2015年6月17日水曜日

麻酔科医  江川 晴

どうも医療ものは別の作者の作品のイメージが強く、会話でぐいぐい
もっていって、テーマを深く設定し、事件を混ぜながら盛り上げていく
癖がついている。

この作品自体は、どちらかというとおとなし眼で、どこに感情を
いれていいか、深みに入るポイントが読めなかった。

悪役なり、ライバルなり、事件なりをもっと深掘してほしかった。


内容(「BOOK」データベースより)
二年間の臨床研修を終えた神山慧太は、安易な動機から麻酔科を志望する。ところが予想をはるかに上回る激務の日々と、常に死と隣り合わせの医療現場。新人麻酔科医として苦い経験を繰り返しながら自信を深めてはいくのだが、ひとりの小児の死によって挫折感に打ちのめされ…。医師を続けるべきか悩む慧太。果たして患者の側に立つ医療とは、麻酔科医の本分とは。患者を眠らせるだけでなく、術中術後もその生命を見守る。物を言えない患者の唯一の代弁者でありながら、執刀医に比べて脚光を浴びることの少ない麻酔科医にスポットを当てた、異色の青春医療小説。



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