2012年11月29日木曜日

ブラバン  津原 泰水 (著)

もう年を食った人が過去を思い出しながら物語が進んでいくけど、そのどちらの
シーンでも楽しめて、複合的に話しが出てくるのでシーンごとに感動がある。

決してご都合主義的な落ちでもなく、現実な生活に沿いつつ、夢を見させてくれる
ラストになっている。

一九八〇年、吹奏楽部に入った僕は、管楽器の群れの中でコントラバスを弾きはじめた。ともに曲をつくり上げる喜びを味わった。忘れられない男女がそこにいた。高校を卒業し、それぞれの道を歩んでゆくうち、いつしか四半世紀が経過していた――。ある日、再結成の話が持ち上がる。かつての仲間たちから、何人が集まってくれるのだろうか。ほろ苦く温かく奏でられる、永遠の青春組曲。


0 件のコメント: