2010年7月16日金曜日

ニサッタ、ニサッタ  乃南 アサ 

またもや同じ作者の全く違うトーンの話。
内容や主人公が大きく違う。
こちらのほうが波があって読みやすいかも。

書き方は淡々としているのは同じだけど、主人公がものすごい
空転といか、よくある人生なんだけど、本当によくある失敗を
して、いるだろうなあ、こういう人、っていう悲劇のようななんというか。
悲しさは敢えて出していないようにしているんだけど、そこがまたツライ。

こういう人生、といっていいか分からないけど多くの人がこういう
悲劇のような当たり前のような人生をおくっていると思う。

ちょっと物悲しいし長いけど、最後まで読んだほんがいい。

内容(「BOOK」データベースより)
最初の会社を勢いで辞め、二番目の会社が突然倒産し、派遣先をたて続けにしくじったときでも、住む場所さえなくすことになるなんて、思ってもみなかった。ネットカフェで夜を過ごすいま、日雇いの賃金では、敷金・礼金の三十万円が、どうしても貯められない。失敗を許さない現代社会でいったん失った「明日」をもう一度取り返すまでの物語。


0 件のコメント: