2008年9月24日水曜日

みなさん、さようなら 久保寺 健彦

日常を描いた作品、かと思いきや、何気に背景は暗い。
一人の中学生が大人になっていく話し、と書いてしまえばそれまでだが
年月の積み重ね方や、絡まるエピソードは見事。

徐々にいろんなことが明らかになっていって、最後はいったい、、、
というなぞときめいたエッセンスもある。

少年から大人になるまでの心のひだを描いた、名作。

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出版社 / 著者からの内容紹介
選考委員満場一致
第1回パピルス新人賞受賞作!

「力のある第1回受賞作」
石田衣良

「作者の力わざに感嘆した。すごい」
あさのあつこ

小学校の卒業式で起きた同級生の刺殺事件をきっかけに、団地という狭
い住処から外に出られなくなった少年・渡会悟。悟は団地で友達を作
り、恋をし、働き、団地の中だけで一生を過ごす決意する。だが月日が
経つにつれ一人また一人と同級生は減っていき、最愛の恋人すらも彼の
前を去ろうとしていた――。限られた狭い住処で生きようとした少年
が、孤独と葛藤を引き受けながらも伸びやかに成長する姿を描く、極上
のエンターテインメントであり感動の物語!

著者について
久保寺健彦
1969年東京都生まれ。立教大学法学部卒業。早稲田大学大学院日本文学研究科修士課程中退。進学塾に勤務する傍ら小説を執筆。2007年「すべての若き野郎ども」で第1回ドラマ原作大賞選考委員特別賞を、「みなさん、さようなら」で第1回パピルス新人賞を、「ブラック・ジャック・キッド」で第19回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞をそれぞれ受賞。本書がデビュー作となる。

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