母のところだった……。 患者の側に立つ医療とは何か? 麻酔科医の本分とは? 脚光を浴びることの少ない麻酔科医にスポットを当てた異色の医療小説。



2011年11月6日日曜日

気をつけ、礼。 重松 清

なんかもう飽きてしまったのか、このトーン。。
非常によくあるパターンの連続で、正直記憶に残ることも
なかった。。

長編のどっしりとしたやつを読むしかないか。


内容(「BOOK」データベースより)
僕は、あの頃の先生より歳をとった―それでも、先生はずっと、僕の先生だった。受験の役には立たなかったし、何かを教わったんだということにさえ、若いうちは気づかなかった。オトナになってからわかった…画家になる夢に破れた美術教師、ニール・ヤングを教えてくれた物理の先生、怖いけど本当は優しい保健室のおばちゃん。教師と教え子との、懐かしく、ちょっと寂しく、決して失われない物語。時が流れること、生きていくことの切なさを、やさしく包みこむ全六篇。


2011年11月5日土曜日

天の方舟 服部 真澄

非常にわかりやすい癒着の構造。
また今はやり、というわけでもないけど個々最近よくあった政府の
中身も良く出てくる。

自分が行ったらどうするべきかも良く考えてしまう。
やっぱり郷に入りては郷に従え、なのか。。

内容(「BOOK」データベースより)

「おいしいですね、ODAは」。女性ながらに開発コンサルタント重役にまで出世、怖いものなしの栄転、大抜擢。光を浴びて輝く黒谷七波を襲う悲劇。そこに救いはあるか。裁かれざる罪との対峙を圧倒的筆力で描く堂々の傑作長編。


2011年10月30日日曜日

殴られた話 平田 俊子

うーん。。。
エッセイを小説風に読んでいる感じ。
正直、この主人公の話はどうでもいい。
何の発展も深ぼりもオチもない。

いや、オチはあるんだどうけど、どうでもいい。
よくある女性の日記や独り言を読んでいるイメージしかない。


内容紹介
こんなに痛いのは、殴られたからじゃない! ピアニストの椎名と不倫関係にある「わたし」だが、彼には他にも女がいる・・。息が詰まるほどのディテール。一人称ならでは効果が、作品の完成度を高めている。

2011年10月29日土曜日

芸人交換日記 ~イエローハーツの物語~ 鈴木おさむ

前評判が高く、レビューも良かったので借りてみましたが、
よくある内容とよくある展開。
日記という見せ方でキャッチーにして売ってみた感がある。

本当に内容はどうでもいいというか、どこにでもあるもの。
まあ企画で引っ張った小説なので、、よさは出ないだろうなあ。
これがテレビとの差なんですね。


内容(「BOOK」データベースより)
結成11年目、いまだ鳴かず飛ばずの漫才コンビ「イエローハーツ」。これまで、コンビの今後について真剣に話すことを互いに避けてきたふたりも、気がつけば30歳。お笑いに懸ける思いは本気。でももう後がない。だから何とかして変わりたい。そう思ったふたりは、「交換日記」を使ってコミュニケーションを取り始めた。お互いの本音をぶつけ合うために―。カリスマ放送作家・鈴木おさむだから描けた、売れない芸人たちのリアル青春物語。

2011年10月28日金曜日

民王 池井戸 潤

これは、、、手抜きというかさくっと書きなぐったなあ。。
政治の世界をきっちりどっぷり見せていくのかと重いきやSFものの
夢オチ系。
この設定なら何でもありになってしまうし、内容もウスウスなので
おすすめはまったくできない、
池井戸先生の本はいい作品ばかりなので、ぜひこの作品以外を読んで下さい。


内容紹介
企業小説を変革し続けてきた乱歩賞作家・池井戸潤が、
ついに政治の世界に踏み込んだ!

ある日突然、首相・武藤泰山と、武藤の大学生のドラ息子・翔の中身が入れ替わってしまう。
原因もわからないまま、やむなく泰山の変わり身となって国会に出ることになった翔。
遊んでばかりの日常を送ってきた翔には、国会でおこなわれる討論や質疑応答など、到底理解できない。
幼稚な発言を繰り返す上、首相だというのに文書に書かれた漢字すら読めず誤読を繰り返すという状況に……。
首相と息子の入れ替わりなど夢にも思わない世間では、一国の代表とは言いがたい言動に対する厳しい批判が渦巻く。
またそれと時を同じくして、泰山のまわりでは、閣僚の酔っ払い発言やスキャンダル、献金問題などが相次ぐ。
国を背負うはずの大人たちに、一体何が起こったのか―。

本物の大人とは、国を動かす政治とは何か。

胸がスカッとする、痛快エンタメ政治小説!

ファミリー・レストラン 東山 彰良

まったくわからない。。
完全に読み飛ばしました。

テーマも設定も面白くできると思うけど、負荷彫りしすぎたのか
設定をややこしくしすぎたのか、まったく頭に入ってきませんでした。。

一度立ち読みして合うと思ったら買ってください。

内容(「BOOK」データベースより)
金持ち整形外科医に誘われて瀟洒なスペインレストランを訪れた女と客たちの前で、突然店の主人は自分の首を切る。「あなたもサバイバーですか」という謎の言葉を遺して―やがて客たち全員を巻き込んだ「死」のゲームがはじまる。


2011年10月26日水曜日

連戦連敗 深井 律夫

まさに実話に基づくような記述と展開。

リアリティありありのいい経済小説でした。
交渉ごとの具体性や関連企業の描写。
本当にこういうことがあるだろうなあ、という話し方。
すべてにおいて勉強になるというか、あるあるな感じでした。

ちょっとサスペンス的な要素が入っているのがちと残念。

内容(「BOOK」データベースより)
日本産業銀行上海支店の江草雅一は、「日中が協力すれば世界最強」という信念のもと、中国投資課(通称・動物園)で日本企業の中国進出をサポートしている。デジタルカメラが世界を席巻する前夜、日本最大のフイルムメーカー・浅間フイルムは、従来型の写真(銀塩)フイルム生き残りをかけ、最後の市場を中国に求めようとしていた。しかし、先に中国進出を果たした米国系のウエスティンフイルムは、これを妨害すべく、投資銀行・モルゲンゴールデマンに杜愛蓮をスカウトする。中国民族資本・チャンスフイルムとの提携をめぐって、両社は熾烈な競争を繰り広げるが…。中国政府の思惑、背後にうごめく汚職、そして、仕掛けられた罠。巨大市場を制するのはどちらか?果たして真の勝者は誰か?世界最強のプロジェクトが始動する。長編経済小説。


2011年10月19日水曜日

悪の教典 上 貴志 祐介

さすが噂どおり

分厚い上下巻でしたけど、一気読みでした。
そんなにグロイ表現が続くわけでもなく、下巻で一気に
展開していきますが、上巻はサスペンス要素が入った上質の
ミステリーという感じ。

ただ、もっと深くて怖い貴志先生の作品はあるので、長編映画に
最適な小説っていうのが妥当かも。

内容紹介
とびきり有能な教師がサイコパスだったとしたら、その凶行は誰が止められるのか──ピカレスクの輝きを秘めた戦慄のサイコ・ホラー。2010年度「このミステリーがすごい!」第1位、「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、第1回山田風太郎賞。


2011年10月17日月曜日

愛ある追跡 藤田 宜永

内容もエピソードも展開もいい。
ただ、、オチが。。
これは連載なのか?
まだまだずーーーと続きがあるのかしら。

つまりそういうことで、最後の最後まで解決はしないです。
行く先々でエピソードがあり、それでちょっと感動する形くらいで。

消化不良だなあ。。

内容(「BOOK」データベースより)
妻子ある勤務医が殺害された。不倫関係にあった娘が殺人容疑者となり、逃亡。獣医である父親は、警察より前に娘を捜し出そうと独自に調査を進める。デリヘル嬢の運転手となり、愛猫の病気を突き止め(「男の総決算」)、娘と接触した老歌手の犬の事故に遭遇し(「愚行の旅」)、差出人不明の手紙から道を塞ぐ馬に出会い(「じゃじゃ馬」)、温泉街で少年から傷ついた野鳥を見せられ…(「再出発」)。追跡の旅を続ける獣医の叙情あふれるミステリー。

2011年10月16日日曜日

ロード&ゴー 日明 恩

ちょっと裏話し、ちょっと仕事術、ちょっと感動で、子気味いい展開と
いいリズムのいい小説です。

すべて面白要素が詰まって読みやすく、お休みのひと時に一気読みできそうです。



内容(「BOOK」データベースより)
元暴走族の過去を持つ消防隊員、生田は、周囲も認めるベテランの運転手。だが、二カ月前に異動してからは、慣れない救急車のハンドルも握らなければならなくなった。そんなある日、路上で倒れていた男を車内に収容したところ、突然、その男、悠木がナイフを手に救急隊員のひとりを人質にとる。同じ頃、警察とTV局に謎の男から犯行声明が入った。男は、悠木の家族を人質にしていることと、悠木に爆弾を持たせていることを告げ、二億円を要求する―。

2011年10月10日月曜日

無限大経営 杉田 望

すべて実話の起業、というか社長気苦労物語というか。
書き方のリズムの問題なのか、感動的な展開はないので
判明教師的な指南書として読むことが正解。


内容(「BOOK」データベースより)
裏切り、倒産危機、妻の死…。逆境を乗り越えるなかで、彼は何を手に入れたのか?中小企業経営者・起業家予備軍に贈りたいベンチャー・スピリットを奮い立たせる1冊。


2011年10月8日土曜日

名残り火 (てのひらの闇 (2)) 藤原 伊織

やばい、、、まったく読まずに返したようだ。。
記憶にない。。

また借ります。。

内容(「MARC」データベースより)
堀江の無二の友人・柿島が殺された。その謎に満ちた死に疑問を持った堀江は調査に乗り出す。そこには流通業界に横たわる新たな闇があった! 著者の遺作となった長篇ミステリー。『別冊文芸春秋』連載に加筆修正し単行本化。

2011年10月5日水曜日

雑司ヶ谷R.I.P. 樋口 毅宏

バタバタしている話しなので、そこを楽しむくらいかしら。
宗教団体の跡取りがテーマなのでその社会性とか裏話などは
随所にあってそれはそれで面白いけど、メインは跡継ぎが
暴れ巻くって、二転三転のどんでん返しがある、って感じ。

こういったテーマでぎゃちゃがちゃした作品が読みたい人は是非。

内容(「BOOK」データベースより)
一代で巨大教団を築いた雑司ヶ谷の妖怪が死んだ。新教祖就任に向けた儀式と抗争の進む「現在」と初代教祖の戦前戦中戦後の受難の「過去」が交錯する。『さらば雑司ヶ谷』『民宿雪国』著者の最新最高傑作。

2011年10月4日火曜日

誰かが足りない 宮下 奈都

それぞれが、薄いエピソード。
リズムがいいからサクサク読めてこれはこれで電車読みにはぴったり
だけどそんなに深い感動がまっているわけではないです。

重松先生の書きなぐった短編って感じかしら。


内容紹介
予約を取ることも難しい、評判のレストラン『ハライ』。10月31日午後6時に、たまたま一緒に店にいた客たちの、それぞれの物語。認知症の症状が出始めた老婦人、ビデオを撮っていないと部屋の外に出られない青年、人の失敗の匂いを感じてしまう女性など、その悩みと前に進もうとする気持ちとを、丹念にすくいとっていく。


2011年9月30日金曜日

名もなき毒 宮部 みゆき

この作品をこのタイミングで読んでいることがちと不思議。
ただ、このシリーズは前々から読んでいるのですっと入り込めた。
というか2回目のような気もする。

内容は鉄板でなんの問題もない。
分厚いけど安心して最後まで一気に読める。
ただ、それは宮部先生の筆力に依存しているせいで、何か最後の最後ですごい
感動や喜びがあるとか、心にズッシリのこる作品ってわけでもないのが少々残念。


内容(「BOOK」データベースより)
どこにいたって、怖いものや汚いものには遭遇する。それが生きることだ。財閥企業で社内報を編集する杉村三郎は、トラブルを起こした女性アシスタントの身上調査のため、私立探偵・北見のもとを訪れる。そこで出会ったのは、連続無差別毒殺事件で祖父を亡くしたという女子高生だった。

2011年9月28日水曜日

ドント・ストップ・ザ・ダンス 柴田 よしき

結構読み応えのある展開でした。
キャラが面白いのと、感動的要素がそれぞれにあるのがいい。
連載ものらしいのでこの前後も是非読みたい。


内容紹介
人気の園長兼私立探偵・花咲慎一郎シリーズの最新刊! ある園児の父親が暴漢に襲われ昏睡状態に陥ってしまう重傷を負う。花咲は失踪中の母親・並木久美を探そうとする。一方、城島事務所から若いパティシエの身辺調査を依頼され、内偵を進めると、殺人の疑いをかけられ、命を狙われているとの噂もあった。久美を追っているうちに、駅のホームから突き落とされ間一髪電車に轢かれそうになる花咲…。命懸けの追跡行が、過去の火災事故の真相を浮かびあがらせる。ラストのどんでん返しが、せつない感動を呼ぶ、著者渾身の長編ミステリー!!

2011年9月25日日曜日

ヘヴン 川上 未映子

やばい、、、まったく記憶にない。。
何の本だかもわからない。。

また借りたほうがいいのか、それとも無視かすら、悩む本。


内容(「BOOK」データベースより)
「僕とコジマの友情は永遠に続くはずだった。もし彼らが僕たちを放っておいてくれたなら―」驚愕と衝撃、圧倒的感動。涙がとめどなく流れる―。善悪の根源を問う、著者初の長篇小説。



群衆リドル Yの悲劇’93 古野 まほろ

完全に読み飛ばしました。
展開と内容がわかりづらく、要所要所だけ読んで、最後のオチを確認して
おしまいにした。。。

もうこの手の本格推理を読む感性じゃないのかなあ。

内容(「BOOK」データベースより)
浪人中の「元女子高生」渡辺夕佳のもとにとどいた“夢路邸”内覧パーティの誘い。恋人の東京帝大生・イエ先輩こと八重州家康と連れだって訪れたそこには、個性的でいわくありげな招待客たちが集っていた。雪の山荘。謎めいた招待状。クローズドサークル。犯行予告。ダイイング・メッセイジ。密室。生首。鬼面。あやつり。見立て。マザー・グース。そしてもちろん、名探偵。本格ミステリのあらゆるガジェットを駆使した、おそるべき傑作。

2011年9月22日木曜日

眠れぬ真珠 石田 衣良

うーん。。
まあ、恋愛ものですね、一言で言って。
それ以上でも以下でもないです。

恋愛物が淡々と読みたい人だけ読む感じ。
オチも想像の範囲で、展開も想像の範囲なので、石田先生のファンの人限定で是非。

内容(「BOOK」データベースより)
出会いは運命だった。17も年下の彼に、こんなにも惹かれてゆく―。孤高の魂を持つ、版画家の咲世子。人生の後半に訪れた素樹との恋は、大人の彼女を、無防備で傷つきやすい少女に変えた。愛しあう歓びと別離の予感が、咲世子の中で激しくせめぎあう。けれども若く美しいライバル、ノアの出現に咲世子は…。一瞬を永遠に変える恋の奇蹟。熱情と抒情に彩られた、最高の恋愛小説。

2011年9月20日火曜日

20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義 ティナ・シーリグ、Tina Seelig、 高遠 裕子

いや、結構この手の本は敬遠していたんだけど、これはちゃんとケースが記載されていて
具体例と展開方法の指南があるので、見に着くような内容が多かった。

ただ、何か具体的に役立つというよりトレーニングや知識の鍛錬に近いかも。
その点はスタンフォード大学の講義という面であっている。

どっかの誰だかわからない人が1つのケースを淡々と書いている本に比べれば
100倍いい。


出版社 / 著者からの内容紹介
●「あなた自身に許可を与える――常識を疑う許可、世の中を新鮮な目で見る許可、実験する許可、失敗する許可、自分自身で進路を描く許可、自分自身の限界を試す許可を、あなた自身に与えてください」――アメリカの超エリートが「社会に出たときに知っていればよかったと思うこと」「社会で自分の居場所をつくるのに不可欠だと思ったこと」をリストアップ。「起業家精神」と「イノベーション」に関する最良のテキストであると同時に、「人生への贈り物」とも言える言葉がいっぱい詰まった自己啓発書。


2011年9月13日火曜日

雪冤 大門 剛明

ちょっとこねくりまわし的な感あり。
追いついていくのに必至だったのと、深堀しているんだかあいまいなんだが
わからない箇所があったような気がする。

ただ、テーマやサスペンス的な展開はうまくできている。

最後の最後は二転三転以上のグルグル感があるので、要注意。


内容(「BOOK」データベースより)
平成5年初夏―京都で残虐な事件が発生した。被害者はあおぞら合唱団に所属する長尾靖之と沢井恵美。二人は刃物で刺され、恵美には百箇所以上もの傷が…。容疑者として逮捕されたのは合唱団の指揮者・八木沼慎一だった。慎一は一貫して容疑を否認するも死刑が確定してしまう。だが事件発生から15年後、慎一の手記が公開された直後に事態が急展開する。息子の無実を訴える父、八木沼悦史のもとに、「メロス」と名乗る人物から自首したいと連絡が入り、自分は共犯で真犯人は「ディオニス」だと告白される。果たして「メロス」の目的は?そして「ディオニス」とは?被害者遺族と加害者家族の視点をちりばめ、死刑制度と冤罪という問題に深く踏み込んだ衝撃の社会派ミステリ、ここに誕生!第29回横溝正史ミステリ大賞&テレビ東京賞W受賞作。

2011年9月11日日曜日

グッバイ・ヒーロー 横関 大

展開やリズムがよく、サクサクよめた。
主人公のキャラも立っていて、初心者向けの電車読みにはちょうどいい。

感動するような展開やドキドキするような展開もあるので、
読み応えはそこそこあります。

内容(「BOOK」データベースより)
「困っている人がいたら助けなければいけない。それが俺のルールなんだ」―ピザと音楽を愛する人気配達人“亮太”と、立てこもり事件の人質“おっさん”が運び届ける、謎と絆の物語。


2011年9月10日土曜日

下町ロケット: 池井戸 潤:

いやー、前評判以上にすごい。
元々池井戸先生の本やいくつか読んでいたので
結構期待はしていたけど、それ以上。

中身というかネタがびっしりで、いろんな角度のネタや切り口を
放り込んでくるので、すべてにで飽きない。
そしてそれら細かい枝葉のネタが最後の最後で見事に絡み合う。

こりゃー売れるわ、という作品でした。


内容紹介
「その特許がなければロケットは飛ばない――。
大田区の町工場が取得した最先端特許をめぐる、中小企業vs大企業の熱い戦い!
かつて研究者としてロケット開発に携わっていた佃航平は、打ち上げ失敗の責任を取って研究者の道を辞し、いまは親の跡を継いで従業員200人の小さな会社、佃製作所を経営していた。
下請けいじめ、資金繰り難――。
ご多分に洩れず中小企業の悲哀を味わいつつも、日々奮闘している佃のもとに、ある日一通の訴状が届く。
相手は、容赦無い法廷戦略を駆使し、ライバル企業を叩き潰すことで知られるナカシマ工業だ。
否応なく法廷闘争に巻き込まれる佃製作所は、社会的信用を失い、会社存亡に危機に立たされる。
そんな中、佃製作所が取得した特許技術が、日本を代表する大企業、帝国重工に大きな衝撃を与えていた――。
会社は小さくても技術は負けない――。
モノ作りに情熱を燃やし続ける男たちの矜恃と卑劣な企業戦略の息詰まるガチンコ勝負。
さらに日本を代表する大企業との特許技術(知財)を巡る駆け引きの中で、佃が見出したものは――?
夢と現実。社員と家族。かつてロケットエンジンに夢を馳せた佃の、そして男たちの意地とプライドを賭した戦いがここにある。」

2011年9月5日月曜日

鬼の跫音 道尾 秀介

さすが道尾先生。鉄板のストリー展開と怖さがちゃんと楽しめる。
オチはよくあるパターンではあるんだけどそれに持っていくまでが
筆力のすごさで楽しめる。

道尾先生の本を試しに読む感じの人には是非。


内容紹介
鈴虫だけが知っている、過去の完全犯罪。蝶に導かれて赴いた村で起きた猟奇殺人事件。いま最も注目を集める新鋭・道尾秀介が満を持して送り出す、初の連作短編集!

2011年9月3日土曜日

ツバメ記念日―季節風 春 重松 清

久しぶりの重松先生の残念本

完全に読み飛ばしてしまって何も残らない
話し。。

ただ、初めて重松先生の本を読む人にはまだいいかも。

出版社 / 著者からの内容紹介
記憶に刻まれた"春"は、何度でも人生をあたためる。憧れ、旅立ち、別れ、幼い日の母の面影──温かい涙あふれる12の春の物語

2011年9月2日金曜日

本日は、お日柄もよく 原田 マハ

いやー久しぶりn穴場。
まったく期待してなかったんだけどこれがまた結構面白くために成り
さらにちょっとした感動を呼ぶ連作傑作。

評判はいいみたいだけど、それ以上の新鮮な面白さがある。
スピーチライターというあまり取り上げられない職種というのも
興味深い。



内容(「BOOK」データベースより)
二ノ宮こと葉は、製菓会社の総務部に勤める普通のOL。他人の結婚式に出るたびに、「人並みな幸せが、この先自分に訪れることがあるのだろうか」と、気が滅入る27歳だ。けれど、今日は気が滅入るどころの話じゃない。なんと、密かに片思いしていた幼なじみ・今川厚志の結婚披露宴だった。ところが、そこですばらしいスピーチに出会い、思わず感動、涙する。伝説のスピーチライター・久遠久美の祝辞だった。衝撃を受けたこと葉は、久美に弟子入りすることになるが…。

2011年8月25日木曜日

栄冠を君に 水原 秀策

いやー野球小説ではないね、まったく。
そのつもりで読むと完全に肩透かし。

でもサスペンスとして読むぶんにはよくできている。
というか最後まで一気読みだった。

これ、ある意味続編もできるようなオチ。
しかし重ねて言うが野球小説ではまったくない。。


内容(「BOOK」データベースより)
佐内第一高校のエースピッチャー・村椿勇人。勇人が目指すのは、甲子園出場、そして、憧れのメジャーリーガーと全力の勝負をすること。しかし、謎の男が死体を遺棄する現場を目撃し、彼の人生は迷走し始める!夢のためには、手段を選んでいられない。悪に魅入られた彼の頭上に、栄冠は輝くのか。

2011年8月22日月曜日

女子芸人 神田 茜

すみません、まったく読んでいない。。
なぜだ。。
時間がなかったのかなあ。。

結構面白そうだからまた借りてみよう。

内容(「BOOK」データベースより)
人前で話すことが苦手な女子が、なぜか漫談家に―「コトリ」という芸名をもらって仕事を始めたものの、芸も、そして恋も苦難の連続。自分を見失いかけた時、師匠の一言から転機が…現役芸人ならではの語りでときに爆笑、ときにホロリとくるエンタメ成長小説。第6回新潮エンターテインメント大賞受賞。


2011年8月20日土曜日

虹色の皿 拓未 司

いやー鉄板で面白い若者青春物語ですなあ。
内容に書かれていることそのまま。
そしてそのままの面白さがある。

書き方が旨いせいか、まったく飽きることなくこのベタな
内容でぐいぐいくる。
目新しい発見はドキドキはないけど、ついつい読んでしまう作品
をお望みの方、是非どうぞ。


内容(「BOOK」データベースより)
「皿に盛るのは僕自身」―トップシェフの言葉が人生を変えた!一流の料理人を目指して地元を離れ、大阪の調理師学校に入学した小西比呂。しかし、憧れの本間シェフが経営するフレンチレストランでは、想像をはるかに超えたハードな毎日が待っていた。洋介をはじめとする三人の個性的な仲間たちや、見た目はタイプだけど性格は苦手な「関西のおばちゃん」風の美穂に振り回されながら、仕事に恋に大忙しの比呂がたどりついた「自分らしい料理」とは。

2011年8月19日金曜日

四龍海城 乾 ルカ

舞台は正直わっけわかんないけど、リズムや展開が面白い。
深いなぞ、って訳でもないけど、脱出するためのなぞが
ずっと根底にあり、それをなんとかとくための周辺情報や
エピソードが固めているって感じ。


一回読んでしまうと、それが気になって気になって
一応最後まで読んだ。
最後は、、、、。
最初と途中と最後の3Pでもいいか。

内容(「BOOK」データベースより)
健太郎の家の近くの海に、ずっと前から不気味な塔が建っている。地図にもインターネットにも載っていない、謎の建物。夏休みの最初の午後、憂鬱な気持ちで海岸にいた健太郎は、気が付くとその塔に「さらわれ」ていた。そこには感情がなくなった人々の群、閉じ込められた十数人の大人たち、そして昏い目をした少年、貴希がいた。健太郎と貴希は次第に心を通わせ、塔を出るための「出城料」を共に探し始める…。少年たちのある夏、切なすぎる冒険譚。

2011年8月15日月曜日

シアター!〈2〉 有川 浩

しかし鉄板ですね、このシリーズは。

舞台も展開もいつもどおりではあるけどそれがまた面白い。
連載ものを安心して楽しんで読む、みたいな流れ。

人気ドラマを毎週楽しみにしている感がある。

そろそろ最終なのかなと思いつつ、できればもう5年くらいやって欲しい。

内容(「BOOK」データベースより)
「2年間で、劇団の収益から300万を返せ。できない場合は劇団を潰せ」―鉄血宰相・春川司が出した厳しい条件に向け、新メンバーで走り出した『シアターフラッグ』。社会的には駄目な人間の集まりだが、協力することで辛うじて乗り切る日々が続いていた。しかし、借金返済のため団結しかけていたメンバーにまさかの亀裂が!それぞれの悩みを発端として数々の問題が勃発。旧メンバーとの確執も加わり、新たな危機に直面する。そんな中、主宰・春川巧にも問題が…。どうなる『シアターフラッグ』!?書き下ろし。

2011年8月13日土曜日

トッカン―特別国税徴収官― 高殿 円

リズムと展開はいつもどおりスムーズに入っていく。
テーマも重いながら、新人を使ったりなじみのある
舞台を使ったりとかですっと入ってくる。

それぞれ深さはないけど、読み進んでしまうので
さくっと面白いテーマの作品を読みたい人にはお勧め。






内容(「BOOK」データベースより)
税金滞納者から問答無用で取り立てを行なう、みんなの嫌われ者―徴収官。そのなかでも、特に悪質な事案を担当するのが特別国税徴収官(略してトッカン)だ。東京国税局京橋地区税務署に所属する、言いたいことを言えず、すぐに「ぐ」と詰まってしまう鈴宮深樹(通称ぐー子)は、冷血無比なトッカン・鏡雅愛の補佐として、今日も滞納者の取り立てに奔走中。納税を拒む資産家マダムの外車やシャネルのセーター、果ては高級ペットまでS(差し押さえ)したり、貧しい工場に取り立てに行ってすげなく追い返されたり、カフェの二重帳簿を暴くために潜入捜査をしたり、銀座の高級クラブのママと闘ったり。税金を払いたくても払えない者、払えるのに払わない者…鬼上司・鏡の下、ぐー子は、人間の生活と欲望に直結した、“税金”について学んでいく。仕事人たちに明日への希望を灯す、今一番熱い職業エンターテインメント。

風待ちのひと 伊吹 有喜

流れがいい感じですすみ非常に読みやすい。
テーマや展開はよくある男女、というか心が折れた男性を復帰させるちょっと
したおばさん、っていう一言で言うと見も蓋もないけど。
これが予想以上に面白い。というか引き込まれる。

文才なのか書き方がうまいのか。
この作家はベタを書くのがものすごい旨い。
そして最後のオチもこれまた微妙にいい。


内容(「BOOK」データベースより)
“心の風邪”で休職中の男と、家族を失った傷を抱える女。海辺の町で偶然出会った同い年のふたりは、39歳の夏を共に過ごすことに。人生の休息の季節と再生へのみちのりを鮮やかに描いた、著者デビュー作。『四十九日のレシピ』にも通じるあたたかな読後感に心が抱まれる物語。

2011年8月12日金曜日

クラウド 樹林伸

内容は非常に好きな系で、舞台も自分の職種に近いので
最初はぐいぐいいったけど、そのうち。。
本来の推理小説の部分がちょっと展開が分かりづらく
何を読んでいるのか分からなくなった。。

ミステリーにも推理にもIT系にもよることが微妙に失敗した感が。




内容(「BOOK」データベースより)
玉木つぐみは、社内不倫がこじれ出社拒否に陥っていた。誰とも話さず部屋に引きこもり、何気なく始めたTwitterで「LONESOMECLOUD」というIDの男と出会う。どこの誰かもわからない相手だからこそ、安心して何でもつぶやくことができたのだが…やがてつぐみの周辺で異変が起こり始める。暴かれた本名、毎日届けられる薔薇、そして元恋人の死…。カズトはいったい誰なのか、そして彼の狙いは―。

2011年8月11日木曜日

点線のスリル 軒上 泊

これも、、、まったく覚えていない。。。なぜだ。。
いいテーマだと思うんだけど。。

内容(「BOOK」データベースより)
ぼくは何者なのか―。15歳の少年が人生最大の謎に足を踏み入れ、「点線の道」を歩んでいく。そして、ふたつ年上の少女が「ぼくらの歌」をうたいはじめる。沈黙を破り、奇才が放つ清冽な感動ミステリー小説。

2011年8月10日水曜日

砂の王国 荻原 浩

これはすごかった。
テーマも展開も内容もすべて完璧。
上下でものすごい量なんだけど、次々と読みたくなり、最後まで
一気に行きました。

長編物だとよくある要らないエピソードとかちょっとした恋愛系のネタ
なんか挟んでくることがあるけどこの作品はまったくそれがなく
びっちりつまった内容になっています。

多少時間は必要だけど土日で何かしたいなーと思っている人は
是非。


内容(「BOOK」データベースより)
全財産は、三円。転落はほんの少しのきっかけで起きた。大手証券会社勤務からホームレスになり、寒さと飢えと人々の侮蔑の目の中で閃く―「宗教を興す」。社会を見つめ人間の業を描きだす著者の新たなる代表作、誕生。

リンクに表示されるテキスト

2011年8月9日火曜日

スコーレNo.4  宮下 奈都

やばい、、すごくレビューの評価も高いんだけど、、、まったく内容を覚えていない。

もしかして読まずに返してしまったのかも。。

内容(「BOOK」データベースより)
自由奔放な妹・七葉に比べて自分は平凡だと思っている女の子・津川麻子。そんな彼女も、中学、高校、大学、就職を通して4つのスコーレ(学校)と出会い、少女から女性へと変わっていく。そして、彼女が遅まきながらやっと気づいた自分のいちばん大切なものとは…。ひとりの女性が悩み苦しみながらも成長する姿を淡く切なく美しく描きあげた傑作。

2011年8月7日日曜日

ぬるい毒 本谷 有希子

話題」の劇作家の本です。
前にも違う本を読んだいたような。。

正直よく分からなかった。
内容と流れを最後までつかむことができず、なんか昔の女学生が文学作品を
書いている感じ。



内容(「BOOK」データベースより)
ある夜とつぜん電話をかけてきた、同級生と称する男。嘘つきで誠意のかけらもない男だと知りながら、私はその嘘に魅了され、彼に認められることだけを夢見る―。私のすべては、23歳で決まる。そう信じる主人公が、やがて24歳を迎えるまでの、5年間の物語。


2011年8月6日土曜日

もう、きみには頼まない―石坂泰三の世界 城山 三郎

自分には書き方が合わないのかなあ。。

結構好きなジャンルで面白いエピソードもタイトルだけみると
いっぱいあるのに、途中で読み疲れてしまった。。

昔ながらの書き方が好きな人は大丈夫です。


内容(「BOOK」データベースより)
石坂泰三―第一生命、東芝社長を歴任、高度成長期に長年、経団連会長を務め、“日本の陰の総理”“財界総理”と謳われた、気骨ある財界人の生涯を描いた長篇小説。

2011年8月5日金曜日

あすなろ三三七拍子 重松 清

いやー、面白い
テーマがベタで内容もベタなのに、登場人物を上の年代にしたのがミソ。
ちょっとしたギャップや昔懐かしい感覚が同時に味わえて
どの世代でも楽しめる作品になっています。

最後のほうはちょっとまとまりがつかない感があったけど
連作なのでどれも面白いです。


内容(「BOOK」データベースより)
合言葉は、押忍。フツーのオヤジが、ヘタレな大学の応援団長にマジ社命で出向!?ヤバい学ラン姿が、限りなく愛しい。爆笑、ウルウル、熱い勇気がはじけ翔ぶ、応援小説。


2011年8月2日火曜日

救命拒否 鏑木 蓮

テーマと内容は興味深いんだけど、リズムと展開が合わず。。
追っかけたいなぞやテーマが途中で途切れたりするので
どこに比重を置いて読んでいいか感覚的につかめない感じ。



内容(「BOOK」データベースより)
講演中の救命医が爆破死傷事件に巻き込まれた。現場に駆けつけた救急救命士に向かい、彼が言う。「私にブラック・タッグをつけろ」その意味は死。大阪府警が犯人を追う。しかし二転三転する本ボシ。若手刑事は、事件の裏側に隠された真相に辿り着けるのか。乱歩賞作家が書き下ろしで問う、喪わされた者たちの悲しみ。医療トリアージ=命の選別をテーマに据えた骨太エンターテインメント。

2011年7月29日金曜日

あのとき始まったことのすべて 中村 航


ベタなラブストーリー。
これはこれでドラマを見るように楽しめるのかもしれない。
でも期待していた展開やオチじゃなかったので、その点が個人的には
少々残念。

まあ、ラブコメやドラマが好きな人は大満足かと思われ。

内容(「BOOK」データベースより)
確かなのは、僕らは今を生きるしかないということだ。社会人三年目―中学の同級生との十年ぶりの再会。それが、僕らのせつない恋の始まりだった…。



2011年7月28日木曜日

埋もれる 奈良 美那

うーん、、、。
これでいいのか、って感じの作品です。

ラブストーリー大賞ということなので、きっといろんな人の評価も高く
泣ける人もいるんだろうけど、自分には最後までなじめなかった。。


内容紹介
26歳の由希は、ソウルでアルバイトをしながら韓国語を学んでいる。大企業に勤めるパクと付き合いながらも、由希は彼との生活に一歩を踏み出せずにいた。そんなある日、作家志望の無骨な男、テソクと知り合う。パクを裏切る行為と知りながら、テソクとの激しい性愛に溺れる由希だったが--。リアルな心理描写と濃厚な官能シーンに絶賛の声が上がった、第3回「日本ラブストーリー大賞」大賞受賞作品。




2011年7月25日月曜日

外事警察 麻生 幾

テレビドラマで見ればそこそこ楽しめたかもしれないけど、小説として
読むと話しがなかなかつかめず、内容も懲りすぎていて結局から周り
になっている感がある。

マニアにはたまらないんだろうなあ。。

内容(「BOOK」データベースより)
日本でテロリストと闘うのは「外事警察」(ソトゴト)と呼ばれる者たちである。そのすべてが秘匿作業で、決して姿を公に晒すことはなく、極限まで目立たないことを追求して街に溶け込み、最高レベルの秘匿作業を行っている。彼らの活躍を通して、日本の危機管理のあり方を問う、驚愕の書き下ろし諜報小説。


2011年7月23日土曜日

オー!ファーザー 伊坂 幸太郎

伊坂先生は相変わらずすごいなあ、って作品。

この相変わらずってのがミソ。
いつもの期待感を裏切らない内容です。

展開といい会話といいリズムといいオチといい。
すべてが旨く回っています。

ただ、伊坂先生自体のレベルが高いのでこれ自体で
お勧めにはしずらいところ。

でも是非読んで。


内容(「BOOK」データベースより)
みんな、俺の話を聞いたら尊敬したくなるよ。我が家は、六人家族で大変なんだ。そんなのは珍しくない?いや、そうじゃないんだ、母一人、子一人なのはいいとして、父親が四人もいるんだよ。しかも、みんなどこか変わっていて。俺は普通の高校生で、ごく普通に生活していたいだけなのに。そして、今回、変な事件に巻き込まれて―。


2011年7月22日金曜日

まっすぐ進め 石持 浅海

不思議な不思議な推理小説。

いや、男女の話なのか、ミステリーなのか。。
いろんな側面から楽しめる作品。

一応連作式をとっているけど、長い長い隠し玉を持ちつつ
進んでいくので、最後の作品も読み応え十分。

個々の謎解きと最後に導かれる「まっすぐ進め」の意味をぜひかみ締めて。


内容(「BOOK」データベースより)
書店で真剣に本を選ぶ美しい女性―まるで絵画のような光景に見とれた川端直幸。友人の紹介でその女性・高野秋と偶然にも知り合う。やがて始まるふたりの交際。関係が深まる一方で、秋にちらつく深い闇は消えない。そして、ついにその正体が分かる時がやってくるのだが…。


2011年7月21日木曜日

デフレの正体 経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21) 藻谷 浩介

この作品は、、買って数日かけてじっくり読まないとダメね。
書いてあることはフムフムって感じだけど、さくっと読み飛ばせる
ほと頭がよくないので、毎行しっかりと理解していかないと
もったいない。

今度は買うか。。

内容(「BOOK」データベースより)
「生産性の上昇で成長維持」という、マクロ論者の掛け声ほど愚かに聞こえるものはない。日本最大の問題は「二千年に一度の人口の波」だ。「景気さえ良くなれば大丈夫」という妄想が日本をダメにした。これが新常識、日本経済の真実。


2011年7月20日水曜日

おれのおばさん 佐川 光晴

おばとのハートフルコメディかと思いきや、まったく違う泣かせ的作品。
個々のキャラクターや話しが立っているのですべて満足して読み進められる。

最近、いい小説が多かったので大泣きってことはなかったけど、満足いく
話しではあった。

これは子どもにも進められそう。


内容(「BOOK」データベースより)
高見陽介、14歳。父が逮捕され、母と離れ離れになったら、未来を拓く「出会い」が降ってきた。児童養護施設に暮らす中学生たちの真っ向勝負の「人生との格闘」、体を張って受け止めるおばさんや大人たちの生きざま…全編を貫く潔さが胸に迫る。



2011年7月17日日曜日

at Home 本多 孝好

短編なんだけど、表題の作品がもう号泣。
良くあると言えばそうなんだけど、後半のある盛り上がり部分で出てくる
末っ子の叫びや、長男の最後のある意味「苦悩」と喜び。

それがうまい具合に隠しつつ展開しているので、いきなり放り込まれて
もう泣くばかり。

まさにタイトルどおりのオチと内容で、大満足でした。


内容紹介
そこは人がほんとうに帰るべき場所なのだろうか? ふぞろいで歪つな4つの家族とそこに生きる人々。2010年エンタテインメント小説、最高の収穫!


2011年7月12日火曜日

四十九日のレシピ 伊吹有喜

これは泣いた。
電車で読みながら泣いた。

途中前はよくある亡き人を思う小説なんだけど、最後のほうでものすごい
展開が待っている。
詳細は言えないけど、それが個人的にはものすごく自然に入ってきて
泣き泣きになるくらい。

これも前評判が高かったけどその通りの作品でした。


内容(「BOOK」データベースより)
熱田家の母・乙美が亡くなった。気力を失った父・良平のもとを訪れたのは、真っ黒に日焼けした金髪の女の子・井本。乙美の教え子だったという彼女は、生前の母に頼まれて、四十九日までのあいだ家事などを請け負うと言う。彼女は、乙美が作っていた、ある「レシピ」の存在を、良平に伝えにきたのだった。家族を包むあたたかな奇跡に、涙があふれる感動の物語。


2011年7月11日月曜日

歌舞伎町セブン 誉田 哲也

最初は「あれー」って感じで淡々と進むんだけど、途中から「そうきたか」ってくらい
流れが速くなって、最後のほうは完全にハードボイルとと化す。

正直この展開はもっと早くてもいいのでは、と思ったけどこれがシリーズ化して
10本くらい続くのならアリなんだろう。


内容(「BOOK」データベースより)
冬のある日、歌舞伎町の片隅で町会長の高山が死体で発見された。死因は急性心不全。事件性はないはずだった。だが、これを境に、この街の日常はなにかがずれ始めた。それに気づき、手探りで真相を追い始めた人間たちが、必ずぶつかる「歌舞伎町セブン」とは何を意味するのか。そして、街を浸食していく暗い狂気の正体とは―。



2011年7月10日日曜日

遠まわりする雛 米澤 穂信

シリーズの第一作か?
内容的には悪くないんだけど、最初に出てくるなぞを誰かが強引に
設定して、その後作者が強引になぞときのストーリーを作ったような感じ。
言ったもん勝ちな形がちょっとやだ。
でも楽しく読み進めることはできます。


内容(「BOOK」データベースより)
神山高校で噂される怪談話、放課後の教室に流れてきた奇妙な校内放送、摩耶花が里志のために作ったチョコの消失事件―“省エネ少年”折木奉太郎たち古典部のメンバーが遭遇する数々の謎。入部直後から春休みまで、古典部を過ぎゆく一年間を描いた短編集、待望の刊行。


2011年7月8日金曜日

なずな 堀江 敏幸

すっごく前評判も高くあらすじも期待感大の作品。
でも、、そんなでもなかったかな。

愛情の深さがそんなに染み入ってこないというか
子持ちからすればよくあることが淡々と書かれているだけで
作者的にも泣かせようとか、感動を与えようとかいう意図は
ないだろうなーと思った。

それがいいという人も居るので、評判の感動小説を読みたい人は是非。


内容紹介
生後2ヶ月の女の子と過ごすイクメン小説!
「世界の中心は、いま、《美津保》のベビーカーで眠るなずなの中にある」──ひょんなことから授かった生後2ヶ月の「なずな」。かけがえのない人々と、二度と戻らない日々を描く待望の長編小説。


2011年7月7日木曜日

儚い羊たちの祝宴 米澤 穂信

すっごい奇妙な連作。
といいつつ、どっかで記憶が、、と思ったら1年前に読んでいました。
そのときと評価は変わらず、2回目でも楽しく読み進められました。

どっカーンとした深さはないけど、短編ながらも後引く感覚がある作品です。


内容(「BOOK」データベースより)
夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。翌年も翌々年も同日に吹子の近親者が殺害され、四年目にはさらに凄惨な事件が。優雅な「バベルの会」をめぐる邪悪な五つの事件。甘美なまでの語り口が、ともすれば暗い微笑を誘い、最後に明かされる残酷なまでの真実が、脳髄を冷たく痺れさせる。米澤流暗黒ミステリの真骨頂。



2011年7月6日水曜日

あぽやん 新野 剛志


サクサクと読めて連作のどれも面白いテーマと展開。
シリーズになるわけだ、というくらいのレベル。

たぶんどっかでドラマ化されるんだろうなーという小説です。

内容(「BOOK」データベースより)
遠藤慶太は29歳。大航ツーリストの企画課から成田空港支所に「飛ばされて」きた。遠藤は「ぜったいあぽやんにはならないぞ、本社に返り咲くぞ」と心に誓うが―。再入国許可のない日系ブラジル人少女をめぐる駆け引き、絶対に出発しようとしない老婦人の秘密、予約が消えて旅立てない新婚夫婦をどうするか?空港で起こる旅券やチケットのトラブルを解決し、旅客を笑顔で送り出す「あぽやん」たちのカウンター越しの活躍を描く。


2011年7月5日火曜日

暗闇のヒミコと 朔 立木

これ、途中まで面白かったんだけどなあ。。
時間切れというか、途中で読み止ってしまい、最後まで
しっかり読むことができませんでした。

今度もう一度借りようかなあ。。

内容(「BOOK」データベースより)
高級老後施設で理由なき殺人が起きた。冤罪を叫んでアイドルになった女看護師。彼女の闇を見つめる新聞記者は…。人間の底なしの渇きを描く最高傑作。


2011年7月3日日曜日

掏摸 中村 文則

単なるスリの話かとおもいきや、それなりにふくらみを見せる。
ただ、その最終着地が途中から迷った感あり。
結局オチが思い出せない。。

内容紹介
東京を仕事場にする天才スリ師。
ある日、彼は「最悪」の男と再会する。男の名は木崎かつて一度だけ、仕事をともにした闇社会に生きる男。
「これから三つの仕事をこなせ。失敗すれば、お前が死ぬ。逃げれば、あの子供が死ぬ……」
運命とはなにか。他人の人生を支配するとはどういうことなのか。そして、社会から外れた人々の想い、その切なる祈りとは。
芥川賞作家がジャンルの壁を越えて描き切った、著者最高傑作にして称賛の声続出の話題作!



2011年7月2日土曜日

封印 ――警官汚職 津島 稜

小説として書きなれていないのか、非常に読みにくかった。。
深みがあるはずのネタなのにどこに焦点を置いて読んでいけばいいか
最後までつかめなかった。


内容(「BOOK」データベースより)
逮捕者5名、現職警官ら処分124名を出した史上最大の警官汚職事件。スクープ合戦を繰り広げる新聞社、内偵を進める検察、そして事件の封印を狙う警察―。事件の渦中に身を置いた元大手新聞記者の新人作家が描く、緊迫のノンフィクション・ノベル。
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2011年7月1日金曜日

ダブル・キャスト 高畑 京一郎

そこそこ面白かったです。
展開はベタなんですけど、会話やらテンポやらで何気に一気読みできます。
ライトノベル的な楽しみに特化するならありです。


内容(「BOOK」データベースより)
川崎涼介は、ビルの屋上から転落し意識を失った。見知らぬ家で目覚め自宅へと向うが、そこで目にしたものは、自分の葬式だった。浦和涼介は、帰宅途中に見知らぬ若者の転落事故に遭遇する。惨事に直面し気を失う涼介。不可解な記憶喪失の、それが始まりであった。川崎亜季は、まるで亡き兄のように振る舞う見知らぬ少年に困惑していた。だが彼女は知ることになる。自分に迫る危機と、自分を守ろうとする心を…。『タイム・リープ』に次ぐ高畑京一郎の名作、ここに文庫化。


2011年6月21日火曜日

サウス・バウンド 奥田 英朗

すっごい長い2部構成なんだけど、本当に一気読み。
あっという間に読み終わり、どんどん先に進まないと気がすまないくらい。

眠くなることも一切なかった。

小学校の主人公の学校の悩みや活動がメインなんだけど、お父さんがいい味を
出していて2部目の島生活でまたがらっとかわって面白くなる。

これは読み応えあり。


内容(「BOOK」データベースより)
小学校六年生になった長男の僕の名前は二郎。父の名前は一郎。誰が聞いても「変わってる」と言う。父が会社員だったことはない。物心ついたときからたいてい家にいる。父親とはそういうものだと思っていたら、小学生になって級友ができ、ほかの家はそうではないらしいことを知った。父はどうやら国が嫌いらしい。むかし、過激派とかいうのをやっていて、税金なんか払わない、無理して学校に行く必要などないとかよく言っている。家族でどこかの南の島に移住する計画を立てているようなのだが…。型破りな父に翻弄される家族を、少年の視点から描いた、長編大傑作。
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2011年6月19日日曜日

噛む犬 K・S・P 香納諒一

このシリーズ、どこかで読んだことあるような気もするけど
まったく読んでいなくても十二分に楽しめる作品。
謎解きの面や警察内部の暗躍的な視点でもたのしめる。




内容紹介
新宿高層ビル街の一角に沖幹次郎、村井貴里子らK・S・P特捜部が駆けつける。植え込みから白骨体が見つかったのだ。身元は警視庁捜査二課の溝端悠衣警部補。死亡前の動向を探ると、未解決の轢き逃げ事件を単独捜査していた形跡が浮上。被害者は暴力団組員で、溝端は保険金の受取人である婚約者とも接触していた。彼女が秘密裏に突き止めようとしていたものとは。事態はやがておぞましき全貌を――。警視庁歌舞伎町特別分署KSPシリーズ第3弾!


2011年6月18日土曜日

悪貨 島田 雅彦

途中で止めてしまいました。。あまりにも書きなぐっていて中と半端な
気がしたので。。
島田先生、どうしたのかしら。。


内容説明
<講談社百周年記念書き下ろし100冊>

闇の天才ビジネスマンVS.美人過ぎる刑事
成功するのは、恋か、捜査か?

島田雅彦最新小説

ある日、ホームレスが大金を拾う。だが、その金は偽札だった!捜査にあたった日笠警部が事件解決のために招喚したのが、偽札捜査のスペシャリスト・フクロウ。
一方、「美人すぎる刑事」エリカは、国際的金融犯罪を取り締まるため、マネー・ロンダリングの拠点となる宝石商・通称「銭洗い弁天」に潜入捜査をすることになった。そこで捜査線上に浮かび上がってきたのが、グローバルな資本主義を超える社会を目指す共同体「彼岸コミューン」で育ち、今や巨額の資金を操る野々宮という男だった。
最後に勝利するのは、金か、理想か、正義か、悪か?ハイスピードで展開する「愛とお金の物語」



2011年6月17日金曜日

座礁 巨大銀行が震えた日 江上 剛

銀行ものとしては良くできている。
ただちょっと途中途中でご都合主義や中途半端な幕切れが
あるのでちと消化不良。

あんまりかけなかったのかなあ。、。


内容紹介
大手都銀・大洋産業銀行広報部次長の渡瀬正彦は、新聞記者から大洋産業銀行の総会屋への利益供与の事実を知らされる。巨額融資問題は、やがて大手証券会社を巻き込んだ一大スキャンダルへと発展する。闇の勢力との癒着の歴史に愕然とする渡瀬だったが……。1997年に実際に起きた未曾有の金融事件を基に、 呪縛 に囚われ続け、自壊していく銀行の真実をドキュメンタリータッチに描いた金融情報小説。

2011年6月16日木曜日

氷の華 天野 節子

最後まで一気読みではあったけど、人に勧めるかどうかは微妙。。
なんというか、、どこに視点を当てて楽しめばいいかちょっと分からなくなる。

書き方の問題なのか、リズムも問題なのか。。刑事に感情移入しようとおもっても
できないし、犯人役にも途中途中で変な書き方になり中途半端な気分になる。

作品はいいので好みの問題かも。


内容(「BOOK」データベースより)
専業主婦の恭子は、夫の子供を身篭ったという不倫相手を毒殺する。だが、何日過ぎても被害者が妊娠していたという事実は報道されない。殺したのは本当に夫の愛人だったのか。嵌められたのではないかと疑心暗鬼になる恭子は、自らが殺めた女の正体を探り始める。そして、彼女を執拗に追うベテラン刑事・戸田との壮絶な闘いが始まる。長編ミステリ。

2011年6月13日月曜日

anego 林 真理子

やばい、、つまらなくて途中で止めちゃった。。


内容(「BOOK」データベースより)
まさに、恋愛ホラーともいうべき新ジャンルを確立した衝撃の長編小説。合コン、お持ち帰り、セクフレ、不倫、泥沼…この小説の中には、女性ならだれしも経験してきた、思い出すだけで“痛すぎる”恋愛のすべてのパターンがある。ファッション誌『Domani』連載中、丸の内OLの間に“anego系”という言葉や“anegoメール”なる現象まで生み出した、大人気小説。読み続けて最後の一行に至るとき、背筋まで凍りつくような濃密な愛の姿が見えてくる。

リンクに表示されるテキスト

2011年6月11日土曜日

ふたりの距離の概算 米澤 穂信

米澤先生のいつものパターンとリズムなんだけど、サクサクしすぎて
ちょっと。。

筆力と会話のリズムは天下一品なのでそれだけでも読む価値はある。
でも、そんなに深い話しでもないよ。

内容紹介
春を迎え、奉太郎たち古典部に新入生・大日向友子が仮入部することに。だが彼女は本入部直前、急に辞めると告げてきた。入部締切日のマラソン大会で、奉太郎は長距離を走りながら新入生の心変わりの真相を推理する!

2011年6月10日金曜日

起業の砦 江波戸 哲夫

面白くて、紹介どおりの展開なんだけど、もっと深いオチや
期待感を持つと失敗する。

いや、普通に読めばいいだけなんだけど、なとなく帯びに書いている
ことや紹介文以上のことを期待するじゃない。
それはなしってこと。

おそらく普通の人は親子のタッグやどこかで見えない敵、てとかの
流れを想像するけど、それはまったくないといっておく。
ただ、それでも面白いし、一気読みではある。
単に起業のことだけ読みたい人には是非。

内容(「BOOK」データベースより)
父(49歳)、元・大手不動産会社のリストラ部隊長→自らも腹を切り、ハローワークに通う日々。息子(24歳)、元・新興IT企業の使い捨てプログラマー→親に隠れて退職、自治体の起業支援施設にオフィス設立。日本復活の夜明けは遠い。今こそ、自分で職を創る時代!徹底した取材と日本経済への温かい眼差しで描く希望の物語。



2011年6月9日木曜日

日本警察が潰れた日 小野 義雄

これ、、1年くらい前に読んでいた・・・。
2回読むものじゃあないあ。。


内容紹介
新潟県警柏崎署にかかった1本の電話。それが欺瞞と隠蔽の始まりだった
テレビ朝日系のドラマスペシャルでドラマ化が決定した「落としの金七事件簿」著者の最新作!警察組織幹部の信じられない振る舞いと、それらを覆い隠そうとする仲間意識、そして政治家の思惑が日本警察をピンチに立たせます。


2011年6月7日火曜日

オイアウエ漂流記 荻原 浩

久しぶりのノンストップの一気読み小説。
無人島に漂流してからの生き残り策や関係性の崩れ方が妙。

この微妙なバランスの生活をきちんとした流れで書いていくのは見事。
最後の最後までちゃんと読むと感動もひとしお。

内容(「BOOK」データベースより)
塚本賢司、28歳。接待出張で乗り合わせた飛行機が遭難し、なんと、流れ着いたのは水も火もないポリネシアの孤島!!賢司をコキ使う上司たち、スポンサー企業の御曹司、挙動不審な新婚カップル、小学生とそのじっちゃん、怪しいガイジン。あり得ないメンバー10人での毎日は、黒~い本音も秘密の過去も、隠しきれない生活だけど…。

2011年6月6日月曜日

オイッチニーのサン 高野 澄

下に書いた内容紹介で事足りるような伝記でした。。

もっと映画界の歴史的裏舞台や裏話が一杯あるのかと思いきや
想像のレベルの会話や、文献の抜粋程度のような。。
映画マニアではないとちとつらい。

内容紹介
日本最初の職業的映画監督であり、映画プロデューサー、実業家として活躍したマキノ省三。日本映画創業期、尾上松之助、阪東妻三郎(バンツマ)、片岡千恵蔵、嵐寛寿郎(アラカン)、月形龍之介、マキノ雅弘、内田吐夢、衣笠貞之助、直木三十五など、数々のスター俳優、監督、脚本家、プロデューサーたちの才能を育て世に出した。明治から昭和にかけて庶民の娯楽が歌舞伎、義太夫、演劇から映画へと移っていく過程を丹念に辿りつつ、「日本映画の父」の生涯を描いた渾身の大河小説。▼【目次より】第1章 山国/第2章 義太夫/第3章 メリエス/第4章 千本座/第5章 モルガンお雪/第6章 金光大神/第7章 横田永之助/第8章 松竹の兄弟/第9章 演劇改良/第10章 率先者宣言/第11章 「月世界旅行」/第12章 「本能寺合戦」/第13章 目玉の松ちゃん/第14章 日活/第15章 マキノ映画/第16章 きら星/第17章 天授ヶ岡/第18章 「実録忠臣蔵」/第19章 「浪人街 美しき獲物」

2011年6月5日日曜日

叫びと祈り 梓崎 優

一つ一つが連作風の推理小説になっているんだけど、深みが。。
ものすごいオチや人間模様が隠れているかのような前フリと
追いかけだから期待して読んでいくと
あーそういうこと
というオチになる、。



内容(「BOOK」データベースより)
砂漠を行くキャラバンを襲った連続殺人、スペインの風車の丘で繰り広げられる推理合戦、ロシアの修道院で勃発した列聖を巡る悲劇…ひとりの青年が世界各国で遭遇する、数々の異様な謎。選考委員を驚嘆させた第五回ミステリーズ!新人賞受賞作「砂漠を走る船の道」を巻頭に据え、美しいラストまで一瀉千里に突き進む驚異の連作推理誕生。大型新人の鮮烈なデビュー作。

2011年6月3日金曜日

全壊判定 鎌田 正明

よくあるマンションの管理組合の恐ろしい一般人たちの話。
本当にこういう管理組合というか住人っているよなーと思ってしまう。

マンションに住んでいる人はあるある話として楽しめるし
そうでない人もリハーサルとして是非。


内容紹介
志月香織は東京湾岸に立つ築20年の中古マンションに引っ越し、管理組合の理事長に就任した矢先、震災に襲われた。マグニチュード7、震度5強に過ぎない地震なのに区から派遣された設計士にマンションの全壊の判定をされ、住民はパニックに。建替えか、補修か、そして住宅ローンは? 善人だった住民がある日突然、邪悪な人間に豹変する恐怖……。誰にでも起こりうる日常の中の非日常を描くパニック小説!


2011年6月2日木曜日

マグマ 真山 仁

良くありがちな設定とよくありがちな流れ。
サクサク読めて面白いけど、途中でどこまで深堀している
本当の話か分からなくなる。

今の時期原子力以外のエネルギーを探している人には是非。

内容(「BOOK」データベースより)
外資系投資ファンド会社勤務の野上妙子が休暇明けに出社すると、所属部署がなくなっていた。ただ1人クビを免れた妙子は、支店長から「日本地熱開発」の再生を指示される。なぜ私だけが?その上、原発の陰で見捨てられ続けてきた地熱発電所をなぜ今になって―?政治家、研究者、様々な思惑が錯綜する中、妙子は奔走する。世界のエネルギー情勢が急激に変化する今、地熱は救世主となれるか!?次代を占う、大型経済情報小説。

2011年6月1日水曜日

Iターン 福澤 徹三

サクサク読めて面白いけど、後に残らないのが良し悪し。
やくざとの辛味と任侠っぽくて無茶ぶりが面白い。
シリーズでドラマ化するとちょうどいい。
テレ朝の深夜ものだな。

内容(「BOOK」データベースより)
リストラ寸前、片道切符の単身赴任、待っていたのは借金地獄とヤクザの杯。悲惨、凄惨のち爆笑。なぜか元気がわいてくる新感覚リーマンノワール。


2011年5月30日月曜日

龍神の雨 道尾 秀介

ミステリというか推理小説の体はなしているけど
ちょっと方向性が最後までつかめなかった。

読み方がおかしいかもしれないけど、過剰な期待があって
何かこの書き方はすごいオチにもっていくのかなあ
と思ったら、悲しい形でどんどん展開していった。。

あまり言うとよろしくないのでこれまでにするけど
道尾先生の作品である「深くて謎解き」みたいなものを
期待すると肩透かし。

内容(「BOOK」データベースより)
人は、やむにやまれぬ犯罪に対し、どこまで償いを負わねばならないのだろう。そして今、未曾有の台風が二組の家族を襲う。最注目の新鋭が描く、慟哭と贖罪の最新長編。

2011年5月20日金曜日

製鉄天使 桜庭 一樹

最近好きな桜庭先生の作品だけどこれは昔書いていた
ライトノベルの感じに近い。

なので、、ちょっと個人的には期待はずれ。
(ただ、これが本流だ! という人も居ると思う)
最近の桜庭先生の作風が好きな人は避けて。

内容(「BOOK」データベースより)
辺境の地、東海道を西へ西へ、山を分け入った先の寂しい土地、鳥取県赤珠村。その地に根を下ろす製鉄会社の長女として生まれた赤緑豆小豆は、鉄を支配し自在に操るという不思議な能力を持っていた。荒ぶる魂に突き動かされるように、彼女はやがてレディース“製鉄天使”の初代総長として、中国地方全土の制圧に乗り出す―あたしら暴走女愚連隊は、走ることでしか命の花、燃やせねぇ!中国地方にその名を轟かせた伝説の少女の、唖然呆然の一代記。里程標的傑作『赤朽葉家の伝説』から三年、遂に全貌を現した仰天の快作。一九八×年、灼熱の魂が駆け抜ける。

2011年5月17日火曜日

リストラに乾杯! 汐見 薫

リストラされつつも理不尽さと戦いそして、、って感じの
よくある流れです。
ただ非常に読みやすく共感も得やすいので、電車で気持ちよく
サクサク読める社会人系小説を探していたら是非。



内容(「BOOK」データベースより)
人生暗転の瞬間は5分だった!51歳・銀行マン、転職の軌跡。銀行業務の内幕とバラバラ崩れゆく家族関係をリンクさせ、経済小説と家庭小説の両面を堪能させてくれる。強権発動の元上司に宣戦布告する仇討ちの展開も興味満点。大手銀行をリストラされた主人公の苦悩を通して、働くことの意味を問う。

2011年5月16日月曜日

名前探しの放課後(上) 辻村 深月

さすが辻村先生。
すごいです。

何がすごいって、オチとその布石の打ち方、もって生き方そこが
最もすごいけどそれがなくても青春小説として十二分に楽しめる展開とリズム。

上下でちょっと長いけど、もし手元にあって家で読み始めたら
途中でやめられなくなる。
オチのことはあまり気にせず、引き込まれて止まらなくなる小説を
読みたい、と思ったら是非。

内容(「BOOK」データベースより)
「今から、俺たちの学年の生徒が一人、死ぬ。―自殺、するんだ」「誰が、自殺なんて」「それが―きちんと覚えてないんだ。自殺の詳細」不可思議なタイムスリップで三ヵ月先から戻された依田いつかは、これから起こる“誰か”の自殺を止めるため、同級生の坂崎あすならと“放課後の名前探し”をはじめる―青春ミステリの金字塔。

2011年5月15日日曜日

鉄槌! いしかわ じゅん

ネタが面白かったので借りました。

ノンフィクションなのでそこそこ楽しめたけど
引っ張りすぎなので途中であきました。。

こんなこともあるんだなー的な裁判の実体験話。

内容(「BOOK」データベースより)
降りしきる雪、迫りくる闇―。厳寒の山中でスキーバスに取り残された著者は、バス会社から何の謝罪も受けぬばかりか逆に訴えられるはめに…。実体のつかめない弁護士の仕事ぶりにいらだち、必要書類のいいかげんさにあきれ、あげくのはてには偽証人の出現に驚愕!裁判の不条理さや不可思議さを徹底的に綴った、法廷バトル・ノンフィクション。文庫化に際し、事件の鍵を握る偽証人への突撃取材を敢行!今明かされる真実とは。

2011年5月10日火曜日

ROCKER 小野寺 史宜

リズムが、、、生理的に合わず。。。
30pくらい挫折しました。。。



内容(「BOOK」データベースより)
プチ不登校の女子高生・美実(16歳♀)といいかげん高校教師ギタリスト・永生(27歳♂)。ロック部創設をもくろむ少年、同性しか愛せない女教師、突き進む女性総合格闘家…元いとこ同士のふたりと愛すべき人々が織り成す、痛快かつ感動の物語。第三回ポプラ社小説大賞優秀賞受賞作。

2011年5月2日月曜日

ダブル・スパイラル 米山 公啓

これ、、前に読んだ。。。
やばい、、忘れてまた借りちゃった。。。

ま、最後まではなんとか読めるけど、って感じです。

内容(「MARC」データベースより)
遺伝子研究の第一人者であった荻原は、ある偶然から自身が重篤な病を引き起こす遺伝子を持っている事を発見した。遺伝子操作は神の奇蹟か、それとも悪魔の業か? 医学情報を盛り込んだミステリー。


2011年5月1日日曜日

分身 東野 圭吾

こちらも10年ぶりくらいに読み返した作品。
(たまたまこの時期図書館の改装で借りられなかった)

東野先生の作品の中ではこちらも中の下だけど映画やドラマには
うってつけのテーマ。
なぞや流れも浅いし。


出版社/著者からの内容紹介
私にそっくりな人がもう一人いる。あなたにそっくりな人がもう一人。札幌で育った女子大生と、東京で育った女子大生…。宿命の二人を祝福するのは誰か。追跡と逃走の遥かな旅が始まるサスペンス。

2011年4月26日火曜日

半落ち 横山 秀夫

この作品、数年ぶりに読んでみました。
横山先生のすごいところは、話のリズムや展開、人間描写で
ぐいぐい楽しめるところ。
正直、内容というかネタはこの作品に限ってはどうでもいい。

そんなすごい秘密でもないし、逆にがっかりくらい。
でも回り取り巻く人物の描き方やそれぞれのエピソードが
鬼のように面白い。

なので、横山先生の作品の中ではこれは中の下。
これ以上がごろごろしているので、ここで実験で読んでみて
是非他の作品を。


内容(「BOOK」データベースより)
「妻を殺しました」。現職警察官・梶聡一郎が、アルツハイマーを患う妻を殺害し自首してきた。動機も経過も素直に明かす梶だが、殺害から自首までの二日間の行動だけは頑として語ろうとしない。梶が完全に“落ち”ないのはなぜなのか、その胸に秘めている想いとは―。日本中が震えた、ベストセラー作家の代表作。

2011年4月25日月曜日

反乱する管理職 高杉 良

なぜかこの作品の後作品から読んでしまっていた。

でもどちらが先でも問題ない。
どちらもドキドキというか、ぐいぐいと楽しめる。
高杉先生の安定したクオリティがここでも保証されている。

あらすじどおりの経済小説なので、銀行系が好きな人はぜひ。

内容(「BOOK」データベースより)
保険の解約が増大し、破綻の危機に晒された東都生命。メインバンクの援助打ち切りと風評による資金流出に拍車がかかるなか、ついに外資に売却されることが決まった。名門生保に次々と乗り込んでくる外資幹部、弁護士チーム。解体され、バラ売りされ、職員たちは次々と去っていく。職員代表として「管財人室長」を命じられた友部陽平は、この身売り劇の陰で、許されざる謀略が進んでいることを知った―。

2011年4月22日金曜日

旧友は春に帰る 東 直己

リズムも展開もいい。
書きなれている感がものすごくある。
このシリーズは2作くらいは読んだことがあると思うけど
まったく読んでいなくても問題なく楽しめる。

あらすじの内容ばかりでなく要所要所で挟み込むエピソードや
ちょい話のクオリティーが高くて、正直メインだった女性の
話しやオチはどうでもよかった。


内容(「BOOK」データベースより)
「お願い。助けて」。モンローから25年ぶりにかかってきた電話は、俺の眠気を覚ますのに充分なものだった。どうしても事情を話そうとしない彼女を夕張のホテルから助け出し、本州へと逃がした直後から、俺の周りを怪しげな輩がうろつき始める。正体不明のトラブルに巻き込まれ、地元やくざに追われることになった俺は、ひとり調査を開始するが…旧友との再会、そして別れが哀切を誘うシリーズ第10作。

2011年4月20日水曜日

Nのために 湊 かなえ

まあ評判の作者の評判の作品。
展開はいつものと同じ流れだけど深みやこねくり回し具合が
あまり旨くミートしていない。

それぞれの独白というか語りは旨いんだけど、それがNに結びついていく
過程がいまひとつわからず。。

ミステリーや推理小説ではないのでご注意。

内容(「BOOK」データベースより)
「N」と出会う時、悲劇は起こる―。大学一年生の秋、杉下希美は運命的な出会いをする。台風による床上浸水がきっかけで、同じアパートの安藤望・西崎真人と親しくなったのだ。努力家の安藤と、小説家志望の西崎。それぞれにトラウマと屈折があり、夢を抱く三人は、やがてある計画に手を染めた。すべては「N」のために―。タワーマンションで起きた悲劇的な殺人事件。そして、その真実をモノローグ形式で抒情的に解き明かす、著者渾身の連作長編。『告白』『少女』『贖罪』に続く、新たなるステージ。

2011年4月17日日曜日

マザコン 角田 光代

これもレビューの評価はたかいけど、どれも心に残らなかった。。
マザコンとある作品もなんとなく意味が分からず、どこに焦点を
おいて読んでいけばいいか分からず、これが文学作品と呼ばれる
ものなのかと少々考えてしまった。。

内容(「BOOK」データベースより)
「あなたはマザコンよ、正真正銘の」妻に言われ、腹立ちまぎれに会社の女の子と寝てしまったぼく。夫より母親を優先する妻のほうこそ、マザコンではないのか。苛立つぼくの脳裏に、死の床から父が伸ばした手を拒む母の姿がよみがえり…表題作ほか、大人になった息子たち娘たちの、母親への様々な想いを描く作品集。疎ましくも慕わしい母と子の関係―胸がしめつけられる、切なくビターな8編。


2011年4月16日土曜日

戦力外通告 藤田 宜永

本屋で平済みされていて結構うれていたので借りてみたものの
特に深いネタがあるわけでも、山アリ谷ありってこともなく
淡々と流れていった。

最後のほうでちょっとした盛り上がりはあるけど、それが
次の山を生むわけでもなく。。

経済系というより、第二の人生を向かうまでのちょっとした
中年の合間を描いた作品。


内容(「BOOK」データベースより)
55歳リストラされた。新しい人生は、そこから始まった。戦う男たちを救うのは、仕事?妻?恋?子供?友情?リストラの恐怖、夫婦の危機、家族の崩壊、肉体の衰え…。悩みは山ほどあるが、まだ未来は開けているはずだ。転換期を迎えた男たちの、心の惑いを描く、渾身の長編小説。


2011年4月15日金曜日

張り込み姫 君たちに明日はない 3 垣根 涼介

安定感のあるシリーズ。
1作目から読んでいる人はほぼ間違いなく楽しめる。
短編なのでどこからはいっても大丈夫。

今回は完全な首切りというより新しい舞台へ行くというような
側面が強く主人公自体の変化もあり。
ちょっと曲がり角に入ったか?


内容紹介
リストラ請負人・村上真介参上! テレビドラマ化の人気シリーズ最新刊!

企業のリストラを代行する会社に勤める真介の仕事は、クビ切り面接官。「人間にとって、仕事とは何か──」たとえどんなに恨まれ、なじられ、泣かれても、真介はこの仕事にやりがいを感じている。今回のターゲットは、英会話学校、旅行会社、自動車業界、そして出版社だが……。働くあなたに元気をくれる傑作人間ドラマ。


2011年4月10日日曜日

634(むさし) 片岡 弘

やばい、、まったく記憶にない。。。

完全に読み飛ばしたようだ。。
しっかしこの手のことが多い。

内容(「BOOK」データベースより)
武蔵の名を借りた新名所。その完成イベントで大椿事が!政財界の思惑がぶつかる中、世紀の大プロジェクトは嵐の中を船出した。ブレストに参画を求められたジジ殺し女性コンビは、その青写真の泣き所を突いた。高さと地デジだけじゃ駄目。下町と共生出来なければ、すぐに飽きられます。巨大な墓標でいいんですか?プロジェクトの舵取り役となった広告代理店。その内幕を曝しつつ描くリアルな長篇小説


2011年4月8日金曜日

挑発者 東 直己

内容盛りだくさんでどれに焦点を置いていいのか分からないくらい。
実はシリーズもので、2作くらい読んだ記憶はあるのだけど
今回の話と特にリンクはしてなかった。

娘たちも要所要所で活躍し、ハードボイルドの中にちょっとした
家族愛もあるので、これもシリーズの魅力なのか。
ただ、もっと面白いシリーズ刊があるらしいので、そっちを先に読んだほうがいいかも。

内容(「BOOK」データベースより)
人を欺くために、自分を欺く。偽りの貌と心を手に入れた者は、いったい何を求めるのか?私立探偵・畝原シリーズ、待望の新刊!書き下ろし

2011年4月7日木曜日

M8 高嶋 哲夫

実はこれもこの後のシリーズを先に読んでいました。

この時期にあえてこの大地震ものを読むのはちょっと考えて
しまったけど、読み応えは十二分にあった。

東京の地震のことがまるで1ヶ月前の予言のように続き
これを読んでいればよかった、と思えるほどリアル。

大きな悲劇でもないので、勉強として読むのもありだし
しっかりした小説として読むのもあり。

内容(「BOOK」データベースより)
28歳の若き研究者、瀬戸口の計算式は、マグニチュード8規模の直下型大地震が東京に迫っていることをしめしていた。十年前の神戸での震災、あのとき自分は何もできなかった。同じ過ちを繰り返したくはない。今、行動を起こさなければ…。東京に巨大地震が起こったら、高速道路は、地下鉄は、都心のビル街は、いったいどうなるのか。最新研究に基づいてシミュレーションした衝撃の作品。

2011年4月6日水曜日

統治崩壊 江上 剛

実はこの話の後を先に呼んでしまっていた。
それはそれで非常に読み応えがあり、経済物では
著名なシリーズになってきている。

ただ、こっちのほうは人間模様を中心に展開していて
銀行の汚さや経済の深みめいたものはあまりない。

なので銀行ものをしっかり読みたいのなら別の話を。

内容(「BOOK」データベースより)
いい人であることが規制業種の典型である銀行の中で出世する一番の能力だったのだ。ところが桧垣がトップになった時には、護送船団は崩れ、トップは生き残りをかけて自分の判断を求められるようになった。危機的時代!組織に埋没せず、個を貫く。銀行員生活26年に終止符を打った著者の最高傑作。

2011年4月5日火曜日

小鳥を愛した容疑者 大倉 崇裕

刑事物としてもちょっと変化球にしているのが面白い。
動物が深く関わるというより、老刑事と若い女性刑事の
絡みや動物ネタと刑事ものらしいちゃんとしたネタや
切り口が絡むので、読み応えがある意味ある。



内容(「BOOK」データベースより)
警視庁捜査一課で活躍していた鬼警部補・須藤友三。ある現場で銃撃を受けて負傷し、やむなく最前線を離れることに。数ヵ月後、リハビリも兼ねて容疑者のペットを保護する警視庁総務部総務課動植物管理係に配属され…た途端、今まで静かだったこの部署に、突如、仕事の依頼が次々と舞い込む。刑事時代にはあり得なかった現場、に“驚愕”の須藤。動植物保護だけのはずが、なぜか事件の捜査にまで踏み込むハメになり、腕がなる!?元捜査一課・鬼警部補の前に立ちはだかったもの。それは可愛くも凶暴な―。

お台場アイランドベイビー 伊与原 新

いやー、内容はおいといて、壮大な展開でした。
途中途中で意味が分からない記述やいらないような
描写やエピソードがあったけど、壮大な展開なので
そのまま流してしまいました。

オチは想像どおりだけど、近未来系のエンタメをドスン
と読みたかったら是非。


内容(「BOOK」データベースより)
東京を壊滅寸前まで追いやった大震災から4年後、息子を喪った刑事くずれのヤクザ巽丑寅は、不思議な魅力を持った少年、丈太と出会う。彼の背後に浮かび上がるいくつもの謎―消えていく子供たち、埋蔵金伝説、姿なきアナーキスト、不気味に姿を変えつつあるこの街―すべての鍵は封鎖された「島」、お台場に―!?震えるほどリアルな「明日」の世界に、守るべきもののため全力で挑む人々の姿を描いた、フルスケールの感動ミステリ!第30回横溝正史ミステリ大賞受賞作。


2011年4月4日月曜日

目線 天野 節子

やばい、、、これもまったく覚えていない。
というか、途中であきらめた記憶。

なぜだ。

なんとなくオチが強引だった気もするけどいかんせん
リズムがあわない。
ごめんなさい。。


内容(「BOOK」データベースより)
閑静な高級住宅街に佇む堂島邸には、主人である新之助の誕生祝いのため、家族や友人ら11人が集っていた。だが、「めでたい発表がある」と言っていた新之助は、自室のベランダから飛び降り、亡くなってしまう。その死は、自殺として処理されたが、飛び降りる直前に掛かってきた電話の内容は誰にも分からなかった。そして、初七日。哀しみに沈む堂島邸で、新たな犠牲者が出る。謎に包まれた事件の真相を究明するべく、3人の刑事が独自の捜査を開始した。

2011年4月3日日曜日

サンザシの丘 緒川 怜

やばい、、これも借りたやつだ。。
それも2Pくらいですぐ気がついた。
というか、タイトルで気がつけという話だけど、もう数千と小説を読んでいるので
まったく覚えられない。

最悪だ。

内容紹介
一人暮らしの女性が殺害された。偶然にも、逃げる犯人は目撃されていた。義憤を胸に秘めた刑事は、さまざまな人間に会い、一歩一歩、その男に近付こうとする。捜査を進めるうちに見えてきた、犯人の哀しい過去は、戦後日本がまだ精算していない「現実」を浮き彫りにするものだった。デビュー作『霧のソレア』の熱気と前作『特命捜査』のストーリー・テリングが見事に調和した、渾身の書下ろし。


2011年4月2日土曜日

OKAGE 梶尾 真治

これ、前に読んだのを忘れて借りてしまいました。。
一応記録しておきます。

内容(「BOOK」データベースより)
もうすぐ、“その時”が来る。だから生き抜いて欲しい、どんな災いが襲いかかろうとも―。集団失踪した子供たちが目指した新しい世界。わずかな手掛かりを頼りに後を追う親たち。しかしその行く手には、信じられない光景が待っていた。はたして念じていた奇蹟は起きるのか。「泣けるホラー」の名手が放つ、『黄泉がえり』前の壮大な序曲。感動再び。―「大丈夫だよ、母さん」。


2011年3月29日火曜日

凍土の密約 今野 敏

完全に良くできた刑事小説のシリーズもの、という内容。
息もつかせぬ展開や殺人事件、所轄や警察上部との確執。
お約束のパターンがすべて詰め込まれていて、最後の最後で
期待通りのオチがある。

警察物が好きな人は是非。
すべての要素が詰まっています。

内容(「BOOK」データベースより)
赤坂で殺人事件発生―被害者は右翼団体に所属する男。警視庁公安部の倉島は、なぜか特捜本部に呼ばれる。二日後、今度は暴力団構成員が殺された。さらに、第3、第4の事件が…。殺人者はプロ、鍵はロシア。倉島が、敵に挑む―。


2011年3月25日金曜日

植物図鑑 有川 浩

有川先生、どーした。
といいたくなる作品。

今までほぼすべての有川作品はおすすめにしてきたけど、この作品は、、ちょっと。。。

いや、他の作者のものと比べてれば、圧倒的にリズムも筆力も内容もいいんだけど
有川作品としては、、私はもう飽きてしまったのか。

ちなみに評判はよく、他のレビューの点数も高いです。

内容(「BOOK」データベースより)
ある日、道ばたに落ちていた彼。「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか?咬みません。躾のできたよい子です」「―あらやだ。けっこういい男」楽しくて美味しい道草が、やがて二人の恋になる―。書き下ろし番外編に加え、イツキ特製“道草料理レシピ”も掲載。


2011年3月23日水曜日

時をつなぐ航跡 井上 文夫

タイムリーだったので借りてみたけど、どーーしてもリズムが合わなかった。
どうしてかナーと思ったら関係者の作品だった。

内容やネタやエピソードは非常に面白いので、インタビューものや
日記風に展開すればよかったのに、と。
非常に残念。

内容(「BOOK」データベースより)
舞台はN航空―一見、華やかに見える客室乗務員の過酷な労働実態、「健康を返して!」「子育てしながら飛ぶ私たちから仕事を奪わないで!」―切実な声がほとばしる。会社による組合分裂と客乗組合(第一組合)への不当な差別のなかで、客乗組合員の濱砂ゆりえと若き第二組合員・水上菜摘との間に心のふれ合いがはぐくまれてゆく。


2011年3月20日日曜日

優しいおとな 桐野 夏生

今回は桐野先生の作品の中でもちょっと読みずらさやリズムがいまひとつ
あわなかった。

途中はもうどうでもよくなってしまい、最後のオチだけみたけど
予想通りの暗いオチだったのであーあ、って感じだった。。


内容(「BOOK」データベースより)
家族をもたず、信じることを知らない少年イオンの孤独な魂はどこへ行くのか―



2011年3月19日土曜日

八日目の蝉 角田 光代

いや~、すごい。
前評判どおり。
実は縁がなくてこの作品を読むタイミングがなかなか着かなかったんだけど
読んで大正解。

ラストはいろいろ意見があると思うけど、ある意味角田先生っぽい形に
なっている。

これ、映画を見たら号泣だろうなあ。。
中身については言及しないので、是非買って読んで下さい。


内容(「BOOK」データベースより)
逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるだろうか…。東京から名古屋へ、女たちにかくまわれながら、小豆島へ。偽りの母子の先が見えない逃亡生活、そしてその後のふたりに光はきざすのか。心ゆさぶるラストまで息もつがせぬ傑作長編。第二回中央公論文芸賞受賞作。

2011年3月18日金曜日

フォックスの死劇 霞 流一

ダメだ、、、最後まで読めなかった。。。

なぜだ、、それは分からない。。

内容(「BOOK」データベースより)
怪談映画の巨匠・故大高誠二監督の墓が散歩した。だがそれは奇妙キテレツな連続怪事件のほんの発端に過ぎなかった。大高監督と関わりの深かった映画人たちの首や腕や足が持ち去られた死体がゴロゴロ、しかも殺人現場にはキツネの面、油揚げ、赤い鳥居などのお飾りが。―犯人はいったい何を考えているのか。事件に巻き込まれた探偵・紅門福助は頭を抱えるが、やがて、すべての事件が大高監督の死に際の謎の言葉「ハモノハラ」から始まっていることに気づく…。日本映画をひっくり返す怪事件に挑む、粋狂な探偵たちの迷走と活躍。超笑撃の書き下ろし本格ミステリー。


2011年3月17日木曜日

アマルフィ 真保 裕一

映画である程度内容は分かっていたけど、映画並の躍動感やドキドキが
しっかり描かれていて、小説も満足度が高いエンタメ作品。

映画の出演者とちょっとイメージが合わない気がするのはご愛嬌。
最後のオチに向かっての進み方も二重三重に展開していき
読み飛ばしできない内容です。


内容(「BOOK」データベースより)
ギリシャ神話の英雄ヘラクレスは、愛する妖精の死を悲しみ、世界で最も美しい地にその亡骸を埋めて街を作った。その街の名は―アマルフィ。まさしく我々が命を懸けるに相応しい作戦名だった。ローマで日本人少女が誘拐。真相を追い、外交官黒田がイタリアを駆ける。サスペンスの名手真保祐一が書き下ろす、エンターテイメント小説の新境地。


2011年3月16日水曜日

あふれた愛 天童 荒太

せつない、とてもせつない。

すべての作品せつなさにあふれていて、とても楽しくうれしい気分になる
作品じゃない。
それは良し悪しなのでなんとも言えないけど、電車や待ち合わせの途中で
読むのはやめて休日にじっくり読んだほうが読後感を味わえていいかと。

内容(「BOOK」データベースより)
ささやかでありふれた日々の中で、たとえどんなに愛し合っていても、人は知らずにすれ違い、お互いを追いつめ、傷つけてしまうものなのか…。夫婦、親子、恋人たち。純粋であるがゆえにさまざまな苦しみを抱え、居場所を見失って、うまく生きていくことができない―そんな人々の魂に訪れる淡い希望を、やさしくつつみこむように描く四つの物語。天童荒太の本質がつまった珠玉の作品集。


2011年3月15日火曜日

目線 天野 節子

ごめんなさい、、相性が合わずに途中でリタイア。。。
良くあるエピソードとよくある家族構成、よくある複線、良くあるテーマ、
良くある殺人事件と、30年くらい前の推理小説のよう。
中身の良し悪しは別として、この時代にこの作品を読み進めるのはちと
無理でした。

ただ、この手の小説を読んだことのない人には、まったく問題ないので
楽しんで推理小説として読み進めることができると思う。


内容(「BOOK」データベースより)
閑静な高級住宅街に佇む堂島邸には、主人である新之助の誕生祝いのため、家族や友人ら11人が集っていた。だが、「めでたい発表がある」と言っていた新之助は、自室のベランダから飛び降り、亡くなってしまう。その死は、自殺として処理されたが、飛び降りる直前に掛かってきた電話の内容は誰にも分からなかった。そして、初七日。哀しみに沈む堂島邸で、新たな犠牲者が出る。謎に包まれた事件の真相を究明するべく、3人の刑事が独自の捜査を開始した。

2011年3月13日日曜日

乱反射 貫井 徳郎

深い、長い、ややこしい。。
最初読んだとき何がどう繋がっていくのかさっぱり分からなかった。
しかしタイトルの乱反射と示すように、いろいろなエピソードが
複雑に一つの事件に絡み合っていく。

その繋ぎ方というか、見せ方は見事。
最初の1/3さえなんとか乗り越えれば、あとはぐいぐい来るのでそこまで
是非読んでみて下さい。


内容紹介
ひとりの幼児を死に追いやった、裁けぬ殺人。街路樹伐採の反対運動を起こす主婦、職務怠慢なアルバイト医、救急外来の常習者、事なかれ主義の市役所職員、尊大な定年退職者……複雑に絡み合ったエゴイズムの果てに、悲劇は起こった。残された父が辿り着いた真相は、罪さえ問えない人災の連鎖だった。遺族は、ただ慟哭するしかないのか? モラルなき現代日本を暴き出す、新時代の社会派エンターテインメント!


2011年3月11日金曜日

小暮写眞館 宮部 みゆき

正直、さすがというか、あっという間というか。
宮部先生の作品は自分的にもこなれているんで、まったく不満や
負どまりがないけど、それにしてもこの量を一気読みさせる
筆力はすごい。

ただ、じゃあ内容や展開はどうなのよ、と聞かれると今までの
ものよりちと弱い。
読後感というか、何かが強烈に残る、ということは残念ながらない。
もしそれを求めているなら、、、他の作者のもっといい作品が山ほど
あると思う。

この作品は、この量を一気に読むことができる征服感と
時間がつぶせたことの喜びを味わうものだろう。


内容(「BOOK」データベースより)
もう会えないなんて言うなよ。あなたは思い出す。どれだけ小説を求めていたか。ようこそ、小暮写眞館へ。3年ぶり現代エンターテインメント。


2011年3月9日水曜日

青空の卵 坂木 司

すごいいい文体で、リズムも展開もいいんだけど、深みが。。
テーマも登場人物も台詞もいいけど、深みが。。

そんなもの要らないっていう話もあるけど。
作品としての質というか、作者の力量がものすごくあると思うので、
違うテーマでの展開や優秀は編集者との二人三脚、取材などを重ねれば
いい作品が量産すると思われ。

内容(「BOOK」データベースより)
僕、坂木司には一風変わった友人がいる。自称ひきこもりの鳥井真一だ。複雑な生い立ちから心を閉ざしがちな彼を外の世界に連れ出そうと、僕は日夜頑張っている。料理が趣味の鳥井の食卓で、僕は身近に起こった様々な謎を問いかける。鋭い観察眼を持つ鳥井は、どんな真実を描き出すのか。謎を解き、人と出会うことによってもたらされる二人の成長を描いた感動の著者デビュー作。



2011年3月8日火曜日

ロードムービー 辻村 深月

なかなかなぜか他の本を読んでしまい、何度も図書館の延長借り出しをする
はめになって、もう読むか返すかしよう、と思っていやいや読んだら
ものすごいいい本だった。
というか、なぜなかなか手に取らなかったのか分からないくらい、衝撃を受けた本。

何がどれ、という表現は難しいけど、短編どれも衝撃や感動が必ずどこかに残る。
特に最初の短編は最後のほうで「なにーーーー」ってくらい衝撃を受ける。

レビューには他の作品と微妙に繋がっているエピソードもあるらしいので
いろいろ読んでみたいと。


内容(「BOOK」データベースより)
誰もが不安を抱えて歩き続ける、未来への“道”。子どもが感じる無力感、青春の生きにくさ、幼さゆえの不器用…。それぞれの物語を、優しく包み込んで真正面から描いた珠玉の三編を収録。涙がこぼれ落ちる感動の欠片が、私たちの背中をそっと押してくれます。はじめましての方にも、ずっと応援してくれた方にも。大好きな“彼ら”にも、きっとまた会えるはず。


2011年3月7日月曜日

アレグリアとは仕事はできない 津村 記久子

やばい、、ぜんぜん覚えていない。。読み飛ばしたか、途中でやめたか。。
逆にそのことを良く覚えておかないと。

内容(「BOOK」データベースより)
「この会社に来て、もっとも低い立場からそのキャリアを始め、今もそこに留まっているミノベ」の、職場での孤独な戦いと人間模様を、独特のユーモアとパワーで描く意欲作。

2011年3月6日日曜日

モルフェウスの領域 海堂 尊

バチスタシリーズを一つでも読んだ人はいつもどおり楽しめる作品。
だけど、他の作品にくらべドスンと落ちてくるものはない。

医療資料や医療記事を読んでいるような作風はますます強くなった。

内容(「BOOK」データベースより)
日比野涼子は桜宮市にある未来医学探究センターで働いている。東城大学医学部から委託された資料整理の傍ら、世界初の「コールドスリープ」技術により人工的な眠りについた少年・佐々木アツシの生命維持を担当していた。アツシは網膜芽腫が再発し両眼失明の危機にあったが、特効薬の認可を待つために五年間の“凍眠”を選んだのだ。だが少年が目覚める際に重大な問題が立ちはだかることに気づいた涼子は、彼を守るための戦いを開始する―“バチスタ”シリーズに連なる最先端医療ミステリー。


2011年3月5日土曜日

シンデレラ・ティース 坂木 司

さわやかな青春ものですね。
短編でサクサク読めて、それぞれちょっとしたミステリー+推理ものにも
なっているのでいろんな面で楽しめます。

ただ、続編はないだろうなあ。。

内容(「BOOK」データベースより)
サキは大学二年生。歯医者が大嫌いなのに、なぜかデンタルクリニックで受付アルバイトをすることになって…。個性豊かなクリニックのスタッフと、訪れる患者さんがそれぞれに抱えている、小さいけれど大切な秘密。都心のオフィス・ビルの一室で、サキの忘れられない夏がはじまる。


2011年3月2日水曜日

ジェミニの方舟 東京大洪水 高嶋 哲夫

(後日で修正しました。この作品を読んだ後に東北大震災が発生しました)

作品自体は非常に面白く、実際のシュミレーションやそれを推し進める
人々の苦悩、災害の怖さやその後の怖さなどがリアルに描かれている。

人の生死の話はおいといて、災害時のパニック模様や政府の対応、東京に住んでいる
人たちは今何を考え、何をしなくてはならないか切実に考えさせられる力作。

是非読んで。

出版社 / 著者からの内容紹介
空前の双子台風が東京を直撃。大洪水に備えろ!
大型の台風23号と24号が合体、巨大台風ジェミニが東京を襲う! 愛する家族は、都民は、首都水没の危機を乗り越えられるのか!? 最新研究を元にリアルに描く『M8』を凌ぐ災害パニック大作。


2011年2月28日月曜日

神去なあなあ日常 三浦 しをん

噂どおり、各レビューどおりの面白さだった。
あまり知りえない林業の深みと人間模様、そして田舎暮らしの良し悪しまで
すべてが深堀しつつさらっと読み進められる展開手法を持っている。

短編なのでサクサク進むし、のんびりエッセイ風に進むのではなく
盛り上がりポイント、感動ポイントなども盛り込んでいるので
誰でも楽しめる作品だと思う。

田舎暮らしをしたいひとは特にお勧め。


内容紹介
林業っておもしれ~! 2010年本屋大賞ノミネート作品 美人の産地・神去村でチェーンソー片手に山仕事。先輩の鉄拳、ダニやヒルの襲来。しかも村には秘密があって…!? 高校卒業と同時に平野勇気が放り込まれたのは三重県の山奥にある神去村。林業に従事し、自然を相手に生きてきた人々に出会う。 神去村の人たちはおっとりしている。彼らの口癖は「なあなあ」で、「ゆっくり行こう」「まあ落ち着け」など、いろんな意味に使われているが、語尾にも「な」がつくので、のんびりした感じになる。神去村には林業従事者が多く、百年単位んの作業をしているので、あくせくしてもしようがないと思っているみたいだ。俺は平野勇気。高校卒業式の後、俺の行き先は、担任の先生と母親に決められていた。この神去村で、林業の研修生として働くことになっていたのだ。ローカル線の終点の駅に出迎えに来てくれたのは、髪を金髪に染めたヨキというガタイのいい男だった。チェーンソーの使い方など教えられたところで、俺は「 の雇用」というシステムの応募者にされたのだと知った。しかし、「やっと神去村に若者が来た」と涙ぐんでいるおじいさんを前に帰るとは言えなかった。俺の山の生活が始まった。……。


2011年2月26日土曜日

凍土の密約 今野 敏

今野先生の作品は何度も読んでいるけど、これは少々リズムが
悪かった気がする。。
でも、作品自体に何か不手際があるのではなく、テーマや絞り込む
ポイントを最後までつかみきれなかった読者側にあるのかも。

最後の最後はもう予想通りの台詞で終わった。

内容(「BOOK」データベースより)
赤坂で殺人事件発生―被害者は右翼団体に所属する男。警視庁公安部の倉島は、なぜか特捜本部に呼ばれる。二日後、今度は暴力団構成員が殺された。さらに、第3、第4の事件が…。殺人者はプロ、鍵はロシア。倉島が、敵に挑む―。


2011年2月21日月曜日

時をつなぐ航跡 井上 文夫

テーマといい内容といいすごく興味深かったので
借りてしまったけど、途中で読むのをやめてしまいました。。

完全になれやリズムの相性の問題だけど、こちらの作者の方は
まだまだ不慣れなようで、文章のリズムや深堀の仕方、展開等が
どうにも会わなかった。

内容は非常に面白そうなので、この業界に特化して読みたい人は
最後まで面白く読めると思う。

内容(「BOOK」データベースより)
舞台はN航空―一見、華やかに見える客室乗務員の過酷な労働実態、「健康を返して!」「子育てしながら飛ぶ私たちから仕事を奪わないで!」―切実な声がほとばしる。会社による組合分裂と客乗組合(第一組合)への不当な差別のなかで、客乗組合員の濱砂ゆりえと若き第二組合員・水上菜摘との間に心のふれ合いがはぐくまれてゆく。


2011年2月20日日曜日

ロードムービー 辻村 深月

予想を裏切る泣ける話のオンパレード。
特に冒頭の作品は、最後の最後までオチというか肝がわからなかった。
あえて隠していると思うけど、途中まで何の疑問も抱かなかった。
そのオチというか、隠れた秘密が最後にすごい感動を与えてくれる。

二重三重にも感動ポイントがあるのでぜひ。


内容(「BOOK」データベースより)
誰もが不安を抱えて歩き続ける、未来への“道”。子どもが感じる無力感、青春の生きにくさ、幼さゆえの不器用…。それぞれの物語を、優しく包み込んで真正面から描いた珠玉の三編を収録。涙がこぼれ落ちる感動の欠片が、私たちの背中をそっと押してくれます。はじめましての方にも、ずっと応援してくれた方にも。大好きな“彼ら”にも、きっとまた会えるはず。


2011年2月17日木曜日

ワーキング・ホリデー 坂木 司

元ヤンにいきなり家族ができて、なんとなく立ち直っていく話。
一言でいうとそれだけのよくあるあらすじだけど、短編のそれぞれが
小粒でいい味を出している。

トラブルにはそんなに深みはないけど、徐々に親子の距離が短くなったり
成長したりの書き方が旨くてそこが面白く出世話のようについつい読んでしまう。

最後の最後はなっとくいかなかったけど。

内容(「BOOK」データベースより)
「初めまして、お父さん」。元ヤンでホストの沖田大和の生活が、しっかり者の小学生・進の爆弾宣言で一変!突然現れた息子と暮らすことになった大和は宅配便ドライバーに転身するが、荷物の世界も親子の世界も謎とトラブルの連続で…!?ぎこちない父子のひと夏の交流を、爽やかに描きだす。文庫版あとがき&掌編を収録。


2011年2月15日火曜日

告解者 大門 剛明

表面的な話に気をとられると、水面下で動いている複線を
うっかり見過ごす。
そのくらいうまい感じで別ストーリーが最後のオチに
むかって進行している。

もちろんそのオチがなくてもそれなりに楽しめて、ある意味
悲しい話なんだけど、その水面下の一本の線が最後に繋がる瞬間は
これまたたまらない。

内容(「BOOK」データベースより)
23年前に2人を殺し、無期判決を受けた男・久保島が仮釈放され、深津さくらの勤める金沢の更生保護施設に入寮してきた。凶悪事件を起こしたとは思えぬ誠実な更生ぶりに、次第に心ひかれていくさくら。市内で殺人事件が発生し、寮生に疑いの目が向けられた。さくらは真相をつきとめるべく奔走する。


2011年2月14日月曜日

夢幻の如く ~異聞・本能寺の変~中村 柊斗

いやー面白かった。
どこかの書評で絶賛されていたのでツイ借りたんだけど
これはいい。
むかしライトノベルにはまったことがあり、それをさらに深くして
いい展開を加えたような感じ。
会話や展開やちょっとした薀蓄でもっていくわけじゃなく、筆力と
不思議な深みで最後まで持っていく。

最後の最後もこれまたライトノベルっぽくて最高。

PS
ちなみに一番はまったライトノベルは「異次元騎士 カズマ」です

内容紹介
織田信男は信長から18代目の直系子孫にもかかわらず現代社会から落ちこぼれ、夢も希望も失った男。「この惨めな人生の原因は本能寺の変で信長が殺されたため」と盲信する彼は謎のバテレンから秘薬をもらい、信長の殺害を阻止し、天下統一を成功させるべく戦国時代にタイムトリップするが……。期待の新人によるSF時代巨編!書店員さんからも絶賛の声続々!


2011年2月11日金曜日

廃墟に乞う 佐々木 譲

実はこの主人公のほかの話を知らないので、楽しみが半減かも
だけど、個々の短編は非常に良くできている。

深みあり、推理あり、オチあり。
当たり前のようで、ちゃんと話の要素がうまく入っている短編は少ない。
安心して刑事者を楽しめる、そんな作品です。

内容(「BOOK」データベースより)
13年前に札幌で起きた娼婦殺害事件と、同じ手口で風俗嬢が殺された。心の痛手を癒すため休職中の仙道は、犯人の故郷である北海道の旧炭鉱町へ向かう。犯人と捜査員、二人の傷ついた心が響きあう、そのとき…。感激、感動の連作小説集。


2011年2月10日木曜日

鼓笛隊の襲来 三崎 亜記

完全にアンパイ。
三崎先生の作品が好きなこともあるけど、この不条理世界の普通の話がものすごく
よくできている。
考え抜かれているのか、リズムで作っているのか不明だが、読むほうは
すべてがすっと入り、そのままその世界に浸りながら悲しい出来事や
心に染み渡る出来事を体感する。



内容(「BOOK」データベースより)
赤道上に発生した戦後最大規模の鼓笛隊が、勢力を拡大しながら列島に上陸する。直撃を恐れた住民は次々と避難を開始するが、「わたし」は義母とともに自宅で一夜を過ごすことにした。やがて響き始めたのは、心の奥底まで揺らす悪夢のような行進曲で…(『鼓笛隊の襲来』)。ふと紛れ込んだ不条理が、見慣れたはずの日常を鮮やかに塗り変えていく。著者の奇想が冴えわたる、驚異の傑作短編集。

2011年2月9日水曜日

ラン 森 絵都

いやあ~すごいですね。一気読みです。
森先生らしさは十二分にある青春+家族+ミステリーといいますか。
映画にしやすいなあ、という作品です。

あんまり深くいうと作者の意図とも外れると思うのであらすじには
触れませんが、いろんな角度のニーズに応えられる作品だと思うので
面白い小説が読みたいと思っている小説好きには是非。

内容(「BOOK」データベースより)
越えたくて、会いたくて、私は走りはじめた。直木賞受賞第1作。


2011年2月5日土曜日

スカウト・デイズ 本城 雅人

短編的に展開していくスカウトの話。
ちゃんと一本筋が通って、その裏側やドキドキもあるんだけど
それとは別に個々の話でちゃんといい流れやオチがある小噺が
紛れ込んでいる。

スカウトの裏話やテクニックなど情報誌的な要素もあり
多少野球をやっていた小説好きならたまらない一冊だろう。

ちなみに私は野球経験がまったくなく、野球も見ません。。

内容紹介
スカウトの仕事は、チームにいい選手を入れることだと思っちゃいねえか? シーズン途中の戦力外通告――。ギャラクシーの遊撃手・久米純哉(くめじゅんや)は、球団スカウトに転属となった。そこには、プロ入り拒否表明の選手を翻意させたり、無名の選手を1位指名したり(その選手はその後活躍)と、その手腕が「堂神マジック」と言われる堂神恭介(どうがみきょうすけ)がいた。久米は、グレーゾーンぎりぎりの堂神のやり方に、戸惑うばかり。一方、かつて堂神に煮え湯を飲まされた新聞記者・島岡達之(しまおかたつゆき)は、堂神マジックのトリックを暴くべく堂神に張りつく。 二人は、やがて球界に伝わる情報網「Dライン」の存在に行き着くが……。 第1回サムライジャパン野球文学賞大賞を受賞した、大注目の新星が描く「男たちのかけひき」のドラマ。



2011年2月3日木曜日

天使の囀り 貴志 祐介

いやぁ~、気持ち悪い。
実際、そういう描写はほとんど飛ばしたけど、気持ち悪い。

ただ、内容は面白い。リズムの展開も内容の深さも文句なし。
ミステリーとしての要素や満足度は十分ある。

ただ、、病因が気持ち悪いんだよなあ。。

内容(「BOOK」データベースより)
北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。恋人で作家の高梨は、病的な死恐怖症だったが、新聞社主催のアマゾン調査隊に参加してからは、人格が異様な変容を見せ、あれほど怖れていた『死』に魅せられたように、自殺してしまう。さらに、調査隊の他のメンバーも、次々と異常な方法で自殺を遂げていることがわかる。アマゾンで、いったい何が起きたのか?高梨が死の直前に残した「天使の囀りが聞こえる」という言葉は、何を意味するのか?前人未到の恐怖が、あなたを襲う。