2012年9月15日土曜日

木暮荘物語 三浦 しをん

三浦先生、さすが。
書き方、テーマ、リズム、すべてがうまい。
元々こういったシェアハウス的なものがすきなんだけど、この癖があって
なぞがある展開がたまらなくいい。

もちろん、最後の最後ですべてのなぞや「おおおおおおおー」となる
展開が待っているので、その部分だけもいいから最後まで必ず読んで。
最高だから。


内容紹介
小田急線・世田谷代田駅から徒歩五分、築ウン十年、安普請極まりない全六室のぼろアパート・木暮荘。現在の住人は四人。一階には、死ぬ前のセックスを果たすために恋を求める老大家・木暮と、ある事情から刹那的な恋にのめり込む女子大生・光子。二階には、光子の日常を覗くことに生き甲斐を見いだすサラリーマン・神崎と、3年前に突然姿を消した恋人を想いながらも半年前に別の男性からの愛を受け入れた繭。その周りには、夫の浮気に悩む花屋の女主人・佐伯や、かつて犯した罪にとらわれつづけるトリマー・美禰、繭を見守る謎の美女・ニジコたちが。一見平穏に見える木暮荘の日常。しかし、一旦「愛」を求めたとき、それぞれが抱える懊悩が痛烈な哀しみとしてにじみ出す。それを和らげ、癒すのは、安普請であるがゆえに感じられる人のぬくもりと、ぼろアパートだからこそ生まれる他人との繋がりだった……。



0 件のコメント: