2010年2月5日金曜日

廃墟建築士 - 三崎 亜記

三浦先生の作品はいつも独特の世界観をつくって、そこの不条理を
描いていくパターンなので、これも同様だと思いある程度覚悟はしていた。

でも、、ちょっとやりすぎ。
廃墟建築という設定自体はそんなに悪くないけど、その価値観や
悩みなどを描いているところがちょっと無理くり。。
また、他の世界観もそれは自由すぎるでしょうという短編が多かった。
ただ、図書館はその中でもなんとかいい感じでまとまっている気がした。
単に図書館ネタ好きなのかもしれないけど。。

一つの世界をもっている天才であるのは確か。
ここでしか読めない世界を感じたい人は是非。


内容紹介
●廃墟に魅せられ、廃墟建築士として生きてきた私。この国の廃墟文化の向上に努めてきたが、ある日「偽装廃墟」が問題になり…「廃墟建築士」●巷でおこる事件は七階で起こることが多いため、七階を撤去しようという決議が市議会で出された。マンションの七階に住む僕は、同僚の並川さんに誘われて反対運動に参加することになったが…「七階闘争」●会社から派遣されて、図書館でしばらく働くことになった私。本が“野性”に戻った姿を皆に見せるのが今回の業務だった。上手くいったかに見えたが、思わぬ事態が起こり…「図書館」●蔵も蔵守も待ち続けていた。自分たちの仕事を引き継ぐ後継者がいつかやってくることを。いつか現れるだろう略奪者との戦いを。…「蔵守」
ちょっと不思議な建物で起こる、ちょっと奇妙な事件たち。三崎ワールドの魅力あふれる最新作品集。


0 件のコメント: