2012年4月30日月曜日

警官の血 佐々木 譲


これ、ドラマを先に見てしまったのでなかなか小説を読む気が起きませんでした。
そして時間もあったのでやっと読み出したらこれがまた最高の作品で。
長編だけどあっというまに完読しました。

内容もオチも知っているはずなのに、まったく目が離せないリズムと文体。
筆力でグイグイもっていくパターンです。
内容ももちろん深くていい意味で面白い。

これは警察小説の最高峰でしょう。

内容(「BOOK」データベースより)

昭和二十三年、警察官として歩みはじめた安城清二は、やがて谷中の天王寺駐在所に配属される。人情味溢れる駐在だった。だが五重の塔が火災に遭った夜、謎の死を遂げる。その長男・安城民雄も父の跡を追うように警察学校へ。だが卒業後、その血を見込まれ、過酷な任務を与えられる。大学生として新左翼運動に潜りこめ、というのだ。三代の警官の魂を描く、空前絶後の大河ミステリ。





内容(「BOOK」データベースより)

安城民雄は、駐在として谷中へと還ってきた。心の傷は未だ癒えてはいない。だが清二が愛した町で力を尽くした。ある日、立てこもり事件が発生し、民雄はたったひとりで現場に乗り込んだのだが―。そして、安城和也もまた、祖父、父と同じ道を選んだ。警視庁捜査四課の一員として組織暴力と対峙する彼は、密命を帯びていた。ミステリ史にその名を刻む警察小説、堂々たる完結篇。



2012年4月28日土曜日

おれたちの青空 佐川 光晴

パート1を読んでいてそこそこ面白かった記憶なんだけど、これは。。。
いや、レベルはそれなりに高いし、最後まで楽しく読めたけど、ハードルが
上がっていたのか、もっと感動が欲しかった。

内容(「BOOK」データベースより)

父親が服役中の陽介、虐待の記憶に苦しむスポーツ万能の卓也。札幌の児童養護施設「魴〓舎(ほうぼうしゃ)」に暮らす仲間も高校受験を控え、悩める時期を迎えている。ある大雪の朝、卓也は「家出」を敢行するが…(「小石のように」)他全3篇。高校進学への迷いと未来への希望―陽介と卓也に旅立ちの時が来た。第26回坪田譲治文学賞受賞作『おれのおばさん』に続く感動の青春小説。





2012年4月27日金曜日

かわいそうだね? 綿矢 りさ

面白いけど、、なんか読み飛ばしてしまう軽さがある。
当然感動もなければ、ドスンとくる何かもない。
いい作品だとは思うけど、人に伝えたくなる衝動が沸いてこない。

たぶん相性の問題かと。。

内容紹介

私の彼は元彼女と同棲中……週刊誌連載時から話題を呼んだ表題作と、女子同士の複雑な友情を描く「亜美ちゃんは美人」の2篇収録。






2012年4月23日月曜日

廃墟に乞う 佐々木 譲

このシリーズはアンパイです。そして2回目です。
どのエピソードも深くて凄みがあり、そしてオチも見事。
警察小説の面白さと推理小説の面白さ、そして主人公の魅力で
グイグイと引っ張っていく良作です。

内容紹介

道警の敏腕刑事だった仙道孝司は、ある事件をきっかけに療養中の身。やっと回復してきた仙道に、次次とやっかいな相談事が舞い込む。





2012年4月20日金曜日

ピースメーカー  小路 幸也

もっと泣かせの要素や感動のシーンがあるのかと思いきや、ほのぼの学園小説でした。
面白いことは面白いけど、、、深みが欲しかった。


内容(「BOOK」データベースより)

赤星中学内で対立する運動部と文化部の架け橋となり、学内に平和をもたらす存在“ピースメーカー”。その実態は、放送部の良平とケンちゃん―知恵と愛嬌の凸凹コンビだ。ハートフルでちょっとノスタルジックな青春エンターテイメント。





2012年4月17日火曜日

判決の誤差   戸梶 圭太

まったく、、読みませんでした。。。
文体が合わない。。

内容紹介

裁判員制度が始まって1年余り。市民による死刑判決が出る中、果たして本当に市民が罪を裁くことができるのか。ここで描かれることは決して他人事ではない。あなたのことです。マジでこんなことが行われているのだろうか? 死刑判決の準備はできてるか? ARE YOU READY? 『誘拐の誤差』で注目を集める著者の問題作。





