2008年4月24日木曜日

ジェネラル・ルージュの凱旋 海堂 尊

大人気シリーズ第3弾。

前回の『ナイチンゲールの沈黙』と同時期に起こった事件を
取り上げている。
パラレルワールドってわけじゃないけど、パラレルに同じ舞台で
違う事件が進行している。

『ナイチンゲールの沈黙』に出てくる人もさりげなく登場し、その
事件のことも触れているが、本筋にはまったく関係ない。
また『螺鈿迷宮』にも登場する姫川も出てくるので
シリーズオールキャスト登場、といったところ。

このこのシリーズのファンにはちょっと面白いかも、と思える
しかけが随所にある。

思わず、『ナイチンゲールの沈黙』『螺鈿迷宮』を読み返そうとおもったほどだ。

で、作品。

これがまたシリーズ最高傑作。帯びで説明している言葉にうそはない。

疑惑自体はたいしたことないんだけど、リズムといい、おなじみの
言葉遊びといい、すべてがビタッとはまっている。

イッキ見の典型のようなお話。

初めてシリーズを読む人でもまったく問題なく、あらすじ以上のエピソードや
展開があり、また最後の最後までいろんなネタが盛り込まれていて、退屈する
間もない。

特に最後のほうで出てくるある、事件はもうエンタメ小説の最高潮といっても
過言じゃない展開。

読んで損なし、いや、絶対読んで。
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出版社 / 著者からの内容紹介
第4回『このミス』大賞受賞作&28万部突破の『チーム・バチスタの栄光』、15万部のベストセラー『ナイチンゲールの沈黙』に続く、大人気・田口&白鳥シリーズ第3弾の舞台は、救命救急センター。

医療問題、収賄事件、大災害パニック…あらゆる要素がつまった、
シリーズ最高傑作のメディカル・エンターテインメント!

(あらすじ)
 桜宮市にある東城大学医学部付属病院に、伝説の歌姫が大量吐血で緊急入院した頃、不定愁訴外来の万年講師・田口公平の元には、一枚の怪文書が届いていた。それは救命救急センター部長の速水晃一が特定業者と癒着しているという、匿名の内部告発文書だった。病院長・高階から依頼を受けた田口は事実の調査に乗り出すが、倫理問題審査会(エシックス・コミティ)委員長・沼田による嫌味な介入や、ドジな新人看護師・姫宮と厚生労働省の“火喰い鳥”白鳥の登場で、さらに複雑な事態に突入していく。
 将軍(ジェネラル・ルージュ)の異名をとる速水の悲願、桜宮市へのドクター・ヘリ導入を目前にして速水は病院を追われてしまうのか……。そして、さらなる大惨事が桜宮市と病院を直撃する。

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