2013年11月1日金曜日

ヒートアップ 中山 七里

これはすごい。
取り上げ方も登場人物も確実に映画化できるようなおもしろさ。

登場人物の個性が光っているし能力も男の背景を感じる設定のうまさ。
また書き方も展開もリズムがここちよく、読みとまることがない。

無茶をしつつ、きちんと流れができているのでこれは次回作も期待大。


内容紹介

「さよならドビュッシー」でこのミス大賞を受賞し、「連続殺人鬼カエル男」「贖罪の奏鳴曲」と話題作を発表しミステリ界で注目を集める中山七里。次のヒーローは、麻取(麻薬取締官)!

七尾究一郎は、厚生労働省医薬食品局の麻薬対策課に所属する麻薬取締官。警視庁のみならず関東一円の捜査員の中で有名な存在だ。その理由は、おとり捜査を許された存在であることの他に、彼の特異体質が一役買っている。現在は、渋谷など繁華街の若者の間で人気の違法薬物"ヒート"の捜査に身を投じている。"ヒート"は、ドイツの製薬会社スタンバーグ社が局地戦用に開発した兵士のために向精神薬で、人間の破壊衝動と攻撃本能を呼び起こし、兵器に変えてしまう悪魔のクスリ。それによって、繁華街の若者チームの抗争が激化しており、数ヶ月前敬愛する同志・宮條が殉職した。絶望と怒りを胸に捜査を進める七尾に、ある日、広域指定暴力団の山崎から接触があった。目的は、ヒート売人・仙道の捜索について、手を組まないかというものだった。山崎の裏の狙いに気を付けながら、仙道確保のため情報を交換し共闘することを約束した七尾だったが、ある日仙道が殺される。そして、死体の側に転がっていた鉄パイプからは、七尾の指紋が検出された……。犯行時刻のアリバイがなく、特異体質のせいでヒート横領の動機があると見なされ拘留された七尾。これは山崎の仕掛けた罠なのか! ?


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