2016年6月18日土曜日

避難所 垣谷 美雨 

3.11の現実を見せられるような作品。
決してお涙頂戴ではなく、現実の流れで困ったこと、悩んだこと、また
人間関係でいろんな苦難があったことをまじまじと見せつけられる。

これが多くの避難所であった現実なんだろうと思うと、災害は
一瞬ではなくて、人々の生活に色濃く残りづづけるものだと改めて
認識した。



内容紹介
なして助がった? 流されちまえば良がったのに。3・11のあと、妻たちに突きつけられた現実に迫る長篇小説。乳飲み子を抱える遠乃は舅と義兄と、夫と離婚できずにいた福子は命を助けた少年と、そして出戻りで息子と母の三人暮らしだった渚はひとり避難所へむかった。段ボールの仕切りすらない体育館で、絆を押しつけられ、残された者と環境に押しつぶされる三人の妻。東日本大震災後で露わになった家族の問題と真の再生を描く問題作。

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