2015年4月29日水曜日

魂萌え!  桐野 夏生

桐野先生らしくないタイトルだけど、内容は予想通り。
ただ、そんなにグロくもなく、重すぎることもない。

かといって楽しくドキドキしながら読む作品でもないので
桐野先生のいつものドスンはないけど、暗くなる、そんな作品。



ささやかな<日常>に、豊饒な世界を描き出した、再生と希望の物語。
夫婦ふたりで平穏な生活を送っていた関口敏子、59歳。63歳の夫・隆之が心臓麻痺で急死し、その人生は一変した。8年ぶりにあらわれ強引に同居を迫る長男・彰之。長女・美保を巻き込み持ちあがる相続問題。しかし、なによりも敏子の心を乱し、惑わせるのは、夫の遺した衝撃的な「秘密」だった。


2015年4月22日水曜日

サンブンノイチ  木下 半太、 ワカマツ カオリ

個人的にはこのくらいエンタメによって、ぐちゃぐちゃ
のほうが好き。
無理がありつつも、楽しんで読み進めてしまう。
多少の強引さは無視して、エンタメとして純粋に一気読みしてください。




内容(「BOOK」データベースより)
人生の一発逆転を賭けた銀行強盗に成功、営業前のキャバクラに駆け込む男たちがいた。店長のシュウ、ボーイのコジ、常連の健さん、奪った大金はココで3分の1ずつ分ける…はずだった。突如モメ始めた3人。だが他にもこの金を狙う者がいた。キャバクラのオーナーで悪魔のように凶悪な破魔翔。“川崎の魔女”の異名を持つ裏世界の伝説的金貸し・渋柿多見子―。大金は一体誰の手に!?予測不能の騙し合いエンタテインメント!


2015年4月20日月曜日

福袋 角田 光代

それぞれがちと切なく、ちとスカッとして、ちと物足りない
なんか中途半端だけど面白い、そんな短編です。

角田先生のパターンではあるけど、意味なく深くとってしまうので独語感はそこそこあり。



内容(「BOOK」データベースより)
私たちはだれも、中身のわからない福袋を持たされて、この世に生まれてくるのかもしれない…見知らぬ客から段ボール箱を預ったバイト店員。はたしてその中身とは?家を出ていった夫の同窓会に、代理出席した離婚間近の妻。そこで知った夫の過去とは!?自分の心や人生の“ブラックボックス”を思わず開けてしまった人々を描く、八つの連作小説集。


2015年4月13日月曜日

イニシエーション・ラブ  乾 くるみ

これ、友人から渡されて何も分からず読んだので、、結局最後も分からずじまいでした。
前ふりでちゃんと「伏線がいっぱい」とか言われていないとまったく
分からない単なるラブストーリー。

まだ2回目読んでいないけど、、読む気がしない。。

内容(「BOOK」データベースより)
僕がマユに出会ったのは、代打で呼ばれた合コンの席。やがて僕らは恋に落ちて…。甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説―と思いきや、最後から二行目(絶対に先に読まないで!)で、本書は全く違った物語に変貌する。「必ず二回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリー。


2015年4月11日土曜日

回廊封鎖 佐々木 譲

ひねったわりには甘いオチ。
これも大沢先生同様、佐々木先生も筆力で強引に作品に
仕上げている感がある。

警察ものだけがベストなのか。。



内容紹介
巨大ビルの中で、悲劇の幕があがる!
3つの殺人事件には共通点があった。被害者はみな大手消費者金融の元社員であること、処刑のような殺害方法…。久保田刑事は捜査する中で、意外な犯人像に迫る。事件の連鎖は止められるのか!?



2015年4月9日木曜日

獣眼 大沢在昌

設定は「おいおい」って感じなのだけど、不思議と違和感なくさくさく
読めてしまうのは、大沢先生の筆力の高さかと思う。
オチは作りこみが甘いまま、流れで書いてしまったような気がするけど
まあ、それも大沢先生にありがちな形。

こういう設定じゃなくて、いつもの警察ものだったらそれはそれで
有だけど。


内容紹介
腕利きのボディガード・キリのもとに、河田早苗と名乗る女性から警護の依頼が。対象者は森野さやか、17歳。期限は1週間。さやかは人の過去を見抜ける「神眼」という特殊能力を持っており、近々その能力が現れるらしい。その驚異的能力を恐れ「神眼」が目覚める前に彼女の抹殺を企てる「ツブシ」と呼ばれる暗殺集団。しかも「神眼」の持ち主で教団を主宰しているさやかの父・河田は、あと一週間以内に死ぬ運命にあるという。キリはさやかを守れるか?



2015年4月6日月曜日

波形の声  弘樹, 長岡

やばい、、おもしろそうなレビューと内容なのに
全く覚えていない。。


読み飛ばしてしまったのかなあ。


小学校四年生の中尾文吾が自宅で襲われた。補助教員の谷村梢は文吾から、スーパーで教師の万引きを目撃したと聞いていた。だが襲われる直前、梢の名前を呼ぶ声を近所の人が聞いていたという。疑惑の目を向けられた梢は……。「日常の謎」を描く珠玉のミステリー集。


2015年4月5日日曜日

賢者はベンチで思索する  近藤 史恵

アイドル主演の深夜30分ドラマみたい。
それぞれのネタはそこそこおもしろいけど、なんとなく深み
がなくてちょっと物足りない感はある。

女子高生が入門編で読むにはちょうどいい。


内容(「BOOK」データベースより)
ファミレスでバイトをしているフリーターの久里子。常連にはいつも同じ窓際の席で何時間も粘る国枝という名の老人がいた。近所で毒入りの犬の餌がまかれる事件が連続して起こり、久里子の愛犬アンも誤ってその餌を食べてしまう。犯人は一体誰なのか?事件解決に乗り出したのは、意外なことに国枝老人だった。


2015年4月3日金曜日

サクリファイス   近藤 史恵

久しぶりの一気読み。
レビューの評価も高いのは納得。

自転車レースに全く興味がない人でも絶対に飽きない。
ところどころに自転車レースのうんちくが入っているけど
本当にさりげなくて、逆に面白くそれが入ってくる。

メインはサスペンス的な要素なので、それを楽しみつつ、最後の最後で
また山があるからそれまで一気読みしてください。


内容(「BOOK」データベースより)
ぼくに与えられた使命、それは勝利のためにエースに尽くすこと―。陸上選手から自転車競技に転じた白石誓は、プロのロードレースチームに所属し、各地を転戦していた。そしてヨーロッパ遠征中、悲劇に遭遇する。アシストとしてのプライド、ライバルたちとの駆け引き。かつての恋人との再会、胸に刻印された死。青春小説とサスペンスが奇跡的な融合を遂げた!大藪春彦賞受賞作。


2015年4月2日木曜日

起終点駅(ターミナル)  桜木 紫乃

それぞれの人間模様が深くて、ちょっとミステリーと推理的な
エッセンスがありどの角度からも楽しめる。
映画化はちょっと無理がある気がするけど、1時間ドラマくらいなら大丈夫
なネタばかり。


内容(「BOOK」データベースより)
鷲田完治が道東の釧路で法律事務所を開いてから三十年が経った。国選の弁護だけを引き受ける鷲田にとって、釧路地方裁判所刑事法廷、椎名敦子三十歳の覚醒剤使用事件は、九月に入って最初の仕事だった(表題作「起終点駅」)。久保田千鶴子は札幌駅からバスで五時間揺られ、故郷の天塩に辿り着いた。弟の正次はかつてこの町で強盗殺人を犯し、拘留二日目に自殺した。正次の死後、町を出ていくよう千鶴子を説得したのは、母の友人である星野たみ子だった(「潮風の家」)。北海道各地を舞台に、現代人の孤独とその先にある光を描いた短編集を、映画化と同時に文庫化!