2014年9月8日月曜日

七十歳死亡法案、可決 垣谷 美雨

テーマが刺激的で、期待通りの展開が続く。
人間ってそうだよなあ、みたいな話から、どちらかというと、よくある家族の絡み合いって
いう流れが多い。

このテーマにしなくてもこの小説はなりえた、そんな良作です。

内容(「BOOK」データベースより)
2020年、高齢者が国民の3割を超え、社会保障費は過去最高を更新。破綻寸前の日本政府は「七十歳死亡法」を強行採決する。2年後に施行を控え、宝田東洋子(55)は「やっと自由になれる」と喜びを感じながらも、自らの人生の残り時間に焦燥感を隠せずにいた。我侭放題の義母(84)の介護に追われた15年間、懸命に家族に尽くしてきた。なのに妻任せの能天気な夫(58)、働かない引きこもりの息子(29)、実家に寄りつかない娘(30)とみな勝手ばかり。「家族なんてろくなもんじゃない」、東洋子の心に黒いさざ波が立ち始めて…。すぐそこに迫る現実を生々しく描く。注目作家、渾身の書き下ろし小説。


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