2012年4月12日木曜日

ミス・ジャッジ 堂場 瞬一

実はこの作品、2回目です。
それでも最後まで面白く読めました。

このあまりない二人の組み合わせとメジャーリーグの裏的な面白さ。
入り込んだ二人のエピソードなど面白さ満点です。


内容(「BOOK」データベースより)

レッドソックスの先発投手として、メジャーデビューを果たした橘。暗い過去を秘めた日本人初のMLBアンパイア竹本。高校・大学時代の確執を引きずるふたりの人生が、大リーグを舞台に再び交錯する。たった1球の判定が明暗を分ける熾烈な世界で、因縁の闘いに決着はつくか―強烈な自負心と深い孤独を抱えた男たちのドラマを描く、傑作野球エンターテインメント





2012年4月9日月曜日

作家の使命 私の戦後―山崎豊子自作を語る 作品論 山崎 豊子

借りてみたのはいいけれど、途中で飽きないかなーと思ったら
以外にも最後までちゃんと読めました。
やっぱり筆力がある作者はなんでもできるってことかしら。

しかし話している箇所に時たま矛盾があるけど往々にしてすごい
作者だなあと。
いろんなエピソード満載で、2つ以上作品を読んだ人にとっては面白いです。


内容(「BOOK」データベースより)

『白い巨塔』『不毛地帯』『二つの祖国』『大地の子』『沈まぬ太陽』『運命の人』…。常に時代を先取りし、社会問題を鋭く抉る超大作を世に問い続けてきた作家が語り尽くす取材秘話と執筆の裏側、そして「書き続ける理由」。半世紀にわたり、作家を突き動かしてきたものとは何か。山崎文学への理解が深まるエッセイ集。





2012年4月6日金曜日

デッド・リミット 遠藤 武文

これ、あおりは面白そうで最初の10pくらいはどうなるのかなあ、と思ったけど途中から
無理くり感が出てきて収集が着かなくなった感じ。


内容紹介

児童誘拐事件の裏に潜む、驚愕の真相!
シングルマザーの智子に届けられたのは、切断された息子の指。犯人は身代金5千万円を要求。智子は受け渡しに奔走するが・・・・・・。事件に巻き込まれた5人の視点で描く、乱歩賞作家による問題作!





2012年4月3日火曜日

必然という名の偶然 西澤 保彦

ちゃんと読んだはずなのに、、内容をまったく覚えていない。。
リズムが悪くて途中で止めてしまったのか。。



内容(「BOOK」データベースより)

この街は、なんかおかしい!今日は倉橋譲の結婚式。この男、とにかく女運が悪い。婚約しては逃げられ、結納しては逃げられ、挙式中に逃げられ…。八年前には、控室から消えた花嫁が別の男と無理心中。そんな中、今日の花嫁が心中した男の交際相手だったと発覚。これを単なる偶然と言えるのか?(「エスケープ・ブライダル」より)。殺人街・櫃洗市で起きる奇妙・珍妙な6つの事件を描いた連作ミステリー。




2012年4月1日日曜日

死ねばいいのに 京極 夏彦

実は京極先生の作品をがっつり読むのは今回が初めて。
昔に時代小説をちと読んで、文体が合わずに止めてしまった
経緯がある。
今回は著名な現代小説だったので読んでみたら、これがまたぴったり
あって最後まで一気読みでした。
なんとなく今回は在る層には熱狂的な信者がいる京極作品の魅力が分かりました。

当たり前のような生き方を否定して、まったく共感が得られない登場人物を
ひとりの青年がぐっさり切っていく。
気持ちいいような気持ち悪いような、不思議な作品。


内容(「BOOK」データベースより)

死んだ女のことを教えてくれないか―。無礼な男が突然現われ、私に尋ねる。私は一体、彼女の何を知っていたというのだろう。問いかけられた言葉に、暴かれる嘘、晒け出される業、浮かび上がる剥き出しの真実…。人は何のために生きるのか。この世に不思議なことなど何もない。ただ一つあるとすれば、それは―。